「BtoBサイトって、何を載せればいいの?」
「サービスページと会社情報だけでいいの?」
このように、BtoBサイトをこれから立ち上げる担当者のなかには、具体的な作り方や掲載すべき内容がわからず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
BtoBサイトは、単なる会社案内ではなく、問い合わせや商談を獲得するための“営業ツール”としての設計が求められます。とはいえ、どのような構成にすれば成果につながるのか、正解が見えづらいのも事実です。
そこで本記事では、BtoBサイトの基本的な構造やBtoCサイトとの違い、成果を上げるための設計ポイントまでをわかりやすく解説します。
あわせて、実際に成果を出している企業の成功事例やおすすめの制作会社も紹介しているので、ぜひ最後まで参考にしてみてください。
BtoBサイトとは?
BtoBサイトとは、法人向けにサービスや製品の情報を提供し、問い合わせや商談、受注へとつなげることを目的としたWebサイトのことです。
広義には、企業全体の情報を網羅する「コーポレートサイト」や、採用情報に特化した「採用サイト」、投資家向けの「IRサイト」などもBtoBサイトに含まれます。
しかし、実際の運用においては、自社サービスや製品の紹介を中心とした「サービスサイト」を指して、BtoBサイトと呼ぶケースが多いです。
特に、新規リードの獲得を目的にBtoBサイトを立ち上げる場合は、サービスサイト型のBtoBサイトの設計が求められます。
BtoBサイトの4つの種類
BtoBサイトにはいくつかの種類があり、目的やターゲットに応じて構成や掲載内容が異なります。ここでは代表的な4種類を紹介します。
サイトの種類 | 概要・目的 | 主な掲載内容 |
---|---|---|
コーポレートサイト | 企業全体の情報を発信するためのサイト。信頼性やブランド価値の向上が目的。 | 企業理念、沿革、代表挨拶、ニュース、会社概要など |
サービスサイト | 自社のサービス・製品を紹介し、リード獲得や受注につなげるためのサイト。 | サービス紹介、料金、導入事例、CTA(問い合わせ等) |
採用サイト | 採用活動に特化したサイト。求職者への訴求や採用ブランド強化が主な目的。 | 募集要項、社員インタビュー、福利厚生、企業文化など |
IRサイト | 投資家・株主向けの情報提供を行うサイト。上場企業においては特に重要。 | 決算情報、株主向け資料、IRニュース、開示資料など |
一口にBtoBサイトといっても、ターゲットや目的により必要な要素や設計は大きく異なります。

本記事では、「BtoBサイト=サービスサイト」として設計のポイントなどを紹介していきます!
BtoBサイトは必要?役割や目的は?
結論からお伝えすると、BtoBサイトは新規の商談・受注を生み出すうえで必要不可欠といえます。
特に、オンライン上での情報収集が当たり前となった現在、自社サイトが存在しない、または情報が乏しいと、それだけで候補から外されてしまう可能性が高いでしょう。
なお、BtoBサイトの主な役割は、以下の3つに分けられます。
- 企業の信頼性を示す(会社概要・理念など)
- サービスの魅力や導入メリットを伝える(サービスページや事例)
- 見込み顧客を獲得し、商談へつなげる(資料請求・問い合わせなどの導線)
このように、BtoBサイトはサービスの内容を伝えるだけでなく、会社の信頼性を示したり、ユーザーの検討から購買までの背中を後押ししたりといった重要な役割をになっています。

サービスの利用を検討しているときに、公式サイトがないと「信頼できるの?」「この会社、大丈夫?」と不安になるのは当然です。何かしらのサービスを展開する際は、BtoBサイトの作成が不可欠だと思っておきましょう。
BtoBサイトとBtoCサイトの違い
BtoBサイトとBtoCサイトでは、ターゲットや購買プロセス、必要なコンテンツなどに明確な違いがあります。
比較項目 | BtoBサイト | BtoCサイト |
---|---|---|
対象 | 法人(企業・担当者) | 一般消費者 |
購買プロセス | 複数人が関与、検討期間が長く、合理性が重視される | 個人の判断、即時決定が多く、感情的要素も強い |
コンテンツの重視点 | 機能・実績・導入事例など、信頼性と具体性が重視 | 見た目・ストーリー性・ユーザー体験が重視される |
成果指標(KPI) | 問い合わせ・資料請求・商談化など | 購入・申込・シェア・レビュー投稿など |
ゴール | 受注・長期的な関係構築 | 購入完了・短期的な満足 |
両者の違いを把握しておくことで、自社サイトに求められる設計やコンテンツの方向性が見えてきます。
特にBtoBサイトは「比較・検討」を前提としているため、単なるビジュアル訴求ではなく、理性的・論理的な情報整理が必要です。
そのためには、自社のペルソナやそのニーズ、カスタマージャーニーなどを明確にし、顧客の行動を意識したサイト設計にしなければなりません。
BtoBサイトのサイト構造
BtoBサイトのサイト構造は基本的に以下のようになっています。

サイトによって、上記に加えて以下のようなページが追加されます。
- セミナー情報一覧ページ&セミナー詳細ページ
- お役立ち資料(ホワイトペーパー)一覧ページ&お役立ち資料ページ
- お知らせ一覧ページ&お知らせ詳細ページ など
次に、BtoBサイトに不可欠なページと各ページ制作のポイントを見ていきましょう。
BtoBサイトに不可欠なページ11選と各ページ制作のポイント
BtoBサイトでは、ただ情報を載せるだけでは不十分で、訪問者が「信頼できる会社か」「自分たちに合ったサービスか」「どうアクションを起こせばいいか」をスムーズに判断できる構成が必要です。
そのためには、最低限以下のようなページを用意しておくべきでしょう。
- トップページ
- 自社の特徴・強み
- サービスページ
- 料金表・プランページ
- 導入や利用の流れ
- 問い合わせ・資料請求ページ
- 導入事例・実績ページ
- お知らせページ
- よくある質問ページ
- 会社概要
- プライバシーポリシー
ここでは、BtoBサイトにおいて特に欠かせない11種類のページについて、それぞれの役割やポイントを紹介します。
トップページ
トップページは、BtoBサイトに訪れたユーザーの多くが目にするページであり、最も重要なページのひとつです。
直接的な流入だけでなく、「トップページ以外のページから流入した人がトップページにもアクセスする」という経路も多いです。
トップページは主に、以下のような重要な役割を果たします。
- どんな企業/サービスなのかをユーザーに伝える
- アクセスとリードを稼ぐ
- サイト全体のナビゲーションとなる
ここからは、それぞれの役割についてどんなポイントをおさえておくべきか説明していきます。
どんな企業/サービスなのかをユーザーに伝える
トップページは多くの人に見られるので、限られたスペースのなかで、「何を提供している会社なのか」「どんな価値を届けられるのか」を端的に伝える必要があります。
特にBtoBにおいては、パッと見て自社との関連性やメリットを感じられなければ、すぐに離脱されてしまう可能性が高いため、ファーストビューにメッセージ性のあるキャッチコピーや、主要サービスへのリンクを設置すると効果的です。
当社では、トップページのファーストビューにキャッチコピーと特に推したい3つのメリットを提示。「SEO対策ってお金がかかるし、本当に成果が出るの?」というユーザーを惹きつけることを心がけています。

信頼性を高めるために、導入企業ロゴや実績バナーなども配置しておきましょう。
アクセスとリードを稼ぐ
トップページは、検索エンジンからの直接的なアクセスと、リード数を伸ばすページとしての役割も果たします。
まず、以下のように様々な技術的な側面から、トップページは検索エンジンからの評価が高まりやすいです。
- 被リンクが集中する
- クローラーの巡回頻度が多い
- 内部リンクが集中する など
したがって、適切なSEO対策を施すことで、狙った検索で上位がとりやすいです。
実際、弊社のSEO記事制作代行サービス「記事作成代行ウルトラ」も、以下のような「SEO記事制作」や「記事制作」と検索した際に1位に表示されており、多数のアクセスとリードを獲得できています。

弊社のように、自社サービスをつかさどるカテゴリーキーワード(例:会計ソフトなら「会計ソフト」)でトップを取れれば、その分野におけるリーダー的企業という印象付けができます。

実際、弊社もカテゴリートップになったことで、爆発的に問い合わせが増えました。
トップページは、カテゴリーリーダーを目指すうえでもSEOやページ内容を入念に検討して作成するようにしましょう。
サイト全体のナビゲーションとなる
トップページはサイト内の各ページへと遷移するナビゲーションの役割も果たします。
弊社のWebサイトでは、以下のように提供している各サービスのページへのリンクが設けられています。

トップページはアクセスの多いページなので、こうすることで「どんなサービスを提供しているか」「見てほしいページへのアクセス」など様々な効果が期待できます。
また、技術的な面では、トップページはGoogleなど検索エンジンのクローラー(ページ内容を読み取るロボット)が頻繁に訪れるページです。
クローラーはリンクをたどってサイト内のページを発見するので、トップページにリンクを設置しておくことで、クローラーに読み取ってほしいページが発見してもらいやすくなります。
そのため、SEO上重要なページ(SEO記事やサービスページ)は、トップページにリンクを設けておきましょう。
弊社でも、以下のように新着SEO記事ページへのリンクを設けています。


トップページは重要なので、おさえておくべきポイントが多岐にわたります。新たにBtoBサイトを構築する際は、こうしたポイントをしっかりと理解している企業に依頼しましょう。
自社の特徴・強み
BtoBサイトにおいては、「この会社は何が得意なのか?」「他社と何が違うのか?」という視点が非常に重視されます。
そのため、独自の技術や実績、対応力、支援体制など、自社ならではの強みを明確に伝えるページを設けることが大切です。
たとえば、当社のサイトでは、以下のように自社と他社の違いや実績などを一覧でわかりやすく提示。どんな悩みを解決できるのかを具体的に挙げることで、ユーザーへの訴求力を高めています。

競合他社との違いを提示するためには、比較表を活用するのもおすすめです。
当社の場合は、比較検討対象となりやすいクラウドソーシングや他社サービスとの比較表を作成し、違いが一目でわかるようにしています。

また、検討フェーズにあるユーザーにとっては、価格や機能だけでなく、「どんな実績がある会社と組むか」も重要な判断軸となります。
そのため、強みを紹介する際は、抽象的な表現ではなく、具体的な数値や導入事例を交えることで、説得力を高めましょう。表や図解を活用するのも効果的です。
当社でも、実際の実績を上げながら、実績ページへの内部リンクを設置することで、ユーザーが比較検討しやすいような構成を心がけています。


ただ単に「こんなことができます!」と”できること”を提示するのではなく、なぜ自社である必要があるのかやその根拠をロジカルに提示できるようにしましょう!
サービスページ
サービスページは、BtoBサイトの中核を担うコンテンツのひとつです。自社が提供する製品やサービスの内容を詳しく紹介し、見込み顧客に対して「自社の課題を解決できそうだ」と思ってもらえるかどうかが鍵となります。
具体的には、機能や特徴だけでなく、導入によって得られる効果、対応範囲、対象業種なども丁寧に記載しましょう。
また、ユーザーの業務課題に沿って構成を設計すると、読み手の理解度も高まりやすくなります。
たとえば、当社のSEOコンサルティングサービスページでは、以下のように「ユーザーの悩みへの共感→当社のサービスで解決できること」という流れで情報を提示することで、課題解決に向けたイメージを持ってもらいやすくしています。

なお、上記のように課題解決を提案するパートでは、資料請求や問い合わせへの導線(CTA)を目立つ位置に配置することも大切です。
「この会社なら自社の課題を解決できそう」と感じてもらえたタイミングでスムーズに問い合わせられるように適切な導線を設計しましょう。
また、サービスページもSEOを意識して作成し、検索エンジン経由の流入を狙っていくことが重要です。
会計ソフトや労務管理システムなどバックオフィス関連のシステムを提供している「マネーフォワードクラウド」では、多数のサービスを提供していますが、それぞれがSEOを意識したページ内容となっており、それぞれが上位表示できています。
例えば、経費精算システムに関するサービスページでは、以下のように「経費精算システム」という検索で上位を獲れています。


サービスページとトップページは集客の要です。アクセスを集まりやすいようにSEO対策や導線設計などをこだわりましょう。
料金表・プランページ
料金やプランを明示するページは、ユーザーの意思決定を後押しする重要な要素です。
価格が掲載されていない場合、「高そう」「問い合わせないとわからない」といった心理的ハードルが生まれ、離脱の原因になることもあります。
たとえ個別見積もり制であっても、最低価格帯の目安や料金体系の考え方、プランの一例を提示することで、ユーザーは予算感を掴みやすくなります。
複数の料金プランがある場合は、比較表で違いをわかりやすく整理すると効果的です。
たとえば、当社の場合は各プランごとに「料金+含まれるサービス」をセットで提示し、プランごとの違いをわかりやすく伝えることを心がけています。

明確な料金が提示できない場合は、そこを活かして「料金資料ダウンロードはこちら」というようなCTAを設置するのも有効です。
バックオフィス支援システムを提供する「バクラク」では以下のように各サービスの料金ダウンロードフォームに遷移するリンクをヘッダーエリアに設けています。


料金表の下部には料金についての問い合わせ導線を設けることで、ユーザーが不明点を解消したり、見積依頼をしたりしやすい設計に。料金が理由で問い合わせをためらうことがないような構成を意識しています。
導入や利用の流れ
ユーザーは比較検討段階で「どんな流れでサービスを利用するのか」や「利用にどれくらいの期間かかるのか」を気にしているケースも多いです。
そのため、BtoBサイトではサービスの申し込みから実際の利用開始までにどのようなステップを踏むのかをあらかじめ説明しておくことも大切です。導入までの手順を明確にしておくことで、ユーザーの不安を取り除きやすくなります。
具体的には、「お問い合わせ → ヒアリング → 見積提出 → 契約 → 納品/運用開始」といった流れを図解やステップ形式で示すと、視覚的にも理解しやすくなります。所要期間や対応範囲なども併記しておくと、検討中の企業にとって実務的な参考情報として役立ちます。
たとえば、当社サイトの場合、サービスの流れをステップ形式でわかりやすく提示。


各ステップで「こんなことにも対応します」というプラスαの情報も載せているので、イレギュラーな依頼をしたい、というユーザーも問い合わせがしやすくなっていると思います。
問い合わせ・資料請求ページ
問い合わせ・資料請求ページは、BtoBサイトにおけるコンバージョン地点のひとつであり、最も成果に直結するページです。
「少し話を聞いてみたい」「まずは資料を見て比較したい」といった温度感の異なる見込み顧客に対して、気軽に行動してもらえる設計が求められます。
フォームは入力項目を必要最低限に絞り、記入の手間を減らすことが大切です。

また、問い合わせ後の流れ(返信の目安、営業連絡の有無など)を記載しておくと安心感にもつながります。
入力フォーム最適化(EFO)のポイント
問い合わせや資料請求のコンバージョン率を高めるには、EFO(入力フォーム最適化)が欠かせません。
特にBtoBでは、「情報収集フェーズの担当者」が問い合わせを行うケースも多いため、入力ハードルを下げる配慮が大切です。
具体的には、以下のようなポイントを意識してフォームを設計しましょう。
- 入力項目は最小限に(初回は5項目以内が目安)
- 入力項目が多い場合は、ページの分割も検討する
- 入力進捗率をパーセンテージやゲージなどで表示する
- 「任意項目」と「必須項目」を明確に分ける
- フリーテキスト欄には記入例や補足文を添える
- スマートフォンでもストレスなく入力できるよう、レスポンシブ対応とタップしやすいUIを意識
- エラー表示はリアルタイムかつ丁寧に
これらの対策は、問い合わせ数の増加だけでなく、入力途中の離脱の防止にもつながります。
導入事例・実績ページ
導入事例や実績ページは、BtoBサイトにおいて信頼性を高めるための極めて重要なコンテンツです。
「実際にどのような企業が導入しているのか」「導入後にどのような成果が得られたのか」といった情報は、検討段階にある見込み顧客の意思決定を大きく後押しします。

導入事例を紹介する際は、業種や課題別に事例を整理し、自社と似た環境での活用シーンをイメージできるようにするのがポイントです。
また、できる限り実名・ロゴ付きでの掲載を目指し、数字による効果の提示や顧客コメントも添えることで、より説得力のあるコンテンツになります。
導入事例・実績ページのコンテンツ設計
BtoBサイトで導入事例ページを作成する際は、単なる実績の羅列ではなく、「導入前の課題 → 導入の決め手 → 導入後の効果」というストーリー形式で構成することが大切です。
具体的な課題解決までのプロセスや思考内容を提示することで「自社の課題にフィットしそう」と感じてもらいやすくなるメリットがあります。
具体的には、以下のような構成を意識しましょう。
- 企業プロフィール(業種・従業員規模・導入製品)
- 導入前の課題(例:業務が属人化していた)
- 選定理由(他社との比較検討を含めても可)
- 導入後の変化(定量的データがあればより信頼性UP)
- 担当者のコメント(写真付きならなお良し)
当社でも、「課題→設定したゴール→実施内容→成果→達成プロセス」といった流れで実績を紹介し、どんな流れで課題解決に至ったかをわかりやすく提示しています。


より具体的な導入事例を紹介したい場合は、インタビュー形式を採用するのも効果的です。ただし、インタビューにはある程度の工数がかかるので、BtoBサイト立ち上げ初期よりも、運用が落ち着いてきた段階で行うことをおすすめします。
お知らせページ
お知らせページは、サービスのアップデートやキャンペーン情報、会社の最新動向などを発信する場です。
当社では、以下のようにさまざまな情報をお知らせページに掲載しています。

一見地味な存在に思われがちですが、企業が「継続的に活動している」という印象を与える重要な役割を担っています。
BtoBサイトでは、更新が止まっていると「事業が止まっているのでは?」という不安につながるおそれも。
小さな情報でも定期的に更新することで、信頼性の維持につながります。採用情報や出展予定イベントなども含めて、幅広いトピックを発信していきましょう。

サービスアップデートや料金改定などのお知らせのほか、メディア掲載実績などを掲載することで、サービスの信頼性向上にもつながります。
よくある質問ページ
よくある質問(FAQ)ページは、見込み顧客が抱きやすい疑問を事前に解消するためのコンテンツです。
サービス内容や料金、導入フロー、サポート体制などに関する質問をまとめておくことで、問い合わせ前の心理的ハードルを下げる効果があります。

BtoB商材の場合、導入までの検討期間が長く、社内稟議も関わるため、質問の内容も実務寄りになる傾向があります。
そのため、過去に実際にあった問い合わせや商談時に聞かれた内容をもとに、具体的かつ端的な回答を用意しましょう。
あわせて、質問カテゴリを分けて整理しておくと、ユーザーが必要な情報にすばやくアクセスしやすくなります。
会社概要
会社概要ページは、企業の基本情報を掲載するページのことで、信頼感や安心感を与えるうえで欠かせません。
所在地や設立年、代表者名、事業内容、主要取引先などを明記し、訪問者に「きちんとした会社」であることを伝える役割を果たします。

特にBtoB取引では、契約や発注の意思決定を行う際に、企業の実態が確認されるケースが多いため、会社概要の整備は後回しにせず丁寧に作成することが重要です。
Googleマップの埋め込みや社屋外観の写真などを掲載することで、より具体的なイメージを持ってもらうことができます。
プライバシーポリシー
プライバシーポリシーページは、ユーザーから取得した個人情報をどのように取り扱うかを明示するためのページです。

BtoBサイトでは、問い合わせや資料請求などを通じて企業名・担当者名・連絡先などを取得することが多いため、適切な情報管理体制を示すことが信頼性の確保につながります。
記載すべき内容としては、取得する情報の種類、利用目的、第三者提供の有無、情報の保管期間、問い合わせ先などが挙げられます。
また、Cookieやアクセス解析ツールの使用についても触れておくと安心です。法的な要素を含むため、必要に応じて専門家の確認を受けたうえで公開するようにしましょう。
BtoBのサイト制作では「型」を押さえることが大切
BtoBサイトの制作においては、自由な発想やデザイン性だけでなく、「成果が出やすい型」を押さえておくことが重要です。
なぜなら、BtoBの購買行動はある程度パターン化されており、見込み顧客が求める情報や動線には共通点が多いためです。
たとえば、「トップページ → サービス紹介 → 導入事例 → 資料請求」といった一連の流れは、多くのBtoBサイトが取り入れている導線設計です。
顧客側もこの構成に慣れているので、似たような構成にすることで、初訪問のユーザーでも迷わずに行動を起こしやすくなります。
成果を意識するなら、見た目より「設計」がカギを握ります。
成果を見据えたBtoBサイト成功のコツ3選
BtoBサイトでは、最終的に「問い合わせにつなげる」「商談化する」「受注につなげる」など、ビジネス成果に直結する役割が求められます。
そのためには、訪問者の行動を意識した設計や、意思決定を後押しする仕組みを備えておくことが重要です。
ここでは、BtoBサイトで成果を出すために意識すべき3つの作成ポイントについて、具体的に解説していきます。
問い合わせまでの導線を意識して設計
BtoBサイト上でどれだけ良質なコンテンツを用意しても、ユーザーが次のアクションに迷ってしまっては意味がありません。
BtoBサイトで成果を上げるには、「問い合わせ」や「資料請求」などのコンバージョン地点まで、スムーズにたどり着ける導線設計が必要不可欠です。
ここでは、BtoBサイトで最低限設けるべき導線として、以下3つを紹介します。
- ヘッダーのコンバージョン導線
- フッターのコンバージョン導線
- 各ページのCTA
それぞれの具体的な設計ポイントを見ていきましょう。
ヘッダーのコンバージョン導線
ヘッダーはBtoBサイトの全ページ共通で表示されるエリアであり、ユーザーの行動を促す重要なナビゲーションです。
初訪問者もリピーターも最初に目にする場所なので、「問い合わせ」や「資料請求」などの導線を必ず設置しましょう。
特に重要なのが、視認性の高い右上エリアにCTAボタンを配置することです。文字だけでなく「無料で資料を受け取る」「お問い合わせ」といったアクションが明確な文言にすることで、クリック率の向上が期待できます。

また、ヘッダーメニューには「サービス紹介」「導入事例」「料金」など、ユーザーが知りたい情報へ最短でたどり着ける項目を並べておくと、離脱防止にもつながります。
フッターのコンバージョン導線
フッターはページの最下部にあるため、一見目立たないように思われがちですが、コンテンツを読み終えたユーザーにとっては「次にどう動くか」を決める重要なポイントです。
特にBtoBサイトでは、丁寧に情報を読み込んだ後に行動に移す傾向があるため、フッターにもしっかりとCTAを設置しておくべきです。
また、各サービスページや実績、利用の流れといった導線を複数配置することで、検討フェーズに応じた選択肢を用意できます。
あわせて、会社概要やプライバシーポリシーなどのリンクも整理しておくと、企業の信頼性を高める効果もあるでしょう。

なお、スマートフォン表示の場合、フッターがCTAエリアとして機能しやすい特徴があります。特に、ページのスクロールに合わせて移動する「追従フッター」はスマホならではの導線です。

追従フッターで各ページから常に問い合わせができるような導線を設けておくことで、CVRの向上に期待できるでしょう。
各ページのCTA
CTA(Call To Action)は、ユーザーに具体的な行動を促すための導線です。BtoBサイトでは、問い合わせや資料請求だけでなく、サービス詳細や導入事例ページなど、あらゆるページに目的に合ったCTAを設置することが重要です。
たとえば、サービスページの下部には「このサービスについて詳しく相談する」、導入事例ページの下には「他の事例をもっと見る」「資料をダウンロードする」といったCTAが効果的です。
当社の場合、お役立ち記事の各ページにも以下のようなCTAを設置しています。

また、CTAの文言やデザインは検証を重ねることで改善できます。
単に「お問い合わせ」と誘導するよりも「〇〇について相談する」など、具体性を持たせた表現の方が反応率が高まりやすくなります。
サイト内の+αのコンテンツを充実させる
BtoBサイトでは、サービス紹介や会社情報だけでなく、+αの情報を提供することで「信頼」や「専門性」をアピールし、検討中のユーザーを一歩先に進めることができます。
特に、比較・検討フェーズにいる見込み顧客にとって、課題解決につながる情報や導入のヒントは大きな後押しになります。
たとえば、業界に関するノウハウ記事やお役立ち資料、セミナー情報などを充実させておけば、検索流入や再訪率も高まり、自然とリードの獲得チャンスが増えていきます。
ここでは、これら「+αのコンテンツ」の中でも特に効果的な以下3つの施策について、具体的に解説していきます。
- SEO対策用のお役立ちコンテンツ
- リード獲得用のホワイトペーパー・DL資料
- セミナーやウェビナーの案内ページ
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
SEO対策用のお役立ちコンテンツ(ブログ記事)
SEOを意識したお役立ちコンテンツは、BtoBサイトへの継続的なアクセスを生み出すために重要な施策です。
ユーザーが抱える課題や悩みに対応するコンテンツを用意し、検索エンジン経由での流入を獲得することで、リードにつなげることができます。
たとえば、当社の場合「SEO対策を依頼したい」という悩みをかかえるリードを獲得するために、「SEO対策とは」「外壁塗装 SEO」といったキーワードでお役立ちコンテンツを作成。

これらの記事には、SEO経由で月間数千のアクセスがあり、安定的なリード獲得につながっています。
このように、検索されるコンテンツを用意しておけば、検討段階の見込み客に自然に接触することが可能です。
なお、SEO対策については以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

リード獲得用のホワイトペーパー・DL資料
ホワイトペーパーやダウンロード資料は、BtoBサイトにおける代表的なリード獲得手段のひとつです。
ユーザーの役に立つ情報と引き換えに、企業名やメールアドレスなどのリード情報を取得できるため、「今すぐ問い合わせはしないが情報収集はしている」という層に対して効果的にアプローチできます。
具体的には、「業界別の導入事例集」「最新トレンド資料」「課題解決ノウハウ集」など、ユーザーが今すぐ欲しいと思える資料を設定することがポイントです。
たとえば、CMSツールで有名なHubspotでは、以下のようなホワイトペーパーを用意し、多くのリード獲得につなげています。


ホワイトペーパーはリード獲得には効果的ですが、獲得したリードは潜在層中心になる点に注意が必要です。受注にはセールスチームによるアプローチや、ウェビナーかオンライン相談会を通じてコミュニケーションを図る必要があります。
セミナーやウェビナーの案内ページ
BtoBサイトでは、セミナーやウェビナーの案内ページを設けることで、見込み顧客とのリアルタイムな接点を持つきっかけをつくることができます。
非対面での営業活動が主流となった今、オンライン開催のウェビナーは、信頼構築とリード獲得を同時に狙える有効な施策です。
伊藤コメント:
セミナーの質が高ければ、会社やサービスに対する信頼度が大きく向上するので、その後の商談化や受注率が高くなるメリットがあります。
案内ページには、開催日時や参加対象、講演テーマ、登壇者情報、参加特典などをわかりやすく掲載しましょう。
参加ハードルを下げるために、無料開催やアーカイブ配信の有無も明記しておくと効果的です。

さらに、過去に開催したセミナーの実績や参加者の声を紹介することで、安心感と参加意欲を高められます。

ウェビナーにも比較的、情報収集段階の潜在層が集まりやすい傾向があります。そのため、ウェビナーはあくまでもきっかけとして活用し、その後のアプローチへの足掛かりと考えることが大切です。
企業向けのデザインを意識して設計する
BtoBサイトのデザインでは、派手さや奇抜さよりも「信頼感」「見やすさ」「情報整理」が重要視されます。
特に初めて訪れるユーザーに、「この会社はきちんとしている」「安心して問い合わせできそう」と感じてもらうために、以下のようなデザインを心がけましょう。
- 白ベースのシンプルな配色
- 統一感のあるフォント
- 余白を活かしたレイアウト
加えて、スマートフォンやタブレットでも快適に閲覧できるレスポンシブ対応や、視覚的なアクセントとして図解・アイコンを取り入れることで、内容の理解度やサイト滞在時間の向上にもつながります。

BtoBサイトのデザインを考える際は、自社のブランドイメージを反映することも大切です!

BtoBサイトの成功事例5選
ここまで、BtoBサイトの作成ポイントについて詳しく解説しましたが、実際にどんなサイトが成功を収めているのか気になる方もいるでしょう。そこでここからは、BtoBサイトの成功事例を5つ紹介します。
どの事例も「型を押さえた設計」と「成果を見据えた工夫」が施されている点が共通しており、自社サイトの制作にも役立つはずです。
シュワット株式会社

当社シュワット株式会社は、設立間もないスタートアップながら、BtoB向けのSEO記事制作代行サービスを提供する自社サイトを活用し、急成長を遂げた企業です。
限られた予算と人員の中で成果を上げるため、SEOとGoogle広告に集中投資。「SEO記事制作」や「記事制作」などの重要キーワードで検索上位を獲得することで、月間数十件のリードを安定して獲得しています。
▼「SEO記事制作」「SEO記事制作代行」で1位

▼「記事制作」で1位

また、サービスページだけでなく、記事でも多数の検索1位を達成し多くのアクセスを集めています。
各ページには適切な位置にCTAを設置し、ユーザーが問い合わせをしやすい設計にしています。


当社では、SEOに集中してBtoBサイトを運営してきたことで、顕在層のリード獲得に成功し、商談後の受注率は80%にも昇ります!
freee株式会社

freee株式会社は、クラウド会計ソフトを中心としたSaaS型サービスを提供している企業で、BtoBサイトの設計においても非常に洗練された工夫が施されています。
特にSEO対策で大きな成功を収めており、リスティング広告やポータルサイトと合わせて、以下のように「会計ソフト」という検索結果をジャックしています。

このように検索結果を自社の情報で埋めることは、その分野における代表的な企業であることを印象付けることができ、認知の拡大やリード数の爆発的な増加、信頼性・権威性の向上など様々な効果があります。
またコンバージョン導線設計も優れており、視覚的にわかりやすいアイコン、CTAボタンの使い方が秀逸です。

トップページでは製品の魅力を簡潔に伝え、スクロールとともに各プランの紹介やニーズ別のページへと自然に誘導される構成になっています。

freeeではさまざまなサービスを展開しているからこそ、メインのCV導線とは別で、ユーザーが自分に合ったサービスを見つけやすいような工夫が凝らされています。
株式会社マネーフォワード
株式会社マネーフォワードは、クラウド会計・経費精算・請求書管理など、バックオフィス業務を支援するSaaSを展開する企業です。
BtoBサイトでは、「導線設計」と「コンテンツの深さ」にこだわった構成が高く評価されています。

トップページでは、ファーストビューでサービスのメリットを端的に伝えており、ホワイトペーパーや無料トライアルの導線がわかりやすく設置されています。

また、プランごとの違いを表でわかりやすく提示しており、各プランごとに無料トライアルの導線が設けられていることで、ユーザーの心理ハードルを下げていることがうかがえます。
さらに、追従バナーを実装し、常に資料ダウンロードができる設計も秀逸です。
導入事例も数多く用意されており、検討中の顧客が安心して前に進める仕組みになっています。

BtoBサイトの基本の型をしっかり押さえており、どんなビジネスでも参考にできるポイントが多い印象でした!
クラウドサーカス株式会社
クラウドサーカス株式会社は、MAツールやCMSなどを開発・提供するSaaS企業で、自社サイトを営業・マーケティング活動の中核として活用しています。
特徴的なのは、「コンテンツの掛け合わせ」によるリード獲得とCV率の最大化です。

トップページからは、すぐに資料ダウンロードや無料トライアル、無料相談への導線が設けられており、興味を持ったユーザーが自然な流れでアクションを取れる構成になっています。
また、ツールごとの違いが簡単にまとめられており、それぞれのツールへの導線も適切に設置されています。

サイト全体のデザインもシンプルで視認性が高く、「資料ダウンロード」「無料相談」「無料ではじめる」など、CTAボタンの文言や配置が検討フェーズごとに最適化されているのも特徴です。

CTAボタンのデザインや視認性の高さはピカイチ。一目で視線が誘導されるので、次のアクションがわかりやすい印象です!
株式会社LayerX
株式会社LayerXは、経費精算クラウド「バクラク」シリーズを提供しており、そのBtoBサイト設計の完成度の高さでも注目を集めています。

個人的にコンバージョン導線設計の完成度はBtoBサイトの中でNO.1だと感じています。
特に優れているのは、ユーザー視点に立った導線設計とCTA配置の最適化です。

ファーストビューでは、シンプルながらも強い訴求力のあるコピーを配置し、すぐ下には「資料ダウンロード」を設置。
「お問合せ」のCTAはヘッダー右上にのみ配置しており、いきなりのCVではなく、ナーチャリングを経てCVしてもらうことを重視していることがうかがえます。
また、提供できるソリューションを図解を用いて解説し、それぞれに対応するサービスを紹介している点も秀逸。

顧客が悩んでいる業務を明確化したうえで、それぞれの課題を解決するサービスがあることが一目でわかるようになっています。
また、ページごとにヘッダーや追従CTA、離脱防止ポップアップの内容を細かく変えており、非常にきめ細かく設計されているサイトと言えるでしょう。
さらに、セミナーやホワイトペーパーなど、顧客との関係性を構築するためのコンテンツが幅広く用意されており、比較検討段階にいるユーザーが後押しされるような情報が満載です。

プロの目線から見ても、BtoBサイトにおけるお手本のようなサイトといえます。
BtoBサイト制作ならシュワット株式会社がおすすめ
BtoBサイトの成果を最大化したいなら、戦略から設計・制作・運用まで一気通貫で支援できるパートナー選びが重要です。
シュワット株式会社では、これまでに2,000本超のSEO記事制作・300件以上のBtoBサイト支援を通じて、多くの企業の受注獲得・CV向上に貢献してきました。
特に強みとしているのが、「成果につながる構成」の設計力と、「リードを生むコンテンツ」の企画力です。
トップディレクターが全案件に関与し、サービス理解から導線設計、SEOまで一貫して品質管理。さらに、記事制作やホワイトペーパー、ウェビナー施策なども組み合わせて中長期の成果につなげることができます。
「社内にノウハウがない」「何から始めたらいいかわからない」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
本記事では、BtoBサイトの基本構成から成果を上げるためのポイント、具体的な成功事例までを紹介してきました。
BtoBサイトは、単なる会社紹介の場ではなく、見込み顧客との接点を生み出し、商談・受注につなげるための営業資産です。だからこそ、サービスの魅力を正しく伝える情報設計や、問い合わせへの導線設計、信頼性を高めるコンテンツの充実が欠かせません。
重要なのは、ユーザーの視点に立ち「何を知りたいか」「どう動きたいか」を想定したうえで、設計・運用していくことです。
「自社に合ったBtoBサイトの型を知りたい」「どこから改善すればいいかわからない」とお悩みの方は、ぜひプロへの相談も視野に入れてみてください。