【2024年最新版】SEO対策とは?基礎から具体的な施策まで完全解説

SEO対策とは?
この記事でわかること
  • SEOとは何か?
  • SEO対策で実施する具体的な施策ほぼすべて
  • SEO対策の効果や発生する費用など、取り組むべきか判断するのに必要な情報
渡邉志明の著者プロフィール

この記事の著者渡邉 志明(シュワット株式会社 代表取締役)

SEOコンサルティング会社の経営者。
これまで複数のwebサイトの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。

”SEO”って言葉は聞いたことあるけど、「具体的に何をすべきか」「自社で取り組んでどんな効果が出るんだろう?」と、様々な疑問点浮かんでくるという方は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、SEOの基礎知識から具体的な施策まで完全網羅で解説
SEO対策で実施する施策のほぼすべてを洗いざらいカバーしており、初心者・上級者問わず役に立つ記事です。

本記事を読んでいただければ、SEOの全体像や取り組むにあたって知らなければいけない知識が一通り身に着けられるように、40,000字越えの大ボリュームな内容となっています。

初心者から上級者の方まで、SEOに取り組まれている担当者の方は、ぜひ記事をブックマークしていただき、繰り返し読んでSEOについての理解を深めてくださいね。

目次

SEOとは?

SEOとは、「Search Engine Optimization」の頭文字をとった略称で、日本語だと「検索エンジン最適化」を意味します。

より具体的に述べると、Googleをはじめとする検索エンジンのランキングで自サイトを上位表示させることです。

現在、検索エンジンの利用者は非常に多く、上位表示されることで自サイトへの流入が大幅に増え、商品の購買や認知度アップなどにつながっていくなど多くのメリットが得られます。

したがって、SEOとはビジネスのゴールである売上や利益を増やすことに直結する重要な施策の一つなのです。

”SEO”と”SEO対策”の違いは?

SEOは検索エンジン最適化という概念的な意味であるのに対して、SEO対策は自サイトに対してSEOを目的に様々な施策を講じることを意味しています。

言い換えると、検索エンジン向けに自サイトを最適化できるように様々な対策を打つことがSEO対策なのです。

日本でやるSEO対策は実質”Google対策”

検索エンジンはいろいろありますが、日本のユーザーをターゲットにSEO対策を行う場合、実質Google対策になります。

日本国内の検索エンジンのシェア率は下図の通り、Googleが76.91%と圧倒的です。加えて、Googleと同じアルゴリズム(検索順位がGoogleと同じ)を用いるYahoo!も含めると、実質9割以上のユーザーがGoogleの検索アルゴリズムに沿った検索結果を見ているということになります。

日本の検索エンジンシェア率

したがって、SEO対策とはすなわち、Googleが良いと考えるサイトやコンテンツ作りをすることだとも言えるのです。

渡邉

ちなみに、国によって検索エンジンのシェア率は異なるので、場合によってはGoogle以外に対策する必要があります。例えば、中国なら「百度」ロシアなら「YANDEX」がシェア率が高いです。ちなみに中国の百度は、お金を払った金額の多さで検索順位が決まります。

まずはGoogleの検索エンジンに対する理念を理解してSEOに取り組もう

SEO対策は、Google対策と同じだと述べましたが、取り組みにあたりGoogleの創業以来変わらない検索エンジンに対する下記の理念を理解することが大切です。

完璧な検索エンジンとは、ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズにぴったり一致する情報を返すものです。

Google Search「Google 検索の仕組み」

上記の理念は、Googleというサービスがスタートして以来、変わっていません。
すなわち、このGoogleの理念を深く理解し、SEO対策に取り組むことこそが長期的な成功を叶える近道なのです。

SEO対策のメリット|具体的な成果事例や費用対効果も紹介

ここでは、SEO対策を実施するメリットや効果について、具体的な成果事例も絡めながら紹介していきます。

ビジネスを成長させる手段として、SEOに取り組むべきかどうかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
実際、SEOはあくまでデジタルマーケティングの中の一つの施策であり、一長一短があるためビジネスの性質や投下可能なリソース量によっては、今すぐ本格的に取り組むことが適切でない場合もあります。

以下のメリットを参考に、マーケティング施策として取り組むべきかどうかご判断ください。
(すでにSEO対策に取り組むことが決まっている場合は読み飛ばしていただいてOKです!)

集客力が抜群に高い

「検索離れ」と言う人もいますが、検索を使うユーザーは引き続き多く、年間の検索回数は最低でも2兆回以上※だと言われています。

圧倒的なユーザー数がいるため、SEOで検索上位を獲得することは絶大な集客効果があります。

例えば弊社が別で運営するレジの専門サイトでは、運用開始6ヶ月で以下のような成果が出ました。
会社創業期に予算100万円程度で立ち上げたサイトですが、SEOの力で、広告費をかけることなく十分な売り上げ(スタートアップにとっては)を出すことができました。

また、弊社でコンサルティングしている業界特化型の某転職サイトでは、SEO経由の売上が年間7億円以上となっています。

このように、SEO対策により検索上位を獲得することで抜群の集客効果が得られるのは、大きなメリットの一つです。

※参考:Search Engine Land「Google now handles at least 2 trillion searches per year」

一度検索上位を獲得すれば継続的に流入が期待できる

SEO対策を行うメリットとして、一度検索上位を獲得すれば継続的に流入が期待できるという点が挙げられます。

例えば、リスティング広告であればクリック毎に課金が発生するので、流入を継続的に得るには常に費用が掛かり続けます。

一方で、SEOの場合、検索上位獲得に時間はかかりますが、一度上位をとってしまえば中長期的に順位も安定するうえ、費用をかけずに流入を獲得し続けることができます。

そのため、広告経由の集客では赤字になってしまう低単価なビジネスでも、SEOを集客手段とするなら成り立つというケースもあるのです。

自然検索経由で流入したユーザーは質が高い

自然検索経由で流入したユーザーは、リスティング広告(検索広告)やディスプレイ広告で流入したユーザーに比べて明らかに質が高いです。

コンバージョン率など自然検索経由のユーザーの方が明らかに高く、要因としては広告経由の場合「広告でしょ…」という心理的な阻害要因が働いていることが想定されます。

実際弊社の運営するPOSレジの比較サイトでも、検索経由のユーザーのコンバージョン率が0.4%であるのに対し、リスティング広告経由は同一ページで0.1%程度でした。

「広告」という表示があるだけで、コンバージョン率は下がってしますのです。

したがって、検索で上位を獲得し、ユーザーの流入を獲得することは効果が非常に高いと言えるでしょう。

ブランディングにつながる

SEO対策により検索上位を獲得することは、間接的に”ブランディング”にもつながります。

ブランディングとは、良い印象の認知を得ること。

SEO対策は以下の2つの側面から、ブランディングにつながると言えます。

①サービス紹介ページ以外のノウハウ提供型の記事ページで好印象を得られる

サービスを紹介するページ以外のターゲットユーザーの疑問を解決する記事型ページがわかりやすいと好印象を得られます。例えば、SEOコンサルティング会社の「SEO」に関して解説した記事が詳しくてわかりやすければ、その会社に対して好印象をいだくユーザーは多いです。
このように、SEO対策の一環で公開した記事ページがブランディングにつながることがあるのです。

②人気のサービスだと感じてもらえる

検索上位を獲得している企業やサービスは、なんとなく「人気のサービスなのかな」「しっかりとした企業が提供するサービスなのかな」といった良い印象を抱いてしまうのではないでしょうか。

このように、検索上位を獲得することは複数の側面から間接的にブランディングにつながるのです。

ノウハウに再現性があり知識と努力が伴えば誰でも上位表示ができる

SEOのノウハウには高い再現性があり、”正しい知識”を身に着け”十分な行動量”を確保できれば誰でも成功可能です。

投資などとは違いギャンブル的な要素は少なく、とにかく正しい努力をすれば小規模な事業者でも個人でも上位表示は十分可能です。

渡邉

実際、弊社も創業期社員が当方1人だった時にPOSレジ専門サイトを立ち上げ。当方たった1人で運用し、複数の大手上場企業を含めた競合企業を追い抜き検索経由の流入数NO.1を達成しています。

ただし、SEOで成功するためには膨大な量の知識を正しく理解する必要があり、知識0から取り組んで成功するまでには、少なくとも数年以上かかります。

したがって、SEOコンサルティング会社など、取り組むべき正しい施策を提案してくれる会社を有効に活用したほうが近道である場合も多いです。

正しい知識を持った会社に発注できれば高確率で成功できるので、SEO対策会社選びが最重要になります。

以上がSEO対策を実施するメリットになります。

ビジネスによっては絶大な効果が得られ、集客のすべてをSEOに頼る事業モデルも。
一方でいくつか無視できないデメリットも存在しているので、次章で見ていきましょう。

SEO対策のデメリット

SEO対策にはメリットだけでなくデメリットもあります。
以下のようなデメリットも理解したうえでリソースを割くべきかどうか、割くとしたらどれくらい割くべきか、慎重に判断する必要があります。

検索10位以上をとれなければほぼ効果がない

SEO対策にいくら取り組んでも、結果的に検索順位10位以上をとれなければほとんど効果はありません。

以下の表は、検索順位別のクリック率※を表したものです。
※検索結果画面に表示されたページのクリック率。

順位クリック率
1位8.17%
2位3.82%
3位2.43%
4位1.63%
5位1.11%
6位0.84%
7位0.67%
8位0.54%
9位0.52%
10位0.44%
引用:seoClarity「LARGEST EVER CTR Research Study」

ご覧の通り、検索10位の段階でクリック率は0.44%と低く、10位より検索順位が下がるとほとんどクリックしてもらえません。

10位以上をとれないとほぼ流入が期待できないため、SEO対策への実質無駄な努力に終わってしまうと言えるでしょう。

正しい取り組みを行えば、10位以内は高確率で獲得可能ですが、競合性の高いキーワードではどうしてもリソース的に難しい場合もあります。
自社のリソースと競合性から取り組むべきか判断する必要があるのです。

すぐに成果が出せるわけではない

SEO対策に取り組んでも、すぐに成果がでるわけではありません。

完全新規で立ち上げたサイトであれば結果がある程度出てくるのに少なくとも3~4ヶ月程度はかかるでしょう。
競合性が高いジャンルで多々戦うのであれば、1年以上かかることもざらにあります。

実際弊社でも新規立ち上げのサイトでSEO対策に取り組む際、はじめの数カ月はほぼ効果測定を行いません。

したがって、今すぐ売上を創出しなければいけないといった場合など、SEO対策は施策として不向きです。

以下は各集客手段の売上創出までに期待できる目安期間です。

集客手段売上創出までの期間
アウトバウンド営業(テレアポ・飛び込みなど)早い(すぐに結果が出せる)
web広告(検索・ディスプレイ広告など)3ヶ月~
SEO4カ月~1年

上記の目安を参考に事業戦略に応じて、その都度最適な集客手段にリソースを投下することが大切です。

SEO対策コンサルティング会社やweb制作会社によって期待できる成果に差がある

発注するSEO対策コンサルティング会社やweb制作会社によって期待できる成果に大きな差があるのもデメリットです。

会社選びは慎重に行う必要があります。

まず前提知識として、web業界にある会社の種類は以下の通りです。

web業界の会社の種類とSEO知識の有無

SEO対策コンサルティング会社は当然、SEOの専門知識を持っている可能性が高いです。

一方で正直なところ、web制作会社はSEOの知識を正しく持っているという場合が非常に少ないのが実情
実際、弊社にご相談いただくお客様の多くがサイト制作をweb制作会社に発注しているのですが、サイトをSEO的な視点からチェックすると穴だらけだというケースが非常に多いです。

したがって、サイト制作前でSEOを使った集客も視野に入れているという場合は、以下のどちらかに発注するのをおすすめします。

  • web制作もできるSEO対策コンサルティング会社(弊社はコチラです)
  • マーケティングが得意なweb制作会社

すでにサイト立ち上げた後であれば、一つ目のSEO対策コンサルティング会社に発注しましょう。

加えて、上記のどちらかに当てはまる場合であっても会社によって実力はピンキリです。
以下のような視点を持って発注先を慎重に選定しましょう。

  • 実績:過去の支援先で高い実績を残せいている会社を選びましょう。
  • 費用:予算をあらかじめ決めておき、複数の業者から見積もりを取ることが大切です。
  • 担当者の能力:実績が十分な会社でも担当者によっては成果が低くなることもあります。
  • ヒアリングの丁寧さ・提案内容:丁寧にヒアリングをしてもらえるか、課題に応じた提案をしてもらえるか確認しましょう。
  • プロジェクト体制:定期的な報告や相談に対応してくれる会社を選びましょう。

上記を踏まえ、慎重にSEO支援会社を選びましょう。

アルゴリズム変更による影響を受けるリスクがある

Googleの検索ランキングを決定するアルゴリズムは定期的(年2~3回)に更新されており、そのタイミングで大きな順位変動が発生します。

アルゴリズム変更により大きく検索順位を落とすケースもあり、SEO対策に取り組む大きなリスクの一つと言えるでしょう。

ただし経験上、正しいホワイトハットなSEO(ユーザーファーストなSEO)を行っていれば、アルゴリズム変更時の影響は最小限です。

一方でブラックハットなSEO(ユーザーを無視して検索ランキングの操作を目的としたSEO)を行うと、アルゴリズム変更時に大きなダメージを受けるケースが多いです。

ユーザーファーストなSEOに取り組みつつ、集客手段をSEOだけに依存させないことが重要だと言えるでしょう。

メリットとデメリットどちらも考慮して、SEO対策に割くべき人員や予算を検討しましょう。

自分だけで判断できないという場合は信頼できるSEO対策支援会社に聞いてみるのもおすすめです。

検索順位はどうやって決まる?|検索エンジンの仕組み・アルゴリズムを解説

SEOの順位がどのようにして決まるのか、検索エンジンの仕組みやアルゴリズムを解説していきます。

孫氏の兵法にある「彼を知り己を知れば百戦危うからず=(相手と自分を知ることは勝利のために不可欠)」という格言と同様に、まずはSEO対策の相手である「検索エンジン」についてよく理解しましょう。

検索エンジンで順位が決まる仕組み

まずは検索エンジンの仕組みについて解説します。

検索順位は以下のような流れで決まります。

STEP
クローラーがページ情報を取得

webサイトにページ(コンテンツ)を公開すると、検索エンジンの「クローラー」というロボットがサイト情報を取得しに来ます。クローラーはすぐに来るわけではなく、サイトによってクローラーが来てくれるタイミングが異なります。

STEP
検索結果にインデックス

クローラーにページの存在が認識されたのちは、「インデックス」です。インデックスとは、ページが検索結果画面のどこかに登録されるということを意味します

STEP
アルゴリズムを元に順位決定

インデックスされる時、検索エンジンの「アルゴリズム」を元にページやサイトの情報を評価し、検索順位が決定するのです。

図にすると下記の通りです。

検索順位が決まる仕組み

クローラーは常に巡回しているため、ページ公開後もたびたび訪れ情報を再取得し、再インデックスを行います。
また、アルゴリズムも常に動いているため検索順位は常に変動し続けます。

検索エンジン(Google)のアルゴリズムを理解してSEOに取り組むことが大切

検索エンジン(Google)のアルゴリズムとは、webサイトやページを評価し検索キーワードとページの関連性を判断して検索順位を決定する処理システムです。

つまりアルゴリズムの評価指標を理解し、評価が高くなるようにサイトやコンテンツ作りをすることで、検索順位を上げられます。

Googleのアルゴリズムの評価指標は200以上あると言われていますが、詳細な情報は非公開。
そこで我々のようなSEO対策支援会社やSEOに取り組む事業会社は、Googleが明言している評価指標のヒントと世界中の検索データの分析から、アルゴリズムを解き明かし、SEO対策で何をするか決定しているのです。

アルゴリズムの理解は非常に大変なので、リソースがない場合はSEO対策支援会社を利用するのがおすすめです。
SEOに対する正しい知見を持った会社に依頼すれば、成果をスムーズに創出できる場合が多いでしょう。
(会社選びが重要です。)

一方で、SEO対策支援会社に依頼する予算が不足している場合は、Google公式が発表している「検索品質評価ガイドライン」を読んで自身でアルゴリズムを理解するのがおすすめです。
アルゴリズムの評価指標に関する情報が網羅的に記載されています。
(日本語版はこちら⇒検索品質評価ガイドライン アイレップ私訳版

また、Google検索セントラルの利用もおすすめです。Google公式によるSEOに取り組む事業者向けのガイドです。

次章以降はSEO対策で実施する具体的な施策を解説していきます。

SEO対策でやる施策は大きく分けると3種類!

アルゴリズムは多いですが、SEO対策でやる施策は大きく分けると3種類に分類できます。

3種類の施策について紹介する前に皆さんに理解してほしいのが、SEOは総合力が大事だということです。

特に初心者に多いのですが、「ここにキーワードを入れたから上位にいける」「専門的な情報をページに盛り込んだから競合に勝てる」など、単一の施策を実行しただけでうまくいくと思いがち。
それでうまくいくほどSEOは甘くありません。

先ほど述べた通り検索エンジンによるサイトの評価項目は200以上あり、複合的な側面からサイトの総合力を高めていく必要があるのです。

3種類の施策について紹介する前の前提知識として、特定のキーワードで検索上位を獲得する条件を理解しましょう。
狙ったキーワードで検索上位を獲得するためには、下図の各条件を総合的に競合サイト以上に満たす必要があります。

SEOで上位表示するために必要な要件

図内の各条件を満たすために、3種類のSEO施策を行うことこそが、”SEO対策”なのです。
3種のSEO施策には、名前が付けられておりそれぞれ以下の通りです。

<3種類のSEO対策(施策)>

  • コンテンツの評価を高める施策:コンテンツSEO【最重要】
  • 被リンクの評価を高める施策:SEO外部対策
  • 内部構造(コーディング)の評価を高める施策:SEO内部対策

各施策の内容を見ていきましょう。

コンテンツSEOとは?

コンテンツSEOとは、「コンテンツの評価」を高めるために、ユーザーのニーズを満たすコンテンツ(ページ)をサイト内に充実させることを意味します。

具体的な作業例としては以下のようなことを指します。

  • ユーザーニーズに応えた記事型のページをサイトに充実させる
  • ECサイトであれば商品ページや商品一覧ページを充実させる
  • 求人情報サイトであれば求人詳細ページや求人一覧ページを充実させる
  • サービス紹介ページを充実させる など

コンテンツSEOで何をすべきか理解するために、Googleのコンテンツに対する評価基準についてさらに詳しく見ていきましょう。
コンテンツの評価は下図の通りさらに2つの指標に細分化することができます。

コンテンツ評価の2種の観点
  • 対象となるページがユーザーの検索ニーズを満たせているか
  • キーワードに関連するトピックのコンテンツがサイト全体に充実しているか

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①対象となるページがユーザーの検索ニーズを満たせているか【最重要】

対象となるページがユーザーの検索ニーズを満たせているかどうかは、コンテンツの評価指標として最重要視されています。

そもそも検索エンジンは、ユーザーが検索窓に入力した疑問や課題に対して、最適な情報が掲載されたページをランキングで表示するシステム。
したがって当然、最も重要となるのがそもそもユーザーの知りたい情報がページ内に書かれているかどうかなのです。

Googleの公式文書では以下のように書かれています。

コンテンツの関連性

コンテンツを分析して、求められている内容に関連する可能性のある情報が含まれているか評価します。

Google「検索ランキング結果を自動的に生成する仕組み」

例えば、「肉じゃが 作り方」という検索キーワードで上位を獲得したければ、肉じゃがのレシピや作り方についてわかりやすく解説したコンテンツを作成する必要があります。

このように自サイトを上位に表示させたいキーワードを検索しているユーザーのニーズを満たすコンテンツを、サイト上に公開することがコンテンツSEOの主な取り組みです。

渡邉

自分たちのビジネスはどんなキーワードを検索しているユーザーに見てほしいのか深堀し、公開するコンテンツの内容を考えましょう!

②キーワードに関連するトピックのコンテンツがサイト全体に充実しているか

コンテンツ評価のもう一つの指標が、キーワードに関連したトピックのコンテンツがどれだけサイト全体で充実させられているかどうかです。

少しわかりづらいので、具体例を挙げて解説します。まずは下の図をご覧ください。

キーワードに関連するトピックのコンテンツがサイト全体に充実している方がSEOに強い

上図のように、「ニキビ 新宿」というキーワードで検索した際に自サイトのページを上位表示したい場合、
”ニキビ”というトピック(テーマ)に関連したコンテンツが多いほど、コンテンツ評価が高くなります

つまり、「ニキビ 新宿」で上位表示したければ「ニキビ 治療法」や「ニキビ 原因」といったキーワードに応えたコンテンツも作成した方が良いのです。

理由として、Googleはサイトの専門性を重視しています。後ほど解説しますが、E-E-A-TというGoogleの検索ランキング評価基準があり、その中の一つに”専門性”という指標があります。

トピックに関連したページが多ければ、専門性に関する評価が高まり、SEOに好影響を与えるのです。

渡邉

皆様も日常で何か意見を聞いたときに、内容は同じでも素人の意見より専門家の意見の方が納得しちゃいますよね。

もっと具体的に言うと、そのトピックの核となるキーワードが含まれた検索キーワードで20位以内を獲得している数が多いほど、評価(専門性スコアという指標の値)が高まります
例えば、「ニキビ」ならニキビという語句が含まれた様々な検索キーワード(ニキビ 原因,ニキビ 治療法,ニキビ跡など)で20位以内をたくさんとればとるほど専門性に関する評価が高まるのです。

コンテンツSEOで具体的で実施する、より具体的なアクション内容について詳しくは後述しています。

コンテンツSEOで具体的にやること一覧について先に知りたい方はこちら

SEO外部対策とは?

被リンクの評価を高める施策のことを、SEO外部対策と言います。

被リンクと言うと、一部の人は「被リンク集めは危ないんじゃない?」という人がいます。
被リンクに関しては、様々な噂が流れており施策として被リンクを集めることに不安を感じている方も多いですよね。

結論から申し上げると、被リンク施策は正しく集まれば問題ない&まだまだSEOにおいて非常に重要な施策です。

実際、Googleの公式文書でも以下のように被リンクを評価指標にすると、引き続き明言されています。

判定を支援するために使用している要因の 1 つに、そのコンテンツへのリンクまたは言及が他の著名なウェブサイトに含まれているか把握するということがあります。含まれていれば、多くの場合、その情報の信頼性が高いことを示す十分なしるしとなります。

Google「検索ランキング結果を自動的に生成する仕組み」

被リンクの評価を高めるSEO外部対策では、以下のようなことを実施します。

やること効果
サイト全体で被リンクを集める★★☆
上位表示させたいページへの被リンクを集める★★★※効果が高い

SEO外部対策で実施する、より具体的なアクション内容について詳しくは後述しています。

SEO外部対策で具体的にやること一覧について先に知りたい方はこちら

SEO内部対策とは?

内部構造(コーディング)の評価を高める施策のことをSEO内部対策と言います。

SEO内部対策は、検索エンジンがよりサイトを理解しやすくして、評価が上がりやすくなるようにするための施策です。

営業に例えると、コンテンツ評価やSEO外部評価が商品であるのに対して、内部構造の評価は営業マンのトークです。
商品の質を高め続けるのと同時に、営業マンのトークをより分かりやすくすることで商品がより多く売れるのと同様に、コンテンツSEOやSEO外部対策と同時に、SEO内部対策を行うことでサイトの評価が高まります。

サイトの内部構造がSEOに与える影響

SEO内部対策では主に以下の3種類の部分を最適化していきます。

  • クロールの最適化:検索エンジンのクローラーがサイト情報を取得しやすくする
  • インデックスの最適化:検索結果にページがインデックスされやすくする
  • UXの最適化:ページの表示速度や見やすさを改善する

SEO内部対策では、上記3種類を最適化するために様々な取り組み(かなり多いです。)が行われます。

SEO内部対策で実施する、より具体的なアクション内容について詳しくは後述しています。

SEO内部対策で具体的にやること一覧について先に知りたい方はこちら

SEOの施策によって重要度が異なる

3種類のSEO施策を紹介してきましたが、2024年現在では各施策によって重要度は以下のように異なります。

コンテンツSEOは引き続き最重要で、ここ数年はE-E-A-Tの実装などの要因から被リンク評価の影響がまた高まっているため、外部対策の重要度が高まっています。

<2024年現在のSEO施策優先度>

SEO施策重要度影響の大きさ比率※(2024年現在)
コンテンツSEO最重要60%くらい
SEO外部対策2番目に重要30%くらい
SEO内部対策3番目に重要10%くらい
※完全に当社の肌感です。サイトの状況によって上下します。

上記の通り、最も重要なのはコンテンツSEOでありSEO内部対策の重要度は最後に来ます。
例えば、内部対策の一つであるきれいなHTML構造でページを作ることも影響はそこまで大きくなく、実際ぐちゃぐちゃなHTML構造でも上位表示されているサイトは多いです。

したがって、コンテンツSEOとSEO外部対策にまずはできるだけ多くのリソースを割くことが、より大きな成果を生み出すポイントだと言えるでしょう。

ただし先述の通り、その時々によって優先すべき施策は絶えず変化するので、サイトのデータを見ながら戦略的にSEOを進めることが大切です。

渡邉

SEO的にサイトがどうあるべきかということを理解しているSEO対策支援会社は多いですが、その時々で何をすべきか、データから施策の優先度付けができる会社は非常に少ないです。
SEOで成功するためには後者の会社を見つけて、依頼することが大切ですよ!(弊社は…もちろん後者です!と言っておきます。)

コンテンツSEOで具体的にやること

コンテンツSEOでは具体的に以下のようなことを実施します。

  1. 対策キーワードを選定する
  2. ユーザーにとって最良のコンテンツを作成する
  3. コンテンツ同士を内部リンクでつなげる(トピッククラスター)
  4. コンバージョンに誘導するCTAを設置する
  5. 公開したコンテンツの効果測定を行う
  6. 公開したコンテンツを改善する(リライト)

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①対策キーワードを選定する

コンテンツSEOでまず最初に行うべきことは、対策キーワードの選定です。
対策キーワードの選定では、コンテンツを上位表示させたい検索キーワードリストを作成します。

対策キーワード選定の全体像は下図の通りです。

対策キーワード選定の流れ

上記の工程を経て、最終的には以下のようなキーワードリストを作成するのがゴールです。

キーワードリストの例

対策キーワード選定の各工程について、簡単に紹介していきます。

STEP①自社サービスの理解・競合の調査

自社のサービスを購入する人はどんな検索を行っているか考えてみましょう。

どんな課題や悩みを解決するサービスなのか、ターゲットはどんな人なのか、といった視点から自社のサービスを深堀してみてください。

加えて、競合がどんなキーワードに対策しているかも調査してみましょう。

STEP②カスタマージャーニーの設計

ターゲット像や自社サービスが解決可能な課題がわかったところで、ターゲットが検索を経由して自社サービスを知ったり、購買に至るまでの「カスタマージャーニーマップ」を考えてみましょう。

カスタマージャーニーマップの例は以下の通りです。

カスタマージャーニーマップの例

カスタマージャーニーマップは、上図のようにサービスの「認知」から始まり「比較請求」へとつながるような形で考えるとスムーズです。

STEP③キーワード洗い出し

続いて、想定されるキーワードを洗い出しましょう。

キーワードの洗い出しは、自社サービス理解やカスタマージャーニーマップをヒントに逆算的に洗い出してください。

STEP
事業のターゲットの悩みや疑問を書き出す

事業のターゲットとなるユーザーが、どんな悩みや疑問を感じているか書き出していきましょう。

悩みを完全網羅するという意気込みで、とにかく書き連ねていくのがおすすめです。

STEP
悩み・疑問を分類する

書き出した悩み・疑問をカテゴリー別に整理し分類しましょう。

整理する際にマインドマップなどを活用するのも便利です。

マインドマップでカテゴライズする中で新たに見えてくる悩みや疑問が出てくることもありますので、適せんメモしておきましょう。

STEP
悩み・疑問をキーワードに置き換える

分類した悩み・疑問を実際に検索されていそうなキーワードに置き換えていきましょう。

悩みの例:「SEOのやり方がわからない」→検索キーワードの例:「SEO 方法」

置き換えた後に実際に検索をしてみてください。検索すると関連キーワードやサジェストキーワードが出てくるかと思います。実際に検索されているキーワードになるので、メモをしていきましょう。

STEP
軸となるキーワードを選定する

ここまでの作業を繰り返すことで、多くのキーワードに触れ全体像が見えてきます。

事業が目指す成果から逆算し優先度の高いと考えられるキーワードを選定しましょう。

STEP④キーワードのグルーピング

キーワードのグルーピングは、以下の2つの方法で行います。

  • 軸キーワードと下層キーワードの分類
  • 同じページで対策可能なキーワードをひとまとめにする

それぞれ詳しく見ていきましょう。

軸キーワードと下層キーワードの分類

サイトにもよりますが、検索キーワードは以下の2種類にグルーピングしましょう。

  • 軸キーワード:サイトとして絶対に外せない主軸となるキーワード
  • 下層キーワード:最優先キーワードに関連した複数の周辺キーワード

例えば、「勤怠管理システム」を販売する企業のサイトであれば、「勤怠管理システム」という検索キーワードで上位表示することが最優先です。
したがって、自ずと軸キーワードのひとつは「勤怠管理システム」となります。

加えて、「勤怠管理システム」というキーワードに関連した以下のようなキーワードを下層キーワードとして選定するとよいでしょう。

  • 勤怠管理システム 価格
  • 勤怠管理システム 比較
  • 勤怠管理システム とは
  • 勤怠管理システム シェア など

同じページで対策可能なキーワードをひとまとめにする

各ページで上位表示させたいメインの対策キーワードを決定しましょう。

そのうえで、最優先である「メインの対策キーワード」を1つに加えて、同じページで同時に上位表示を狙う「サブの対策キーワード」も設定することが大切です。

先ほど、キーワードの検索意図が違う場合は別のページを用意する必要があると述べましたが、逆に検索意図が近いものはまとめて1ページで対策してしまった方が効率的なのです。

サブの対策キーワードを設定することで、下図のように複数のキーワードでの検索表示が期待できるのでページの流入数を底上げできます。

サブの対策キーワードを設定することで流入数の増加が期待できる

上図のように、例えばメインの対策キーワードを設定した場合、「SEOとは わかりやすく」や「SEO対策 やり方」といったキーワードでも上位表示が期待できます。

以下のようなキーワードを、サブの対策キーワードに設定しましょう。

  • 記事のテーマと同じ検索意図のキーワード
  • 同じ記事内で内容的に触れやすいキーワード
  • 他の上位記事も獲得しているキーワード

サブの対策キーワードは、キーワードリスト内で以下のようにコメントの箇所などに記載しておくとよいでしょう。

サブの対策キーワードの書き方例

STEP⑤キーワードの優先順位付け

最後はキーワードを優先付けして、優先順にコンテンツを作成していきましょう。

以下のような視点で優先度付けしてください。

  • コンバージョンの発生しやすさ
  • 検索ボリューム
  • 競合性

それぞれ簡単に解説します。

①コンバージョンの発生しやすさ

キーワードによって、コンバージョンの発生しやすさが大きく異なります。

以下の例をご覧ください。

看護師看護師 なり方看護師 求人
検索意図看護師の役割や仕事内容を知りたい看護師にどのようになったらいいのか知りたい看護師の求人情報を探している

例えば看護師転職サイトであれば、上記のうち最もコンバージョンに近いのは「看護師 求人」というキーワードになります。

実際弊社でコンサルティングを行っている某医療系転職メディアでは、上記の全キーワードで1位~3位を獲得しているのですが、「看護師 求人」というキーワードで上位表示しているページは「看護師」というキーワードで上位表示しているページに比べて300倍程度コンバージョン率が高いです。

したがって、優先度が高いのは「看護師 求人」というキーワードになります。

②検索ボリューム

ーワードの検索ボリュームの多さも重要な視点です。

検索ボリュームとはどれだけユーザーに検索されているかどうかを表した数値で、数が大きいほど多く検索されています。

キーワードと検索ボリュームの例

  • 看護師(検索ボリューム:90,500)
  • 看護師 なり方(検索ボリューム:720)
  • 看護師 求人(検索ボリューム:40,500)

上記のうち、検索上位を獲得することで最も多くの流入を獲得できるのは、「看護師」というキーワードです。

基本的には、検索ボリュームの大きいキーワードの方が流入数も増えるので優先度が高いです。

③競合性

競合性もまた対策キーワードを決めるうえで重要な視点です。

特にSEOにあまりリソースを割けないという場合には、競合性という判断軸は重要
(反対にたくさんリソースを投下できる場合は、どんな競合がいても倒すという心がまえが重要です。)

競合性が高いキーワードとは以下のようなものです。

  • キーワードに対策したページが大量にあって競い合っている
  • 強力なサイトが上位を占めている(大型サイト、公的機関のサイトなど)

上記のような場合、少ないリソースで1位を獲得するのは現実的にかなり難しいです。
現実的にどれくらいの順位が狙えるか、他の競合性の低いキーワードに切り替えられないかといった選択肢を持ちましょう。

対策キーワードの選定はコンテンツSEOの成果の9割を決めるともいわれる大切な工程です。
時間をかけて進めましょう。また、自社内だけでは厳しい場合、外部の専門家に発注するのも有効。

外注する場合は、工程の途中途中で都度入念に協議をしながら進めていきましょう。

対策キーワードの選定についてさらに詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

②ユーザーにとって最良のコンテンツを作成する

対策キーワードの選定が完了したら、コンテンツの作成です。

コンテンツ作成の体系的なテクニックは数多くありますが、何よりまずは”ユーザーにとって最良のコンテンツ”を作成することに重点を置きましょう。

実際、Googleも以下のように明言しています。

ユーザーを第一に考えたコンテンツに焦点を当てる

Google検索セントラル「ユーザーを第一に考えたコンテンツに焦点を当てる」

経験上、小手先のテクニックに頼って書いた記事よりもユーザーに焦点を当てて書いた記事の方が長期的には圧倒的にパフォーマンスが良いです。

ユーザーを最重要視して書いたコンテンツの方がパフォーマンスは高い

まずは、対策キーワードについて検索しているユーザーの課題や疑問を解決する最良のコンテンツをどのようにして作成したらよいかということに焦点を当てましょう。
そのうえで、SEOの上位表示に最低限必要な以下のようなテクニックをページに盛り込みましょう。

  • タイトルやh1タグ・h2タグに対策キーワードを自然に入れる
  • 本文にも自然な形でキーワードを入れる
  • ユーザーニーズに対して包括的に答える(疑問や課題を網羅的に解決する)
  • 独自の情報を盛り込む など

SEOに強いコンテンツ(記事)の制作方法は、とても本記事内だけでは書ききれません。
弊社が培ってきたSEOに強いコンテンツ制作ノウハウは以下の記事に網羅されているので、気になる方はチェックしてみてください。

③コンテンツ同士を内部リンクでつなげる(トピッククラスター)

作成したコンテンツ同士は関連性に配慮しながら、内部リンクでつなげましょう。

昨今のSEOで有効な戦略のひとつに、「トピッククラスター戦略」というものがあります。

トピッククラスター戦略とは、同じトピックのキーワードに対策した各ページをグルーピングし、内部リンクで記事同士をつなぐ戦略のことです。
リンクでつながることにより、サイトの専門性が高まり記事群全体のSEO評価が高まります

トピッククラスターでは、以下の画像のようにメインであるピラーページと、その下層に位置するクラスターページに分けられます。

トピッククラスター戦略図
引用:marketingX「【新しいSEO対策】トピッククラスターとは?導入メリットやSEO効果を解説!」

基本的にキーワード選定の箇所で紹介した最優先キーワードに対策したコンテンツがピラーページ、下層キーワードに対策下コンテンツがクラスターページになります。

クラスターページ同士も、関連性に配慮してリンクを構築しましょう。
トピッククラスターは、別のページの高評価をリンクによって受け渡しあえる効率的なSEO戦略です。

内部リンクの設置方法について詳しくはこちら

④コンバージョンに誘導するCTAを設置する

コンテンツ内やサイト内の適切な箇所にコンバージョンへと誘導するCTAを設置しましょう。

コンバージョンとCTAの意味はそれぞれ以下の通りです。

  • コンバージョン:サイトが目的とするユーザーのアクション(資料請求・問い合わせ・購入など)
  • CTA:目的のアクションへとユーザーを誘導するエリア

例えば、弊社の「SEO記事制作代行サービス」へのコンバージョンを狙ったコンテンツでは以下のように複数のCTAを設置しています。

CTAの事例

ページの種類ごとに適切な形でCTAを設置しましょう。
また、CTAは基本的に多く設置した方がコンバージョン数が増えます。

⑤公開したコンテンツの効果測定を行う

コンテンツを公開しただけで満足せず、必ず効果測定も行いましょう。

コンテンツを公開してすべてのページが検索1位、コンバージョン率も高いという状況はまずありえないため、定期的な効果測定を行いデータに基づくサイトやコンテンツの改善を図ることが大切です。

例えば、SEOを中心施策とするオウンドメディアの立ち上げであれば下図のように、フェーズ分けしたうえで戦略的にSEO対策を進めていくことが成果最大化の近道。
効果測定は戦略的なSEO対策やPDCAサイクルを回すうえで必須のさぎょだといえるでしょう。

オウンドメディア立ち上げの戦略

コンテンツやSEO対策の効果測定は、以下の項目を中心にデータ収集するとよいでしょう。

  • キーワード別の検索順位
  • 検索エンジンからの流入数
  • 検索結果画面上でのクリック率
  • コンバージョン数/率
  • 被リンクの状況
  • ユーザーの動き(滞在時間・直帰率など)

各項目の測定方法や測定時のポイントについてはこちら

効果測定をしたうえでパフォーマンスが悪いコンテンツに対しては次章で紹介するリライトを実施します。

⑥公開したコンテンツを改善する(リライト)

公開したコンテンツの検索順位が低いなど、パフォーマンスが優れない場合はリライトを実施してください。

リライトとは、公開済みのコンテンツに対して加筆・修正を行いページパフォーマンスの改善を狙うことです。

リライトは費用対効果が非常に高いSEO施策です。

下表をご覧ください。

順位クリック率
1位8.17%
2位3.82%
3位2.43%
4位1.63%
5位1.11%
6位0.84%
7位0.67%
8位0.54%
9位0.52%
10位0.44%
引用:seoClarity「LARGEST EVER CTR Research Study」

ご覧の通り、検索1位の記事のクリック率は10位の記事の20倍程度、つまり20倍程度の流入数なのです。
したがって、新規記事を公開して20ページ10位の記事を作るのと、1記事リライトして1位の記事を1ページ作るのはほぼ同等の価値があると言えます。(※対策する検索ボリュームが同程度と仮定した場合)

1位と2位でも大きな開きがあり、2~3倍程度流入数に差が。
したがって、リライトで検索1位をとることに力を注ぐことは非常にコストパフォーマンスに優れた施策だと言えるのです。

効果測定でわかったコンテンツの状況により、リライトの実施内容は以下のように異なります。

  • 検索順位が低い:ページ内容自体の改善
  • クリック率が低い:ページのタイトルやディスクリプションの改善

リライトのやり方や対象ページのデータに基づく選定方法について、とてもではありませんがこのスペースだけでは書き切れませんので別で専用の解説記事を作成しています。
リライトのノウハウについて詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

SEO外部対策で具体的にやること

SEO外部対策で具体的にやることは以下の通りです。

  • 被リンクを集める(リンクビルディング)
  • サイテーションを獲得する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

被リンクを集める(リンクビルディング)

SEO外部対策にあたり、メインの作業は被リンク集めです。

被リンクとは、外部サイトからaタグでリンクを受けることを意味します。
なおかつ、「nofollow」という設定がされているリンクですとGoogleからの被リンク評価が得られないため、注意が必要です。

被リンクを集める際は、以下のような条件を満たす良質なリンクを集めることが大切です。

  • 権威性の高いサイトからのリンク:政府機関や大手企業などからの被リンク
  • 関連性の高いサイトからのリンク:自社のサイトに関連性の高いページやサイトからの被リンク

上記に加えて、以下のようなポイントをおさえて被リンクを集めましょう。

アンカーテキストに対策キーワードを含めてもらう

設置してもらうリンクのアンカーテキストに対策キーワードを含めてもらうことで、ページとキーワードの関連性が高まり検索エンジンからの評価上昇が期待できます。

アンカーテキストとは、下図の通りリンク先ページの内容を表すテキストのことを意味します。

検索エンジンのクローラーは設置されているリンクの周辺テキストやアンカーテキストをリンク先ページ内容の判断に用いているため、アンカーテキスト内に対策キーワードが入っていることでページとキーワードの関連性が高まるのです。

対象ページに直接貼られたリンクの方が有効

順位を上昇させたいページ自体に直接張られた被リンクの方が有効です。

例えば、お店で使うレジを販売するサイトで、「POSレジのおすすめランキング」を紹介したページの順位上昇を狙っているとします。

その場合、サイトのトップページにリンクを張ってもらうより、「POSレジのおすすめランキング」を紹介したページ自体に被リンクを集めたほうが効果的なのです。

新しいリンクが多い方が評価が高い(リンクエイジ)

Googleが取得した検索エンジンに関する特許「Information retrieval on historical data」に、新しいリンクが多いページの方が評価が高いと記載されています。

実際、時代の変化とともにコンテンツ内容が古くなってしまうとユーザーにとっての利便性は下がってしまいますよね。被リンクにも同じことが言えます。

したがって、被リンク集めは継続的に行う必要があると言えるのです。

リンク元のページでのリンクの掲載状況も影響する

Googleが取得した特許「ranking documents based on user behavior and/or feature data」に、リンク元ページでのリンク掲載状況が評価に影響を与えると記載されています。

リンク掲載状況によって、以下のように検索エンジンからの評価が上下する仕組みが組み込まれているのです。

  • 太字や大きいフォントサイズで強調されてるアンカーテキストなら評価が高い
  • リンクがクリックされやすい場所にあるほど評価が高い
  • アフィリエイトリンクなど商用目的のリンクは評価が少し低い

上記を理解すること、知識として持っておくことは大切ですが、影響が小さくそこまで細かく気にしてリンクビルディングをする必要はありません。

被リンクを効率よく集める方法

それでは、具体的に被リンクを効率よく集める代表的な方法を解説していきます。

  • ナチュラルにリンクを設置してもらえる魅力的なコンテンツを提供する
  • 確実に取得可能な被リンクをおさえる
  • 被リンク集めにおいてやってはいけないことを知る

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ナチュラルにリンクを設置してもらえる魅力的なコンテンツを提供する

被リンク構築戦略として、まず挙げられるのが魅力的なコンテンツの提供です。
参考ページとしてナチュラルにリンクを張ってもらえる以下のようなコンテンツを制作しましょう。

独自の調査データなど一次情報を発信する

独自の調査データは、他のサイトに引用される可能性が高くリンク構築手段として有効です。

引用されやすい画像を作成する

カオスマップやインフォグラフィックスなど、引用されやすい画像の作成もリンク構築手段として有効です。

実際、弊社が運営する別サイトに公開した「POSレジカオスマップ」は、公開して2ヶ月程度で3件のリンクを獲得しました。

獲得した被リンク数

以下のような形で引用をしてもらっており、その際リンクも設置してくれています。

画像の引用で被リンクを獲得した事例

引用されやすい画像は公開後時間が経っても自動で被リンクが増えていきやすいというメリットもあります。

リスト型のコンテンツを作成する

「SEOライティング39のコツ」「おすすめの○○サービス20選」というように、特定のトピックをリストしたコンテンツは引用されやすく被リンク獲得しやすいです。

弊社が運営する別サイトに公開した「POSレジおすすめ25選比較ランキング」は、公開から4ヶ月程度で9件の被リンクを獲得しました。

以下のようにランキング内で紹介したPOSレジの有名メーカーにも引用されています。

POSレジを紹介したページがPOSレジの有名メーカーから被リンクを受けることは非常に有効です。
実際上記の記事もサイト公開4ヶ月で、競合性の高いキーワードである「POSレジ ランキング」で8位に表示されています。

パーフェクトガイド的なコンテンツを作成する

「被リンクの集め方パーフェクトガイド」など、どこよりも詳しくノウハウが網羅されたコンテンツも被リンクを集めやすいです。

確実に取得可能な被リンクを漏れなくおさえる

ナチュラルに被リンクを集める手法は有効ですが、ある種バズを生み出す必要もあり、実際どれくらい獲得できるかの予測も難しいです。

そこで以下に紹介する確実に取得可能な被リンクに関しては、取り逃さないようにしましょう。

  • 自社のコーポレートサイトからのリンク
  • 自社が運営する別サイト(サテライトサイトなど)からのリンク
  • 取引先企業の導入事例に協力した際にリンクを設置してもらう
  • 別サイトに寄稿する
  • リンク設置のあるポータルサイトに自社サービスを掲載する
  • プレスリリースを配信する など

上記のように実施することで、確実に被リンク獲得が期待できる方法は、サイトを公開したばかりで被リンクが集めにくい時を中心に積極的に活用していきましょう。

被リンク集めにおいてやってはいけないことを知る

被リンク集めにおいて、Googleに禁じられている手段(いわゆるブラックハットな手段)をとってしまうと、効果が出ないどころかスパムと認定されて検索に全く表示されなくなるリスクがあります。

被リンク集めにおいて以下のような方法をとるのはやめておきましょう。

  • 被リンクを購入する
  • リンクを目的に低品質なサテライトサイトやコンテンツを作成する
  • 過剰な相互リンク(多少ならOK)など
  • すでに多くのリンクを獲得している中古ドメインに移行する

基本的にブラックハットなリンクビルディング施策は、大きなリスクを伴います。

渡邉

実は弊社でも創業期に、功を焦るばかり中古ドメインでサイトを運営して非常に痛い目を見ました。一定の期間は成果を創出できていましたが、コアアップデートを境に検索順位が大幅ダウン。サイトの検索流入数が10分の1になったという非常に苦い経験があります。その後は、通常の新規ドメインに移行しホワイトハットな手段のみでリンクビルディング施策を行うことで、最終的な成功につながっています。

以上の経験から、弊社では基本的に弊社ではブラックハットなリンクビルディング施策を推奨していません。

サイテーションを集める

サイテーションとは、自社のサービス名や社名がネット上で言及されていることを意味します。

サイテーションを集めることで、検索エンジンからの評価を得られると考えられています。
ただし被リンクとは異なり、Googleによって明言されているわけではなく、あくまで多くのSEO業者のデータ分析によって推測される評価要因です。

したがって、優先度は被リンク獲得に劣りますが、評価要因であることは明らかなのでサイテーションも多少意識してSEO外部対策に取り組むようにしましょう。

サイテーションの例には以下のようなものが挙げられます。

  • nofollowリンクのプレスリリースでのサービス名・社名等の言及
  • SNS上でのサービス名・社名等の言及

SNSやプレスリリースはnofollowである場合が多く、これまで外部評価にあまり効果がないとされてきていましたがサイテーションの考え方の登場により効果的だと考える企業が増えています。

SEO内部対策で具体的にやること

検索エンジンの理解しやすいSEO内部対策でやることを紹介していきます。

先ほど、優先度は低めと申し上げましたが最低限検索エンジンが理解できるサイトとしての体を成していないと、SEOで勝負ができません。
その場合は、SEO内部対策が最優先施策となる場合もあります。

渡邉

webサイトの制作がこれからだという人は、制作段階で必ず最低限のSEOの知識を備えた会社(適切な内部構造で作成してくれる会社)に依頼するようにしましょう。

内部構造の最適化を目指すSEO内部対策では、以下のようなことを実施します。

  • 検索エンジンからのマイナス評価を回避
  • 適切でわかりやすいサイト構造の構築
  • クローラーがたどりやすい内部リンク構造の構築
  • クロールを最適化
  • 正しいHTML構造
  • 構造化マークアップ
  • サイトの表示速度を改善
  • モバイルフレンドリー
  • HTTPS化
  • AMPに対応

それぞれ詳しく見ていきましょう。

スパムなど検索エンジンからのマイナス評価を回避

サイトの状況によっては、検索エンジンに正しい評価をしてもらえないどころか、マイナス評価を受けてしまう場合があります。

マイナス評価が大きいサイトは、どんなにコンテンツSEOやSEO外部対策をやっても成果に結びつかないケースが多く、優先的な対処が必要です。

以下の点に沿ってサイトを見直し、不足している場合は改善を図り、マイナスをゼロの状態に戻しましょう。

検索エンジンからのマイナス評価を回避するためのチェックポイント
  • 1URL1コンテンツの原則を守れているか
  • サーバーエラーをはじめとする内部エラーへの対応
  • ユーザーフレンドリーな404エラーページを作成する
  • 正しいステータスコードを返却できるようにする
  • サイト外へのリンク切れを無くす
  • 検索エンジンからスパムとみなされないようにする(スパムとみなされることはしない)

それぞれ簡単に解説します。

1URLにつき1コンテンツの原則を守れているか

1URL1コンテンツの原則は必ず守るようにしてください。

例えば、同一のコンテンツでパソコン版とスマホ版でURLが分かれる場合もあるのではないでしょうか。

そのような場合は、重複コンテンツとみなされ評価の分散やクローラビリティの低下など複数のデメリットが発生します。

「301リダイレクト」や「canonical設定」といった方法で正規ページに検索エンジンからの評価を集約させる対処を行いましょう。

その他、以下のような場合にも1URLにつき1コンテンツの原則が破られているので対処が必要です。

  • 同一URLに異なるコンテンツが表示されている
  • 異なるURLなのに同一のtitle/descriptionが用いられている など
サーバーエラーをはじめとする内部エラーへの対応

内部のリンクでつながっているページをユーザーが開けないなど、内部エラーに対しても対処が必要です。

エラーがあると、検索エンジンからマイナス評価要因となってしまいます。

Google Search Consoleから「インデックス」⇒「カバレッジ」⇒「エラー」からエラー内容を確認可能なので、それぞれ対処してください。

ユーザーフレンドリーな404エラーページを作成する

404エラーページとは、ページが存在していない場合や削除された場合などユーザーがページを開けないときに表示されるページです。

404エラーページは通常無機質なページですが、ユーザーフレンドリーなものに変更することで離脱を防ぐことができます。(SEOへの直接的な影響は小さいため優先度は低いです。)

404エラーページに人気コンテンツへのリンクやサイト内検索ボックスを設置するとよいでしょう。

正しいステータスコードを返却できるようにする

内部エラーはそもそもなくすことが大切ですが、発生してしまった際は正しいステータスコードを返せるようにしておくことで検索エンジンからのマイナス評価が抑えられます。

例えば、404エラーページを表示すべき際に200ステータスコードを返却してしまっているケースは不適切です。(検索エンジンに重複コンテンツだとみなされてしまいます。)

サイト外へのリンク切れを無くす

外部サイトへと設置したリンクが以下のような原因でリンク切れとなっている場合は、マイナス評価となるので対処しましょう。

  • 外部サイトのリンク先ページが削除された
  • 外部サイトのリンク先ページのURLが変更になった

リンク切れは「リンク切れチェックツール」で簡単に調べられます。

検索エンジンからスパムとみなされないようにする(スパムとみなされることはしない)

Googleにはスパムポリシーがあり、スパムとみなされるような施策を実施してしまうと「ペナルティ」の対象となり検索結果からの締め出しを受ける場合があります。

スパムについては、本記事後半の「SEOで絶対にやってはいけないこと」で詳しく解説していますが、以下のような施策は絶対に実行しないようにしましょう。

  • 隠しテキスト・隠しリンク
  • ドメイン貸し
  • 生成AIの不正使用
  • 中古ドメイン など
適切でわかりやすいサイト構造の構築

ユーザーにとっても検索エンジンにとってもわかりやすいサイト構造を構築することで、以下のような複数の側面からSEO的な評価が高まります。

  • クローラーがページを発見しやすくなる
  • 特定のトピックに対するサイトの専門性の高さが評価される場合がある
  • ユーザーのサイト回遊性や満足度が高まり間接的に検索順位上昇につながる など

サイト構造とは、以下のようなwebサイトの内容をカテゴライズした階層構造のことを指します。

サイト構造の例

きれいに自社サイトのページをカテゴライズして階層化することで、検索エンジン・ユーザー共にわかりやすいwebサイトとなります。

サイト制作時には以下のようなポイントをおさえてサイト構造を設計しましょう。
また、すでに公開済みのwebサイトでも、サイト構造は後から変更可能ですので見直しも視野に入れてください。
(サイト構造の見直しは気を付けなければいけないポイントが多いので、知見がない場合は専門家に相談しましょう。当社でも承っております。)

  • MECE(漏れ無し・ダブりなし)でサイトのトピックをカテゴライズする
  • 分類と階層に紐づいたわかりやすいURLをつける
クローラーがたどりやすい内部リンク構造の構築

検索エンジンがページ内容を把握するのに用いているクローラーは、リンクをたどって各ページを発見します。

したがって、サイト内の各ページ同士を適切な方法で内部リンクでつなぐことにより、サイトがクロールされやすくなります。

加えて、ユーザーもページ内に設置してあるリンクをたどってサイトを回遊するため、適切な場所に適切なページへの内部リンクを設置することでPV数の増加や満足度のアップが期待でしょう。

内部リンクを設置するときは、以下のようなポイントをおさえてください。

  • 関連するページへのリンクを設置する
  • トップページやカテゴリーの最上位ページへのリンクを設置する
  • 上位階層ページから下層ページへのリンクを設置する
  • トップページにはリンクを多く設置する

また、以下のような点にも配慮することが大切です。

  • パンくずリストを設置する
  • 各種ナビゲーション(グローバル・サイド・フッター)を用いて適切なリンクを構築する
  • ページの本文から関連するページへのリンクを設置する
  • HTMLサイトマップを作成する
  • 内部リンクのコードに用いるURLは統一する など
クロールを最適化

クロールの制限と促進の2点からwebサイト内でのクローラー(Google bot)の動きを最適化することで、ページ検出の効率化や検索評価の向上効果が期待できます。

①クロールの制限

  • 動的サイト・大規模サイトはクロールパシェットを意識してクローラーを制限する
  • 低品質コンテンツへのクロールを制限する

②クロールの促進

  • Google Search Consoleからインデックス登録をリクエストする
  • XMLサイトマップを送信する
  • インデックスリクエストをする
  • フィードで更新情報を伝える など
正しいHTML構造

サイトを正しいHTML構造で作成することはSEOに対して直接的な影響は与えませんが、ユーザーにとってわかりやすいサイトになるので心がけることが大切です。

また、検索エンジンに対してもページ情報を正しく伝えることになるので間接的なSEO効果があります。

各HTMLタグには正しい使い方があるので、正しく用いることが大切です。

意味
h1見出しページ内容全体を表す見出し※1ページ1つ
h2見出し大見出し
h3,h4,h5見出し中見出し~小見出し
本文(p)本文
タイトル(title)ページのタイトル
ディスクリプション(description)ページの説明文
画像(img)画像
画像の説明文(alt)画像の説明文
外部サイトの引用(blockquote)リンクの文章
リストタグ(list)箇条書きリスト
表(table)表の作成

正しいHTML構造で記載することで、ユーザーにとっても検索エンジンにとってもわかりやすいページとなります。

構造化マークアップ

構造化マークアップとは、会社名や商品名、口コミ情報といった情報に意味を持たせることを指します。

検索エンジンのクローラーは言語をある程度理解することができますが、人間のように完璧ではありません。

例えば、「東京ビッグサイト」という施設があります。
人間が見たら”東京ビッグサイト”という施設だということがすぐわかりますが、ロボットから見るとwebサイトだととらえてしまう場合も。

そこで、構造化マークアップの登場です。

構造化マークアップをすることで、ロボットに「東京ビッグサイト」が施設であるということをより正しく伝わるようになります。

構造化マークアップは、Googleが目指す「セマンティックweb」という、各データが知識として意味を持つインターネットの実現に欠かせない技術です。

構造化マークアップはSEOに直接的なメリットは与えませんが、以下のような間接的なメリットがあります。

  • 検索エンジンがサイトを見つけやすくなる
  • リッチリザルトに表示されるようになる

構造化マークアップを実施することで、クローラーがサイトの各ページを見つけやすくなるので、検索結果に表示されやすくなります。

また、SERPs(検索結果画面)のリッチリザルトへの表示が期待できる点もメリットです。

実際に検索してみるとわかりますが、検索結果画面は日々進化しており上から順にページが並んでいるだけではありません。

例えば、料理のレシピを検索すると以下のようにレシピ情報を表示するエリアが表示されます。

リッチリザルト

上記例のように構造化マークアップにより、通常の検索表示とは別でリッチリザルトにも表示されることが期待できるので、流入数の増加が期待できます。

弊社サイトでも以下のような箇所を構造化マークアップしています。

  • パンくずリスト
  • 著者情報
  • 組織情報

構造化マークアップは必須ではありませんがメリットが多く、内部対策の中でも比較的に優先度が高いため自社サイトに適切なマークアップを施しておきましょう。

サイトの表示速度を改善

サイト(webページ)の表示速度はGoogleの評価基準の一つです。

加えて、表示速度は検索順位だけでなく、以下のようにサイトのパフォーマンス自体にも大きな影響を与えるため、遅い場合は優先的に改善しましょう。

  • サイトの表示速度が3秒以上の場合、1秒の場合に比べて32%離脱率が高い
  • サイトの表示速度が5秒以上の場合、1秒の場合に比べて90%離脱率が高い
  • サイトの表示速度が1秒遅れるごとにコンバージョン率が7%低下

参考:Google「Find out how you stack up to new industry benchmarks for mobile page speed」

指標として、ページの表示速度は理想は1秒台、遅くとも3秒以内を目指しましょう。

ページの表示速度はGoogleが提供する「PageSpeed Insights」で測定可能です。

測定した結果、ページの表示速度が遅いという場合は以下のような点を中心に改善しましょう。

<ページ表示速度を改善する方法>

  • 画像を最適化する(データを軽くする、適切な形式を使用するなど)
  • コードを圧縮する
  • レンダリング処理速度を改善する
  • サーバーのスペックを高くする
  • キャッシュを活用する
  • コンテンツ量を減らす
  • CDNを活用する など

ページ表示速度を改善し、検索順位やパフォーマンスの改善を狙っていきましょう。

モバイルフレンドリー

モバイルフレンドリーとは、スマホユーザーにとって使いやすいwebサイトであることを指します。
モバイルフレンドリーであるかどうかは、検索順位に直接的な影響を与えるため、対策が必要です。

ウェブサイトのユーザビリティ

Google のシステムはページ エクスペリエンスの観点に着目します。コンテンツがモバイル フレンドリーであればモバイル デバイス ユーザーにとって読みやすいというようなことです。

Google「結果を自動的に生成する仕組み」

また、そもそも現在の検索エンジン利用ユーザーはスマホ利用者が過半数以上を占めている点からもモバイルフレンドリー化は重要です。

まずは、自身のサイトをスマホで表示してモバイルフレンドリーかどうか確かめてみましょう。

テキストが小さくて読みづらい、うまく動作していないなど問題点があれば以下のような方法で改善することをおすすめします。

  • レスポンシブウェブデザインにする
  • ツールで問題点を調査して改善する

レスポンシブウェブデザインとは、パソコンで表示されているサイトのHTMLなどを最適化してスマホで表示された場合にも見えやすく調整することを指します。
まずは、レスポンシブ対応することで、モバイルフレンドリーに関しては概ね対応できるでしょう。

また、「Lighthouse」というツールを用いることで、具体的な問題点を洗い出すことが可能です。
洗い出した問題点を改善していくことで、スマホユーザーの利便性を高めていきましょう。

HTTPS化(SSL化)

webサイトをHTTPS化(SSL化)すれば、セキュリティ面だけでなくSEO的に直接的な好影響も得られます

HTTPS化とは、以下のようにURL冒頭部分の「http」の箇所を「https」にすることです。
httpsにすることで通信するデータが暗号化され、セキュリティ面が向上します。

https化したURL

GoogleもHTTPS化を推奨しており、2014年8月に以下のように発表しています。

ランキング シグナルとしての HTTPS

Google は過去数か月にわたり、暗号化された安全な接続をサイトで使用していることを検索のランキング アルゴリズムのシグナルとして考慮するテストを実施してきました。このテストで十分な結果が得られたため、Google はランキング シグナルとして HTTPS を使用することにしました。

Google検索セントラル「ランキング シグナルとしての HTTPS」

上記のようにはっきりと明言されており、SEOへの好影響が確定しています。
したがって、SEO対策に取り組む場合は、基本的にHTTPS化を実施しましょう。

まずは、現在の自身サイトのURLをチェックしてみてください。
HTTPS化ができていないという場合、技術者でなくとも簡単にできるので方法を調べて対応してみましょう。

AMPに対応

AMPとは「Accerelated Mobile Pages」の略称で、モバイル利用者にページを高速で表示させる技術を指します。

AMPに対応しているかどうかは、SEOに直接的な影響を与えませんがサイトの表示速度が高速化されるため、検索エンジンからの評価向上が期待できるのです。

ただし、AMP対応には以下のようなデメリットもあるため実施すべきかどうかは慎重に判断する必要があります。

  • 管理の手間が増える
  • 検索結果画面に表示されるリンク数が減る
  • アフィリエイト広告はAMPページに表示できない場合がある
  • 導入が大変

実施したSEO対策の効果測定をする

SEO対策はやって終わりではなく、効果測定をしてPDCAサイクルを回すことも大切です。

サイトによっても異なりますが、主に以下の7項目を測定することが多いです。

  • キーワード別の検索順位
  • 検索エンジンからの流入数
  • 検索結果画面上でのクリック率
  • コンバージョン数/率
  • 被リンクの状況
  • ユーザーの動き(滞在時間・直帰率など)

それぞれ詳しく見ていきましょう。

キーワード別の検索順位

自身のサイトで上位表示を狙っている「対策キーワード」の検索順位は基本的に測定しましょう。

本格的にSEOに取り組む場合は、有料ツールを利用した検索順位のモニタリングを推奨します。
サイトの対策キーワードを登録し、各キーワードの順位変動を細かく測定できるツールを導入するとよいでしょう。

弊社のおすすめは「Ahrefs」というツールです。
検索順位に限らず他のデータも測定可能ですよ。

無料で済ませたいという場合には、Googleサーチコンソールを利用しましょう。
GoogleサーチコンソールはSEO対策をするなら絶対に必要なツールです。

検索順位は流入数に大きな影響を与えます。
下記は、順位別の記事のクリック率です。

ご覧の通り、検索1位のページと10位のページとでは、ページへの流入数に20倍以上差があるのです。

検索順位が低い場合は、1位を目指してリライトを実施します。
リライトするページを選定するためにも検索順位の測定は必要です。

検索エンジンからの流入数

検索エンジンからどれだけサイトにユーザーが流入しているか調査を行いましょう。

検索エンジンからの流入数は、Googleサーチコンソールを使えば簡単に調べられます。

Googleサーチコンソールで流入数を調べる方法

検索パフォーマンスのページのクリック数が検索経由の流入数です。
期間やページ別でも見ることができます。

検索結果画面上でのクリック率

検索結果画面に表示されてからどれだけクリックされたかどうか、「クリック率」を調べましょう。

クリック率のデータは、ページのタイトル(<title>タグ)、メタディスクリプションの改善に役立てられます。

ユーザーが検索を行った際、検索結果画面には以下のようにタイトルとディスクリプションが表示されます。
ユーザーはタイトルやディスクリプションの内容を見てページを開くかどうか判断するため、クリック率が低いという場合は、改善が必要だと判断可能です。

クリック率もGoogleサーチコンソールで調べられます。
調べ方は以下の通りです。

Googleサーチコンソールを使ったページのクリック率の調べ方

記事のクリック率は、Google Search Consoleで調べられます。

サーチコンソールにクリック率を知りたい検索キーワードを入力してください。

Google Search Consoleでクリック率を調べる方法

すると以下のように、キーワードでの検索順位やクリック率(平均CTR)が調べられます。

Google Search Consoleでクリック率を調べる方法

クリック率が高くなるSEOに効果的なタイトルの付け方について詳しくは下記の記事をご覧ください。

コンバージョン数/率

検索経由で何件コンバージョンが発生しているか、またPV数(ユーザー数でもOK)に対するコンバージョン率(CVR)はどれくらいなのかを測定しましょう。

コンバージョンとは訪問したユーザーをアクションに誘導した数のことで、サイトの目的によって資料請求や問い合わせ、商談予約など様々です。

コンバージョン数はGA4(次世代Google アナリティクス)で調べることができます。
GA4もGoogleサーチコンソール同様に、SEOに取り組む場合はほぼ必須のツールです。

コンバージョンはSEOのゴールともいえます。
「3ヶ月後に月間〇件」というように目標コンバージョン数を立てたうえで、結果がどうなったか振り返りと改善を行うことが大切です。

コンバージョン率が改善できないか、検索流入数は増やせないかといった視点で、コンバージョン数を起点とした逆算思考でネクストアクションを考えましょう。

被リンクの状況

SEO外部対策の成果を調べるために被リンクの状況を調査しましょう。
また、低品質な被リンクが原因で検索エンジンからの評価が下がる場合があるので定期的なモニタリングが必要です。

被リンクは無料で調べたいのであれば、Googleサーチコンソールを利用しましょう。

左側メニューの「リンク」をクリックすることで、以下のように被リンク元サイトが調べられます。

Googleサーチコンソールで流入数を調べる方法

また、有料ツールを活用することでサーチコンソールよりも詳しい情報が調べられます。
弊社では、先ほど登場したAhrefsを使って被リンク状況を調査しています。自社の被リンクだけでなく競合サイトの被リンク状況も調べられるので、リンクビルディング施策に非常に役立つツールです。

ユーザーの動き(滞在時間・直帰率など)

サイト内でのユーザーの動きにも着目してみましょう。

弊社では以下のような点を見ています。

  • ページ内での滞在時間:ページ内での滞在時間が長ければ満足度が高いと推測できる
  • 直帰率・ユーザーあたりのビュー数:ユーザーにちゃんとサイト内を回遊してもらえるているかがわかる

その他、少しハイレベルですがヒートマップをSEOに活用しているサイトもあります。

ヒートマップとは、ユーザーのページ内でのクリックやよく見ている箇所を色付きで可視化したものです。

ヒートマップ

ユーザーの動きが細かく見れるのでリライトに役立てられます。
ただし、基本的に有料のツールの導入が必要なのでご注意ください。

2024年にSEOをやるなら知っておきたい頻出トレンドワード

ここまでの内容でSEOの全体像や、やるべきことについては概ね解説しきりました。
しかし、SEOは年々やるべきことが変化しており、それに応じて様々なトレンドワードが登場しています。

SEOに関する情報は様々な個人や企業から日々多く発信されています。
特にトレンドワードに関する情報は多く発信されていますが、中には誤った情報も多いのが実情です。

以下のようなトレンドワードの意味を正しく理解しておくことで誤ったSEO対策をしてしまうことが防ぐことができます

<2024年のSEOトレンドワード>

  • YMYL(Your Money or Your Life)
  • E-E-A-T
  • 独自性(オリジナルコンテンツ)
  • Googleコアアルゴリズムアップデート
  • 生成AI活用
  • SGE(Search Generative Experience)
  • ヘルプフルコンテンツアップデート
  • レビューシステム
  • 寄生サイト(サブディレ貸し・ドメイン貸し)
  • 動画SEO

それぞれ詳しく見ていきましょう。

YMYL(Your Money or Your Life)

YMYLとは、「Your Money or Your Life」の略で、直訳すると「あなたのお金、あなたの生活」という意味になります。Googleの検索品質評価ガイドラインにおいて、人の将来の幸福、健康、経済的安定、または安全に影響を与える可能性のあるトピックを指す用語として定義されています。

YMYLに該当するジャンルは、ユーザーにとって非常に重要であり、間違った情報が伝わることで重大な損害を被る可能性があるため、Googleは検索結果の品質を特に厳しく審査しています。

具体的には、以下のようなジャンルが含まれます。

  • ニュースや時事問題
  • 市民権、政府、法律
  • 金融、財産
  • ショッピング・買い物
  • 健康と安全
  • 人々のグループ(人種・民族など) など

上記のようなジャンルに当てはまるサイトやページを公開する場合は、内容の信頼性や正確性を担保できるように努めましょう。

また、以下に紹介するE-E-A-Tを意識したサイト作りをしなければ、検索上位にはなかなか表示されません。
E-E-A-Tについて次章を参考に理解したうえで、SEO対策に取り組むことが大切です。

E-E-A-T

E-E-A-Tとは、「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trust(信頼)」の頭文字をとったもので、Googleがコンテンツの質を評価する新たな基準です。

E-E-A-T

前述のYMYLに該当するジャンルでSEOに取り組む場合は、特にこのE-E-A-Tに配慮したサイト作りが重要になってきます。

Experience-経験:ページや記事のトピックに対する経験の有無

E-E-A-Tの「E(経験)」とは、ページで扱うトピックに対して制作者やサイト運営者が十分な経験を持っているかどうかに関する指標です。

作成者に経験がないと、どうしても他の記事の内容を要約したようなありきたりなコンテンツになってしまいます。一方でトピックに対する経験が豊富な人物が執筆することで、実際に体験したことや経験した感想などが含まれていると、オリジナリティも出てくるでしょう。

ページに十分作成者の経験が反映されているかどうか、作成者に経験があるかどうかが検索エンジンからの評価対象となっているのです。

Expertise-専門性:ページや記事に対して専門的かつユーザーの役に立つ情報を盛り込む

E-E-A-Tの「E(専門性)」とは、ページで扱うで扱うトピックに対して制作者やサイト運営者が高い専門知識やスキルを有しているかどうかに関する指標です。

具体的にはコンテンツのメイン箇所が以下のような点から、専門的でユーザーにとって価値ある情報になっているかどうかという部分が評価されます。

  • ユーザーの疑問や課題が解決できる
  • 他社にはない専門情報が記載されている
  • トピックに関連する専門情報が網羅されている
  • 対象ページだけでなくサイト全体がトピックに対して専門的な情報を多く扱っている

以上のようにページ内に専門的な情報を盛り込む、独自の情報を盛り込むことを意識してコンテンツ制作をするようにしましょう。

Authoritativeness-権威性:被リンクの質と量が優れたサイトにする

E-E-A-Tの「A(権威性)」とは、第三者から優れたサイト(コンテンツ)だと評価されているかどうかに関する指標です。

つまり、被リンク評価やサイテーションをどれだけ集めているかどうかが評価基準となります。

Trust-信頼:ページの正確性や発信元の信頼性を担保する

E-E-A-Tの「T(信頼)」とは、ページ内容や運営者・制作者が信頼に足る存在であるかどうか、安全性の高いサイトであるかどうかに関する指標です。

具体的には以下のような点が評価対象となります。

  • スパムに該当する施策を行っていないか
  • 運営者情報・利用規約・プライバシーポリシーなどは明示されているか
  • 運営者は信頼性のある人物(組織)か
  • HTTPS化されているか など

Trust(信頼)は、E-E-A-Tの中でも最重要視される部分。
ポイントをおさえて信頼の高いサイトだと評価されるような運用を心がけることが大切です。

独自性(オリジナルコンテンツ)

昨今、生成AIの台頭により、Googleは独自性のある記事に対して評価を高めています。
AIで作られたオリジナリティの無い記事ばかりになっている現状を危惧し、独自性のある記事の順位を高め、反対に大量生産された低品質な記事は検索結果から消えていっているのです。

したがって、記事にはユーザーにとって有益な独自情報・専門情報を積極的に盛り込んでいきましょう。

独自情報には以下のような例があります。

  • 自社にしか打ち出せないトピックに関する情報
  • まだ誰も調査していないデータ(すでにあるものよりも新しいデータ)
  • アンケート結果
  • 自社の考え方・主張
  • 他社より詳しいトピックに対する掘り下げ
  • 他社と違う視点でトピックを掘り下げ など

ユーザーの満足度を高められる独自情報が盛り込めないか検討してみましょう。

Googleコアアルゴリズムアップデート

Googleコアアルゴリズムアップデートは、年に2~4回実施される検索エンジンのアルゴリズムの見直しと更新です。

コアアップデートと呼ばれ、実施されると検索順位が大きく変動するため注視しておく必要があります。
天国を見ることもあれば、地獄を見ることもあるでしょう。

実際、弊社サイトも過去にコアアップデートで検索流入数が1ヶ月で12倍になったことがあります。

どのようなアップデートが行われるか事前にはわからないのでアップデート後にどう動くのかということが大切です。
また、アップデートのことを必要以上に気にしすぎないというのも大切。
Googleの掲げる10の真実にもある通り、ユーザーに即したサイト作りをしていれば必ず結果はついてくるでしょう。

ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。

Google「Google が掲げる 10 の事実」

コアアップデートに一喜一憂しすぎず、ユーザーにとって最良のサイトやコンテンツを提供するということを最優先してくださいね。

生成AI活用

破竹の勢いで活用が広がっている生成AIは、SEOでも台風の目となっています。

実際、弊社でもコンテンツ制作の一部の工程に生成AIを取り入れており、作業スピードや質が改善しました。

  • コンテンツ内の文章生成
  • 記事構成のアイデア出し
  • 画像の生成

生成AIの登場により、コンテンツ制作は効率化しましたが、その分質がより高いレベルで求められるようになりました。
また同時に生成AIを悪用する事業者も増えており、Googleによる対策も進んでいます。

2024年3月に行われたスパムアップデートには、生成AIによる大量生成されたコンテンツを不正使用することに規制が入っています。

AIの活用について詳しくは下記の記事をご覧ください。

SGE(Search Generative Experience)

SGEとは、「Search Generative Experience」の略称で、Googleが新たに実装した生成AIを活用した新たな検索体験です。

現状、まだスタートしたばかりでどのようにビジネスに活用すべきか、SEO業界でも注視しているという段階です。

すでに一般ユーザーにも開放されており、使ってみることができるのでぜひ実際に試してみて活用法を自身で考えてみてくださいね。

ヘルプフルコンテンツアップデート

ヘルプフルコンテンツアップデートとは、2022年8月に追加された検索エンジンアルゴリズムのアップデートです。
ユーザーにとって、役に立たないコンテンツを排除し、有益なコンテンツを高く評価することを目的に実装されました。

改めて、以下のような点に焦点を当ててコンテンツ作成を進めましょう。

  • ユーザーにとって最良のコンテンツを制作する
  • 専門性や信頼性、有用性を意識した高品質なコンテンツを制作する
  • 定期的にコンテンツを更新し最新の状態に保つ
  • ユーザーからエンゲージメント(いいね・シェアなど)がもらえるようなコンテンツを制作する

反対に、低品質でユーザーのためにならないコンテンツはサイト全体の足を引っ張ることにもなるので、作成しないようにしましょう。

レビューシステム(旧プロダクトレビューアップデート)

レビューシステムとは、レビューコンテンツ(商品レビューや商品比較記事)に対する評価システムです。
レビューシステムは2023年11月9日に行われ、SEOに影響を与えています。

「○○サービス おすすめ」「○○サービスを使ってみた」など、商品レビューコンテンツはコンバージョン率が高く重視しているサイトも多いのではないでしょうか。

Google検索セントラルに「質の高いレビューを書く」と題して、レビューコンテンツ作成のポイントが公開されています。非常に参考になる内容なのでぜひご一読ください。

寄生サイト(サブディレ貸し・ドメイン貸し)

寄生サイトとは、被リンク評価の高いサイトや権威性の高いサイトのサブディレクトリ(下層)でサイトを運用することで、大元にあるサイトの検索エンジンからの評価を利用して運用されるサイトのことです。

サブディレ貸しやドメイン貸しなどとも呼ばれています。

大元に来るサイトも運営に携わっている場合には問題ありませんが、一切関わっていない(もしくはほとんど関わっていない)場合はスパムの対象です。
長年問題となっている手法でしたが、2024年3月のスパムアップデートで正式にスパムだと認定されました。
(実際に効力を持ち始めるのは2024年5月5日からです。)

サイトの評判の不正使用

サイトの評判の不正使用とは、ファーストパーティの監視も関与もないかほぼないとところに、サードパーティのページを公開することを指し、その目的はファーストパーティのサイトのランキング シグナルに乗じて検索ランキングを操作することにあります。

Google検索セントラル「2024 年 3 月のコア アップデートとスパムに関する新しいポリシーについてウェブ クリエイターが知っておくべきこと」

サイトを運営しているとドメイン貸しの営業が来ることもありますが、取り合わないようにしましょう。

動画SEO

動画SEOはトレンドワードですが、人によって使い方が異なっており以下の二つの意味で使われています。

  • Youtube動画自体にSEO的なエッセンスを入れて検索上位を目指す
  • 動画をサイトのページ内に埋め込みSEO的な好影響を狙う

それぞれ簡単に解説していきます。

Youtube動画自体にSEO的なエッセンスを入れて検索上位を目指す

Youtube動画自体にSEOエッセンスを入れて、特定の検索キーワードで上位表示を目指すケースがあります。

その際、Youtube内での検索だけでなくGoogle自体の検索でも上位を目指すことが可能です。

Youtube動画自体にSEO的なエッセンスを入れて検索上位を目指す例

このように動画に対策キーワードを設定し、キーワードで上位表示されるように内容を調整する施策に取り組む事業者が増えています。

動画をサイトのページ内に埋め込みSEO的な好影響を狙う

ページ内容に関連した動画をコンテンツ内に埋め込み、SEO的な好影響を狙う事業者も増えています。

動画を埋め込むことで、以下のように間接的なSEOへの好影響が想定されます。

  • コンテンツ内の滞在時間が延び良質なユーザーデータがたまる
  • 動画で情報を補足することでユーザーの満足度が高まる

動画制作は時間も費用もかかりますが、その分メリットも大きく競合に差をつける意味でも余裕があれば取り組んでみましょう。

SEOで絶対にやってはいけないこと

SEOでは、やるべきことと反対に絶対にやってはいけないこともあります。

以下のような施策はいわゆるブラックハットSEOと呼ばれ、Googleからスパムと認定されサイトが検索結果にほとんど表示されなくなってしまうリスクが。
加えて、ユーザーのためにもならないので絶対に実施しないようにしてください。

隠しテキスト・隠しリンク

隠しテキストと隠しリンクとは、検索順位を高めることだけを目的として、ユーザーに見えないテキストやリンクを設置する行為です。

Googleでは以下のようにスパムだと名言されています。

隠しテキストと隠しリンク

隠しテキストや隠しリンクは、検索エンジンを操作することのみを目的としてページにコンテンツを配置しながら、人間のユーザーには見えにくいようにする行為です。

Google検索セントラル「隠しテキストと隠しリンク」

具体的に以下のものが当てはまります。

  • 白の背景で文字の色を白にする
  • テキストを画像の背後に置く
  • CSS を使用してテキストを画面の外に配置する
  • フォントサイズまたは不透明度を0に設定する
  • 目立たない1文字(段落の中頃にあるハイフンなど)のみをリンクにすることで隠す

このようにリンクやテキストが隠れてしまうような装飾はペナルティに該当するので注意しましょう。

キーワードの乱用

キーワードの乱用とは、Webサイトの検索順位を操作するため、多数の検索キーワードをページに詰め込む行為です。
例えば、同じ検索キーワードの羅列や繰り返し、都市名や地域名の乱用などが当てはまります。

Gooleでは以下のようにスパム行為だと明言されています。

キーワードの乱用

キーワードの乱用とは、Google 検索結果のランキングを操作する目的で、ウェブページにキーワードや数字を詰め込むことです。

Google検索セントラル「キーワードの乱用」

対策するキーワードをページに入れることは必須ですが、あくまで自然な形で入れましょう。
ユーザーが読んで不自然に感じるような形で入れるのはマイナスでしかありません。

SEOにおけるキーワードの正しい入れ方について詳しくは下記の記事をご覧ください。

無断のコピーコンテンツ

無断で複製されたコンテンツは、著作権という法律的な側面だけでなくGoogleのスパムポリシーという側面からもNGです。

無断で他社のコンテンツを複製しそのまま掲載する、少しだけ変えて掲載するといった行為は発見された場合スパム認定されて検索順位が大幅にダウンします。

ただし一部の引用など、あくまで自身のコンテンツがメインで一部参考となる文章を引用する文にはOKです。

外部に記事制作を依頼している場合などは特に、コピペチェックを必ず実施するようにしましょう。
コピペチェックは以下のような無料ツールで簡単にできます。

反対に、自身のコンテンツが無断で複製されているのを発見した場合、法的削除リクエストをGoogleに対して送信することも可能です。

中古ドメイン

サイト立ち上げ時に中古ドメインを使おうかと考える方もいるかと思いますが、リスクが大きいので絶対にやめておきましょう。

中古ドメインは以前まで特にGoogleからスパム対象だとはされていませんでしたが、2024年3月のアップデート以降は以下のようにスパム対象だと公式に明言されました。

期限切れのドメインの不正使用

期限切れのドメインの不正使用とは、期限切れのドメイン名を主に検索ランキングを操作する目的で購入し、ユーザーにとってほとんどまたはまったく価値がないコンテンツをホストするために再利用することです。

Google検索セントラル「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」

「ユーザーにとってほとんどまたはまったく価値がないコンテンツ」と記載があるので、価値があるコンテンツでもスパムとされる場合があります。

実際、弊社が以前に中古ドメインで運用していたwebサイトもGoogleのアルゴリズムアップデートを機に、サイトの流入数が1/10になってしまいました。

中古ドメインを推奨する業者もいくつかありますが、極めてリスクが大きいので絶対に利用しないことをお勧めします。

生成AIの不正使用

生成AIも不正使用してしまうと、スパム対象になってしまいます。

生成AIの利用自体は特に禁じられておらず、ページの作成にAIが使われているかどうかはSEOに対して影響はありません。

ただし、生成AIを利用して独自性のないコンテンツを大量生成するのはスパムの対象となります。

Googleでは以下のように明言されています。

大量生成されたコンテンツの不正使用

生成 AI ツールまたはその他の同様のツールを使用して、ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成すること

Google検索セントラル「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」

生成AIは便利なツールなので、積極的にSEOに取り入れることをおすすめしますが、使い方には注意しましょう。

また、自身のコンテンツ制作時は今まで以上に”独自性”にこだわることが大切です。

上記の他にも、Googleにスパムとして認定される行為には以下のようなものがあります。

  • 不正なリダイレクト:サイトにアクセスしたユーザーに別の悪意あるページにアクセスさせる
  • クローキング:ユーザーを誤解させる目的に別のページを表示させる
  • 誘導ページ:最終的にアクセスするページとの間に低品質な中間ページを表示する
  • マルウェア・悪意のある動作:ウイルスやクリック詐欺といった悪意のある動作をする
  • 機械生成トラフィック
  • ハッキングされたコンテンツ
  • 内容の薄いアフィリエイト ページ
  • 誤解を招く機能

加えて、以下のような根本的かつ致命的なミスを犯してしまうとSEOで全く結果が出ないので必ずおさえておきましょう。

  • 検索表示したいページにnoindexが残ったままになっている
  • クロールしてほしいページがrobots.txtでクロール制限されてしまっている

以上のSEOでやってはいけないことは確実に抑えたうえで、各種SEO施策に取り組みましょう。

SEO対策のコンサルティング成功事例

弊社支援先のSEO対策での成功事例を紹介します。

【BtoC】ビッグキーワード「見守り家電」で1位獲得。業界における検索経由の認知最大化に成功|ハローテクノロジーズ株式会社

支援前の課題

SEOに一切の知見がなく何から始めていいかもわからない状況。
ただしデジタルマーケティングによる商品プロモーションは必要で、SEOに対する予算も確保していた。

実施した施策内容

  • コンテンツSEO(キーワード選定、記事制作代行30件)
  • 簡単なSEO内部対策
  • CMS導入
  • 効果測定体制の構築

支援で得られた成果

施策開始4ヶ月の段階で納品した記事30件のうち、10%が1位獲得、40%が5位以上獲得、70%が10位以上を獲得。

以下のような高難度なビッグキーワードでも十分な成果を残しました。

  • 見守り 家電:1位
  • 見守りロボット:1位
  • 見守りサービス 安い:1位 など

施策実施の結果、検索流入数は400倍、商品注文数は21倍という驚異的な成果が得られました。

【BtoB】コンバージョン率の高い「○○ 比較」「○○ 価格」で検索上位を独占。サイト立ち上げ10ヶ月で月間リード数200件を達成|セカンドラボ株式会社

支援前の課題

インバウンドなリード獲得手段がないので、コンテンツSEOを始めたい。

実施した施策内容

  • コンテンツSEO
  • SEO内部対策
  • SEO外部対策
  • インハウス化支援

支援で得られた成果

コンテンツSEO開始10ヶ月で単月のリード数200件を達成。

BtoBの高単価商材に対するリードを、web広告を大幅に上回る数の獲得に成功しました。

また以下のようにリードは発生しやすいが、競合性の高いキーワードでも上位表示を達成。

  • ○○ 比較
  • ○○ 価格
  • ○○ おすすめ

チーム内メンバーだけでのコンテンツSEO運用のインハウス化も実現しました。

SEO対策にかかる費用は?

SEO対策にかかる費用は下記の通りです。

<SEO対策費用相場一覧表>

対策項目費用相場
コンテンツSEO費用10万円~50万円(作成する記事数により大幅上下)
SEO内部対策費用10万円~100万円
SEO外部対策費用5万円~20万円
SEOコンサルティング費用月額10万円~60万円
効果測定の初期設定費用5万円~30万円

また、費用が上下する要因は以下の通りです。

  • サイト規模:大規模なサイトほど、多くの作業が必要となるため、費用が高くなります。
  • 競合環境:競合が多い業界やキーワードの場合、上位表示を獲得するためにより多くの施策が必要となり、費用が高くなります。
  • ターゲットキーワード:競合性の高いキーワードを狙う場合、難易度が高くなり、費用が高くなります。
  • 依頼する業者:経験や実績のある業者ほど、費用が高くなります。

各SEO対策項目別の費用相場や見積もりが上下する要因などについて、さらに詳しくは下記よりご確認ください。

コンテンツSEO費用

コンテンツSEOにかかる費用は作成するページ(記事)の数によって大きく上下します。

SEO記事制作の外注費用は、1本あたり1万円~10万円程度が相場。
文字単価で金額計算される場合が多く、相場としては以下の通りです。

  • クラウドソーシングや個人ライター:0.5円~5円
  • 低価格の記事作成代行業者:0.7円~3円
  • SEO記事に特化した代行業者:7円~10円

コンテンツSEOに本格的に取り組む場合は、最低でも20記事程度は作成すため、20万円程度の費用は少なくともかかります。また、大型webサイトで多くのページ制作を必要とする場合は1000万円以上かかる場合もあるでしょう。

その他、キーワード選定を外注する場合は、最低10万円程度の費用が発生します。

SEO内部対策費用

SEO内部対策費用はサイトの規模や実行する施策数によって上下するので、相場としては10万円~100万円と幅広いです。

また、施策実行まですべてワンストップで対応できるSEO会社は少ない点も実情。
したがって、内部対策を依頼する場合はサイトの改善点の分析・提案だけをSEO会社に依頼し、施策の実行自体は自社かすでに取引のあるweb制作会社が対応するケースも多いです。

SEO外部対策費用

SEO外部対策(被リンク獲得代行サービス)費用の相場は、5万円~20万円程度です。

被リンクの獲得数や獲得方法によって見積り金額が上下します。

注意点として、獲得代行サービスを利用する場合、ホワイトハットな方法で被リンクを獲得してくれるサービスであるかは重点的に確認するようにしましょう。

以下のような施策を実行すると謳う企業には決して発注しないでください。

  • 海外のリンク集からリンクを獲得する
  • 低料金なのに獲得可能数が異常に多い(1万円で被リンク獲得件数100件など)
  • 業者が取得した大量の中古ドメインから被リンク設置をする

サイトのビジネスモデルによって、最適な被リンクの集め方は異なるので、ヒアリング段階で一緒にホワイトハットかつ効率的な方法を考えてくれるかどうかも重視しましょう。

SEOコンサルティング費用

SEOコンサルティングの費用相場は、月額10万円~60万円程度です。

業者によって、料金が上下しますが価格が高いと言って必ずしも期待できる成果が大きいというわけではありません。(どちらかというと、対応してくれる担当者本人の質によって成果が上下します。)

SEOコンサルティングでは、コンテンツSEO・内部対策・外部対策のすべての側面を総合的に見て、サイトの課題分析や施策提案が行われます。

また、SEOノウハウがない企業の社員に知識提供し、SEOチームのインハウス化(組織内製化)を支援するサービスもあります。

効果測定の初期設定費用

効果測定の初期設定にかかる費用相場は、5万円~30万円です。

サイトの規模や測定する項目数によって費用は大きく上下します。

ツール別でかかる費用は以下の通りです。

  • Googleサーチコンソール:1万円~
  • GA4:5万円~50万円

Googleサーチコンソールの設定は非常に簡単なので自分で対応してしまっても良いでしょう。

GA4も初期設定だけなら簡単ですが、細かく測定項目を設定するのは難易度が高いので外注がおすすめです。

また、ここまでは料金体系が固定報酬型のSEO対策会社の費用相場について解説してきましたが、成果報酬型のSEO対策会社もあります。

成果報酬型とは文字通り、検索順位上昇など結果が出たら費用をとる報酬体系です。
ただし、最近はほとんどの企業が固定報酬型となっています。

SEO対策費用をおさえるポイントは?

SEO対策費用をおさえるポイントは以下の通りです。

  • 自分でやれる施策は自分でやる
  • 無料ツールで代用できる部分は無料ツールを使う
  • 複数の業者から見積もりを取得する
  • 外注先への依頼内容を細かく詰める

SEOの知識がない状態から、自分でノウハウを習得し高い成果を出すのは至難の業なので、コンサルティング会社を使うのが第一選択肢です。

ただし、コンサルティングサービスを受けている中でノウハウが身につき、内製化できる部分が出てきたら積極的に自分たちで施策を実行し費用をおさえていきましょう。

また、SEOコンサルティング会社の中には、インハウス化(内製化)支援サービスを提供するところもあります。

SEO対策コンサルティング会社を選ぶ時のポイントは?

記事前半でも述べた通り、SEO対策コンサルティング会社によって得られる成果に大きな差があるため、慎重に発注先を選定することが重要です。

会社選びのポイントは以下の通りです。

  • 実績:過去の支援先で高い実績を残せいている会社を選びましょう。
  • 費用:予算をあらかじめ決めておき、複数の業者から見積もりを取ることが大切です。
  • 担当者の能力:実績が十分な会社でも担当者によっては成果が低くなることもあります。
  • ヒアリングの丁寧さ・提案内容:丁寧にヒアリングをしてもらえるか、課題に応じた提案をしてもらえるか確認しましょう。
  • サポート体制:定期的な報告や相談に対応してくれる会社を選びましょう。
  • 選んではいけないSEO会社の特徴を知る

それぞれ詳しく見ていきましょう。

実績

SEO対策コンサルティング会社の実績や成功事例を見ることで、実力が判断できます。

実績を確認する際は、以下のようなポイントに注目しましょう。

  • 自社が狙っているジャンル(もしくは近しいジャンル)で実績があるか
  • 自社サイトに近いサイトで実績があるか
    • データベース型サイトならデータベース型サイトの実績の有無
    • 記事型サイトなら記事型サイトの実績の有無
  • 実績では数値などが明確に示されているか
  • 十分に高い実績を残せているか
  • 難易度・競合性の高い分野で実績を残せているか

上記の点を中心に、SEO対策コンサルティング会社の実績をチェックしましょう。

費用

SEO対策コンサルティング会社の費用面も重要な確認事項です。

必ず複数の会社に問い合わせて見積もりを取り、費用面を比較しましょう。
その際、見積りの費用に含まれているサービス内容を明確にしてください。

会社によって施策の提案のみという場合もあれば、実行まで代行するという場合もあるので、単純な費用面だけでなくサービスの対応範囲を明確にしたうえで比較を行いましょう。

担当者の能力

仮に実績豊富なSEO対策コンサルティング会社であっても、担当者の能力によっては高い成果が生み出せない場合もあります。

あまり良い話ではないですが、小規模な案件などは特に新人の担当者や実力が低めの担当者が出てくる可能性が高いです。

そこで重要なのが問い合わせ後のヒアリング時に出てくる営業に対して、担当してくれるSEOコンサルタントがどんな人物か、事前に確認しておくことです。

コンサルタントのプロフィールや過去の実績を確認し、十分な能力があるか事前にチェックしておきましょう。

ヒアリングの丁寧さ・提案内容

SEO対策コンサルティング会社に問い合わせした後の商談時に丁寧なヒアリングをしてもらえるか、提案内容がクリティカルかどうかも大切なチェックポイントです。

クライアント側の課題や悩みを深堀してヒアリングせず、提案内容もテンプレート通りと感じざる負えないような内容の会社に任せても、なかなか成果にはつながらないでしょう。

丁寧なヒアリングをしたうえで、納得感のある提案をしてくれる会社を選ぶことが大切です。

サポート体制

SEO対策コンサルティング会社のサポート体制にも注目しましょう。

質問や相談は月に1回の定例MTGのみだと、サービスとして少し使いにくく成果にも影響が出てしまいます。
サポート範囲や質問・相談に都度応えてくれるかどうかも事前に確認しておくことが大切です。

選んではいけないSEO会社の特徴を知る

以下のような特徴を有するSEO対策コンサルティング会社は危険なので避けるようにしましょう。

選んではいけないSEO会社の特徴
  • 上位表示を確約してくる:上位表示を確約するのはどんな会社でもできません
  • 被リンク施策ばかり強調してくる:被リンク施策ばかりアピールする会社は危険な傾向にあります
  • 被リンクの購入を推奨している:被リンクの購入はスパム行為にあたります
  • 施策の背景を説明しない:施策実施の納得感のある背景を説明してくれない会社は危険な傾向にあります
  • スパム施策を提案してくる:当たり前ですが、スパム施策を提案してくる会社は危険です
  • 長いキーワードでの上位表示を保証してくる:長いキーワードで検索上位をとるのは簡単です
  • 料金プランが不明瞭:何に対して料金が発生しているのか明確な会社を選びましょう

以上のような特徴を有するSEO対策コンサルティング会社は避けるのが賢明です。

SEOに関するよくある質問

ここでは、SEOに関するよくある質問に対して、Q&A形式でお答えしています。

以下のような質問にお答えしているので気になるところから読んでみてください。

  1. SEOキーワードの正しい入れ方を教えてください。
  2. SEOに強いページ(記事)の文字数は何文字ですか?
  3. SEOには著者情報の掲載が大切だと聞きました。
  4. ドメインの変更がSEOに与える影響は?
  5. SEOの勉強におすすめの本はありますか?

それぞれ見ていきましょう。

SEOキーワードの正しい入れ方を教えてください。

SEOでキーワードをページに入れる際、大前提としてまずは以下のポイントをおさえましょう。

  • キーワードはあくまで自然に入れる
  • 過剰にキーワードを入れない

上記を理解したうえで、ページ内の場所毎に適した方法でキーワードを入れてください。

下表は場所別のSEOキーワードの正しい入れ方です。

意味キーワードを入れるか
h1見出しページ内容全体を表す見出し必須で入れる
h2見出し大見出しできるだけ入れる
h3,h4,h5見出し中見出し~小見出し無理に入れなくてもいい
本文(p)本文必須で入れる
タイトル(title)ページのタイトル必須で入れる
ディスクリプション(description)ページの説明文ほぼ必須で入れる
画像のalt属性画像の説明文できれば入れる
アンカーテキストリンクの文章できれば入れる

SEOにおけるキーワードの正しい入れ方より詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

SEOに強いページ(記事)の文字数は何文字ですか?

結論から申し上げますと、SEOに強いページ(記事)の文字数は特にありません。
SEOの順位と文字数に直接的な関係はなく、実際Googleのジョン・ミューラー氏も「検索順位に文字数は無関係」だとはっきり言及しています。

参考:Google Says Word Count Not a Quality Factor(Search Engine Journal)

したがって、よく巷で言われる以下のような議論は不毛だと言えます。

「SEO記事の文字数は多くないといけない」
「SEO記事は最低1,000文字以上必要」

実際に文字数1,000文字以下で検索1位を獲得しているページは多く存在しています。

ページ(記事)の作成時はあくまでユーザーニーズに照らし合わせて必要な情報を包括的に盛り込んでいくといいでしょう。
その結果、文字数が少なくなってしまってもあまり気にする必要がありません。

SEOと文字数の関係について詳しくは下記の記事をご覧ください。

SEOには著者情報の掲載が大切だと聞きました。

はい。SEO対策をする場合、公開するページは誰が書いたのか(監修したのか)、著者情報を公開した方が良いでしょう。

著者情報が重視されるようになった背景として、Googleが検索評価基準にE-E-A-Tを新たに追加したということがあります。

検索エンジン視点だけでなく、ユーザー視点でも著者情報は重要です。
皆様もトピックに対する素人が書いた記事より専門家が書いた記事の方が信頼して読めるのではないでしょうか。

著者情報を記載する際は、各ページや運営者情報ページに以下のような点を盛り込みましょう。

  • 著者名
  • プロフィール
  • 所属先
  • 役職
  • 資格
  • 受賞歴
  • 関連するSNSやwebサイト

加えて、以下のような点も抑えておきましょう。

検索エンジン・ユーザー両方の視点から重要な著者情報をしっかりとサイト内に追加しましょう。

ドメインの変更がSEOに与える影響は?

ドメインの変更はSEOに影響を与えますが、正しく対応すれば最小限に抑えることができます。

正しくドメイン変更を行わないと、検索エンジンから得た以下のような評価が失われてしまいます。

  • ドメインエイジ(ドメインの年齢)
  • 被リンク評価

検索エンジンからの評価をできる限り残したまま、ドメイン変更をしたい場合は、301リダイレクトを活用しましょう。

301リダイレクトとは、URL変更となった場合に変更先URLに元のURLに対する被リンクや評価を受け継ぐ処理のことです。

旧サイトすべてのURLの評価を301リダイレクトで新しいURLに移し替えましょう。

SEOの勉強におすすめの本はありますか?

SEOの勉強には当サイトで十分です!と言いたいところですが、以下のようなおすすめ本を読むことでさらに理解が深められるでしょう。

<SEO初心者におすすめの本>

いちばんやさしい新しいSEOの教本

<SEOの実践的な知識が学べる本>

現場のプロから学ぶ SEO技術バイブル

まとめ

ここまで、SEO対策とは何か?基礎知識の部分から具体的な施策まで解説してきました。

具体的な施策は本記事内でほぼすべてカバーできていますが、実践方法や優先度に関しては詳しく触れていません。
各施策解説箇所のリンクから、さらに詳しい解説や具体的な施策実践方法がご覧いただけます。

SEOに正しく取り組みビジネスを成功に導きましょう。

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この記事を書いた人

渡邉 志明のアバター 渡邉 志明 シュワット株式会社|代表取締役

これまで複数のwebメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。SEOディレクターとして600以上のコンテンツで検索1位を獲得した実績を持つ。POSレジなどのITツール導入支援もしている。