SEOキーワード選定完全ガイド|実行手順や注意点・活用ツールまで

SEOキーワード選定完全ガイド
この記事でわかること
  • キーワード選定の目的やSEOにおいて超重要である理由
  • SEOキーワード選定のやり方
  • キーワード選定に対する正しい考え方や注意点
  • SEOキーワード選定に活用できる便利なツール
渡邉志明の著者プロフィール

この記事の著者渡邉 志明(シュワット株式会社 代表取締役)

SEO会社の社長。
これまで多数のwebメディア立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。
コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。

SEO対策を進めるにあたり、成否の9割を決めるとも言われるキーワード選定。

しかし、キーワード選定を進めるにあたり以下のような疑問や不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

「やり方がわからない」
「正しい考え方がわからずうまくできているか不安」

そこで本記事では、SEO会社が実践するキーワード選定方法について洗いざらい全て公開。
キーワード選定にあたっての正しい考え方や注意点、おすすめツールまで完全網羅で解説しています。

初心者から上級者までキーワード選定のことが一から十まで全てわかる記事となっているので、ぜひご一読ください!

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参考記事【2024年最新版】SEO対策とは?基礎から具体的な施策まで完全解説

目次

そもそもSEOとは?

SEOとは、Search Engine Optimizationの略語で検索エンジン最適化を意味します。

もう少しかみ砕いで言うと、検索での上位表示を目指しサイトに対して各種施策を実行することを意味します。

SEOのイメージ図

実行する施策を総合して”SEO対策”と呼び、代表的なwebマーケティング手法の一つです。

SEO対策には、大きく分類すると以下の3種類があります。

SEOとは何か、もっと詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

SEOにおけるキーワード選定とは?

SEOにおけるキーワード選定とは、サイトとして上位表示を狙う検索キーワードを決定することです。
(ちなみに上位表示を狙うキーワードのことを、SEO業界では”対策キーワード”と呼びます。)

キーワード選定では、サービスのターゲットユーザーが検索していそうなキーワードを洗い出し、分類・優先度付けを行います。

そのうえで最終的には下図のような対策キーワードリストにまとめます。

検索キーワードによって、ユーザーのニーズ(検索意図)が異なるため、検索上位に表示されるページ内容も異なります。

例えば、「勤怠管理システムとは」と検索している人と「勤怠管理システム おすすめ」と検索している人とでは、知りたい情報が異なっているのはおわかりでしょうか。

検索エンジンはキーワードからユーザーの検索意図を把握し、以下のように適切なページを表示するシステムです。

  • 勤怠管理システムとは:勤怠管理システムの基礎知識や機能について解説したページを上位表示
  • 勤怠管理システム おすすめ:おすすめの勤怠管理システムについてまとめたページを上位表示

したがってキーワード選定を行い、上位表示すべきキーワードをリストにまとめ、サイトに用意するべきページの数や各ページの内容を決定することが大切なのです。
戦略的なキーワード選定により、サイトの流入数やコンバージョン数を効率的に増やすことができます。

”キーワード選定”を制する者は”SEO”を制する

キーワード選定のクオリティは、SEO成功要因の9割を占めるともいわれる超重要項目

モハメドアリの「左を制する者は世界を制する」と同様に、”キーワード選定”を制する者は”SEO”を制するのです。

キーワード選定を制する者はSEOを制する

緻密なキーワード選定が成功のカギと言われる理由は以下の通りです。

  • 選ぶキーワードによって得られる成果が大きく変わるから
  • 選ぶキーワードがサイトの設計に大きな影響を与えるから

それぞれ詳しく見ていきましょう。

選ぶキーワードによって得られる成果が大きく変わるから

選定したキーワードの質によって、得られる成果に大きな差が出ます。

具体的な事例を用いて解説しましょう。
弊社で現在支援中の看護師転職サイトを例に挙げます。

看護師転職サイトで対策する必要があるキーワード例(ごく一部)は以下の通りです。

  • 看護師 求人
  • 看護師 面接対策
  • クリニック 看護師
  • 看護師 など

上記のうち、「看護師 求人」というキーワードだけ極端にコンバージョン数が多く、なんと他のキーワードと300倍ほどになります。

このように、キーワード毎のコンバージョン数には大きな差があり、コンバージョンに直結するキーワードを選定段階で選び漏らしてしまうとサイトで得られる成果が大きく減少するのです。

コンバージョンしやすさの他にも、キーワード毎に検索ボリューム(どれくらい検索されているか)、競合性(上位表示しやすさ)など様々な面で違いがあります。
そういった各キーワードの違いも考慮して緻密なキーワード選定を行うことで得られる成果が大きく変わってくるでしょう。

キーワード選定は、サイトのパフォーマンスに大きな影響を与える極めて大事な工程なので本記事で解説するノウハウを理解し慎重に進めていくことが大切です。

選ぶキーワードがサイトの設計に大きな影響を与えるから

選ぶキーワードは、サイト構造にも大きな影響を与えます。

サイト構造を設計するうえで、どのキーワードに対策するかといった視点は非常に重要。
反対に対策キーワードという視点を持たずに設計されたサイトはSEO的には脆弱になりがちです。

下図は弊社で支援している某POSレジメーカーのサイト構造例(超簡易版)と対策キーワードになります。

上記の通り、サイト構造を設計する際に各ページで対策キーワードを設定した方がSEO経由の流入が増えてきます。

なお、各ページが設定した対策キーワードで上位表示できるようにコンテンツを調整する必要があるという点もご留意ください。

はじめる前に知っておきたいキーワード選定の正しい考え方

実際にキーワード選定に取り掛かる前に、以下の正しい考え方について理解しましょう。

  • まずは目的やターゲットを明確にする
  • 目的達成にあたり最重要なキーワードを決める
  • トピッククラスターの考え方を取り入れる
  • 1ページにつき1つの「メインキーワード」と複数の「サブキーワード」
  • 選定したキーワードはリストにして管理する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

まずは目的やターゲットを明確にする

まずはキーワード選定の前に、サイトが目標とする”成果”やSEO対策の”目的”を明確化することが大切です。

サイト(オウンドメディア)を運用する主な目的は以下の通りです。

  • リード(見込み客)の獲得:資料請求や問い合わせなどで見込み客を獲得する
  • 認知の拡大:サービスや商品の認知を拡大する
  • 人材採用:人材を採用する
  • ブランディング:自社のサービスの特徴や強みをイメージしてもらう
  • オウンドメディア自体のマネタイズ:アフィリエイトなどでサイト自体をマネタイズする など

重視する目的によって対策すべきキーワードの優先度が変わってくるので、サイトとして重視する目的がなんであるかを明確にしておきましょう。

特に、運用目的がリード獲得(リードジェネレーション)である場合と認知拡大である場合とでは、狙うべきキーワードが大きく異なります。

例えば、勤怠管理システムを提供する企業を例に挙げましょう。
勤怠管理システムの導入に至るまでのカスタマージャーニーマップと検索キーワードの傾向は下図の通りです。

ご覧の通り、認知を重視する場合は勤怠管理システムについてよく知らないターゲットが「職員 勤怠管理」「タイムカード 不便」といったキーワードで検索した際に自社コンテンツを上位表示させることが優先です。
サービスのターゲットが抱える課題などに関連したキーワードで上位表示することで、サービス自体への認知を高めることができるでしょう。
ただし、これら認知獲得系のキーワードはカスタマージャーニー上、導入から遠くコンバージョンが発生しにくいのでリード獲得には不向きです。

リード獲得を重視する場合はよりターゲットが導入に近い状態である「勤怠管理システム 費用」「勤怠管理システム おすすめ」といったキーワードで上位表示させることが優先になります。
これらのキーワードは、認知で狙うキーワードよりも圧倒的にコンバージョン率が高いですが、その分競争も激しいです。

なお、リード獲得がある程度できるようになってきたら目的に認知拡大を追加し、それに応じたキーワードを選定するなど、常に目的から逆算して戦略的に対策キーワードを選ぶことが大切です。

目的達成にあたり最重要なキーワードを決める

目的が決まったら達成を目指すにあたり、最重要なキーワードを決定しましょう。

最重要のキーワードは、サイトとして絶対に検索上位(1位)の獲得を狙うキーワードになります。
設定した最重要キーワードを軸にその他のキーワードの選定も行っていくのがポイントです。

特定のキーワードで上位表示される要件のうち、サイトのコンテンツ評価に関しては以下の2項目で決まります。

  1. 対象となるコンテンツ自体がユーザーのニーズを満たせているかどうか
  2. キーワードに関連するトピックに関する情報がサイト全体に充実しているかどうか

上記の通り、特定のキーワードで上位表示されるためにはそのキーワードに関連したコンテンツも充実させる必要があります。
少しわかりづらいので、例を挙げて解説しましょう。

例えば、新宿のニキビ治療を行う皮膚科クリニックで「ニキビ 新宿」を最重要キーワードだと定めたとします。

下図の通り、「ニキビ 新宿」というキーワードで上位表示したい場合、「ニキビ 治療法」や「ニキビ 原因」「ニキビ跡」といった関連するキーワードに対策したページが多いほど上位表示されやすくなるのです。

関連キーワードに対策下ページが多いほどコンテンツ評価が高い

より具体的に述べると、関連キーワードで20位以内に表示されている数が多いほど、コンテンツ評価が高まります。

昨今はE-E-A-Tというランキング評価指標が新たに追加され、サイトのトピックに対する専門性がより重視されているので、キーワード選定の段階でしっかりと対策が必要です。

キーワード選定においては最重要キーワードを軸に、複数の関連キーワードを選定しましょう。
具体的な関連キーワード選定方法については後述しています。

トピッククラスター戦略の考え方を取り入れる

ここ数年のSEO対策のトレンドである、トピッククラスター戦略の考え方をキーワード選定に取り入れるのも大切です。

トピッククラスター戦略とは、同じトピックのキーワードに対策した各ページをグルーピングし、内部リンクで記事同士をつなぐ戦略のことです。
リンクでつながることにより、サイトの専門性が高まり記事群全体のSEO評価が高まります

トピッククラスターでは、以下の画像のようにメインであるピラーページと、その下層に位置するクラスターページに分けられます。

トピッククラスターモデル

トピッククラスターにおいて、最重要キーワードがピラーページ、関連キーワードに対策したページがクラスターページになるケースが多いです。

トピッククラスター戦略を取り入れることで、特定のキーワードで上位表示された際に他のキーワードにも好影響が与えられるので効率よく流入数を増やすことができます。

キーワード選定の段階で、ピラーページの対策キーワードとクラスターページの対策キーワードを選び、それぞれをリンクで結べるように設計しましょう。
具体的な方法については、後述しています。

なお、トピッククラスター戦略について詳しく知りたい方は、「トピッククラスターモデルとは?SEO効果や作り方、事例まで」を参考にしてください。

1コンテンツにつき1つの「メイン対策キーワード」と複数の「サブ対策キーワード」

1コンテンツにつき1つだけメインの対策キーワードを設定するのではなく、同時に上位表示が狙えるサブの対策キーワードを設定しましょう。

検索意図が近いキーワードに関しては、まとめて1コンテンツで対策してしまった方が作るページ数が少なく済み時間的にも費用的にも効率的です。

また、サブの対策キーワードを設定することで、下図のように複数のキーワードでの検索表示が期待できるのでページの流入数を底上げできます。

サブの対策キーワードを設定することで流入数の増加が期待できる

上図のように、例えばメインの対策キーワードを「SEO」と設定した場合、「SEOとは わかりやすく」や「SEO対策 やり方」といった検索意図が近いキーワードでも上位表示が期待できます。

以下のようなキーワードを、サブの対策キーワードに設定しましょう。

  • 記事のテーマと同じ検索意図のキーワード
  • 同じ記事内で内容的に触れやすいキーワード
  • 他の上位記事も獲得しているキーワード

昨今は、音声検索の発展によりユーザーが使用する検索キーワードが多様化しているため、1コンテンツ内で幅広いユーザーニーズを網羅している方が上位表示もされやすくなっています。

したがって、「メイン対策キーワード」に加えて「サブ対策キーワード」を複数設定してコンテンツを作成しましょう。

選定したキーワードはリストにして管理する

選定したキーワードは以下のようにEXCELやスプレッドシートでリストにして管理しましょう。

キーワードリスト

なお、サイトにもよって異なりますが、基本的に以下の項目に関しては管理しておくと便利です。

  • キーワード
  • 検索ボリューム
  • キーワードの優先度
  • キーワードに対策するページのタイトル
  • キーワードに対策するページのURL

キーワードリストで管理しておくことで、対策漏れやキーワード選定のやり直しも実施しやすくなるでしょう。
コンテンツマーケティングチームとして管理しやすい方法でキーワードリストを作成してくださいね。

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  • 検索順位改善だけでなく売上・利益にもつなげたい

現在、上記のようなお困りごとがありましたら、SEOコンサルティングで圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。SEO対策にとどまらず売上・利益などビジネス的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。

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SEOキーワード選定の手順8ステップ

ここからは、具体的なSEOキーワード選定の手順を紹介していきます。

キーワード選定の流れは以下の通りです。

SEOキーワード選定の手順8ステップ
  1. ターゲットが検索していそうなキーワードを考える
  2. 検索で狙うカテゴリーを決める
  3. カテゴリーに属するキーワードを洗い出す
  4. 最優先キーワードを決める
  5. 最優先キーワードのコンテンツの構成案を作ってみる
  6. 最優先キーワードを軸としたキーワードツリーを作成する
  7. キーワードをグルーピングする
  8. キーワードリストを作成する
  9. キーワードを優先度付けする

それぞれ詳しく見ていきましょう。

STEP

ターゲットが検索していそうなキーワードを考える

まずは自社のサービスのターゲットがどんなキーワードで検索しているか考えてみましょう。

考える方法は以下の通りです。

  1. ターゲットの思考から逆算する
  2. 競合サイトから抽出する

それぞれやり方を解説します。

①ターゲットの思考から逆算する方法

サービスや商品のターゲットが考えている悩み・疑問点から逆算的に対策キーワードを導き出すことができます。

以下のような流れで進めてみましょう。

STEP
サービスを利用するターゲットの悩み・疑問を書き出す

事業のターゲットとなるユーザーが、どんな悩みや疑問を感じているか書き出していきましょう。

悩み・疑問を完全網羅するという意気込みで、思いついたものを書き出していくのがおすすめです。

例えば、SEO対策のコンサルティングサービスを提供する企業のターゲットが考えている悩みや疑問を書き出すと以下のようなものが挙げられます。

  • SEOの基礎知識を知りたい
  • 具体的なSEO対策方法を知りたい
  • SEOに予算を割いてどれくらいの成果が得られるんだろうか?
  • SEOにはどれくらいの費用が掛かるんだろうか
  • 依頼すべきSEOコンサルティング会社はどこだろう? など他多数

上記のような形でとにかくたくさん書き出してみてください。

STEP
悩み・疑問を分類する

書き出した悩みや疑問をMECE(漏れ無しダブり無し)を意識しながら分類してみましょう。

その際、マインドマップを使って分類するのがおすすめです。

マインドマップを使って悩みや疑問をカテゴライズする中で、新たに見えてくるものもあるかと思いますので、適せんメモしておきましょう。

STEP
悩み・疑問をキーワードに置き換える

分類した悩み・疑問を以下のように検索キーワードに置き換えていきましょう。

悩みの例:「SEOのやり方がわからない」→検索キーワードの例:「SEO 方法」

置き換えたら、実際に検索をしてみてください。

検索すると関連キーワードやサジェストキーワードが出てくるかと思います。
実際に検索されているキーワード例が見つけられるので、メモをしていきましょう。

②競合サイトから抽出する

自社と同じターゲットを狙う競合サイトが狙っているキーワードを抽出する方法もおすすめです。

ベンチマークとなる競合サイトがSEOで成功している場合、効率的に狙うべき対策キーワードが見つけられるでしょう。

有料ですが、「ahrefs」というSEO分析ツールを活用するのが便利です。
競合サイトのURLを入力することで、以下のように獲得しているキーワードを一括で抽出することができます。

競合がどんなキーワードに対策しているかサイトの「記事カテゴリー」もメモしておくとよいでしょう。

記事カテゴリーは、競合がどんなジャンルのキーワードに対策しているかを一括で調べる助けになるでしょう。

調査結果はEXCELやスプレッドシートにメモしておいてください。

以上の2つの方法を用いることで、多くのキーワードに触れることができるでしょう。

多数のキーワードを洗い出すことができたら次の工程に進んでください。

STEP

検索で狙うカテゴリーを決める

前述の調査結果を元に、検索で狙うべきカテゴリーを決めましょう。

カテゴリーは複数あってもOKです。

狙うべきカテゴリーは、サイトによって大きく異なります。

例えば、弊社が運営するレジ会計の専門メディアが狙うカテゴリーは以下の通りです。

  • POSレジ
  • キャッシュレス決済端末
  • 自動釣銭機
  • 自動精算機
  • 券売機
  • セルフレジ

医療福祉系の転職サイトであれば、以下のように職種や転職時の悩みがカテゴリーになるでしょう。

  • 看護師
  • 薬剤師
  • 介護士
  • 医療事務
  • 面接対策
  • 書類対策 など

カテゴリーが決まったら、優先度決めを行ってください。

経験上、効率的にSEOで成果を上げたい場合は優先度の高い順にカテゴリーを3つずつ攻めるのがベストです。

3つのカテゴリーに属するキーワードに対策したコンテンツを制作しきったら次の3つに、といったイメージになります。

STEP

各カテゴリーに属するキーワードを洗い出す

カテゴリーが決まったら、各カテゴリーに属しているキーワードを洗い出しましょう。

洗い出しは以下のようにツールを使った方法がおすすめです。

ラッコキーワードを使う

ラッコキーワード(無料)を使えば、カテゴリーに属するキーワードが一気に抽出できます。

ラッコキーワードにカテゴリーの最も主要なキーワードを入力してください。

ラッコキーワードの使い方

上記のように一気に関連キーワードが出てきます。

ラッコキーワードで洗い出したキーワードの検索ボリュームをまとめて調べる方法

抽出した関連キーワードの検索ボリュームを調べる場合、方法はいろいろありますがGoogleキーワードプランナーの利用がおすすめです。

ラッコキーワードの画面右上から全キーワードコピーして、キーワードプランナーを開き「検索ボリュームと予測のデータを確認する」をクリックしてください。

Googleキーワードプランナーで検索ボリュームを調べる方法

コピーしたキーワードをペーストして「開始する」をクリックすれば、一気に検索ボリュームが調べられます。

競合サイトから抽出する

ラッコキーワードでは、抽出しきれなかったキーワードを競合サイトから抽出することもできます。

こちらもツールを使った方法がおすすめです。

弊社では、Ahrefsというツールを活用して調べています。

上記のように、キーワードを指定することで競合が対策しているキーワードを一括で抽出することができます。

以上の方法で洗い出したキーワードEXCELやスプレッドシートにメモしておきましょう。

STEP

カテゴリーの最優先キーワードを決める

ここまでの工程で洗い出したキーワードの中から、カテゴリーの最優先キーワードを決めましょう。

最優先キーワードの決め方はサイトによって異なります。

以下の観点から決めてください。

サイトの運用目的

サイトの運用目的によって選ぶべき最優先キーワードは異なります。

  • リード獲得を目的とする場合:カスタマージャーニー上コンバージョンに近いターゲットが検索しているキーワード
  • 認知拡大を目的とする場合:カスタマージャーニー上コンバージョンに遠いが、より多くのターゲットが検索しているキーワード
検索ボリューム

最優先キーワードには、検索ボリュームができるだけ多いものを選びましょう。

ただし、運用目的や競合性の観点を満たしていることが優先で、必ずしも検索ボリュームが一番多いキーワードである必要はありません。

競合性

サイトの状況によっては、キーワードの競合性という観点も必要になります。

あまりに競合性の高いキーワードだと、サイト立ち上げ当初は上位表示が難しいかもしれません。

以上の観点から最優先キーワードを決めることが大切です。

何も考えず、カテゴリーをあらわす単体のキーワードを最優先キーワードに選んでしまわないようにしましょう。(例えば洗濯機カテゴリーなら「洗濯機」を最優先に持ってくること)

カテゴリーをあらわす単体キーワードはたしかに最優先キーワードになるケースが多いですが、時に上位表示難易度が高すぎてサイト立ち上げ当初狙うべきでないケースがあります。

STEP

最優先キーワードのコンテンツの構成案を作ってみる

他のキーワードを選定する前に、まずは最優先キーワードのコンテンツの見出し構成案を作成してみましょう。

コンテンツの構成案を作る工程の中で、これまでの工程では見つけられなかった重要キーワードが多く見つけられます。

まずは、ユーザーにとって最良のコンテンツ構成案を作成してみてください。
そのうえで以下のように各見出しを読んでいるユーザーが知りたがっている情報をキーワードに置き換えるイメージです。

上記のような方法を用いることで、サジェストツールや競合調査では見えてこなかったキーワードが見つかる場合が多いです。

また、各見出しのキーワード置き換え作業を通じて、よりユーザーニーズが細かく見えてくるので構成案の質も高めていくことができます。

STEP

キーワードをグルーピングする

コンテンツ構成案のキーワードの置き換えが完了したら、ここまで洗い出したキーワードをグルーピングしましょう。

冒頭でも述べた通り、現在のSEOでは1キーワードにつき1コンテンツを作るのは非効率です。

キーワードグルーピングを通じて、同じ検索意図のキーワードや1つのコンテンツで同時に対策できるキーワードはまとめてください。

判断が難しいという場合は、実際に検索を行ってみるとよいでしょう。

実際に検索してみて、異なるキーワードですが上位表示される記事の内容やラインナップがほぼ同じだという場合はまとめてしまってOKです。

STEP

最重要キーワードを軸としたキーワードツリーを作成する

キーワードグルーピングが完了したら、キーワード群を検索意図を軸に整理してキーワードツリーにしましょう。

キーワードツリーとは、下図のようにキーワードを階層構造で整理することを意味します。

キーワードツリーの例
キーワードツリー例(簡易版)

キーワードツリーを作成することにより、ターゲットユーザーのニーズや検索エンジン上での動きが深く理解できるようになります。

STEP

キーワードリストを作成する

キーワードツリーまで完成したら、実際に対策するキーワードリストを作成しましょう。

ほとんどのサイトにおいて、予算や人的リソースに限りがあるかと思いますので、キーワードツリーにあるキーワードすべてに対策するのは難しいというケースも多いでしょう。

その場合は優先度の高いキーワードを選定し、以下のようにキーワードリストを作成してください。

キーワードリスト

グルーピングして同時に対策するキーワードに関しては、以下のようにEXCELやスプレッドシートのコメント機能で管理しておくのがおすすめです。

キーワードリストの管理方法
STEP

キーワードを優先度付けする

選定したキーワードリストの中でも優先度付けをすることが大切です。

優先度の高いコンテンツをできるだけ先に作成するようにしましょう。

優先度付けの際は以下の検索クエリタイプを理解しておくと便利です。

検索クエリは主に以下の4種類に分けられます。(=検索エンジンに投げかけられる質問の種類)

  • 知りたい(Knowクエリ)
  • 行きたい(Goクエリ)
  • やってみたい(Doクエリ)
  • 買いたい(Buyクエリ)

上記のうち、Knowクエリ以外はコンバージョンに近く優先度が高いです。
以下のように、編集中のシートに列を追加し各キーワードを分類しましょう。

キーワード選定のクエリ分類例

分類が完了したら、キーワードの優先度が高い順に作成スケジュールを立てて、コンテンツの作成を進めていきましょう。

SEOのキーワード選定後継続的に行うこと

SEOのキーワード選定後も継続的に下記を実施する必要があります。

  • 対策キーワードは定期的に見直す
  • 定期的にキーワード毎の検索順位をチェックする
  • 世の中のトレンドを反映したキーワードに対策する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

対策キーワードリストは定期的に見直す

対策キーワードリストは定期的に見直しを行いましょう。

キーワードの見直し・再選定は意外とインパクトの大きい施策になる可能性があります。

初めてキーワードを選定した段階では、見えていなかったターゲットのニーズなどから大きな成果を生み出せるキーワードを見つけ出せる場合も。
弊社では定期的にペルソナやカスタマージャーニーの設計、キーワードツリーの作成を再度行っています。

キーワードの再選定では、競合のキーワードデータの調査を行うのも効果的です。

ツール(先ほど紹介したAhrefsで調査可能)を活用して競合が対策しているキーワードを一括抽出することで、自社では発見できなかったキーワードが多く見つかる場合があります。

実際、弊社で過去に支援したサイトでは月間リード数が200件で伸び悩んでいましたが、そのタイミングでキーワード選定を再度実施。
その結果、これまで選定してい倍の数のキーワードが発見でき、リード数は3ヶ月で月間2.5倍まで伸ばすことができました。

以上の通り、対策キーワードリストの見直しは大きなインパクトが期待できるので数カ月に一度定期的に行うことが大切です。

世の中のトレンドを反映したキーワードに対策する

世の中のトレンドを反映したキーワードもリストに追加して対策しましょう。

トレンドを反映したキーワードで競合よりも先に上位表示ができると、時に非常に大きなインパクトを生み出せる場合があります。

例えば、弊社ではレジや券売機が購入・比較サイトを運営していますが、レジ・券売機業界では昨年から今年にかけて以下2点の大きなニュースがありました。

  • 2023年10月 インボイス制度開始に伴いインボイス対応レジの導入が加速
  • 2024年7月 新紙幣開始に伴い既存券売機の入れ替えや新紙幣対応が必要に

弊社では上記のトレンドを受け、いち早く「インボイスレジ おすすめ」「券売機 新札対応」といったキーワードに対策したコンテンツを制作。
上位表示を実現し、大量のリードを獲得することができました。
上記のトレンドワードに対策したコンテンツ経由の売上は、たった2ページですが、他のすべてのコンテンツの合計売上よりも多く、非常に大きな成果を残すことができています。

業界におけるトレンドに関連したキーワードを競合よりも先にいち早く見つけ、スピーディーにコンテンツをリリースするのは非常に有効な施策だと言えるでしょう。

定期的にキーワード毎の検索順位をチェックする

キーワードに対策したコンテンツを公開したら、定期的に各キーワードの検索順位状況をチェックしましょう。

当たり前ですがコンテンツSEOを進めるうえで、検索順位の測定は必須です。
なぜか検索順位の測定をしないサイトの担当者もいますが、SEO対策に取り組む気があるのかと疑問を感じざるを得ません。

キーワードの順位状況を元に、コンテンツの改善の必要性を判断しましょう。
検索順位や流入数などのパフォーマンス向上を目指して、コンテンツを改善することをリライトと言います。

戦略的にSEO対策を行う場合、以下のように効果測定のタイミングを数カ月に一度設けるとよいでしょう。

SEO対策の戦略例

キーワード毎の順位状況は、ツールを使って調べられます。

無料で調べたいのであればGoogleサーチコンソールが利用できますが、指定したキーワードの検索順位状況を一括で見るには不便なので専用のツールを利用するのがおすすめです。

弊社ではAhrefsという有料ツールを活用して、キーワードの検索順位を調査しています。

SEOのキーワード選定を実施するうえでの注意点

SEOのキーワード選定を実施するうえでの注意点は以下の通りです。

  • キーワードカニバリゼーションに気を付ける
  • キーワードの競合性という視点をもつ
  • ターゲット(ペルソナ)を明確にする
  • ロングテールキーワードを軽視しない

キーワード選定はSEOにおいて非常に重要な要素である分、誤った方法で行うと、かえって逆効果になる可能性もあります。

それでは、おさえておきたい注意点について詳しく見ていきましょう。

キーワードカニバリゼーションに気を付ける

キーワードカニバリゼーションとは、自サイト内の複数のページが同じキーワードをターゲットにしてしまい、検索エンジン上で競合状態に陥ってしまう現象のことを指します。

SEO業界では、キーワードカニバリゼーションが起きてしまった時のことを「カニばってる」と言います。

例えば、以下のような状況がキーワードカニバリゼーションに該当します。

  • 同じ商品やサービスについて、複数のページで異なる内容で説明している
  • 同じキーワードを含むタイトルやメタディスクリプションを持つページが複数存在する

キーワードカニバリゼーションが発生すると、以下のような問題が起こります。

  • 検索エンジンからの評価が分散し、いずれのページも上位表示されにくくなることがある
  • ユーザーにとって最適なページが検索結果に表示されず、離脱率が高くなることがある
  • 無駄な時間を使ってしまうことになる

キーワードカニバリゼーションを防ぐためには、以下の対策が有効です。

  • ターゲットキーワードを明確にし、各ページに1つのキーワードを割り当てる
  • タイトルやメタディスクリプションを重複させない
  • 内部リンクを適切に設定する
  • カニバリゼーションが発生しているページを統合または削除する
  • リダイレクトを活用する

ただし、現在のGoogleでは特定の検索キーワードに同じサイトのページが複数表示される仕様となっています。
したがって、キーワードカニバリゼーションに関しても極端に注意を払う必要はなく、ある程度配慮するという形で問題ございません

キーワードの競合性という視点をもつ

キーワードによって競争の激しさが大きく異なるため、戦略的にSEO対策で成果を出すためには競合性という視点を持つことも大切。

競合性の高すぎるキーワードだと検索上位をなかなかとれない場合があり、サイト立ち上げ段階などは優先度が下がるケースがあるからです。

以下は検索順位別の平均クリック率データをまとめた表です。

順位クリック率
1位8.17%
2位3.82%
3位2.43%
4位1.63%
5位1.11%
6位0.84%
7位0.67%
8位0.54%
9位0.52%
10位0.44%
引用:seoClarity「LARGEST EVER CTR Research Study」

表の通り、検索結果10位の段階でクリック率0.44%と流入数がかなり少なくなっているのがおわかりでしょうか。
検索順位10位を下回ると、ほとんどページへの流入は期待できなくなってしまいます。

以上の点から、検索10位以上の獲得も難しいような競合性が高すぎるキーワードは、コンテンツを制作してもほとんど成果が期待できず優先度が下がるケースがあるのです。

キーワードの競合性の判断方法

では、競合性はどのように判断したらよいのでしょうか。
弊社では以下の〇つの視点からキーワードの競合性を判断しています。

  • 上位に表示されているコンテンツの質
  • キーワードでの上位表示を狙っている競合コンテンツの数
  • 競合コンテンツを運営しているサイトのSEO的な強さ
    • 被リンク評価(権威性)の高さ
    • キーワードに対する専門性の高さ
    • 内部構造評価の高さ

以上の点から、競合性が判断可能です。

上記のうち、コンテンツの質や競合コンテンツの数はパッと見た段階でなんとなく判断可能ですよね。
例えば、「脱毛サロン おすすめ」という日本の中でもトップクラスに競合性が高いキーワードでは、非常に高品質なコンテンツ数百件以上が上位表示を狙って争っている状態です。

なお、判断ポイントのうち特に注目してほしいのは被リンク評価(権威性)の部分です。

コンテンツの質などは、とにかく競合以上にコンテンツを作り込めば何とかなりますが、被リンク評価に関しては短期間での改善が難しいです。

被リンク評価が非常に高いサイトの被リンク評価が上位をひしめき合っているキーワードの場合、サイト立ち上げ段階では優先度を下げるという判断をしてもよいでしょう。

ただし事業戦略上、どうしても上位表示しなければいけないキーワードの場合は競合性などとは言ってられない場合もあるかと思います。
その場合は、是が非でも上位を獲得するという姿勢で被リンク評価を高める施策も含めて総合的にSEO対策に取り組むことが大切です。

渡邉

SEO対策にはいろいろなテクニックがありますが、
最後に大切なのは気持ちと根性です。

SEO対策の全体像や実施するすべての具体的な施策について、詳しくは下記の記事をご覧ください。

ロングテールキーワードを軽視しない

複数のキーワードが組み合わさったロングテールキーワードを軽視しないようにするのも大切です。

ロングテールキーワードは検索ボリュームが少なく上位表示しても多くの流入は期待できませんが、反対に以下のような複数のメリットがあります。

①競合が少なく上位表示させやすい

ロングテールキーワードは、競合がひしめき合うビックキーワードに比べて競合性が低いため上位表示させやすいのが大きな特徴です。

サイトを立ち上げたばかりで被リンク評価が低いとなかなか上位表示して流入を獲得するのは難しいもの。

そういったタイミングでロングテールキーワードに対策したコンテンツを制作することで、サイト立ち上げ初期段階からリード獲得などを狙うことができます。

実際、弊社のサイトも立ち上がったばかりの段階では、以下のようなロングテールキーワードを狙ってコンテンツを作成。
サイトのドメイン取得から2ヶ月目の段階で上位表示ならびに複数のリード獲得に成功しています。

  • リライト 代行(検索ボリューム:30)
  • アフィリエイト記事 代行(検索ボリューム:40)

以上のように、サイト立ち上げから日が浅くビックキーワードでの上位表示が難しい場合など含めて、ロングテールキーワードを狙うのは非常に有効です。

②コンバージョンが発生しやすいお宝キーワードが隠れている場合がある

ロングテールキーワードはニーズがはっきりしているので、コンバージョンが発生しやすいお宝キーワードが隠れていることも。

例えば、以下のようなロングテールキーワードは検索ボリュームこそ少ないですが、コンバージョンが非常に発生しやすいです。

コンバージョンが発生しやすいロングテールキーワード例

  • 個人店 レジ おすすめ
  • 渋谷 居酒屋 個室あり おすすめ
  • 防犯対策 補助金 2024 など

上記のようなロングテールキーワードは、競合が少なく上位表示させやすいうえにコンバージョンも発生しやすくおすすめです。

以上のような複数のメリットがあるロングテールキーワードを軽視せず、キーワード選定を行いましょう。

なお、ロングテールキーワードについて詳しく知りたい方は、「ロングテールキーワードとは?SEO戦略への取り入れ方と選び方」を参考にしてください。

ターゲット(ペルソナ)を明確にする

ターゲットやペルソナを明確にして、キーワード選定を行うことが大切です。

曖昧なターゲット設定だと、選択するキーワードもズレたものになりがち。
キーワード選定はコンテンツSEOの成否を決める非常に大事な要素なので、根幹に来るターゲット設定も綿密に行いましょう。

サービスのペルソナを設定するとチーム内でターゲット像が共有しやすくなるのでおすすめです。
ペルソナとは、以下のような自社サービスのより細かな顧客像のことを指します。

ペルソナ

ペルソナを設定したうえで、ペルソナのカスタマージャーニーに沿ってキーワード選定を行うとよいでしょう。

カスタマージャーニーマップ

ペルソナがどのような経路で購買に至るか、またその経路の中でどのような検索を行っているか、作成したカスタマージャーニーマップに沿って考えることで、より良質なキーワード選定が可能になるでしょう。

SEOのキーワード選定・分析におすすめの”無料”ツール

SEOのキーワード選定・分析に役立つ無料ツールは以下の通りです。
※おすすめ有料ツールは後述しています。

  • Googleキーワードプランナー(検索ボリューム調査)
  • Google Search Console(自社サイト流入キーワードの調査※)
  • ラッコキーワード(サジェスト・関連キーワード調査)
  • Ubersuggest(検索ボリューム調査)

それぞれ詳しく見ていきましょう。

Googleキーワードプランナー(検索ボリューム調査)

GoogleキーワードプランナーはGoogle公式の無料ツール。検索ボリューム調査時に活用できます。

Googleキーワードプランナー
出典:Googleキーワードプランナー
活用シーン検索ボリュームの調査

Googleキーワードプランナーはキーワード選定時の検索ボリューム調査に役立ちます。
調べたいキーワードを入力することで、検索ボリュームを一気に調査可能です。

ただし、具体的な検索ボリュームを調べるためには、一定金額Google広告を利用する必要があります。
Google広告を一定額利用していない場合は、「1,000~10,000」というようにざっくりとした検索ボリュームの表示にとどまる点には注意が必要です。

Google Search Console(自社サイト流入キーワードの調査)

Google Search Console(以下サーチコンソール)はGoogleが提供する無料ツール。キーワード選定時には自社サイトへ流入したユーザーの検索キーワード調査に用いられます。

Google Search Console(サーチコンソール)
活用シーン自社サイトへ流入したユーザーの検索キーワード調査

サーチコンソールは、XMLサイトマップの送信やインデックスリクエスト、リンク調査など、多彩な用途のあるSEO対策には絶対に欠かせないツールです。

キーワード選定においては、自社サイトへ流入したユーザーの検索キーワード(検索クエリ)調査に用いることができます。

以下のようにサイトに流入したユーザーや検索結果画面でサイトを目にしたユーザーの検索したキーワードが一覧で表示されます。

サーチコンソールはSEO対策に取り組むサイトであれば必ず導入する必要があります

ラッコキーワード(サジェスト・関連キーワード調査)

ラッコキーワードは多くのサイトに利用されている無料ツール(一部有料)。サジェスト・関連キーワードの調査に用いられます。

ラッコキーワード
活用シーンサジェスト・関連キーワード

ラッコキーワードを使えば、サジェスト・関連キーワードを無料で調べられます。
多くのSEO担当者に愛されているツールです。

ラッコキーワード

調べたいキーワードを入力することで上記のようにサジェストキーワードが一気に出てきます。

Ubersuggest(検索ボリューム調査)

Ubersuggestは無料で検索ボリューム調査が可能なツール。ただし回数制限があるためキーワードプランナーが使えないサイトでの活用がおすすめです。

Ubersuggest
活用シーン検索ボリューム調査

Ubersuggestは回数制限がありますが、キーワードの検索ボリューム調査を調査できるツールです。
Google広告の配信予定がなく、キーワードプランナーの機能に制限がある場合に利用しましょう。

有料版を使えば、多彩な機能が利用できるので気になる方はお試しください。

SEOのキーワード選定・分析におすすめの”有料”ツール

SEOのキーワード選定・分析に役立つ有料ツールは以下の通りです。

  • Ahrefs(検索ボリューム・競合調査・順位計測)
  • SEMrush(検索ボリューム・競合調査・順位計測)
  • Moz Pro(検索ボリューム・競合調査・順位計測)
  • Keywordmap(検索ボリューム・競合調査・順位計測)

有料ツールはキーワード選定に必要な機能が複数搭載されており、やりたいことはほぼ何でもできるという特徴があります。

それぞれの料金や活用シーンを見ていきましょう。

Ahrefs(検索ボリューム・競合調査・順位計測)

Ahrefsは多彩な機能が搭載されたシンガポール発のSEO分析ツールです。非常に使いやすく弊社でも活用しています。

Ahrefs
出典:Ahrefs
料金99$/月~
活用シーン検索ボリューム調査
競合キーワード調査
キーワード順位計測

Ahrefsは多彩な機能を搭載していますが、キーワード選定においては主に「競合キーワード調査」と「キーワード順位計測」に用いられます。

競合キーワード調査では、URLを入力することで以下のように一括で競合サイトが獲得しているキーワードとその順位などが調べられます。

Ahrefsの競合キーワード調査機能

また順位計測機能では、事前に登録したキーワードの順位状況が現在から過去数年間の分までデータ取得可能です。
キーワードはCSVで一括登録できます。

その他、競合の被リンク調査など、SEO分析において欠かせない機能を多数搭載しており、SEO対策会社などプロを中心に人気のツールです。

SEMrush(検索ボリューム・競合調査・順位計測)

SEMrushはアメリカ発の、競合分析に強みを持つSEOツールです。

SEMrush
出典:SEMrush
料金142.95$/月~
活用シーン検索ボリューム調査
競合キーワード調査
キーワード順位計測

SEMrushは、Ahrefs同様に多彩な機能を備えたSEOツール。
キーワード選定においては、競合キーワード調査やキーワード順位計測に用いられます。

プロから人気のツールで、SEO対策会社はAhrefsかSEMrushのどちらかを入れているところが多いです。

SEOの他、広告分析やSNS分析もできる点が魅力。
SNS分析は、AhrefsにはないのでSNSを施策に絡めている方はSEMrushがおすすめです。

Moz Pro(検索ボリューム・競合調査・順位計測)

Moz Proはアメリカシアトル発のSEO分析ツールです。

出典:Moz Pro
料金99$/月~
活用シーン検索ボリューム調査
競合キーワード調査
キーワード順位計測

Moz Proは、AhrefsやSEMrush同様に多彩な機能を搭載したSEOツールです。
MozチームによるSEOに関する記事は非常にわかりやすく、SEO担当者から人気。

ツールは多機能で便利ですが、すべて英語になっているのが弱点です。
英語に抵抗のない方は活用を検討してみてもよいでしょう。

Keywordmap(検索ボリューム・競合調査・順位計測)

Keywordmapは、SEOコンサルティング大手株式会社CINCが提供するSEOツールです。

出典:Keywordmap
料金45,000円〜/月
活用シーン検索ボリューム調査
競合キーワード調査
キーワード順位計測

Keywordmapは、多彩な機能を搭載しており検索ボリューム調査からキーワード順位計測まで対応しています。

特に便利なのが、競合キーワード調査機能。
Keywordmapなら自社サイトと他の競合サイトの比較データを抽出できるため、どれくらい競合とギャップがあるという点も調べられます。

AI記事作成機能など便利な機能も多数搭載された国産の便利なSEOツールです。

キーワード選定ツール以外で記事作成に役立つツールは以下の通りです。

SEOキーワード選定・分析ツールおすすめの組み合わせ

ここでは、いくつかあるSEOキーワード選定・分析ツールをどのような組み合わせで使用するのがおすすめなのかについて紹介していきます。

弊社がキーワード選定・分析に活用しているツールラインナップ

弊社「記事作成ウルトラ」のSEOチームでは、以下のようにキーワード選定・分析ツールを活用しています。

初心者におすすめのツールラインナップ

初心者は有料ツールは避けたい状況かと思いますので、以下のラインナップがおすすめです。

競合調査は無料でできるツールはないため、手動でやるしかありません。

また、ある程度予算を使える場合は以下のようなラインナップもおすすめです。

AhrefsやSEMrushなど海外ツールは便利ですが、活用法に関するサポートなどは特にないのでどちらかというとプロ向け。
初心者の場合、サポートを受けられるKeywordmapなどの国産有料ツールを活用しましょう。

キーワード選定後はSEOで勝てる記事の制作を

キーワード選定が完了したら、検索で上位表示されるSEOに強い記事(コンテンツ)を制作しましょう。

ここでは、SEOで勝てる記事の制作方法について解説していきます。

小手先のテクニックより目の前のユーザーを満足させることが最重要

SEO記事制作にはいろいろとテクニックがありますが、ユーザーのことを第一に考えた記事制作をすることが何よりも大切です。

実際Googleも以下のように明言しており、ユーザーを第一に考えたコンテンツを作成することに力を注ぎ続ければ長期的な視点で必ず成果が出てきます。

ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。

Google 「Google が掲げる 10 の事実」

反対に、テクニックばかりに走りユーザーを無視した記事制作をしてしまうと、短期では多少成果が出ても長期で見ると必ずどこかで成果が出なくなってしまいます。

小手先のテクニックで書かれた記事は長期的に成果を出せない

何を隠そう弊社も過去にテクニック重視の記事制作ばかりをしていた結果、痛い目を見たことがあります。

常に目の前にユーザーにとって最良のコンテンツとは何かということに頭を使って、記事制作を進めていきましょう。

まずは記事構成(骨子)を作る

SEO記事制作にあたり、いきなり執筆するのではなく記事構成案(骨子)の作成から着手しましょう。

記事構成とは、以下のような見出し構成案のことを意味します。

記事構成案の例

記事構成から着手することで記事内容をより吟味しやすくなるので、ユーザーのニーズを満たす高品質なコンテンツが作成できる可能性が高まります。

記事構成は以下の流れで作成してください。

  1. 関連キーワードの調査
  2. 上位記事の分析
  3. ターゲット(ペルソナ)の設定
  4. ユーザーニーズの分析
  5. 記事のゴールの明確化
  6. ゴール達成までに必要な要素を整理
  7. 見出し構成(骨子)案を作成

記事構成の作り方について詳しくは下記の記事をご覧ください。

SEOライティングのポイントをおさえて執筆する

記事構成が完成したら、構成に沿って執筆しましょう。
SEOで成果を出せるように文章を執筆することをSEOライティングと言います。

SEOライティングには以下のようなポイントがあります。

  • タイトル
    • ①タイトルの文字数は30~32字
    • ②対策キーワードを盛り込む
    • ③ユーザーニーズに沿った内容が書かれていることが一目でわかるタイトル
    • ④数字のパワーを使う
    • ⑤パワーワードを使う
    • ⑥他の記事と差別化する
  • ディスクリプション
    • ①ディスクリプションの文字数は50~120文字にする
    • ②キーワードを入れ、不要な内容は含めない
    • ③ページごとに設定する
    • ④ユーザーの興味を惹く内容にする
  • リード文(導入文)
    • ①ユーザーの悩みや疑問に対して共感を示す
    • ②記事を読むことで悩みや疑問が解決できる点を示す
    • ③なぜ信頼に足る情報なのか示す
    • ④メインテーマの結論を盛り込む
    • ⑤長いコンテンツの場合はリード文内にユーザー導線を設ける
    • ⑥リード文の段階からコンバージョン獲得を狙う
    • ⑦リード文は最後に書く
  • 見出し
    • ①h2見出し(大見出し)にはできるだけキーワードを含む
    • ②h1見出しは1ページ1つにする
    • ③キーワードはできるだけ左側(見出し冒頭)に
    • ④流し読みでも記事内容を把握できるようにする
  • 本文
    • ①結論ファーストな文章を心がける
    • ②ユーザーにも検索エンジンにも明快な文章に
    • ③1文1義(言いたいことは1文ひとつ)
    • ④冗長な表現をしない
    • ⑤「こそあど」言葉はなるべく使わない
    • ⑥主語と述語は近くにする
    • ⑦主語と述語はねじれ関係にしない
    • ⑧接続詞は適切に使おう
    • ⑨語尾は統一する
    • ⑩表記ゆれ対する考え方は?
    • ⑪共起語を意識する
  • その他の部分(画像・更新日・URLなど)
    • ①文章での説明を補助する画像を追加する
    • ②画像にはalt属性を追加する
    • ③更新日
    • ④記事のURL
    • ⑤著者/監修者情報
    • ⑥引用
    • ⑦記事全体のデザイン(UI/UX)

上記のように、SEOライティングのポイントは数多くあります。
社内で執筆する場合、外注する場合問わずレギュレーションシートなどを設け、検索エンジンにもユーザーにもわかりやすい文章を心がけましょう。

SEOライティングのポイントについてより詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

また、記事作成方法をより全体像から知りたい方は下記の記事をご覧ください。

▶SEO記事作成方法はこちら

▶コンテンツマーケティングで作成する記事全般(インタビュー記事等も含む)についてはこちら

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SEOキーワード選定の成功事例

弊社支援先でのSEOキーワード選定の成功事例を2つご紹介します。

トピッククラスターを意識したキーワード選定を実施。
キーワードに対する専門性が高まり新設サイトが競合性の高いキーワードで上位を獲得

弊社で支援している高齢者見守り電球「ハローライト」のオウンドメディアでは、トピッククラスターを意識したキーワード選定を実施。
トピックに対する専門性を高めたことにより、新設のサイトでしたが競合性の高い「見守り家電」などの難関キーワードで検索1位を獲得しました。

ハローライト

抱えていた課題

ハローライトを提供するボクシーズ株式会社様では、新たにオウンドメディアを立ち上げるにあたり、社内にSEOチームがなく、弊社に戦略立案から施策実行までフル代行という形でお声がけいただきました。

オウンドメディア立ち上げにあたり、「見守り家電」「見守りサービス おすすめ」といった競合性の高いキーワードで1位を獲得することが目標に設定しています。
しかし、新規サイトにつき、被リンク評価などは他社サイトに劣る状況でした。

支援内容と実施背景

キーワード選定においては、トピッククラスター戦略を意識して行いました。

特定のキーワードで上位表示を獲得するためには、下図の各評価項目で総合的に競合を上回る必要があります。

SEOで上位表示するために必要な要件

今回のハローライトのプロジェクトでは、被リンク評価や内部構造の評価で他サイトに劣っていたため、コンテンツの評価で競合を大きく上回る必要がありました。

コンテンツ評価は以下の2点に細分化できます。

  • キーワードに対策したコンテンツ自体が優れているか
  • キーワードに関連した内容がサイト全体に充実しているか

キーワードに対策したコンテンツを高品質なものにするのは当然、キーワードに関連した内容がサイト全体に充実しているかどうかという評価観点も高いレベルで満たせるように、トピッククラスター戦略を意識してキーワード選定を行いました。

成果

プロジェクト開始時に目標としていた「見守り家電」「見守りサービス おすすめ」で検索1位を獲得。

上場企業が運営する強力な競合サイトも複数ある中、新設サイトとして大きな成果を残すことができました。

競合キーワード調査により200以上のキーワードを追加で発見。
頭打ちしていたPV数が8ヶ月で3倍(50万pv⇒150万pv)に

弊社で支援していた某転職サイト様※では、競合キーワード調査を駆使して200以上のキーワードを追加で発見。50万で頭打ちしていたPV数が8カ月間で150万になりました。
※競合サイトによる手法の模倣を防ぐためにお客様名は伏せさせていただきます。

抱えていた課題

被リンク評価やコンテンツの質が高くコンテンツを制作したら安定して上位表示できていたが、対策すべきキーワードがなくなりPV数の伸びが頭打ちしていました。

さらにオウンドメディアで得られる成果を伸ばせないかということで、弊社にご相談いただきました。

支援内容と実施背景

ベンチマークとしていたいくつかの競合サイトに比べてPV数が大きく下回っていたため、競合のキーワード調査から着手。

Ahrefsを活用し複数の競合のキーワードを一括抽出、グルーピング・優先度付けを行いました。

成果

お客様側でこれまで選定していたキーワード数の倍以上となる200個のキーワード追加に成功しました。

各キーワードに対策した結果、PV数は3倍である150万PVまで伸ばすことに成功。
さらにCV導線改善なども弊社にて行い、SEO経由のコンバージョン数は着手前の12倍と大きな成果を残すことができました。

SEOキーワード選定における重要な用語を解説

ここでは、SEOキーワード選定にあたりよく出てくる重要な専門用語の意味を解説していきます。

  • 検索ボリューム:特定のキーワードで毎月何回の検索が行われているかを表す数値
    • ビックキーワード:検索ボリュームが非常に大きいキーワード
    • ミドルキーワード:一定の検索ボリュームを持つキーワード
    • ロングテールキーワード:検索ボリュームは小さいものの、具体的なニーズを持つユーザーが検索
  • 検索クエリ(検索語句):ユーザーが検索エンジンに入力するキーワードやフレーズ
  • 対策キーワード:制作するコンテンツがターゲットとするキーワード
  • サジェストキーワード:対策キーワードと関連性の高いキーワード
  • 再検索キーワード:ユーザーが検索結果をクリックした後、再度検索する際に使用したキーワード
  • 共起語:特定のキーワードと一緒に使用されることが多いキーワード

それぞれの意味や活用法についてさらに詳しく見ていきましょう。

検索ボリューム

検索ボリュームは、特定のキーワードで毎月何回の検索が行われているかを表す数値です。
検索数の多さを知る指標として重要で、特に回数は決まっていませんが一般的には以下の通り分類されます。

  • ビッグキーワード: 月間10,000回以上の検索ボリューム
  • ミドルキーワード: 月間1,000〜10,000回の検索ボリューム
  • ロングテールキーワード: 月間1,000回以下の検索ボリューム

検索ボリュームが高いキーワードほど、多くのユーザーが検索していることになりますが、競合も多く、上位表示は難易度が高くなります。
一方、ロングテールキーワードは競合が少なく、比較的狙いやすいのが特徴です。

ビックキーワード

ビッグキーワードは、検索ボリュームが非常に大きいキーワードです。
具体的な数は決まっていませんが、一般的には月間10,000回以上の検索ボリュームを持つキーワードを指します。

ビッグキーワードで上位表示できれば、多くのユーザーを獲得できますが、競合も多く、難易度が高いのが課題です。そのため、ビッグキーワードを狙う場合は、以下の点に注意する必要があります。

  • 高い専門性: ビッグキーワードは、専門性の高い知識や技術が必要とされることが多いです。
  • 強力なコンテンツ: ユーザーの検索意図を満たす、高品質なコンテンツを作成する必要があります。
  • 被リンク獲得: 競合サイトに比べて多くのサイトから被リンクを獲得する必要があります。

ミドルキーワード

ミドルキーワードは、ビッグキーワードほどではないものの、一定の検索ボリュームを持つキーワードです。
具体的な数字は変動しますが、一般的には月間1,000〜10,000回の検索ボリュームを持つキーワードを指します。

ビッグキーワードに比べて競合が少なく、狙いやすいのが特徴です。
また、ロングテールキーワードよりも検索ボリュームが多いため、効率的にユーザーを獲得することができます。

ミドルキーワードを狙ってコンテンツを制作する場合は、以下の点に注意してください。

  • 具体的なターゲティング: ユーザーの属性やニーズを明確に絞り込む必要があります。
  • コンテンツの差別化: 競合と差別化できる、独自性の高いコンテンツを作成する必要があります。
  • 内部施策の充実: タイトルタグやメタディスクリプションなどの内部施策をしっかりと行う必要があります。

ロングテールキーワード

ロングテールキーワードは、検索ボリュームは小さいものの、具体的なニーズを持つユーザーが検索しています。
具体的な数字は変動しますが、一般的には月間1,000回以下の検索ボリュームを持つキーワードのことです。

ロングテールキーワードはユーザーのニーズが具体的なので、コンバージョン率が高い傾向があり検索ボリュームが救いからとって軽視してはいけません。

特にビックキーワードやミドルキーワードで上位獲得が難しいオウンドメディア立ち上げ初期段階では、ロングテールキーワードの重要度が高いです。
しかし、ロングテールキーワードだけで多くのユーザーを獲得するのは難しいので、他の検索ボリュームの大きいキーワードと組み合わせましょう。

ロングテールキーワードを狙う場合は、以下の点に注意する必要があります。

  • ユーザーニーズの把握: ユーザーがどのような情報を求めているのかを正確に把握してコンテンツを作成する必要があります。
  • コンテンツの独自性・専門性: ニッチなニーズに対応できる、独自性・専門性の高いコンテンツを作成する必要があります。
  • 内部施策と被リンク: 内部施策や被リンク獲得施策も同時に行い、上位表示を目指します。

検索クエリ(検索語句)

検索クエリ(検索語句)は、ユーザーが検索エンジンに入力するキーワードやフレーズのことです。

以下の通り、検索クエリはYahoo、検索語句はGoogleが用いている言葉で意味はどちらも同じです。

インターネットユーザーが検索したキーワードのことを「検索クエリー」と呼びます。どのキーワードで広告が引き当てられたかは、検索クエリーレポートで確認できます。

Yahoo!広告ヘルプ「検索クエリーレポート」

検索語句とは、Google 検索や検索ネットワークのサイトでユーザーが検索に使用した語句のことです。

Google広告ヘルプ「検索語句レポートについて」

検索クエリは実際にユーザーが検索エンジンの入力欄に入力したテキストそのものを指すので、誤字脱字や表記ゆれなども含まれます。
反対に検索キーワードは、SEO担当者や広告担当者が用いるために検索クエリを正しく置き換えたものです。

例えば、「SEOについて知りたい、わかりやすく教えて」という検索クエリを入力する人がいますが、この検索クエリは「SEOとは」「SEO わかりやすく」といった検索キーワードに置き換えられます。

対策キーワード

対策キーワードは、制作するコンテンツがターゲットとするキーワードのことです。

対策キーワードを選ぶことが本記事で解説しているキーワード選定です。

コンテンツを制作する際は、対策キーワードの検索意図を理解しユーザーニーズにマッチしたコンテンツを制作することが大切です。

関連キーワード

関連キーワードは、対策キーワードと関連性の高いキーワードのことです。
コンテンツ内に自然に盛り込むことで、検索エンジンにサイトのテーマを理解させやすくなります。

関連キーワードを見つける方法はいくつかありますが、以下のような方法があります。

  • Googleサジェスト: 検索エンジンに入力すると候補として表示されるキーワードです。
  • キーワードツール: 関連キーワードを調べることができます。
  • 競合サイト分析: 競合サイトがどのようなキーワードを使っているのかを分析します。

サジェストキーワード

サジェストキーワードは、検索エンジンに入力する際に候補として表示されるキーワードです。
ユーザーが実際に検索しているキーワードだけでなく、関連性の高いキーワードも表示されます。

サジェストキーワードを分析することで、ユーザーの検索意図をより深く理解することができます。
そして、その情報ニーズに合致するコンテンツを作成することで、ユーザー満足度を高めることができます。

サジェストキーワードを活用する方法はいくつかありますが、以下のような方法があります。

  • コンテンツ作成のヒント: サジェストキーワードを参考に、コンテンツのテーマやタイトルを決めることができます。
  • ロングテールキーワードの選定: サジェストキーワードから、狙いやすいロングテールキーワードを見つけることができます。
  • ユーザーニーズの把握: サジェストキーワードから、ユーザーがどのような情報を探しているのかを知ることができます。

再検索キーワード

再検索キーワードは、ユーザーが検索結果をクリックした後、再度検索する際に使用したキーワードです。
検索結果に満足できなかったことを示唆しており、サイト改善のヒントとなります。

再検索キーワードは検索結果画面で「関連する質問※」「他の人はこちらも検索※」といった形で表示されます。
※文言はその時々で異なります。

検索結果画面の関連する質問
再検索キーワードの探し方

再検索キーワードを分析することで、ユーザーがどのような点に不満を感じているのかを知ることができます。
そして、その不満を解消するようなサイト改善を行うことで、ユーザー満足度を高めることができるでしょう。

流入キーワード

流入キーワードは、ユーザーが実際にサイトに訪問するきっかけとなったキーワードです。
どのキーワードから流入が多いのかを分析することで、効果的なSEO対策を立案できます。

流入キーワードを分析する方法は以下の通りです。

  • Googleサーチコンソール: 流入キーワードやクリック数、CTRなどを確認できます。
  • アクセス解析ツール: 流入経路やユーザーの行動を分析できます。
  • SEOツール: 流入キーワードを可視化できるツールがあります。

流入キーワードを分析することで、以下のようなことがわかります。

  • ユーザーの検索意図: ユーザーがどのようなキーワードで検索しているのかを知ることができます。
  • 効果的なコンテンツ: ユーザーのニーズに合致したコンテンツがどれなのかを知ることができます。
  • 改善点: サイトの改善点を見つけることができます。
  • リライトへの活用リライトの際にコンテンツに不足している内容を発見することができます。

共起語

共起語は、特定のキーワードと一緒に使用されることが多いキーワードです。

共起語は、コンテンツ作成の際にユーザーの検索意図を把握するヒントになります。

一部のSEO業者では共起語をコンテンツに盛り込むことを推奨していますが、厳密には間違っているのでご注意ください。
あくまで共起語から連想される検索意図の把握に活用し、そのままコンテンツに入れるのは本質とは逸れているということを理解しておきましょう。

共起語は以下のような方法で見つけることで

  • キーワードツール: ラッコキーワードなどのキーワードツールで共起語を調べることができます。

以上の用語を理解し、適切に活用することで、より効果的なSEO対策・キーワード選定を行うことができるでしょう。

SEOのキーワード選定に関するよくある質問

キーワード選定に関する以下のよくある質問に対してQ&A形式で回答していきます。

メタキーワードとSEOキーワードは違いますか?

はい、メタキーワードSEOキーワードは全く異なるものです。
混同されがちですが、以下の通り役割も重要性も異なります。

  • メタキーワード: かつては検索エンジンにページ内容を伝える重要な役割を担っていましたが、現在では検索エンジン順位付けに影響しません
  • SEOキーワード: 検索エンジンにページの内容を理解させ、検索結果で上位表示されるために必要なキーワードです。適切なSEOキーワード選定と配置は、SEO対策において非常に重要です。

メタキーワードは現在、検索順位に影響しませんので特に設定する必要もありませんが、Googleのアップデートに伴い影響を与えるようになる可能性もあります。
余裕があれば設定しておきましょう。

メタキーワードとSEOキーワードの意味を混同しないように注意しましょう。

ひとつの記事に複数キーワードを設定してもよい?

はい、複数のSEOキーワードを設定することは可能です
むしろ、1つの記事で複数のターゲットキーワードを狙った方がより効率的に流入数を増やすことができます。

ただし、以下の点に注意する必要があります。

  • 記事の内容と関連性の高いキーワードを選択する(検索意図が近いもの)
  • キーワードの密度を上げすぎない(いわゆる「キーワード詰め込み」は逆効果)
  • メインキーワードとサブキーワードを明確に分ける

なお、1つの記事につき1つのキーワードに対策するのは非効率なので基本的にやめておきましょう。

タイトルには必ず検索キーワードを含めるべき?

タイトルに検索キーワードを含めることは非常に重要ですが、必ずしも必須ではありません

重要なのは、ユーザーが検索結果でクリックしたくなるような魅力的なタイトルにすることです。
検索キーワードを含める場合は、自然な文章になるように心がけましょう。

ただし特別な理由がない限り、基本的にはタイトルに検索キーワードを含めてください。

SEOにおける効果的なタイトルの付け方について詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

検索キーワードの語順も意識すべき?

検索キーワードの語順は最低限意識したほうが良いでしょう。

検索エンジンの自然言語理解システムは語順によって意味を違う形でとらえることが可能です。

例えば、「本を売る方法」と「売る方法の本」では、意味が異なりますが検索エンジンもこの意味の違いを理解することができます。

したがって、「本 売る方法」という検索キーワードに対策する場合は、文章やタイトル、見出し内で正しい語順でキーワードを用いる必要があるのです。 

日本語やカタカナ、英語などの表記ゆれキーワードに対する適切な対応は?

以下のように同じ意味でも、日本語・カタカナ・英語・略称・別表現など違う表記であらわされるキーワードがあります。

「SEO」「Serch Engine Optimaization」「検索エンジン最適化」「エスイーオー」

このような表記ゆれのあるキーワードには以下のように対応しましょう。

  • 検索ボリュームの大きいもの:タイトルやh1タグに自然な形で含む
  • 検索ボリュームの小さいもの:本文内に自然に含む

表記ゆれキーワードも自然な形でコンテンツ内に含むことで、リーチできる層が広がり流入数増加が期待できるでしょう。

コンテンツへのSEOキーワードの正しい入れ方を教えてください

コンテンツにSEOキーワードを正しく入れる方法は下表の通りです。

意味キーワードを入れるか
h1見出しページ内容全体を表す見出し必須で入れる
h2見出し大見出しできるだけ入れる
h3,h4,h5見出し中見出し~小見出し無理に入れなくてもいい
本文(p)本文必須で入れる
タイトル(title)ページのタイトル必須で入れる
ディスクリプション(description)ページの説明文ほぼ必須で入れる
画像のalt属性画像の説明文できれば入れる
アンカーテキストリンクの文章できれば入れる

上記のようにページの場所毎に正しい方法でキーワードを入れることが大切です。

SEOキーワードの正しい入れ方についてさらに詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

まとめ

ここまで、SEOのキーワード選定について様々な観点から詳しく解説してきました。

繰り返しになりますが、キーワード選定はSEOの成否の9割を決めるとも言われる非常に大切な工程です。

本記事で紹介している正しい考え方や実行手順を理解し、慎重に進めていきましょう。

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この記事を書いた人

渡邉 志明(SEOニキ)のアバター 渡邉 志明(SEOニキ) シュワット株式会社|代表取締役

これまで複数のwebメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。SEOディレクターとして600以上のコンテンツで検索1位を獲得した実績を持つ。POSレジなどのITツール導入支援もしている。