- アウトバウンドリンク(OBL)とは?
- SEOに与える影響や設置のポイントに関する詳しい解説
この記事の著者:渡邉 志明(シュワット株式会社 代表取締役)
SEOコンサルティング会社の社長
これまで複数のWebメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。
アウトバウンドリンクとは、自分のWebサイトから他のWebサイトへ貼られたリンクのことです。
時に軽視されがちですが、SEOにおいてアウトバウンドリンクは重要な要素のひとつ。
適切に設置すれば検索順位に良い影響が与えられる一方、悪影響を受ける場合もあります。
そこで今回は、アウトバウンドリンクの基礎知識からSEOに与える影響について詳しく解説。
また、具体的な設置時のポイントや注意点まで紹介していきます。
ぜひご一読ください!
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アウトバウンドリンク(OBL)とは
アウトバウンドリンク(OBL)とは、自分のWebサイトから他のWebサイトへ貼られたリンク のことです。
発リンクとも呼ばれます。
例えば、あなたのWebサイト内のブログ記事で他のサイトにある参考資料や情報を紹介する際、そのサイトへのリンクを設置することがアウトバウンドリンクです。
ちなみに、外部のWebサイトから自分のWebサイトに貼られたリンクのことはインバウンドリンク(被リンク)といいます。
アウトバウンドリンクには以下のような例があります。
- 記事の中で引用元や参考資料として、他のWebサイトへのリンクを貼る
- 企業サイトの「会社概要」ページで、Googleマップなど地図サービスへのリンクを貼る
- ブログ記事で、関連する商品の販売サイトへのリンクを貼る
アウトバウンドリンクはSEOに影響を与える
SEOの観点では「適切なアウトバウンドリンク」を設置することが、検索エンジンからの評価向上につながることがあるので重要です。反対に適切でないアウトバウンドリンクは評価の低下につながります。
実際Search Engine Journalの調査では、アウトバウンドリンクを適切に活用しているWebサイトは、そうでないWebサイトに比べて検索エンジンのランキングが向上する傾向があることが示されています。
例えば参考文献へのアウトバウンドリンクは、コンテンツが他の信頼性ある情報源に基づいて作成されていることを示し、ユーザーや検索エンジンからの信頼度を高める場合があります。
健康に関するブログに、参考文献として世界保健機関(WHO)の調査データへのリンクを設置されている場合、信頼度の高さが感じられるのではないでしょうか。
このような背景から、Webサイトの運営やSEOに取り組むうえでアウトバウンドリンクに対する深い理解は重要です。
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アウトバウンドリンクがSEOに与える具体的な4つの影響
アウトバウンドリンクがSEOに与える具体的な影響について見ていきましょう。
良いSEO効果を得られる場合もあれば、悪いSEO効果となる場合もあるので、詳しく理解をしておくことは大切です。
以下の観点から詳しく解説していきます。
- E-E-A-Tの”信頼性”の評価に影響
- アウトバウンドリンク先のWebサイトやページの品質もSEOに影響あり
- アウトバウンドリンク数が多すぎるのはNG
- PageRankの流出は基本気にしなくていい
それぞれ見ていきましょう。
E-E-A-Tの”信頼性”の評価に影響
アウトバウンドリンクがSEOに与える重要な影響のひとつに、E-E-A-Tの”信頼性”に関連した評価の向上が期待できる点が挙げられます。
E-E-A-Tとは、 Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性) の頭文字をとったもので、Googleの検索品質評価ガイドラインで示されている重要な概念です。
Webサイトの信頼性とは、そのWebサイトの情報やWebサイト自体が どれだけ信頼できるかを示すものです。
アウトバウンドリンクを適切に設置することで、あなたのWebサイトの情報が信頼性の高い情報源に基づいていることを検索エンジンやユーザーにアピールすることができます。
実際、コンテンツに信頼できる情報源からの外部参照や引用を含むことは、Google検索品質評価ガイドライン上で以下のように推奨されています。
十分な量の正確な情報と信頼できる外部参照を含む [記事] は、通常、高レベルに評価されます。
引用:Google検索品質評価ガイドライン
コンテンツで取り扱う情報のエビデンスなど、信頼できる外部参照とそのアウトバウンドリンクを積極的に含めるようにしましょう。
アウトバウンドリンク先のWebサイトやページの品質もSEOに影響あり
アウトバウンドリンク先のWebサイトやページの品質や信頼度、関連性、権威性がSEOに影響を与えます。
品質や信頼度の低いページ、危険なWebサイトへのアウトバウンドリンクは検索順位に悪影響なので注意しましょう。
実際、マーケティング会社Rebootの調査により、発リンク先のページの品質が検索ランキング要因になることがわかっています。
具体的には、発リンク先の権威性と関連性が高い場合、検索ランキングにプラスに働きます。
また、信頼性の低いWebサイトやページに対する発リンクは低評価要因になる可能性があると以下のように示されています。
他のサイトのコンテンツなど、管理できないページにリンクする場合は、リンク先のリソースが信頼できるものであることを確認してください。
引用:「必要なときにリンクする」Google検索セントラル
その他、「特定の悪質な地域」へのアウトバウンドリンク(まずないかと思いますが)も検索順位に悪影響を与えることがわかっています。
アウトバウンドリンク数が多すぎるのはNG
アウトバウンドリンク数が多すぎると、PageRankがリンク先に漏れてしまい、検索ランキングの低下を招く場合があります。
PageRankとは、GoogleがWebページの重要度を評価するために用いるアルゴリズムです。
簡単に言うと、他のWebページからの被リンク数と質を評価することで、そのページの重要度や人気度を測るGoogle独自のアルゴリズムになります。
高品質なリンクが多いほど、そのページは価値があると判断され、より高い検索順位にランキングされやすくなります。
PageRankはリンクを通じて受け渡しが行われる仕組みのため、アウトバウンドリンク数が増えすぎることでリンク先への流出が起きるため、検索順位の低下につながるケースがあるのです。
Google検索セントラルにおいても、発リンクの使用しすぎに対して以下のように注意喚起がなされています。
ページのリンクを妥当な数に抑えます(最大で数千個)
引用:「Google 検索の基本事項」Google検索セントラル
なお、あくまで多すぎる(数千個を超える)のはNGというだけなので、基本的に気にする必要はありません。
PageRankの流出は基本気にしなくていい
先ほどと矛盾しますが、PageRankの流出は基本気にしなくて大丈夫です。
PageRankの流出により検索順位に悪影響が出るのはあくまで、”数千個”など膨大な数のアウトバウンドリンクが設置される場合に限ります。
そこまでの数のリンクを設置することはまずないうえに、関連性が高く信頼できるアウトバウンドリンクであればむしろ好影響の大きいです。
したがって、PageRankの流出を気にして以下のような施策を行うWebサイトもありますが、やらない方がいいでしょう。
- アウトバウンドリンクすべてにnofollow属性を付与する
- アウトバウンドリンクを全く設置しない
実際、Googleのマット・カッツ氏も以下のように言及しています。
外部流出を防ぐことを目的にリンクをしないことはお勧めしません。スパムサイトや悪質なサイトにリンクしている場合、そのサイトの信頼性が低くなるのと同じように、Googleのシステムでは、優良なサイトへのリンクが奨励されています。
Matt Cutts: Gadgets, Google, and SEO
以前はPageRank流出防止のために全アウトバウンドリンクにnofollowを付与する「ページランクスカルテプティング」という施策が有効でしたが、今日現在ではむしろ悪影響です。古いSEO情報にはご注意ください。
なお、特定のページのアウトバウンドリンク数が数千個に上るかもしれないと不安になった方は、ツールを用いて計測してみてください。
SEOチェキ!という無料ツールで、簡単にアウトバウンドリンク数が測定可能です。
以上のようにアウトバウンドリンクはSEOに対して様々な影響を与えます。
では、実際どのようにアウトバウンドリンクを設置したらいいのかについて、次の章で見ていきましょう。
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アウトバウンドリンク設置のポイントや注意点
アウトバウンドリンクのSEOに対する影響が理解できたところで、設置のポイントや注意点を確認しましょう。
アウトバウンドリンク設置の際は、以下のポイントをおさえてください。
- 適切なWebサイトやページにアウトバウンドリンクを設置する
- アウトバウンドリンク数を増やしすぎない
- 信頼度の低いページへのアウトバウンドリンクにはnofollow属性を付与する
それぞれ解説していきます。
適切なWebサイトやページにアウトバウンドリンクを設置する
以下のようなポイントをおさえた適切なWebサイトやページにアウトバウンドリンクを設置しましょう。
- 信頼できるWebサイトやページ:客観的に見て安全で信頼できるWebサイトかページである
- 関連性のあるWebサイトやページ:取り扱う情報が関連しているWebサイトかページである
- 権威性の高いWebサイトやページ:被リンクを多く集める権威性の高いWebサイトかページである
例えば、信頼性のあるアウトバウンドリンク先としては政府機関や大学、大手企業などが挙げられるでしょう。
これらのWebサイトは、検索エンジンに限らずユーザー観点からも信頼度を補填するリンクになり得ると言えます。
また、情報にまったく関連性のない無駄なアウトバウンドリンクを設置する必要はありません。
アウトバウンドリンク数を増やしすぎない
次に注意すべき点は、アウトバウンドリンクの設置数です。
先ほど解説した通り、数千個を超えるようなアウトバウンドリンク数は、検索順位に悪影響を与える場合があるのでご注意ください。
ページの特性上どうしても数千個を超えるアウトバウンドリンクを設置しなければいけない場合は、次に紹介するnofollow属性を適切に活用してください。
信頼度の低いページへのアウトバウンドリンクにはnofollow属性を付与する
場合によっては、信頼度の低いページへのアウトバウンドリンクを設置せざるを得ないときもあるでしょう。
その場合は、nofollow属性をアウトバウンドリンクに付与してください。
nofollow属性とは、Webページ上のリンクに設定できる属性値で、
検索エンジンに対して「このリンクを辿って評価を渡さないでください」という指示を出すものです。
nofollow属性を付与することで、検索エンジンがアウトバウンドリンクを辿らなくなるので、PageRankの流出や信頼できなページへのリンクによる悪影響を防ぐことができます。
アウトバウンドリンク数を制御したい場合や信頼できないページにリンクを設置せざるを得ない場合に、活用していきましょう。
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まとめ:適切なアウトバウンドリンクは積極的に設置する
ここまで解説してきた通り、適切なアウトバウンドリンクはSEOに好影響を与えることができるので、積極的に設置することをおすすめします。
コンテンツの制作時など、発信する情報を補填する強力なエビデンスや外部参照先がないか意識的に探してみましょう。
実際に弊社でも、コンテンツ制作時には極力情報の信頼度を高められるようにアウトバウンドリンク先となる情報源を探しています。
適切なアウトバウンドリンクは、意識的かつ積極的に設置するようにしましょう。
なお、Google検索品質ガイドラインの中では、外部参照に関するアウトバウンドリンクのモデルケースとして、Wikipediaが繰り返し紹介されています。理想形として、Wikipediaを参考にするのもおすすめです。
- 狙ったキーワードで検索上位がとれていない
- 戦略的にSEO対策をしたい
- 検索順位改善だけでなく売上・利益にもつなげたい
現在、上記のようなお困りごとがありましたら、SEOコンサルティングで圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。SEO対策にとどまらず売上・利益などビジネス的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。