- 重複コンテンツの概要や基準
- 重複コンテンツがSEOに与える悪影響
- 重複コンテンツを発見し対策する方法&未然に防ぐ方法
この記事の監修者:渡邉 志明(シュワット株式会社 代表取締役)
SEO記事制作会社の社長
これまで複数のWebメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。
重複コンテンツとは、同じような内容のWebページが、複数のURLで存在している状態のこと。
複数の面からSEOに悪影響を与えるため、適切に対策&防止することが大切です。
今回の記事では、重複コンテンツの基礎知識やSEOにどんな悪影響があるのかを紹介。
そして、重複コンテンツを発見して対策する方法や未然に防ぐ方法を詳しく解説しています。
多くのSEO記事を制作するサイトやURLパラメータを用いるECサイト、モバイル版とPC版で別のURLを用いるサイトなど、Webサイト別の回避方法についても紹介しています。
重複コンテンツをなくしSEOにおけるマイナスをなくしたい方は、ぜひご一読ください!
- 狙ったキーワードで検索上位がとれていない
- 戦略的にSEO対策をしたい
- 検索順位改善だけでなく売上・利益にもつなげたい
現在、上記のようなお困りごとがありましたら、SEOコンサルティングで圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。SEO対策にとどまらず売上・利益などビジネス的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。
重複コンテンツとは?
重複コンテンツとは、同じような内容のWebページが、複数のURLで存在している状態のことです。
これは、全く同じ文章のコピーだけでなく、少しだけ表現を変えただけのものや、一部が重複しているものなども含まれます。
Googleでは重複コンテンツのことを以下のように定義しています。
重複するコンテンツとは、ドメイン内または複数ドメインにまたがって存在する、他のコンテンツと完全に同じであるか非常によく似たコンテンツのブロックを指します。
出典:Google検索セントラル
サイト内外問わず、同じ内容もしくは非常に似た内容のページのことを重複コンテンツと言うのです。
重複コンテンツは、SEOやユーザービリティに悪影響を与えるため、適切な対策が必要になります。
重複コンテンツがSEOに与える影響
重複コンテンツがSEOに与える影響は、主に以下の通りです。
- 評価が分散し検索上位表示されにくくなる
- クロール効率が低下する
- 被リンク評価が分散する
- ペナルティのリスクがある(悪質な手法をとった場合のみ)
それぞれ解説していきます。
評価が分散し検索上位表示されにくくなる
Googleなどの検索エンジンは、ユーザーにとって最も有用な情報を含む、質の高いページを上位表示しようとします。
重複コンテンツがあると、どのページがオリジナルで、どのページに価値があるのかを判断するのが難しくなります。
そのため、検索エンジンの評価が分散し、結果として検索順位が下がる可能性があるのです。
クロール効率が低下する
検索エンジンのクローラーは、Webサイトを巡回して情報を収集し、インデックスを作成します。
Webサイトは全世界に膨大な数があるため、各サイトに避けるクローラーのリソースは限られています。
これを、「クロールバジェット」と言います。(GoogleのクローラーがあなたのWebサイトをクロールするために費やすことができる時間とリソースの量のこと)
重複コンテンツが多いと、クローラーは同じような内容のページを何度もクロールすることになり、貴重なクロールバジェットを無駄にしてしまいます。
その結果、あなたのWebサイト全体のクロール効率が低下し、重要なページがクロールされない、インデックスされないといったことが起きる可能性があるのです。
被リンク評価が分散する
被リンクは、他のWebサイトから自分のWebサイトへのリンクのことです。
被リンクは、SEOにおいて重要な検索ランキング要因の一つであり、質の高い被リンクが多いページほど、検索エンジンから高く評価される傾向があります。
しかし、重複コンテンツがあると、以下のような形で被リンクの評価が分散されてしまい、本来得られるはずのSEO効果を十分に得られない可能性があるのです。
- 他のWebサイトから設置される被リンクが複数ページに分散するから、そもそもの被リンク数が減る
- 検索エンジンからの被リンク評価自体も分散する
ペナルティのリスクがある(悪質な手法をとった場合のみ)
他のWebサイトのコンテンツをコピーするなど、悪質な重複コンテンツと判断された場合、Googleからペナルティを受ける可能性があります。
ただし、かなり稀なケースで、あくまで意図的に他のサイトのコンテンツをコピーの他、自分のサイト内で同じコンテンツを大量に生成したりといった悪質な手法をとった場合に限られます。
自分のWebサイト内のコンテンツが重複している分には、ペナルティになるケースはまずありません。
ペナルティを受けると、検索順位の大幅な下落や、検索結果から削除されるなど、甚大な影響があります。
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重複コンテンツだとGoogleにみなされる具体的な基準はある?
結論から申し上げますと、Googleは重複コンテンツに関して具体的な(定量的な)基準を公表していません。
つまり、「〇〇%以上重複したらアウト」といった明確な数値はないのです。
ただし、以下のような視点で重複度合いが判断されているため、おさえておきましょう。
テキストの一致度 | テキストが完全に一致する場合や部分的でも一致率が高い場合はみなされる可能性があります。類義語や言い換え表現の使用、語句の順序変更など、多少の変更を加えても、本質的に同じ内容であれば重複とみなされることがあります。 |
---|---|
コンテンツの構造 | 見出し、段落、リスト、画像などの配置や構成が酷似している場合は重複とみなされることがあります。 |
意味的な類似性 | Googleのアルゴリズムは、テキストの表面的な一致だけでなく、意味的な類似性も分析することができます。 つまり、表現が異なっていても、本質的に同じ情報を伝えている場合は、重複とみなされる可能性があります。 |
なお、類似度合いが相当高くなければ、重複コンテンツとみなされることはなかなかありません。
具体的な重複とみなされがちなケースについては、以下のような例が挙げられます。
- 同じ記事を複数のURLで公開している
- ECサイトで、違うカテゴリで全く同じ商品が掲載されている
- 求人サイトで、違う地域で全く同じ商品が掲載されている
- 記事の冒頭文や定型文、本文が複数ページで同じ(もしくはほとんど同じ)
- 他のサイトの記事をコピー&ペーストして掲載している
- 他のサイトの記事と全く同じ見出しの流れで記事を作成し表現方法だけ変えている
- アフィリエイトサイトなどで、商品紹介文をそのまま転載している
- プレスリリースを複数のサイトに同じ内容で配信している
- モバイル版とPC版で全く同じ内容を表示している
- URLパラメータの違いだけで、内容は同じページが複数存在する など
上記に心当たりがある場合は、次の章で紹介する方法で重複コンテンツの有無をチェックしてみてください。
そもそもオリジナルコンテンツ(オリジナリティの高いコンテンツ)自体、Googleから高い評価を受ける傾向にあるため、他のサイトを真似するメリットはあまりありません。できるたけオリジナリティの高いコンテンツ作成を心がけることが重要です。
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重複コンテンツの有無をチェックする方法
重複コンテンツの有無をチェックする方法は、以下の表の通りです。
手動で調べる方法 (ページ数が少ない場合) | 目視で確認する |
---|---|
サイト内検索を利用する | |
Google検索で調べる | |
ツールを使って調べる方法 (ページ数が多い場合) | Google Search Console |
重複コンテンツチェックツール | |
コピペチェックツール |
それぞれ調べ方を見ていきましょう。
目視で確認する
自分でWebサイトのページを一つずつ確認し、同じような内容のページがないかチェックします。
ページ数が少ない場合はこの方法が一番早いです。
サイト内検索を利用する
自身のWebサイトにサイト内検索機能がある場合は、心当たりのあるキーワードで検索して、同じような内容のページが複数ないか確認してみましょう。
この方法もページ数が少ない場合には効率的です。
Google検索で調べる
Googleの検索コマンドを使って調べる方法もあります。
複数の方法があるので、やり方を見ていきましょう。
- ダブルクオーテーション検索(完全一致検索)
-
重複が疑われるコンテンツの一部をダブルクォーテーションで囲んでGoogleで検索します。
例えば、「”重複が疑われるコンテンツの一部をダブルクォーテーションで”」というように検索してみてください。
完全一致(全く同じ)文章を含むコンテンツが表示されるため、重複コンテンツを探してみましょう。
- 「&filter=0」検索(重複コンテンツも表示する検索)
-
通常、Googleは類似したコンテンツを検索結果に表示しないようにフィルターをかけています。
検索結果ページのURLの末尾に「&filter=0」を追加することで、フィルターを解除可能です。
▼手順
- まずはダブルクォーテーション検索をします。
- 続いて、検索結果ページのURLの末尾に、&filter=0を追加し再度検索してください。
- この時、検索結果には類似度が高く除外されたコンテンツも含まれています。
(=重複コンテンツが高確率で含まれている) - 各ページを確認し、重複コンテンツの有無を確認してみましょう。
以上のような方法で、Google検索から重複コンテンツを見つけられます。
手軽に重複コンテンツを探せますが、この方法ではGoogleが重複コンテンツと判断しているページをすべて見つけられるとは限りません。
重複コンテンツの有無を最終的に判断するには、この後紹介するGoogle Search Consoleといったチェックツールも併用することをおすすめします。
Google Search Console
Google Search Consoleでも効率的に重複コンテンツを見つけることができます。
以下のそれぞれを調べる方法があるので、みていきましょう。
- ペナルティ対象になっていない重複コンテンツの調べ方
- ペナルティ対象の重複コンテンツの調べ方
ペナルティ対象になっていない重複コンテンツの調べ方
Google Search Consoleを開き、左側のメニューから「ページ」を選択します。
画面下部までスクロールすると、以下のように「重複しています。ユーザーにより、正規ページとして選択されていません。」と表示されています。こちらが重複コンテンツの可能性のあるページです。
クリックすると、以下のように詳細が確認できます。
対象ページを確認し、修正が必要な重複コンテンツであれば対応し「修正を検証」をクリックしましょう。
なお、https://example.com/feedというように、feedと出ているURLはRSSフィードのことでインデックスされなくても問題のないページなので、放置で問題ありません。(サーチコンソールの誤認です。)
ペナルティ対象の重複コンテンツの調べ方
Google Search Consoleの左側メニューから「手動による対策」を選択してください。
ペナルティを受けるような重複コンテンツが無ければ、以下のように「問題は検出されませんでした」と表示されます。一方でペナルティ対象となる重複コンテンツがある場合はその旨が記載されます。
ペナルティ対象となっている場合は、修正しサーチコンソールから再審査リクエストを送信しましょう。
注意点として、Google Search Consoleでも完璧な精度で重複コンテンツを検出しているわけではありません。
信頼しすぎず、複数の方法を組み合わせて重複コンテンツ調査を行うことが大切です。
重複コンテンツ調査以外の面でも、Google Search Consoleの精度はそれほど高くないということをおさえておきましょう。
重複コンテンツチェックツール
重複コンテンツチェックツールもあります。
「sujiko.jp」というツールでは、入力した2つのURLの重複(類似)度合いを判定することができます。
ただし、それほど調査効率は良くないため、あまりおすすめではありません。
次に紹介するコピペチェックツールに同様の機能があるため、そちらを活用するのがおすすめです。
コピペチェックツール
コピペチェックツールは、重複コンテンツの発見に便利です。
コピペチェックツールには様々な機能があり、それぞれ違った方法で重複コンテンツの確認や防止に活用できます。
無料で利用可能なコピペチェックツール「CopyContentDetector」を使った方法を見ていきましょう。
まず、コピペチェックツールを使えば、下図のように3つの指標でコピペを確認することができます。
それぞれの指標を重複コンテンツチェックで活用する方法は以下の通りです。
類似度判定 | Web上の文章との類似度をチェック 文章が違っても意味や類似している場合も含めて確認 ⇒他のサイトや自身のサイトの公開済みページと重複していないか確認 |
---|---|
一致率判定 | Web上の文章との一致度をチェック 単純に文章がどれだけ一致しているか確認 ⇒他のサイトや自身のサイトの公開済みページと重複していないか確認 |
テキスト判定 | コピペチェックツールにアップロードした文章同士を確認 ⇒まだWebに公開していないコンテンツの重複を確認 (例:外部のライターに依頼した複数の原稿が重複していないか) |
CopyContentDetectorを開き、文章をアップロードするだけで上記の指標が確認できるので活用してみましょう。
重複コンテンツがあった場合の対策方法
重複コンテンツがあった場合の対策方法を表にまとめると以下の通りです。
同じWebサイト内での重複コンテンツ | ページを統合し301リダイレクト |
---|---|
canonicalタグを使用 | |
コンテンツ内容の差別化 | |
URLパラメータの整理 | |
違うWebサイト間での重複コンテンツ | コンテンツの削除依頼 |
DMCA侵害の申し立て |
それぞれに使いどころがあるので、状況に応じて適切な対策方法を選択することが大切です。
それでは、詳しく見ていきましょう。
ページを統合し301リダイレクト
重複コンテンツを統合して301リダイレクトをするのは効果的です。
301リダイレクトとは、特定のURLにアクセスがあった際に、別のURLへ転送させる仕組みのことです。
分散していたページのSEO的な評価を統合先のページに集中させることができます。
なお、301リダイレクトを用いる場合、重複コンテンツの一部は削除することになるため、削除しても問題ないという場合におすすめの方法です。
削除できないという場合は次に紹介するcanonicalタグを使用しましょう。
手順は以下の通りです。
- 重複コンテンツをリストアップする
- 統合先のページを決定する
- コンテンツを統合する
⇒各ページで情報が一部異なる場合は、統合先ページに情報を集約する - 統合先ページ以外は削除する
- 301リダイレクトを設定する
⇒削除した重複ページから統合先のページへ301リダイレクトを設定する
WordPressで運用しているWebサイトの場合はプラグインで行うのが手軽でおすすめです。
canonicalタグを使用
重複コンテンツへの対策として、canonicalタグを使用するのも有効です。
canonicalタグは、HTMLのheadタグ内に記述するメタタグの一つで、ウェブページの正規URLを検索エンジンに伝えるためのものです。
より簡単に言うと、Webサイトで、同じような内容のページ(=重複コンテンツ)が複数ある時に、「このページが本物だよ!」と検索エンジンに教えるための目印です。
canonicalタグは、例えば、スマホ用とパソコン用のページで内容が同じ場合など、以下のように重複コンテンツになってしまっているのに、削除や統合ができないページがある場合に使用します。
- httpとhttpsページ
- wwwと非wwwページ
- スマホ用とパソコン用のページ など
まずは、正規ページ(Googleに評価してほしいページ)を決定した後、正規ページ以外の重複コンテンツの <head>
タグ内に、以下の形式で canonical タグを記述します。
<link rel="canonical" href="[正規ページのURL]">
その後、正規ページにも、そのページ自身を正規URLとして指定する自己参照canonicalを設定してください。
<link rel="canonical" href="https://example.com/page1.html">
正しく設定できているか同課は、Google Search Console の「カバレッジ」レポートで、canonicalタグに指定したURLが正しく認識されているか確認します。
なお、注意点としてcanonicalタグを記述するページで、noindexタグは使用しないようにしましょう。
alternateタグを使用
alternateタグは、重複コンテンツ対策として非常に有効な手段の一つです。
特に、多言語対応サイトやモバイルフレンドリーなサイトを運営している場合は、必須と言えるでしょう。
alternateタグとは、HTMLの<head>
タグ内に記述するもので、あるページの代替バージョンが存在することを検索エンジンに伝える役割を担います。
主な用途は以下の通りです。
- 多言語対応:各言語のページを関連付ける
- モバイル対応:PC版ページとモバイル版ページを関連付ける
- AMP対応:通常ページとAMPページを関連付ける
alternateタグの記述方法は以下の通りです。
<link rel="alternate" hreflang="言語コード-地域コード" href="URL">
以下は使用事例です。
多言語対応サイトでの例
日本語版ページ(https://example.com/ja/)に、英語版ページ(https://example.com/en/)とフランス語版ページ(https://example.com/fr/)へのalternateタグを設定する場合、以下のように記述します。
HTML
<head>
<link rel="alternate" hreflang="ja-JP" href="https://example.com/ja/">
<link rel="alternate" hreflang="en-US" href="https://example.com/en/">
<link rel="alternate" hreflang="fr-FR" href="https://example.com/fr/">
</head>
モバイル対応サイトでの例
PC版ページ(https://example.com/)に、モバイル版ページ(https://m.example.com/)へのalternateタグを設定する場合、以下のように記述します。
HTML
<head>
<link rel="alternate" media="only screen and (max-width: 640px)" href="https://m.example.com/">
</head>
多言語対応やモバイル対応時には、canonicalタグとalternateタグを併用しましょう。
コンテンツ内容の差別化
重複コンテンツの内容自体を差別化させるのも選択肢です。
内容が十分に差別化できれば、重複コンテンツとみなされることもなくなるでしょう。
特に、ECサイトや求人サイトなど、データに基づきページが自動的に生成されるWebサイトは、重複コンテンツになりがちなので、コンテンツを意識的に差別化することが大切です。
URLパラメータの整理
URLパラメータの整理は、重複コンテンツ対策として非常に重要です。
というのも、URLパラメータによって同じコンテンツに複数のURLが生成され、検索エンジンがそれを重複コンテンツと見なしてしまう場合があるためです。
それでは、URLパラメータ整理の方法や注意点について詳しく見ていきましょう。
まずは、URLパラメータの種類とそれぞれの重複コンテンツへの影響を紹介します。
トラッキング用パラメータ | 広告やキャンペーンの効果測定などに用いられるパラメータです。例えば、?utm_source=google&utm_medium=cpc のように、流入元や媒体を示す情報が含まれます。これらはコンテンツの内容には影響を与えませんが、URLが異なるため重複と見なされる可能性があります。 |
---|---|
セッションID | ユーザーごとに発行される一意のIDです。ショッピングカートやログイン情報などを管理するために使用されますが、コンテンツ自体は同じなので重複が発生します。 |
ファセットナビゲーション | ECサイトなどでよく見られる、絞り込み検索の機能です。例えば、商品の色やサイズ、価格帯などで絞り込む際にURLパラメータが使用されます。同じ商品でも絞り込み条件によってURLが変わるため、重複コンテンツが発生しやすくなります。 |
並べ替え | 商品一覧ページなどで、価格順や人気順に並べ替える際にURLパラメータが使用されます。コンテンツ自体は同じなので、重複と見なされる可能性があります。 |
重複コンテンツを避けるためには、URLパラメータを適切に整理する必要があります。
主な方法としては以下の2つがあります。
- canonicalタグ:正規URLを検索エンジンに伝える方法
- 301リダイレクト:パラメータ付きURLにアクセスがあった際に、正規URLに自動的に転送させる方法
なお、以前までGoogle Search Consoleに搭載されていたURLパラメータツールは、クローラーが特定のパラメータを無視するように設定できましたが、2022年4月にサポートが終了してしまいました。
URLパラメータを整理する際は以下の点に注意しましょう。
- クローラーが無駄にパラメータ付きURLを巡回しないように、robots.txtでクロールを制限
- 言語設定や地域設定など削除してはいけないパラメータは安易に削除しないように注意
URLパラメータの整理は、重複コンテンツ対策だけでなく、SEO全体にも影響を与える重要な要素です。上記の方法を参考に、サイトの特性に合わせて適切な対策を行いましょう。
コンテンツの削除依頼
あなたのWebサイトのコンテンツを真似た重複コンテンツ(コピーコンテンツ)を作成しているWebサイトの運営者に削除依頼をしましょう。
双方にとって不利益があることを伝え、削除をお願いしてください。
また、削除に応じない場合は、法的措置を検討することを伝えるなど、強気の姿勢で臨むことが大切です。
ただし、そもそもコピーコンテンツを作成するWebサイトの運営者は悪質な人物や団体である場合が多く、応じてもらえない場合もあります。
その際は次に紹介するDMCA侵害の申し立てをしてください。
DMCA侵害の申し立て
重複コンテンツの削除要請に応じない場合は、GoogleにDMCA侵害の申し立てを行いましょう。
DMCA(Digital Millennium Copyright Act)とは、アメリカ合衆国の著作権法です。
コンテンツがコピーされている場合、DMCAに基づき、OSP(オンラインサービスプロバイダー)著作権者は著作権を侵害しているコンテンツの削除を要求することができます。
なお、OSPとは、GoogleやYouTube、Facebookなど、アメリカ合衆国のオンラインサービスのことです。
これらのサービスは、正当なDMCA侵害の申し立てが行われた場合に応じる義務があります。
手順は以下の通りです。
- 著作権を侵害しているOSP(重複コンテンツであれば基本Google)の特定
- DMCA侵害通知の作成
⇒DMCAに準拠した侵害通知を作成します。 - DMCA侵害申し立てを送信
⇒GoogleのDMCA申請窓口にアクセスし必要事項を入力し送信します。 - OSPが対応
- OSPが対応しない場合は、法的措置も検討
なお、虚偽のDMCA申し立てをするとペナルティを受けることになるため、競合の検索順位を落とすためだけに用いるなど、悪用は厳禁です。
レスポンシブウェブデザインの採用
モバイル版とPC版で異なるURLを用いる場合に重複コンテンツとみなされることがあります。
回避方法として、レスポンシブウェブを採用するのがおすすめです。
レスポンシブウェブデザインとは、1つのHTMLでPC、スマートフォン、タブレットなど、あらゆるデバイスに対応するWebサイトを作る手法です。
URLが1つになるため、重複コンテンツの問題が発生しません。
Googleもレスポンシブウェブデザインを推奨しています。
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重複コンテンツの発生を未然に防ぐ方法
重複コンテンツの発生を未然に防ぐ方法は以下の通りです。
- オリジナルコンテンツを作成する
- コンテンツを管理する
- 定型文の使い過ぎに注意する
- トップレベルドメインを使用する
- https/http&www/非wwwの時にリダイレクトを正しく行う
- ページネーションを適切に設定する
それぞれ解説していきます。
オリジナルコンテンツを作成する
当たり前の話ですが、オリジナルのコンテンツを作成しましょう。
他のWebサイトのコンテンツをコピーしてそのまま使う、少しだけ変えて公開するのは、リスクはあってもリターンは一切ありません。
コンテンツを管理する
どんなコンテンツを作成しているか適切に管理しましょう。(特にWebサイト運営人数が多い場合)
コンテンツリスト表を作成し、チーム内で共有しておくのがおすすめです。
定型文の使い過ぎに注意する
複数のコンテンツにまたがって使用される定型文が多すぎると、重複コンテンツとみなされる場合があります。
定型文の使用しすぎには注意しましょう。
トップレベルドメインを使用する(複数の国でWebサイトを運営している場合)
国際的なWebサイトを運営している場合、トップレベルドメインを使用することで重複コンテンツが防止できます。
具体的には、 国ごとに異なるトップレベルドメイン(TLD)を使用してWebサイトを構築することで、重複コンテンツとみなされるリスクを軽減できます。
▼例
- 日本向けのWebサイト:
example.jp
- アメリカ向けのWebサイト:
example.com
- イギリス向けのWebサイト:
example.co.uk
このように、国ごとに異なるTLDを使用することで、各ウェブサイトはそれぞれ独立したコンテンツとして認識されます。
ただし、複数のコンテンツの翻訳やローカライズが必要になる点、各Webサイトの管理やSEO対策が必要になる点にはご注意ください。
https/http&www/非wwwの時にリダイレクトを正しく行う
Webサイトには、 以下のように、同じページに複数のURLが存在してしまう場合があります。
SSL化の有無(https/http)
- https://example.com
- http://example.com
WWWの有無(www/非www)
- https://www.example.com
- https://example.com
このような場合、ユーザーにとっては同じページに見えても、検索エンジンにとっては別々のページとして認識されてしまい、重複コンテンツとみなされる可能性があります。
このような重複コンテンツを防ぐためには、 リダイレクトを正しく設定することが重要です。
▼設定方法
https/http のリダイレクト
http から https へリダイレクトするように設定しましょう。
※httpはセキュリティ的に脆弱かつSEO面でもマイナスです。
.htaccess ファイルに以下のコードを記述してください。
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTPS} off
RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]
www/非www のリダイレクト
wwwの有無は、検索エンジンにとっては別々のURLとして認識されます。
どちらか一方に統一し、リダイレクトを設定しましょう。
設定方法
.htaccess ファイルに以下のコードを記述します。
www ありに統一する場合
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} !^www\. [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://www.example.com/$1 [R=301,L]
www なしに統一する場合
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www\.(.+)$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://$1/$1 [R=301,L]
ページネーションを適切に設定する
ページネーションとは、長いコンテンツを複数のページに分割して表示する手法のことです。
例えば、ECサイトの商品一覧ページや、求人サイトの求人一覧ページ、ブログの記事一覧ページなどでよく使われています。
ページネーション自体はユーザーの利便性を高める有効な手段ですが、SEOの観点からは、重複コンテンツとみなされる可能性があるので適切な対策が必要です。(各ページが似てしまうから)
重複コンテンツとみなされないように、ページネーションを適切に設定する方法を解説します。
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重複コンテンツが生まれがちなWebサイト例と回避方法
重複コンテンツは以下のようなWebサイトで起こりやすいです。
- データベース型サイト(ECサイト/求人ポータルサイトなど)
- 複数の担当者がいる大規模ニュースサイト/メディアサイト
- 複数拠点を持つ企業サイト
それぞれの重複コンテンツが発生する状況や回避方法を見ていきましょう。
データベース型サイト(ECサイト/求人ポータルサイトなど)
ECサイトや求人ポータルサイトなど、データベース型サイトの重複コンテンツが発生しがちな状況と回避方法は以下の通りです。
- 検索結果ページが重複
-
絞り込み検索などで、URLが異なるものの、表示される内容がほぼ同じページが複数生成される。
▼回避方法
- 自動生成のカテゴリーページなどが重複
-
カテゴリーページ、タグページなど、システムが自動で生成するページで、コンテンツが似通ってしまう。
例:「東京都の営業の求人ページ」と「渋谷区の営業の求人ページ」が重複するなど
▼回避方法
自動生成ページのコンテンツ充実させましょう。
各自動生成ページがされるように、各ページに独自の商品説明文やカテゴリ説明などを追加し、差別化を図る。
もしくは自動で差別化ができるような仕組みを作るのもおすすめです。
(例:テキスト内で地域を記載する箇所を自動で該当地域にするなど) - 商品情報/求人情報ページが重複
-
商品/求人が、わずかな違い(色違い、サイズ違い、勤務地違いなど)で登録されるため、説明文の大部分が重複してしまう。
▼回避方法
- canonicalタグの使用:同じ商品/求人のバリエーションページには、canonicalタグを使用
- 編集ページの調整:商品/求人ページが差別化されやすいように編集ページを調整
データベース型サイトのSEOは考えなければならないことが多く、難易度が高いため自社に十分なノウハウがない場合は外部の信頼できるパートナーを活用しましょう。
弊社「シュワット株式会社」もデータベース型サイトのSEOを得意としておりますので、ぜひご相談ください。
複数の担当者がいる大規模ニュースサイト/メディアサイト
複数の担当者がいる大規模ニュースサイト/メディアサイトでは、複数の担当者が同じテーマで記事を執筆し、内容が重複してしまうケースがあるでしょう。
回避方法としては、重複コンテンツによる悪影響をチームとして理解したうえで、編集体制の整備を行うことが大切です。
複数拠点を持つ企業サイト
海外拠点を持つ企業のWebサイトでは、言語や地域ごとにコンテンツを展開することが一般的です。
しかし、その際にコンテンツの重複が発生し、SEOに悪影響を及ぼす可能性があります。
回避方法は以下の通りです。
hreflang属性
hreflang属性は、多言語対応サイトにおいて、各ページの言語と対象地域を検索エンジンに伝えるためのHTMLタグです。これにより、ユーザーは適切な言語のページにアクセスできるようになり、検索エンジンも各言語のページを正しく認識することができます。
hreflang属性は、<link rel="alternate" hreflang="言語コード-地域コード" href="URL">
の形式で記述します。
- 言語コード:ISO 639-1で定義された2文字の言語コードを使用(例:日本語は “ja”、英語は “en”)
- 地域コード:ISO 3166-1 alpha-2で定義された2文字の地域コードを使用(例:日本は “JP”、アメリカは “US”)
例えば、日本語版のページに、英語(アメリカ)版と英語(イギリス)版へのリンクを設定する場合、以下のように記述します。
<link rel="alternate" hreflang="ja-JP" href="https://example.com/ja/">
<link rel="alternate" hreflang="en-US" href="https://example.com/en-us/">
<link rel="alternate" hreflang="en-GB" href="https://example.com/en-gb/">
\シュワット株式会社のSEO対策支援サービスをチェック/
重複コンテンツに関するよくある質問
ここでは、重複コンテンツに関するよくある質問に対して、Q&A形式でお答えしていきます。
PCサイトとモバイルサイトで同じ内容を掲載する場合、重複コンテンツになりますか?
はい、PCサイトとモバイルサイトで別のURLで同じ内容を掲載する場合、重複コンテンツとみなされる可能性があります。
回避方法は以下の通りです。
- レスポンシブウェブデザインの採用
- alternateタグとcanonicalタグの併用
他のWebサイトのコンテンツを引用する場合、重複コンテンツになりますか?
他のWebサイトのコンテンツを引用する場合、あまりに引用範囲の占める割合が多い場合は重複コンテンツになります。
加えて、重複コンテンツ以前に著作権法に抵触する可能性があるため注意が必要です。
引用をする際は以下のポイントをおさえて適切な形で行うようにしてください。
- 引用部分を明確に:引用符(「 」や “”)で囲む、blockquoteタグを使用するなどして、引用部分がはっきりとわかるようにする。
- 引用元を明記する:引用元となるWebサイトのURLを、引用元部分の近くに記載する。
- 独自のコンテンツを加える:引用したコンテンツに対して、独自の解説や意見、分析などを加える。引用個所より独自のコンテンツのボリュームを多くする。
- 引用の量を適切にする: 引用する量は、全体のコンテンツ量と比較して、適切な範囲に留める。
引用のポイントや注意点について詳しくは下記の記事をご覧ください。
重複コンテンツは必ずペナルティを受けますか?
いいえ、重複コンテンツは必ずしもペナルティを受けるとは限りません。
Googleは、悪意のない重複コンテンツに対しては、ペナルティを与えるのではなく、重複しているコンテンツの中から最も適切なものを選択して表示し、他のコンテンツは検索結果に表示されないようにする傾向があります。
一方で、他人のサイトをコピーして公開したコンテンツなど、悪意のある重複コンテンツに対してはペナルティが与えられます。
まとめ
ここまで、重複コンテンツについて詳しく解説してきました。
重複コンテンツは、SEOに悪影響を与える場合があるため、未然の防止や対策が必要です。
本記事を参考に、適切な対策を行いましょう。
- 狙ったキーワードで検索上位がとれていない
- 戦略的にSEO対策をしたい
- 検索順位改善だけでなく売上・利益にもつなげたい
現在、上記のようなお困りごとがありましたら、SEOコンサルティングで圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。SEO対策にとどまらず売上・利益などビジネス的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。