SEOのKPIはどう設定する?目標設定の流れやよく使う指標、注意点を解説

SEOのKPIはどう設定する?
この記事でわかること
  • SEOにおけるKPIの設定方法
  • SEOのKPIとしてよく使われる指標
  • 実際のサイトのKPIの例
伊藤寛規

この記事の著者伊藤 寛規

月間5,000万PV越えのWebメディア「mybest」でコンテンツ制作責任者を経験後、弁護士ポータルサイト「ベンナビ」のSEO担当として、コンテンツSEOやテクニカルSEO、新規メディア立ち上げ、CVR/CTR改善などに携わる。

オウンドメディア運用コンサルタント紹介①渡邉志明

この記事の著者渡邉 志明(シュワット株式会社 代表取締役)

SEOコンサルティング会社の経営者。
これまで複数のオウンドメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。

KPIとは、最終目標に対する進捗率を把握するための中間目標のことです。

効果的なSEO対策を行うために重要なものですが、どのようにKPIを設定すればよいのかわからず以下のように悩んでいる方もいるのではないでしょうか?

  • KPIはどうやって設定すればいい?
  • KPIとKGIの違いは?
  • KPIは何を指標にすればいい?

そこで本記事では、KPIの概要やKPIの設定方法、KPI設定でよく使われる指標など、基礎知識から応用的な内容までをわかりやすく解説します。

SEO対策のKPI例やKPI設定後に気をつけるべきことなども紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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目次

SEOのKPI設計前に!知っておくべき目標設定の基本知識

SEOのKPIを設定する前に、そもそもKPIとは何なのかを明確に理解しておく必要があります。

また、KPIの意味を正しく知るには「KGI」との違いもあわせて頭に入れておくことが大切です。まずは、KPIの概要やKGIとの違いを解説します。

そもそもKPI(重要業績評価指標)とは?

KPIとは「重要業績評価指標(Key Performance Indicator)」のことで、目標の達成度合いを評価するために設定される数値・ゴールを指します。

最終目標に対して、どれだけ進捗しているかを把握するために用いられるケースが多いでしょう。

KPIを設定することで、最終目標にどれだけ近づいているかを把握できるため、メンバーが今後のアクションプランを考えやすくなります。

たとえば、サイトの現在の月間売上が100万円で、最終目標が月間売上5,000万円だった場合、いきなり5,000万円を目指すのはハードルが高いでしょう。

「本当に達成できるのか?」「さすがに無理…」と、メンバーのモチベーションの低下を招く可能性もあります。

そこで「◯◯のキーワードで検索順位を◯位まで上げる」「記事数を◯◯本まで増やす」など、中間的な目標(KPI)を策定することで、最終目標達成に向けて具体的なアクションを起こしやすくなるのです。

KPIを着実に達成し、成功体験を積み重ねることで、メンバーのモチベーションの維持・向上につながるでしょう。

また、最終目標に向けて効果的なPDCAを回せるため、最終目標をいきなり目指すよりも達成への近道となる可能性もあります。

KPIとKGI(重要目標達成指標)の違い

KPIと似た言葉に「KGI」があります。

KGIとは「重要目標達成指標(Key Goal Indicator)」のことで、最終的に達成したい目標を指します。

KGIは最終目標、KPIはKGIを達成するために策定される中間目標といえるでしょう。

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SEOのKPI設定手順

SEOのKPIを設定する際は、以下の手順に沿って行いましょう。

  1. KGIを設定する
  2. KGIから逆算して指標を洗い出す
  3. KPIツリーを作成する
  4. 指標と目標数値が決まったら妥当性を確認する

それぞれの手順について、以下で詳しく解説します。

①KGIを設定する

KPIを策定するには、まず最終目標であるKGIを設定する必要があります。

基本的には会社から与えられた目標値がKGIとなりますが、決まっていない場合は「何を」「どのくらい増やしたいか」をまずは大まかに決めてください。

たとえば「月間売上〇万円」「営業利益〇億円」などがKGIとなり得るでしょう。

②KGIから逆算して指標を洗い出す

KGIを設定したら、そこから逆算して達成に向けて必要な指標を洗い出します。

たとえば「サイトの売上を◯万円にする」というKGIの場合、以下のように逆算できるでしょう。

(例)
KGI:サイトの売上を◯万円にする

売上◯万円を達成するために「1年後に◯PVを達成する」と定める

◯PVを達成するために「毎月の平均検索順位◯位以上を目指す」と定める

毎月の平均検索順位◯位以上を達成するために「コンテンツを毎月◯本リライトする」を目標にする

指標を洗い出す際は、具体的かつ数量的な目標に落とし込むことが大切です。

目標が曖昧だったり定性的だったりすると、評価をスムーズに行えない・メンバーから評価に対する納得感を得られない、などのデメリットが生じます。

KGIに向けた進捗率を明確に把握するために「何を」「どのくらい」達成する必要があるかをしっかりと洗い出しましょう。

また、それぞれの目標の達成期限を定めることも重要です。

期限を決めずに漫然と目標を目指すだけでは、モチベーションを維持するのが難しく、効率性も下がってしまいます。

目標を「いつまでに」達成すればよいのかもあわせて具体化しておきましょう。

③KPIツリーを作成する

KGIから逆算して大まかなKPIを設定したら、KPIツリーを作成します。

KPIツリーとは、KPIを構成する要素をツリー状に可視化した図のことです。

例として、資料請求数をKGIとする場合のKPIツリーを以下に紹介します。

KPIツリーの例

KGIである「資料請求数」をツリーの頂点に据え、それを分解したものが各KPIの指標となります。

ツリーを最小単位まで細分化したら、指標や目標数値を具体的に決めましょう。

KPIツリーを作成し、KGI・KPIを要素分解することで、具体的なアクションを検討・実行しやすくなります。

④指標と目標数値が決まったら妥当性を確認する

KPIツリーを作成し、具体的な指標や目標数値が決まったら、その妥当性を必ずチェックしましょう。

妥当性をきちんと確認しなければ、いざ実行しようとしても行き詰まってしまったり、間違った方向に進んでしまったりする可能性があります。

妥当性を確認するときは「SMARTの法則」を使うとスムーズです。

SMARTの法則とは、以下の5つの項目の頭文字をまとめたものを指します。

  • S(Specific):明確であること
  • M(Measurable):測定可能であること
  • A(Achievable):現実的に達成可能であること
  • R(Relevant):関連性があること
  • T(Time-bound):期限を定めていること

SMARTの法則を用いることで、具体的なアクションを起こせるか、数量的に計測できるか、KGIとのズレがないかなどを判断しやすくなります。

実行に移す前に、SMARTの法則を使ってチェックすることを忘れないようにしましょう。

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SEOのKPI・目標設定でよく使われる10の指標

SEOのKPIでよく用いられる指標には、主に以下のものがあります。

  • 新規コンテンツの作成数
  • コンテンツのリライト数
  • ページのインデックス数・率
  • 重要キーワードの検索順位
  • セッション数・PV数・UU数
  • コンバージョン数
  • コンバージョン率
  • 問い合わせ・申し込みページへの到達率
  • 被リンク数・ドメインパワー
  • ページの滞在時間・直帰率

それぞれの指標について、以下で詳しく解説します。

新規コンテンツの作成数

新規コンテンツの作成数は、立ち上げからまもないオウンドメディア・ブログにおすすめの指標です。

検索エンジンのアルゴリズムアップデートなどの外部要因に左右されないので、比較的設定しやすく、達成しやすい目標といえます。

コンテンツ数を目標とする場合は「新規コンテンツを毎月◯本以上作成する」のように、具体的な数量を用いて設定しましょう。

コンテンツの制作フローの整備やリソースの確保などを行い、安定的に目標を達成できる環境を作ることも大切です。

また、新規コンテンツを作成するにあたり、キーワードの選定方法にも気をつける必要があります。

検索ボリュームが大きいキーワードや、難易度が高いキーワードばかり狙うと、競合サイトが多く、KGIの達成が難しくなる可能性があります。

最初のうちは、検索ボリュームが小〜中程度・難易度が低〜中程度のキーワードから作成するとよいでしょう。

なお、キーワードの選定方法については「SEOキーワード選定完全ガイド|実行手順や注意点・活用ツールまで」でも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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コンテンツのリライト数

ある程度コンテンツが増えてきたら、既存コンテンツのリライト数を指標にするのもよいでしょう。

リライトする際は、より高い効果が見込めるコンテンツから着手するなど、優先順位を決めることが大切です。

リライトしたほうがよいコンテンツの判断基準として、以下の項目が挙げられます。

  • 検索順位が11〜20位のコンテンツ
  • 検索順位は高いがクリック率が低いコンテンツ

検索順位が11〜20位のコンテンツは、リライトによって1ページ目に表示される可能性があり、高い効果が見込めます。

また、検索順位は高いがクリック率が低いコンテンツは、タイトルやディスクリプションなどをリライトすることで、クリック率が上がる可能性があるでしょう。

リライトする記事を決めたら、そのコンテンツのどこに課題があるのか・何をすれば検索順位やクリック率が上がるのかを洗い出すことが大切です。

課題と改善策をセットで把握することにより、効果的なリライトを行うことができます。

SEOリライトについては「SEOリライトのやり方完全ガイド|コツ・記事選定法をプロが解説」で詳しく解説しているので、やり方がわからない方はこちらもあわせてチェックしてください。

ページのインデックス数・率

ページのインデックス数・率を指標におくのもよいでしょう。

インデックスとは、検索エンジンのデータベースに登録されることです。

公開したコンテンツは、必ずしもすぐに検索結果に出てくるわけではなく、検索エンジンにインデックスされてはじめて表示されます。

検索エンジンの仕組み

インデックス数・率が多いほうが多くの集客が期待できるので、作成したコンテンツがどのくらいインデックスされているかを目標に据えることは大切です。

また、Googleは質の低いページをインデックスしない傾向にあるので、結果的に質の高いコンテンツを作ることにもつながるでしょう。

なお、インデックス数・率を向上させるには、質のよいコンテンツを作ること・インデックスされているコンテンツから内部リンクでつなげる、などの施策が必要となります。

SEO内部施策が必要になるケースもあるので「インデックス最適化のための内部対策」もチェックしておきましょう。

重要キーワードの検索順位

重要キーワードの検索順位も、KPI設定の際によく使われる指標の一つです。

とくに、検索ボリュームが大きかったりコンバージョン率が高かったりする重要キーワードで上位表示されれば、多くの集客が期待でき、KGI達成に近づきやすくなります。

なお、検索順位を指標とする場合、検索エンジンのアルゴリズムアップデートに影響されることを前提にKPIを設定する必要があります。

また、時間をかけて作ったコンテンツが必ずしも上位表示されるとは限らないので、目標の設定のしかたによっては達成難易度が高くなってしまう可能性もあるでしょう。

そのため、検索順位を指標におく場合は「◯◯のキーワードで1位をとる」という順位を基準にした目標ではなく「1〜3位のキーワード数を2倍にする」など、サイト全体の伸び率を基準にするのがおすすめです。

セッション数・PV数・UU数

セッション数・PV数・UU数も重要な指標の一つです。

それぞれの意味をまとめると、以下のようになります。

指標意味
セッション数サイトに訪問したユーザー数※同じページで一定時間操作がなかった場合・0時を超えた場合はリセットされる
PV数(Page View)ページに訪問したユーザー数
UU数(Unique User)特定の期間内にサイトを初めて訪問したユーザー数

セッション数がサイトの訪問数を表すのに対し、PV数はサイト内の各ページの閲覧数を表しています。

また、UU数はセッション数・PV数と異なり、同じユーザーがサイトに複数回訪問しても1とカウントされます。

例として、以下をご覧ください。

【Aさん(昨日・今日でサイトに2回訪問)】昨日:5ページ閲覧今日:2ページ閲覧
【Bさん(今日サイトに1回訪問)】今日:3ページ閲覧
※同日中のページ閲覧はすべて同一セッション内に行ったものとします。

この場合、Aさんのサイト訪問数は2回・ページ訪問数は7回、Bさんのサイト訪問数は1回・ページ訪問数は3回となります。

つまり、このサイトのセッション数は3・PV数は10・UU数は2になるということです。

どの指標をKPIとすべきかはKGIやほかのKPIによって異なります。

コンバージョン数

コンバージョン数もKPIの指標としてよく使われます。
コンバージョンとは、サイトが目標とする行動をユーザーが行うことです。

何をもって「コンバージョンした」というかはサイトにより異なり、主な例として以下が挙げられます。

  • 会員登録
  • 問い合わせ
  • 資料請求
  • サービスの契約
  • 商品の購入
  • アプリのダウンロード

上記のような行動がいくつ発生したかを測りたい場合、コンバージョン数をKPIの指標として用いるとよいでしょう。

コンバージョン率

コンバージョン率とは、サイトに訪問したユーザーのうちコンバージョンにつながった割合のことです。

コンバージョン数が単純な発生数を指標とするのに対し、コンバージョン率は訪問者全体に対する発生割合を指標としています。

コンバージョン率を測ることで、いかに効率よく成果につながったかを把握することが可能です。

コンバージョン数・コンバージョン率は、いずれもコンバージョンを増やすために重要な指標といえます。

どちらか一方ではなく両方を測定したほうが、より効果的なアクションを打てるでしょう。

問い合わせ・申し込みページへの到達率

問い合わせや申し込みページへの到達率を指標とするのもよいでしょう。

サイトに訪問したユーザーのうち、問い合わせ・申し込みページに到達した人がどのくらいいるかを割り出すことで、問題点を明らかにすることができます。

到達率が低い場合、問い合わせボタンがわかりづらい・ユーザーに興味を持ってもらえていないなどの課題が考えられるでしょう。

また、到達率は高いがコンバージョンが少ない場合は、問い合わせ・申し込みページに問題がある可能性があります。

被リンク数・ドメインパワー

被リンク数やドメインパワーも重要な指標の一つです。

被リンク数とは、外部のサイトに貼られている自社サイトのリンクの数を指します。

被リンク数が多いと、ユーザーの目に留まる機会が増える・信頼性の高いサイトと認識されやすい、といったメリットがあります。

また、ドメインパワーは「ドメインランク」とも呼ばれ、ドメインの権威性・信頼性を数値化したものです。

被リンク数が多い・ドメインパワーが高いほど、サイトの信頼性が高い状態であり、上位表示されやすいともいえます。

サイトの権威性・信頼性に課題がある場合は、被リンク数やドメインパワーを指標にするとよいでしょう。

なお、ドメインパワーについては「ドメインパワーとは?SEOへの影響やチェック方法・正しい上げ方」でも紹介しているので、気になる方はあわせてチェックしてください。

ページの滞在時間・直帰率

滞在時間とは、ユーザーがページに留まった時間のことです。

具体的には、ユーザーがページを表示してから、ほかのサイトに移動する・ブラウザを閉じるなどしてページを離れるまでの時間を指します。

また、直帰率とは、サイトを訪問したユーザーのうち、1ページしか見ずにサイトから離脱した人の割合のことです。

いずれもページやサイトに対するユーザーの評価や関心度を測るうえで重要な指標といえます。

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実際のSEOチームのKPI例

ここまで、KPIを策定する際の手順やKPIの指標となる要素を解説しました。

しかし、実際にSEOのKPIを設定するとなると具体的な例がわからず戸惑ってしまう方もいるでしょう。

ここでは、例としてオウンドメディア型のWebサイトにおけるSEOのKPIの事例を解説します。

引用元:Nobilista

メルマガ登録をコンバージョンに設定しているオウンドメディアの例です。

このメディアでは「月間CV数(メルマガ登録数)◯件」というKGIを、まず「訪問者数」と「登録率(CVR)」という2つの要素に分解しています。

そのうち訪問者数を「新規ユーザー数」と「既存ユーザー数」に分け、さらに新規ユーザー数を「検索流入数」「SNS流入数」「外部サイトからの流入数」の3要素に細分化しています。

要素を細かく分けることで、KGI達成に向けて改善すべき数値や取るべきアクションがわかりやすくなっていることがわかるでしょう。

なお、上記の画像は簡易的なものであり、一部分のみの記載となっています。

実際にKPIを設定するときは、より具体的かつ数量的に考えましょう。

SEOのKPI設定で注意すべきこと

SEOのKPIを設定する際は、以下の3点に気をつける必要があります。

  • SEO戦略のフェーズに合わせてKPIを見直す
  • KPIを設定したら施策出しも忘れずに行う
  • SEO対策には間接効果もある

それぞれの注意点について、以下で詳しく見ていきましょう。

SEO戦略のフェーズに合わせてKPIを見直す

最初に設定したKPIは、SEO戦略のフェーズに合わせて都度見直しを行いましょう。

戦略別のKPI

Webサイトを立ち上げたばかりの時期は、ユーザーを集めるための土台としてコンテンツを増やしていく必要があるため、新規コンテンツの作成数をKPIとして設定することが望ましいといえます。

また、立ち上げ時期はWebサイトがまだ軌道に乗っていない時期です。

最初から「コンバージョン数を100件にする」「月間500セッションを目指す」など大きな目標を設定するのではなく「コンテンツを月◯本作る」などの行動指標をKPIとするのがおすすめです。

Webサイトがある程度安定してきたら、行動指標だけでなく、検索順位・セッション数・PV数・UU数などもKPIに組み入れましょう。

「上位表示率を10%にする」「月間1,000セッションを目指す」などの小さな目標を設定することで、KGI達成意識の維持・向上にもつながります。

一定の集客を得られ、リピーターや知名度なども積極的に確保できてきたら、コンバージョン数・率など、KGIに直結する目標を設定しましょう。

このように、フェーズに合わせて段階的にKPIを見直すことで、KGI達成に着実に近づくことができ、メディアを長期的に成長させることができます。

適宜KPIのウェイトも見直しながら、モチベーションの維持・向上とメンバーの成長・自立にもつなげていきましょう。

KPIを設定したら施策出しを行うのも忘れずに

KPIを設定して満足するのではなく、KPIの達成に向けて具体的な施策・アクションを検討することが大切です。

たとえば「月間5,000セッションを目指す」というKPIを設定した場合は「検索順位が11位以下のコンテンツを洗い出す」「競合サイトを分析する」などやるべきことをピックアップし、行動に移さなければなりません。

施策出しの際は「コンテンツを月30本作成する」のように具体的な目標数字を設定することが大切です。

また「いつまでに」という期限を決めることも忘れてはいけません。

KPIと同様、施策出しにおいても、期限や数字を具体化することでやるべきことが明確になり、効率的にPDCAを回すことにつながります。

SEO対策には間接効果もあるということ

間接効果(アトリビューション)とは、ユーザーがコンバージョンするまでに接触したページが、コンバージョンにどれだけ貢献したかを表すものです。

ユーザーは、1つのページだけを見てコンバージョンするとは限らず、その前にいくつかのページを経由していた可能性もあります。

つまり、そのページから直接的にはコンバージョンしていなくても、コンバージョンのきっかけになっている可能性があるということです。

間接効果の存在を理解せずにページを非公開にしたりサイトを閉鎖したりしてしまうと、コンバージョンが減ってしまうことにもなりかねません。

コンバージョンの直前にユーザーが接触したページだけでなく、その前に経由したページもしっかりと把握することが大切です。

間接効果を考慮して分析することで、コンバージョンを増やすための効果的な施策を打ち出すことに役立ちます。

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KPIは設定して終わりじゃない!目標管理シートの作成も忘れずに

KPIを設定したあとは目標管理シートを作成し、進捗状況を随時チェックしましょう。

進捗を管理し、チーム全体でも共有できるようにしておくことで、目標達成に向けての課題や改善点を把握しやすくなります。

セッション・検索順位をKPIに設定した場合の目標管理シートの例を紹介します。

目標管理シートの例

キーワードごとに、現在の検索順位やセッションの状況がわかるようになっています。

チェックリストや色分けなどを用いて、目標に対する進捗率ができる限り一目瞭然でわかるように仕上げています。

振り返りやアクション策定の円滑化にも役立つので、KPIを設定したら目標管理シートの作成を忘れずに行いましょう。

SEOのKPI設計は難しい!それでも目的を設定すべき理由

SEOのKPIを設定するのは、一筋縄ではいきません。

検索順位をKPIに設定するにしても、検索エンジンのアップデートにより変動する可能性があるので、場合によっては達成が難しくなってしまうことがあります。

また、工数をかけてコンテンツを作ったからといって、必ずしもセッション数やPV数が伸びるわけではありません。

KPIを設定することで、かえってモチベーションの低下を招くおそれもあるでしょう。

しかし、それでもSEOのKPIを設計することはとても大切であり、目標達成には欠かせません。

その理由は、KPIを設計することで主に以下の3つのメリットがあるためです。

  • 今後のアクションが明確になる
  • 数値の振り返りがしやすく、PDCAがよく回る
  • チームの動きを統一できる

それぞれのメリットについて、以下で詳しく解説します。

今後のアクションが明確になる

KPIを設定することで、やるべき施策やアクションが明確化されます。

やるべきことが明確でないと、漫然と業務に向き合うことになり、メンバーのモチベーション低下につながるおそれがあるでしょう。

KPIを策定して、KGIと現状との差分を数量的に把握することで、今後何をやるべきかを考えやすくなります。

目標達成意識を持ちながら業務に取り組めるので、タスクの優先度をつけやすくなったり、モチベーションを維持しやすくなったりする効果も期待できるでしょう。

数値の振り返りがしやすく、PDCAがよく回る

KPIに対してどれだけ達成しているか・何が足りないかを数値で確認できるため、PDCAを回しやすいのも利点の一つです。

たとえば「月間5,000セッションを目指す」というKPIを設定したものの、達成が難しい場合は、どこに課題があるのか・何をすれば達成できるのか、といった振り返りを適切に行うことができます。

振り返りを生かし、今後のアクションを改めて策定できるので、目標達成に向けて効率的に動くことができるでしょう。

チームの動きを統一できる

チーム全員でKPIを共有し合うことで、同じ方向を向いて業務を進められます。

目標達成というゴールに向かってチーム一丸となってアクションを起こせるので、チームワークがスムーズになる効果が期待できるでしょう。

また、チーム全体で目標達成意識を醸成することで、メンバー全員のモチベーション・パフォーマンス向上にも役立ちます。

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まとめ

KPIは、最終目標であるKGIを達成するための中間目標のことを指します。

KGIを達成するための道しるべともいえるので、KPIを設計する際はまずKGIを設定することが大切です。

KGIを設定できたら、そこから逆算して必要な指標を洗い出し、KPIツリーを作成して具体的な数値目標に落とし込んでいきます。

目標が定まったら、SMARTの法則を使って目標が明確か・数量的に測定できるか・現実的に実現可能か、などの観点で妥当性をチェックするのを忘れないでください。

また、KPIは一度決めたらそのまま放置するのではなく、Webサイトのフェーズに合わせて適宜見直すことが大切です。

現状の課題と照らし合わせて、何をKPIにすべきかを都度検討するようにしてください。

KPIを設計するのは簡単ではありませんが、今後のアクションが明確になる・PDCAを回しやすくなるといったさまざまなメリットがあります。

メディアの大きな目標を達成するための近道だと思って、ぜひKPIを策定してみてください。

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  • 狙ったキーワードで検索上位がとれていない
  • 戦略的にSEO対策をしたい
  • 検索順位改善だけでなく売上・利益にもつなげたい

現在、上記のようなお困りごとがありましたら、SEOコンサルティングで圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。SEO対策にとどまらず売上・利益などビジネス的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。

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この記事を書いた人

1997年生まれ。SEOマーケター。
月間5,000万PV越えのWebサービス「mybest」でコンテンツ制作責任者を経験後、弁護士ポータルサイト「ベンナビ」のSEO担当として、コンテンツSEOやテクニカルSEO、新規メディア立ち上げ、CVR/CTR改善などに携わる。ユーザーファーストとSEO最適化を両立したコンテンツ制作が得意。