クリニックの集患に効果的な対策16選!集患増患のポイントを解説

クリニックの集患対策16選
この記事でわかること
  • クリニックの集患施策16選(オンライン・オフライン・その他)
  • 実施する施策の優先度の判断基準
  • クリニックが集患を成功させるための心得

渡邉志明の著者プロフィール

この記事の著者渡邉 志明(シュワット株式会社 代表取締役)

これまで複数のwebメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。クリニックに対するSEO・MEO・広告を用いたオンライン集患支援の経験も豊富。

クリニックにおける集患は、安定的な運営に欠かせない要素です。

現在十分な患者数を抱えているクリニックであっても、長期間の安定した運営には日々の集患は欠かせませんし、集患に至らずともクリニックの存在を知ってもらうことは重要です。

また集患対策は幅広く、オンラインを活用した幅広い層への広告宣伝、またオフラインの整備といったさまざまな要素を考慮しなければなりません。

本記事では、集患・増患の効果的な対策を紹介します。これから集患に力を入れるクリニックも、あらゆる施策を講じているにもかかわらず集患がうまくいかず悩んでいるクリニックも、ぜひ参考にしてください。

目次

クリニック運営で集患対策が必須な理由

前述した通り、クリニックの安定的な運営には集患が必須の要素です。

しかし日本の高齢化が進んでいることから医療行為を必要とする人口は増加していると感じ、集患の必要性を強く感じていない方もいるでしょう。統計局の調査によれば、2021年(令和3年)10月1日現在の総人口は1億2,550万2,000人であり、2020年10月から2021年9月までの1年間に64万4,000人(-0.51%)減少しました。

我が国の総人口は2005年に戦後初めて前年を下回った以降、2008年にピークとなり、2011年以降11年連続で減少しています。つまり、医療を必要とする人口が減少しており、今後は患者の取り合いが予測される状態です。

高齢層はもちろんのこと若年層や小さな子どものいるファミリー世帯など、今後長期的に医療を必要とするであろう世代のかかりつけ医となることは、今後のクリニック運営において重要な課題となります。

クリニックにおける集患と増患の違い

クリニックの「集患」に似た言葉に「増患」という言葉があります。

集患とは、患者を集めることであるのに対し、増患とは、患者を増やすことを意味します。
いずれもクリニックを利用する患者数を増やすという点では同じ意味を持ちます。

しかし、集患に際して増患を意識することは欠かせません。集患は増患のファーストステップです。

なぜなら集患に成功して初診の患者を多く集めることができても、かかりつけ医として認識され再来院する数が増えなければ、集患のための施策にコストをかけ続けることになります。

初診で来院した患者に十分な医療と心理的・物理的な満足を提供し再来院につなげることが、集患の目的であり最終的に目指す増患への第一歩といえるのです。

クリニックの集患に効果があるオンライン施策7選

クリニックの集患に際して、オンライン施策は有効な手段です。主な施策としては、下記が挙げられます。

  • ホームページを作成
  • SEO対策
  • MEO対策
  • 口コミを増やす
  • SNSを活用
  • リスティング広告を運用
  • 診療予約システムを導入

オンライン集患は、クリニックの立地によってはオフライン集患よりも高い効果を発揮する場合も多いです。また、近隣住人や勤務先が近くにある人に限らず、幅広い層にクリニックの存在を訴求できるメリットもあります。

クリニックにおけるオンラインの集患施策について、1つずつ詳細をみていきましょう。

ホームページを作成

クリニックの集患に際して、ホームページ作成は必須です。

総務省が発表した令和4年版情報通信白書によれば、2021年のインターネット利用率(個人)は82.9%と、ほとんどの人がインターネットを利用しています。現代の生活において、インターネットは切っても切り離せない存在です。

特にクリニックを探している患者は、体調がすぐれない・身体が痛むなど、何かしらの症状に悩んでいることが多いでしょう。その場合自身の症状に合い、希望の時間に開いているクリニックをいち早く見つけたいと思い、インターネット検索でスピーディーかつ手軽に検索する人が多くなります。

また、ホームページ制作を手がける株式会社プラストが行った調査では、ホームページがある会社の方が信頼度が高いと感じると答えた人はおよそ8割でした。ホームページがないと、クリニックを探している患者に必要な情報を伝えられないだけでなく、信頼性も下がる可能性があるのです。

ホームページを構築したからといって、必ずしも集患できるわけではありませんが、逆に言えばホームページがないとインターネット経由で知ってもらうチャンスを逃してしまうことになり、大きな機会損失となります。

クリニックの集患実績のあるホームページ製作会社は、「【2024】クリニック・病院におすすめのホームページ制作会社20選」でも紹介しているので参考にしてください。

SEO対策

SEO対策もまた多くのクリニックにとって重要をオンライン集患施策です。

実施することで、見込み客がインターネット検索を行った際に自社のホームページが検索結果の上位に表示され認知度アップ等に効果を発揮します。

SEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略であり、ウェブサイトやウェブページがGoogle、Bing、Yahooなどの検索エンジンの検索結果で上位に表示されるようにするための施策を指します。

現在インターネット上には多くの情報が溢れており、ターゲットとなる見込み客が検索しているキーワードで上位(10位以内)に表示されなければ、そのウェブサイトが患者の目に留まる機会は大幅に減少し集患につながりません。

要するに、制作したホームページを集患へ活かすためには、ウェブ検索で上位表示されるためにホームページを適切に育てていく必要があります。それがSEO対策です。SEO対策によりホームページを検索上位にすることで、以下画像のように認知が増え、結果的に他のクリニックと比較検討→初診→かかりつけという流れで患者数が増えていきます。

SEOで患者が増える流れ

SEO対策の内容は多岐に渡りますが、クリニックにとって重要な考え方の一つにE-E-A-Tがあります。

E-E-A-Tとは、Googleの検索品質評価ガイドラインで示されるウェブサイトの評価基準の一つであり、「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字を取ったものです。

この4つを考慮してサイトの品質を高めていくことが重要で、間接的にSEOへの効果があると言われています。とくに YMYL(Your Money or Your Life)と呼ばれる生活とお金に関わるサイトではE-E-A-Tが重視され、この中に医療も含まれています。

要するにクリニックのサイト運営において、 E-E-A-Tを意識することは最低必須条件となるのです。SEO対策の方法はたくさんありますが、どの方法であっても経験・専門性・権威性・信頼性は遵守するようにしましょう。

▶クリニックのSEOについて詳しくは下記の記事をご覧ください。

MEO対策

MEOは、Map Engine Optimization(マップ検索エンジン最適化)の略語であり、主にGoogleマップ向けの地図エンジンで上位表示されるための施策を指します。

MEOに成功すると、以下のように検索結果画面のGoogleマップエリアでの検索上位表示が可能となり、多くの人の目に留まります。

MEOとSEOの検索結果画面での表示場所の違い

患者はクリニックを探す際、自宅や職場からの近さを重視するため、Googleの通常検索の上位表示だけでなくGoogleマップでの上位表示が集患において重要となるのです。

MEOは注目されるようになってまだ日が浅いことや、限られた地域におけるクリニック同士で競うことになり必然的に競合の数が少なくなることから、SEOよりも短期間かつ低コストで結果が出ると言われています。

MEOとSEOは双方に対して影響を与え合っているので、これから集患に力を入れていくクリニックは同時並行で対策していくのがおすすめです。

▶クリニックのMEO対策について詳しくは下記の記事をご覧ください。

口コミを増やす

口コミは多くのユーザーがチェックする項目の1つなので、高評価な口コミを増やすことは集患に効果的です。

マイボイスコム株式会社の調査によれば、インターネット上の口コミ情報を参考にする割合は「かなり参考にする」「まあ参考にする」を合わせて55.1%となっています。

その中でも、10代~30代女性では70~80%という高い結果が出ており、この結果からも口コミの重要性が感じられるでしょう。

とくに首都圏のクリニックは同じ地域に競合が複数存在することもあります。診療科目や診療時間に大きな差異がなかった場合、口コミの良し悪しで判断する人も多いため高評価の口コミを意図的に増やすことは効果的な施策です。

SNSを活用

SNSも、有効なクリニック集患施策となりえます。

最近は検索エンジンだけでなく、X(旧Twitter)・Facebook・Instagram・LINEといったSNSで情報を調べる人も増えています。

総務省が発表する情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書でも、InstagramやLINEの利用率は全年代で増加しており、SNS運用と意識的な活用は集患対策に欠かせません。

SNSでの情報収集を得意としているのは主に若年層ですが、この世代のかかりつけ医になることで長期的に安定した運営ができます。特に美容医療など、SNS集患を成功させているクリニックは多く存在しています。

クリニック内にターゲット層と同じ年代の職員がいる場合、SNS運用を手伝ってもらうのも効果的でしょう。

リスティング広告を運用

リスティング広告とは、以下画像のように検索結果ページに自サイトを表示させる広告です。
検索結果の最上部にも高確率で表示されます。以下のように左上に「スポンサー」と表示されるのが特徴です。

リスティング広告の表示位置

広告を表示させたい検索キーワードも指定できるので、自クリニックにマッチしたユーザーに効果的に表示しクリックを促すことができます。

画像作成も不要で、簡単に配信設定でき、即効性に優れる点が大きな特徴です。

広告費はクリック課金型で、ユーザーが広告をクリックして初めて費用が発生します。またクリック単価や日予算・月予算も設定できるので、少額から運用することができる手軽さもポイントです。

配信開始・停止の切り替えも自由なため、短期間で成果を出したいときにも適しています。ただし競合クリニックも同じように広告を出している場合、入札単価やサイトの評価などによっては、なかなか広告の表示に至らない場合もある点に注意しましょう。

ただし、リスティング広告は即効性があるとはいえAIによる学習が進み最適化が完了するまで時間を要するので、大体2~3か月で結果が出てくる場合が多いです。

診療予約システムを導入

Web診療予約システムを導入すると来院のハードルが格段と下がり、来院率アップが期待できます。

クリニックは時間や曜日によっては混雑しやすく、待ち時間がネックになる人も多いでしょう。

Web予約システムを導入すれば、若年層が利用しやすくなりますし、仕事や用事の隙間時間を有効活用することも可能です。また体調不良時にクリニックを受診するユーザーが多くいますが、その場合も待ち時間の少なさは大きな加点ポイントとなります。

さらに院内滞在時間が長い場合、季節性の感染症や病気をもらう可能性が高くなるので敬遠されやすくなることからも、院内の待ち時間短縮は集患において効果的でしょう。

病院やクリニックの待たされるネガティブなイメージを払拭し、利便性が高まることは、選ばれるクリニックになる第一歩です。集患のみならず増患にもつながる対策なので、ぜひ検討してみましょう。

クリニックの集患に効果があるオフライン施策6選

クリニックの集患に効果があるオフライン施策6選は以下の通りです。

  • 駅看板を設置
  • 電柱広告・街中の看板広告を実施
  • デジタルサイネージを設置
  • クリニックの内覧会を開催
  • チラシを配布
  • イベントを開催

クリニックを探す場合、基本的には自宅や職場からのアクセスの良さが重視されます。よってクリニックの周辺地域で日常的に認知を高めておき、いざクリニックを探すタイミングでユーザーに思い出してもらえるようにするオフライン施策は有効です。他にも、通りがかりの人に発見してもらいやすくする対策も必要でしょう。

オフライン施策について、それぞれ解説していきます。

駅看板を設置

駅構内にはホームや改札前・階段など、さまざまな場所に広告が掲載されており、これを駅看板と呼びます。

同じ場所に長期間掲載されるため、駅利用者に覚えてもらいやすい点や、不特定多数の人に情報を届けることができる点が強みでしょう。

新規患者を獲得するためには、地域の住民に認知されることが不可欠です。良質なサービスを提供していてもクリニックの存在が周知されていなければ意味がないため、駅看板等の設置で数多くの人に認知を広げましょう。

実施時にはクリニックの名称や診療科目など、患者が知りたい情報を明確に記載した看板を設置するのがよいでしょう。しかし単純に情報を掲載するだけでは印象に残りません。単価が高い広告になるので、看板デザインも熟考する必要があります。

電柱広告・街中の看板広告を実施

駅看板と役割や狙いが似ているのが、電柱広告をはじめとする街中の広告です。

地元の人にクリニックの存在を訴求し、繰り返し目にすることで親近感を持ってもらえる可能性があります。

ただし、人が立ち止まる信号付近など周囲を見渡す機会の多い立地を考慮することや、目に留まりやすいデザインにする必要があります。

デジタルサイネージを設置

デジタルサイネージとは、ディスプレイやプロジェクターなどを用いて情報を発信するシステムを指します。

デジタルサイネージ

駅や商業施設、バス停などで見かけたこともあるでしょう。

デジタルサイネージの大きな強みは、ユーザーの視線を惹きつける豊かな表現と高い視認性です。高純度の液晶パネルなどを使用しているため、看板やポスターと比較し視認性が大幅にアップします。

また静止画のみならず、アニメーションや動画、音声も配信できるため、よりインパクトのある情報配信が可能な点も特徴です。

まだまだ導入しているところも少なく大きな差別化が可能でしょう。

ただし構成や映像の作成などの工数や技術が必要なため、専門の業者と進める必要があるでしょう。

クリニックの内覧会を開催

これから開業するクリニックであれば、内覧会を開催して予め院内の様子を見てもらうのも効果的でしょう。

特にバリアフリーや子ども連れでも安心して利用できるなどの強みがある場合は、クリニックへの通院がネックになる層へアピールできるよい機会です。

初めて利用するクリニックに対するハードルを下げ、来院率アップにつなげていきましょう。

地域住民にチラシを配布

診療科目や診療時間などの基本情報に加え、同地域の競合と比較した際の強みや特徴を大々的にアピールしましょう。写真を用いて視覚にアピールするのも重要です。

チラシのポスティングや、街中で配布する場合はポケットティッシュにチラシを入れ込むなど、多くの人に受け取ってもらいやすい工夫が必要です。

クリニックでイベントを開催

健康に関する情報を発信するイベントを開催したり、地域の野菜や体に優しい食べ物などを購入できるマルシェを開催したりするなど、クリニックを「病気になった時だけ行く場所」にしない試みも大切です。

このようなイベントは開催ハードルが高いからこそ、競合のクリニックは開催していないことが多いでしょう。地域住民との接点が増えますし、珍しいイベントは口コミでの拡散につながりやすいので、強い差別化となります。

クリニックの集患・増患に効果があるその他の施策3選

ここでは、オンライン・オフラインには当てはまらないその他の有効的な集患施策を紹介していきます。

  • Web問診システムを導入
  • 院内の整備
  • Wi-Fiを導入

オンライン・オフラインの広告宣伝に加えて、来院した患者の満足度を高める施策も重要です。

新規の集患はコストが大きくかかるため、獲得した患者の再来率をアップし、広告経由の新規患者の通院数を増やすことが長期の安定運営には欠かせません。

集患・増患に効果がある施策を3つそれぞれ解説していきます。

Web問診システムを導入

Web問診システムは、事前に診療に必要な問診情報を入力してもらうオンラインシステムです。

クリニック側も来院前に患者情報を把握でき、より質の高い診療を提供できるメリットがあります。

また受付で案内すべき項目が減るので効率化され、他業務に充てられる時間が増えることから、結果的に患者の待ち時間を短縮できる効果もあります。

院内の整備

クリニック内の待合室などの内観は、患者がよく見る場所です。とくに待合室は滞在時間も長くなる傾向にあるため、清潔感が感じられるよう老朽化した部分などは適宜修理するようにしましょう。下記のような整備も患者の満足度アップにつながるため、参考にしてください。

  • 子どもが多い地域であれば、キッズスペースを作って絵本などを置く
  • 院内のお手洗いにおむつ替えスペースを設置
  • 院内の安全で快適な環境整備の一環で、空気清浄機を目に見える箇所に設置
  • 具合の悪い患者への配慮として、座り心地のよいソファーなど待合室での配慮
  • ソーシャルディスタンスを保てるゆとりのある空間づくり

こういった取り組みは来院した患者への対策だけでなく、ホームページやGoogleビジネスプロフィールで写真とともに掲載しアピールすることで、新規患者の獲得にもつながります。

Wi-Fiを導入

インターネットを利用する人が増えている昨今では、Wi-Fiを導入するのもよい方法です。

クリニック内での待ち時間を、動画視聴やインターネット検索をしながら過ごすことができれば、待つことへ不満を軽減できます。ただし医療機器への干渉が懸念されないか、予め確認してから設置してください。

集患施策の優先度の決め方

ここまで、数々の集患施策を紹介してきましたが、予算の限りもある中どれに取り組めばいいのか?と悩まれている方も多いのではないでしょうか。

ここでは、集患施策の優先度の判断基準について解説していきます。

【はじめに】クリニック・病院の来院経路は3種類だけ

患者様がクリニック・病院に来院する経路は、基本的に「通りがかり」「オンライン」「口コミ」の3つだけです。
チラシや電柱広告などは、多くの場合で費用対効果が悪いです。

それぞれの特徴について解説します。

来院経路特徴
通りがかり・クリニックの前を通りがかり、看板や外観で認知される
・家賃は高くなるが、通行量が多く、視認性の良い場所で開業するのが重要
・開業してからは通りがかりの患者さんを増やすことが難しくなる
オンライン・ホームページや広告、SNSから認知される
・ネットで「地域名+診療科目名」「科目名」などのキーワードで検索されてクリニックを探すことが多い
・SEO対策・MEO対策・広告などで多くのユーザーに見てもらう必要がある
口コミ・家族や知人の紹介、ネットの口コミを参考に認知される
・来院した患者様が全員口コミを書かないため、評価がたまりにくい
・実際に来院した患者様が口コミを書くので信頼度が高く、来院するきっかけになりやすい

特にクリニックにおいては紹介中心の大学病院とは異なり、新規患者の来院経路は「通りがかり」「ネット」「口コミ」の3つです。

では、この中でネット集患が必要なのは、どういったクリニックなのでしょうか。次で解説します。

オンライン集患が必要なのは「通りがかり」が少ないクリニック・病院

SEOやMEO、リスティング広告など、オンライン集患が重要なのは、「通りがかり来院」が少ないクリニックや病院です。

「立地が悪い」「マイナーな診療科(標榜しているクリニックが少ない診療科)」といった理由で、通りがかりの来院患者が十分に見込めないクリニックも多いです。

その場合は、SEO対策をはじめとするネット集患にもしっかりと予算を割いていく必要があるでしょう。

また、たまに「口コミでの来院を期待しているから、オンライン集患にはあまり力を入れなくていいと思っている」といった方もいらっしゃいます。しかし、口コミは来院後に発生するものなので、そもそも初診患者を「通りがかり」か「オンライン」で集めなければ口コミも増えません。

したがって、通りがかりが少ないクリニックにおいて、オンライン集患は欠かせない施策となるのです。

オンライン来院の比率が高い科目がある

集患するうえで通りがかり来院とオンライン来院の比率は、科目によっても異なります。

比率で分類すると「一般内科」「マイナー科目」「超マイナー科目」の3種類に分けられます。
※マイナーというのは、その科目を標榜するクリニック件数がそもそも少ないという意味です。

この3種類の中でネット来院の比率が高い科目は、「超マイナー科目」です。

以下の表をご覧ください。

科目名主な来院経路科目名
一般内科通りがかり一般内科
マイナー科目通りがかり+オンライン小児科、整形外科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科、消化器内科、呼吸器内科
超マイナー科目オンライン産婦人科(婦人科)、泌尿器科(心療内科)、美容皮膚科(美容外科)

一般内科は6万件以上あり、コンビニの数よりも多くネット検索されにくい科目です。
オンライン上で認知を得たとしても、競合クリニックの数が多いため、患者数は分散してしまいます。

マイナー科目は、一般内科よりもクリニック数は少なくなり、オンラインで探されやすくなります。
通りがかりとオンライン両方で認知される科目といえるでしょう。

超マイナー科目は、オンライン中心で認知される科目です。産婦人科や美容皮膚科、精神科などは超マイナー科目に分類され、クリニック数は非常に少なくなり、通りがかりでは認知されにくくなります。

一般内科のように通りがかりでの来院が期待できる科目以外は、オンラインでの集患が効果的といえるでしょう。

クリニックの集患を成功させる7つのポイント

クリニックの集患を成功させるために押さえておきたいポイントは以下の7つです。

  • 他院との差別化
  • 来院しやすい環境の整備
  • ポジティブな口コミを増やす
  • 集患の施策を随時改善
  • リピート率を高める
  • 医療広告のガイドラインを遵守
  • オンラインで完了するシステムの構築

1つずつ詳細をみていきましょう。

他院との差別化

インターネットが普及した現代、数多くのユーザーに自クリニックの存在を知ってもらえる可能性が広がった分、競合の母数も増加しました。

また簡単に情報収集でき比較可能な時代だからこそ、強みや特徴を推し出さなければ埋もれてしまいます。

他クリニックと何が違うのか、そして自クリニックを利用することで患者はどんなメリットを得られるのかの訴求が大切です。

強みや特徴の訴求時は、患者目線での訴求が必須でしょう。

たとえば「当院は最新鋭の機械を導入しています」という強みの訴求をした場合、医療従事者は興味関心が持てても、患者にはメリットが伝わりません。あくまで患者目線のメッセージが大切で、独りよがりにならないように注意しましょう。

来院しやすい環境の整備

クリニックの集患において、患者が来院しやすい環境を整備することも大切です。

たとえば、院内感染対策の徹底とアピールは不可欠でしょう。感染症をもらう可能性は多くの人が懸念する点なので、少しでも不安を払拭できるように案内します。

またネット予約システムやオンライン診療・電子処方箋などの導入など、患者の利便性に関わる要素があれば積極的にアピールすべきです。

ポジティブな口コミを増やす

口コミは、多くのユーザーが参考にする情報です。どんなにアクセスのよいクリニックでも、口コミで低評価が多ければ集患率は下がるでしょう。

反対に評価の高いクリニックは、少し距離があっても選ばれることもあります。このように口コミは新規患者の呼び水となるので、ぜひ力を入れて対策しましょう。 

口コミの増やし方ですが、クリニックに来院した人に口コミ投稿を依頼するのもおすすめです。

会計時に一言伝えてもよいですし、見える場所に案内を貼っておくのもよいでしょう。しかし人の心理として、良いと感じた時よりも、悪いと感じた時の方が口コミを書きたくなります。

よって、サービス向上に努め、満足度を上げていく努力がまずは必要になります。口コミを集める際の注意点として、Googleの口コミを書いてもらう代わりに特典を渡す行為は禁止されています。十分に注意しましょう。 

また口コミが掲載されたら必ず返信をしましょう。ひとり一人の患者を大切にしているイメージにつながります。 

返信は、ポジティブな内容だけでなくネガティブな内容に対しても同様です。むしろネガティブな口コミにどう対応しているかをユーザーは見ているので、ネガティブな口コミへの返信は丁寧かつ慎重に行いましょう。 

また、口コミはユーザーの意見を聞ける貴重な場です。良い意見も悪い意見もしっかりと目を通し、運営改善に活かしていきましょう。

集患の施策を随時改善

SEO・MEO、リスティング広告や駅前広告などの施策を講じたら、必ずそのリアクションを集計し必要に応じて随時改善しましょう。

オンライン施策の効果測定は以下のようなツールを活用して行います。

  • Google Search Console:検索での表示状況などが測定できる
  • GA4:サイトへの流入数やサイトでのユーザーの動きなど様々な指標が測定できる

施策は打っただけでは意味がなく、PDCAを早く回して改善を繰り返すことがポイントです。

また施策実施前に、どのような結果が出れば成功なのか、どのような方法でレポーティングするのか決めておきましょう。目的や結果予測が事前にないと、結果を集計した時に成功か否かの判断ができません。

さらに実施後に欲しい数字が取れなかったと本末転倒な結果にならないように、関係者間ですり合わせしておくことが重要です。

施策によって効果が現れる時間に差があることも覚えておきましょう。SEOは最短でも数ヶ月、基本的には1年以上の期間を設けるべきです。

MEOやリスティング広告などオンライン施策に対して、駅前広告などオフライン施策は効果測定しにくい特徴があります。WEBでの問診票記載などの際に、来院したきっかけについてアンケートを取るなどが有効でしょう。

リピート率を高める

集患に成功して初診の患者を多く集められても、満足度が低く再来院に繋げられないのでは集患に掛けた時間も労力も勿体ないです。

初診での来院をきっかけに、かかりつけクリニックと認識し、これから長く通い続けてもらえるような対策が欠かせません。

クリニックは飲食店やアパレル店の接客とは異なり、患者との会話は必要最低限になり意見を直接聞く機会は少ないでしょう。

そこで Googleビジネスプロフィールの口コミ投稿内容を定期的に確認し、運営に活かしていきましょう。

心の中でなにか思っていても、口コミに書く人はごく少数派です。たった1件の低評価であっても真摯に受け止め、改善することが大切になるでしょう。

医療広告のガイドラインを遵守

医療広告には厚生労働省が定めたガイドラインがあります。

これに反する場合、ペナルティを受ける可能性があるのみならず、クリニックのイメージダウンにもつながるので注意が必要です。具体的には下記の9項目となります。

特にクリニックにおいては、ビフォーアフターや体験談の項目に気を付けましょう。

虚偽広告

医療広告では、医学的根拠のない主張や実現不可能な約束をすることは禁止されています。このような行為は虚偽広告とみなされ、罰則が科されます。「絶対安全な手術です」や「1日で全ての治療が終了します」といった表現は許可されません。また、写真を加工して効果があるかのように見せることも虚偽広告となります。

比較優良広告

医療広告において、自身の医療機関が他と比較して優れていると主張することは禁止されています。とくに「日本一」「地域TOP」「都内NO.1」「最高」といった表現は慎重に使いましょう。これらの最上級を意味する表現を使用する場合は、客観的な証拠も必要となります。また、著名人との関連を強調するような「芸能人〇〇が推薦」といった表現も医療広告では使用できません。

誇大広告

広告において、人を誤認させる行為は禁止されています。人を誤認させるとは、広告内容から一般人が得る「印象」や「期待感」と実際の内容に相違があることを指します。また、根拠のない「〇〇をお勧めします」や、回復して元気になるイメージ写真やイラストの使用も禁止です。

体験談

患者の主観に基づく治療の内容や効果に関する体験談を掲載することはできません。ただし、患者が自発的に書いたブログを、クリニックのウェブサイト上で紹介することは可能です。

ビフォーアフター

治療前後を撮影したビフォーアフター写真は、医療広告として使用する際、治療の内容や効果について誤解を招く恐れがあるものは許可されていません。イラストを含むビフォーアフター写真を使用する場合は、通常必要とされる治療内容、費用、副作用、リスクなどの詳細な説明を記載する必要があります。

広告が可能とされていない事項の広告

医療に関する広告は、患者の治療選択に役立つ情報を提供する目的で法令または広告基準によって許可されたものを除き、一般的には禁止されています。

公序良俗に反する内容の広告

わいせつもしくは残虐なイラストや写真、映像、また差別を助長する表現を含む広告は、公共の秩序や道徳に反するため医療に関する広告として認められません。

品位を損ねる内容の広告

一般的な広告で使われる表現でも、医療広告では使用が制限されるものがあります。「キャンペーン」「プレゼント」「50%OFF」「〇〇し放題プラン」など、費用を過度に強調する表現や、治療の内容と関係のない宣伝は、医療広告では認められませんので、注意が必要です。

他法令又は他法令に関する広告ガイドラインで禁止されている内容の広告

「術後生存率」「死亡率」、また未承認医薬品による治療の内容は、医療広告で公表することが許可されていません。

オンラインで完了するシステムの構築

WEB上で予約し問診票を事前入力するシステムがあれば、予約時のハードルが下がるでしょう。

特に会社勤めの人は診療時間内の電話が難しい場合もありますし、昼休憩の時間帯は電話が混み合うことも。また仕事終わりの遅い時間に予約をしたい人にとっても、WEB予約は時間問わず対応でき、予約ハードルは一気に下がります。また予約できることで、待ち時間の軽減につながることでしょう。

さらにオンライン診療、電子処方箋への対応も導入検討する価値があります。オンラインで診療が完了すれば遠方者の集患も可能になりますし、小さな子どもがいて外出が難しい家庭にも需要があるでしょう。

検査結果が数週間後に出るため再来院が必要な場合も、検査結果はオンライン対応できると嬉しい場合もあります。

まとめ

本記事では、クリニックの集患対策を紹介いたしました。

長期的に安定した運営に欠かせない集患ですが、クリニックの通常業務と併行して実施することは簡単ではないでしょう。しかし、競合となるクリニックよりもいち早く動くことで、大きくリードできます。またオンラインとオフライン両方の環境整備が重要になりますので、自クリニックで実施できるものから始めてみましょう。さまざまな施策を試しながら、増客につながる集患の手法を見つけてください。

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渡邉 志明(SEOニキ)のアバター 渡邉 志明(SEOニキ) シュワット株式会社|代表取締役

これまで複数のwebメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。SEOディレクターとして600以上のコンテンツで検索1位を獲得した実績を持つ。POSレジなどのITツール導入支援もしている。