- 目的別のオウンドメディア”構築”費用相場
- オウンドメディアの”運用”費用相場
- ケース別のオウンドメディア費用シミュレーション
この記事の著者:渡邉 志明(シュワット株式会社 代表取締役)
これまで複数のオウンドメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。
「オウンドメディアの構築に、どのくらいの費用を見込めばよいか知りたい」
「オウンドメディア構築を外注する際の注意点が知りたい」
「調べても料金体系がどこもわかりにくい……」
オウンドメディアの立ち上げを検討するにあたり、上記のようなお悩みや疑問がありませんでしょうか?
リード(見込み客)獲得や採用強化に高い効果のあるオウンドメディア。
しかし、オウンドメディアの構築にあたって、費用がどれくらいかかるのか非常にわかりづらいですよね。
見積もりをとったことでかえって混乱することもしばしばあります。
正しく見積もりを読み解くためには、オウンドメディアの性質と相場の関係を知ることが欠かせません。
そこで本記事では、オウンドメディアの費用相場から料金別の特徴、コストを抑えるポイントまで解説します。
オウンドメディア構築の費用を知りたい方や、運用代行選びに困っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
なお、本記事では、オウンドメディアの費用について詳しく解説しています。
その前に、オウンドメディアの意味や目的、成功ポイントについて詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
- オウンドメディアを立ち上げたいがノウハウが全くない
- 戦略的にオウンドメディア運用をしたい
- 高い成果を創出したい
現在、上記のようなお困りごとがありましたら、オウンドメディア運用で圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。徹底的に定量的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。
オウンドメディアで成果を生むまでの流れと各ポイントで必要な費用一覧
オウンドメディアで安定してリード獲得といった”成果”を生み出すまでには、下図のような流れを踏むことになります。各ポイントで様々な費用が必要です。
オウンドメディアはサイトの構築から始まり、運用開始後は何かあったときのためのサイト保守費用、コンテンツSEOで勝ち抜いていくための記事制作費用、担当する社員の人件費、ノウハウがない場合はオウンドメディアのコンサルティング費用などが発生します。
結果として、トータルコストは500万円を超えてくるケースが多いです。
これだけ聞くと費用対効果が悪いのでは?と感じる方もいるかもしれませんが、当社の支援先は計500万円程度の投資で年間数億円の売上を安定して生みだせるようになった事例もあります。事業によっては、極めて費用対効果が高くなるのです。
ここから先は、上記の流れに沿って、各タイミングで発生する費用の詳細を詳しく解説していきます。
オウンドメディアの構築費用相場【目的別】
オウンドメディアの構築にかかる費用相場は、目的や依頼範囲に応じて変動します。
例えば、名刺代わりのシンプルなオウンドメディアであれば50万円程度でも構築可能です。反対にSEOで高い成果を出せるようにマーケティング面も含めて外注すると、自社にノウハウがない場合は最低でも100万円〜200万円以上の初期費用が必要となります。
また、オウンドメディア構築後は、サイト保守費用が毎月数千円〜数万円程度必要です。その他、成果を生み出すためには運用費用(記事制作費や管理する社員の人件費、各種マーケティング費など)もかかってくるでしょう。
以下に、目的・初期費用・サイト保守費用・運用費・発注先・制作期間の5項目で表を作成してみました。
初期費用 | サイト保守費用 | 運用費 | 発注先候補 | 制作期間 | |
---|---|---|---|---|---|
最小限のオウンドメディアを構築したい | 無料〜20万以下 | 無料〜1万円/月 | 無料~100万円以上 | ・フリーランス ・中小制作会社 | 1週間〜1ヶ月 |
オリジナルデザインのオウンドメディアを構築したい | 20〜100万円以下 | 1万円〜5万円/月 | 無料~100万円以上 | ・中小制作会社 | 1ヶ月〜2ヶ月 |
本格的なオウンドメディアの新規構築がしたい | 100〜300万円以下 | 5万円〜20万円/月 | 無料~100万円以上 | ・中小制作会社 ・大手制作会社 | 2ヶ月〜4ヶ月 |
稼働中オウンドメディアの大規模リニューアルがしたい | 300万円以上 | 20万円以上/月 | 無料~100万円以上 | ・中小制作会社 ・大手制作会社 | 3ヶ月〜6ヶ月 |
上記はあくまで参考値で、目指す成果によってはさらに費用がかかる場合もあります。反対に自社にコンテンツSEOのノウハウがある場合やWEBサイト構築ノウハウがある場合は、費用を大きく抑えられるでしょう。
続いて上記の表の各目標別について、それぞれ具体的に解説していきます。
無料〜20万円以下:最小限度のオウンドメディア
最小限のオウンドメディアを構築したい方の費用相場は、無料〜20万円です。
また、構築後のサイト保守費は無料〜1万円程度になります。この規模であれば保守無しでも問題ないでしょう。
運用費に関しては、会社として目指す成果次第で0円にもなれば、1000万円を超えることもあります。
この費用で構築するオウンドメディアには、以下の特徴があります。
- オウンドメディアに掲載する記事や画像は自社が用意
- 制作会社のテンプレートを使って作成(デザインの自由度低い)
- 無料もしくは低価格のCMSをほぼカスタマイズせずに使用(WordPressの初期状態など)
- 発注は制作会社以外にフリーランスでもOK
上記のように、最小限のオウンドメディアを構築する場合は、掲載する記事や画像は自社が用意し、テンプレートを使って作成されます。また、使用するCMSも無料もしくは低価格のものになります。
したがって、主な費用がCMSのアカウント登録をはじめとする初期設定のみとなりますので、とにかく低単価でオウンドメディアを構築したい方におすすめです。このレベルの内容であれば、ネットで調べながら自分でもやれてしまいます。(方法は「WordPress 自力で」などと検索してみてください)
なお、CMSとは「Webページの編集をノーコードで簡単にかつ便利に行なえるソフトウェア」のことです。
WordPressなどがそれに当たります。
また、コンテンツSEOのノウハウがあれば、この費用で構築したサイトでも高い成果を創出可能です。
(当社も創業時最初に立ち上げたオウンドメディアはWordPressを使って無料で構築しています。)
20〜100万円以下:オリジナルデザインのオウンドメディア
オリジナルデザインのオウンドメディアを構築したい場合の費用相場は、20〜100万円程度です。
また、サイト保守費用として1〜5万円程度必要です。自社でバグの対処などできる場合は保守を断っても問題ございません。運用費に関しては、会社として目指す成果次第で0円にもなれば、1000万円を超えることもあります。
ノウハウはあるが予算に限りのあるスタートアップや中小企業がオウンドメディアを始めたい場合、構築費用はこれくらいに抑えて、運用費に予算を回した方が成果実現確率は高いでしょう。
オリジナルデザインのオウンドメディアには以下のような特徴があります。
- オウンドメディアに掲載する記事や画像は自社が用意(画像は制作会社が用意する場合あり)
- テンプレートではなくオリジナルでデザインして作成
- 無料もしくは低価格のCMSを使用
上記のように、オウンドメディアに掲載する記事や画像は自社が用意する必要がありますが、自社独自のデザインで作成できるので、よりオリジナリティがあるメディア構築が可能です。
また、資料ダウンロードの機能など簡単なカスタマイズであれば、対応してくれる制作代行会社もあります。
100〜300万円以下:本格的なオウンドメディアの新規構築
本格的なオウンドメディアの新規構築がしたい場合の費用相場は、100〜300万円程度です。
また、サイト保守費用は5〜20万円程度必要となります。他の価格帯の場合と同様に、運用費に関しては会社として目指す成果次第で0円にもなれば、1000万円を超えることもあります。
自社にコンテンツSEOのノウハウがなく、構築段階でマーケティング視点を組み込めない場合などは、この費用感で発注するのがおすすめです。マーケティングの戦略立案まで対応可能な制作会社に発注しましょう。
また、自社にノウハウはあるがサイトに様々な機能追加や動的ページを実装したい場合もこれくらいの費用感になります。
特徴は以下のとおりです。
- オウンドメディアに掲載する記事や画像の一部は制作側が用意する場合あり
- 動的ページも実装可能
- オリジナルデザインで作成
- サイトに様々な機能を持たせられる
- CMSは無料のものを使用することもあれば有料のものを使用する場合もある
- 戦略立案や運用部分など、コンテンツSEOの戦略部分にも携わってもらえる場合あり
先ほど紹介した2つと異なり、メディア構築の大半を制作側が行なってくれ、自社が行なう工程が少なくなります。マーケティングに強い制作会社に依頼することで、ターゲットやキーワード調査、調査に沿ったコンテンツSEOで勝てるメディアマップの設計など、計画や運用部分にも携わるため、より本格的なメディアの構築が可能です。
「計画や運用にも携わってほしい」「SEOに最適なサイト構造にしてほしい」といった方におすすめです。
300万円以上:稼働中オウンドメディアの大規模リニューアル
稼働中オウンドメディアの大規模リニューアルがしたい場合の費用相場は、300万円以上となります。
また、サイト保守費用も20万円以上必要になるでしょう。
特徴は以下の通りです。
- CMSを自由にカスタマイズもしくは独自開発
- 計画や運用を総合的にサポート
大規模リニューアルの目的に合った強みを持つ、制作会社に依頼しましょう。リブランディングの場合はデザインやクリエイティブが強い制作会社、コンバージョン数を増やしたい場合はマーケティングに強い制作会社など、目的から逆算して発注先を選ぶのがおすすめです。
メディア構築に使用するCMSを自由にカスタマイズもしくは独自開発が可能です。また、計画や運用部分を総合的にサポートしてくれるため、必要な作業を丸投げできます。
「計画や運用のコンサルティングを含めて外注したい」「コンテンツから大きく変えたい」といった方におすすめです。
オウンドメディア運用費用の相場と依頼できる作業内容
ここでは、構築にかかるオウンドメディア運用費用について解説していきます。
運用費用には以下のような項目があります。それぞれの費用相場も下記の通りです。
- 新規記事制作費用:3~5万円/本(50~100本程度制作するメディアが多い)
- 記事リライト費用:2~5万円/本
- SEO・オウンドメディア運用のコンサルティング費用:20~40万円/月(ノウハウがない場合は必須)
- その他のマーケティング施策にかかる費用
- SEO外部対策:10万円~
- SEO内部対策:10万円~
- CV導線改善:10万円~
- 効果測定環境の構築費用:10万円~
- サイト保守費用:5,000円~20万円/月
- サーバー維持費:5,000円~20万円/月
- CMS利用料:0円~10万円/月
- 担当社員の人件費:30万円/人
注意点として、上記の運用費用すべてがかかるというわけではありません。目指す成果や戦略、予算、競合の強さに応じて実施する施策の取捨選択が行われるため、運用にかかる費用は企業によって千差万別と言えます。
ただ、ある程度市場のある分野でオウンドメディアを立ち上げてそれなりに成果を出したい場合、構築から運用までの費用を含めて500万円程度かかるケースが多いです。
上記の運用費用各項目について、それぞれ詳しく解説していきます。
記事制作費用
記事制作は新規記事制作とリライトに分けられます。それぞれ相場は以下の通りです。
- 新規記事制作費:3~5万円/本
- リライト費:2~5万円/本
オウンドメディアの最も基本的な集客戦略はコンテンツSEO戦略です。SEOに強い記事型のコンテンツを複数掲載し、自然検索から流入を獲得。流入したユーザーに資料請求やホワイトペーパーダウンロードを促し見込み客とする流れです。
成功のためには、SEOに強い記事を制作する必要があるためそれなりにコストがかかります。ノウハウがない場合は記事の設計から外注することになるため、大体3~5万円かかります。数カ月かけて50~100本程度制作するメディアが多いです。
また、新規記事掲載後しばらくしてからは、”リライト”と呼ばれる記事の更新・再編集作業も必要になります。リライトは、主に掲載したものの狙った検索順位が獲得できなかった記事に対して行われ、外注費用は2~5万円程度かかるでしょう。
▶新規記事制作費用の相場について詳しくは下記の記事で解説しています。
▶リライト費用について詳しくは下記の記事で解説しています。
SEO・オウンドメディア運用のコンサルティング費用
SEOやオウンドメディア運営のコンサルティング費用の相場は、月20~40万円程度です。
自社にノウハウがない場合は、ほぼ必須でかかる費用です。初期でマーケティングに強い制作会社に依頼していた場合、継続的にコンサルティングしてもらえる場合もあるでしょう。
SEOコンサルティング・オウンドメディアの運用コンサルティングでは以下のようなサポートをしてもらえます。
- オウンドメディア戦略の設計(オウンドメディア戦略設計について詳しく見る)
- 定期的な効果測定
- 課題の抽出と実施する施策のリスト作成
- 成果創出までのPDCA
- インハウス化支援(コンサルなしで自走できるようにノウハウを提供)
- 検索キーワード選定
なお、上記のうちキーワード選定は重要度が非常に高いにもかかわらず非常に工数がかかるため、別料金となるケースが多いです。
オウンドメディアは成果が安定してくるまで時間がかかるため、コンサルティングは最低6ヶ月契約としている企業が多いです。ノウハウや実績のある企業であれば高確率で成功まで導いてもらえるでしょう。
その他のマーケティング施策にかかる費用
オウンドメディアで成功するためには、記事制作の他にもいくつかSEOやマーケティング関連の施策を実施する必要があり、それぞれの費用相場は以下の通りです。
- SEO外部対策(被リンク評価を高める施策):10万円~
- SEO内部対策(内部構造を最適化する施策):10万円~
- CV導線改善:10万円~
SEOで特定のキーワードで上位表示される条件は、以下の通りです。
ご覧の通り、被リンク評価と内部構造評価も併せて検索順位が決定されるため、多少の対策は必要です。
ただし、構築段階で自然に被リンクが集まりやすいサイトにできていたり、すでに内部構造が最適化できている場合、費用はほとんど発生しません。
内部・外部対策の他、流入した人のコンバージョン率を改善するための施策も随時行うことが多いです。
問い合わせフォームの改善(EFO)やホワイトペーパーの設置、各ページのコンバージョン導線の見直しなどが該当します。時にコンバージョン率が5~10倍になるケースもあるため、欠かせない施策です。
CV導線改善費用は、外注した場合最低10万円程度です。
SEO内部対策・外部対策も含めた各種SEO対策の外注にかかる費用について詳しく知りたい方は、「SEO対策にかかる費用相場や料金体系・見積もり・内訳を徹底解説」を参考にしてください。
効果測定環境の構築費用
効果測定環境の構築にかかる費用は、最低10万円程度です。
オウンドメディアの効果測定には、主に以下のツールが使われます。
- Google Search Console(必須):検索表示回数やクリック率、XMLサイトマップ送信などに使用
- GA4(ほぼ必須):CV数・CV率などユーザーのサイト内での行動を測定
- 検索順位モニタリングツール:公開した記事の検索順位を確認
上記のうち、Google Search Console(以下サーチコンソール)は必須です。GA4もほぼ必須だと言えるでしょう。それぞれ無料で利用可能です。ただし、サーチコンソールやGA4で初期の測定環境を正しく行うのは、初心者には難しいため外注費が最低10万円程度かかります。(サーチコンソールは簡単なので自力でもできます。)
その他に、掲載した記事の検索順位をモニタリングするツールもあった方が便利です。
当社のおすすめは、ahrefsというツールです。
検索順位のモニタリングや競合分析が月額12,500円から利用できます。
サイト保守費用・サーバー維持費用・CMS利用料
サイト保守費用・サーバー維持費用・CMS利用料の相場は、それぞれ以下の通りです。
- サイト保守費用:5,000円~20万円/月
- サーバー維持費:5,000円~20万円/月
- CMS利用料:0円~10万円/月
サイト保守費用は、オウンドメディアにバグがあった際や機能追加を行いたい歳のための費用です。小規模サイトであ5,000円~20万円で保守が受けられますが、規模が大きくなれば数100万円となる場合もあります。
サーバー維持費用は、必ず発生します。サーバーのスペックによって費用が増えます。サイトの閲覧数に合ったサーバーを用意しないと、速度が遅くなりSEOにも悪影響です。従量課金でスペックを切り替えられるクラウドサーバー(AWSやGCPなど)がおすすめです。
CMSは無料で利用できるWordPressをカスタマイズして活用しているところが中心ですが、有料のCMSを使用している企業も少なくありません。各CMS毎の利用料がかかります。
担当社員の人件費
専任にしろ兼任しろ担当社員の人件費は発生します。
小~中規模なメディアであれば一人専任の担当を付け、記事制作など工数がかかる業務を外注することで十分成功可能です。実際、記事制作など手を動かす業務は外注してしまった方が低コストなうえ、固定費にもならないので経営的にもメリットが多いでしょう。
社内の人材でどこまでやるかは経営的な判断が必要がですが、外部に丸投げではなく自社で最低限のノウハウを蓄積できるだけの体制で取り組むのがおすすめです。ノウハウが蓄積できれば、別事業の展開などにも活かせるでしょう。
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オウンドメディアで成果創出するまでの費用シュミレーション【ケース別】
オウンドメディアの構築や運用は、目的や予算によって必要な費用が変わってくることは、先述したとおりです。
ここでは、様々なケース別に、オウンドメディア構築・運用にどのくらいの費用がかかるのか以下の4パターンでシュミレーションしてみました。
- ケース1:最小限の費用×社内リソースあり×コンテンツSEOノウハウあり
- ケース2:費用はかけられる×社内リソースなし×コンテンツSEOノウハウなし
- ケース3:自社サイト(CMS)あり×社内リソースあり××コンテンツSEOノウハウなし
- ケース4:note活用×社内リソースなし×コンテンツSEOノウハウなし
それぞれ解説していきます。
ケース1:最小限の費用×社内リソースあり×コンテンツSEOノウハウあり
費用を最小限に抑えたいという希望があり、社内でのオウンドメディア運用に際して人的および知的資本があるケースがある場合、初年度のトータルコストや内訳は下記の通りです。
費用項目 | 想定費用 |
---|---|
サーバー維持費・サイト保守費用・CMS利用料 | 2万円×12ヶ月 |
サイト構築費 | 50万円 |
人件費 | 30万円×1人×12ヶ月 |
記事制作費 | 3万円×40本 |
その他各種マーケティング費用 | 30万円 |
初年度トータルコスト | 572万円 |
最小限の費用という希望があるため、サイト構築費は抑え、使用するCMSはWordpressのような無料のものもしくは低価格のものを採用します。サーバー代や保守費用を含め月間2万円程度と見積り。
社内でのオウンドメディア運用に際してノウハウはあるため、デザインやコーディングの部分だけWEB制作会社に外注します。外注費は50万円程度と想定。
記事制作が40本程度なので、社員数も1人で十分です。(他業務と兼任であれば2~3名程度)
トータルコスト572万円と高く感じますが、人件費以外は固定費ではないため回収できる売り上げに応じて予算を投下できます。
ケース2:費用はかけられる×社内リソースなし×コンテンツSEOノウハウなし
費用はかけられるが、社内でのオウンドメディア運用に際して人的および知的資本がない、ケース1と真逆のパターンですと、初年度のトータルコストは1000万円を超えてくるケースが多いです。
費用項目 | 想定費用 |
---|---|
サーバー維持費・サイト保守費用・CMS利用料 | 2万円×12ヶ月 |
サイト構築費(マーケティング的設計含む) | 200万円 |
記事制作費 | 3万円×100本 |
人件費 | 30万円×0.5人×12ヶ月 |
コンサルティング費 | 30万円×12ヶ月 |
その他各種マーケティング費用 | 30万円 |
初年度トータルコスト | 1094万円 |
社内リソース、運用の知識とともに不足しているため、オウンドメディアの企画や戦略設計を含めて考えられる制作会社に依頼しましょう。自ずと費用も高くなるため構築には200万円程度かかります。
また、ノウハウがないため継続的なコンサルティング費用も必要です。
オウンドメディアの管理者を社内から1人投じますが、この場合コンサルティング会社が多くの業務を請け負ってくれるため、複数名が兼任で0.5人分くらいのアサインをするのが適切でしょう。社内にノウハウがない場合、コンサルティングを依頼してしまった方がコスト的なメリットは大きいと言えます。
ケース3:自社サイト(CMS)あり×社内リソースあり××コンテンツSEOノウハウなし
自社サイトがありCMS機能もある場合はサイト構築費用が発生しません。新たにオウンドメディアを本格的に運用するにあたり、CMSを強化する場合、費用は多少発生します。
費用項目 | 想定費用 |
---|---|
サーバー維持費・サイト保守費用・CMS利用料 | 2万円×12ヶ月 |
記事制作費 | 3万円×40本 |
人件費 | 30万円×1人×12ヶ月 |
コンサルティング費 | 30万円×6ヶ月 |
その他各種マーケティング費用 | 30万円 |
初年度トータルコスト | 714万円 |
ノウハウがないと、コンサルティング費用が発生してくるため、どうしてもコストは高くなってきます。
ただ、コンテンツSEOの知見がないチームで取り組んでも、成功確率は低いです。
当社であれば月10万円~オウンドメディアコンサルティングを請け負っています。是非ご検討ください。
ケース4:note活用×社内リソースなし×コンテンツSEOノウハウなし
noteというメディアプラットフォーム上でオウンドメディアを運用している企業も多く存在(現在30,000社)しています。
noteとは、企業の記事型コンテンツを無料で掲載可能なサービス。以下のようにnote上で自社のオウンドメディアを構築できます。
noteの強みは以下の3つです。
- サイト構築費用・サーバー代などがかからない
- SEO外部対策・内部対策が必要ない(初めからSEOで勝てる基盤ができている)
- 検索以外からユーザーの流入が期待できる(noteは5,000万pv)
上記の強みから、コストを抑えられる点がnoteを活用する最大のメリットです。
費用項目 | 想定費用 |
---|---|
記事制作費 | 3万円×40本 |
コンサルティング費 | 30万円×6ヶ月 |
初年度トータルコスト | 280万円 |
上記の通り、サイト構築費や各種マーケティング費用などかからないので大幅にコストが抑えられます。
当社でもnoteを活用したオウンドメディア運用代行(コンサルティング)サービスを提供しているので、ぜひご検討ください。下記が詳細になります。
以上4つのケースから分かるとおり、オウンドメディア構築の費用は、サイト構築などの初期費用と人件費などの運用費が大きくかかわってくることがわかります。
その中でも特に人件費が月々の運用費として必要になってくるため、初期費用が少なくても、長期的に見ると月々の費用が高くなることも考えておかなければなりません。
- オウンドメディアを立ち上げたいがノウハウが全くない
- 戦略的にオウンドメディア運用をしたい
- 高い成果を創出したい
現在、上記のようなお困りごとがありましたら、オウンドメディア運用で圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。徹底的に定量的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。
オウンドメディアの費用対効果の考え方・計算方法
オウンドメディアの費用対効果の考え方や計算方法について解説していきます。
まず、オウンドメディアの費用対効果を考えるにあたっては運用目的を明確にすることが大切です。
オウンドメディアの運用目的は主に以下の5種類になるため、自社がどれに当てはまるのか考えてみてください。
- 商品の販売
- リード(見込み客)の獲得
- 人材採用
- 広告収入の獲得(アフィリエイト、Google AdSenseなど)
- 認知拡大・ブランディング
そのうえで、目的別の費用対効果計算方法についてそれぞれご紹介いたします。
運用目的別に見るオウンドメディアの費用対効果の計算方法
運用目的別にオウンドメディアの費用対効果の考え方と計算方法を見ていきましょう。
- 商品の販売
- リード(見込み客)の獲得
- 人材採用
- 広告収入の獲得(アフィリエイト、Google AdSenseなど)
- 認知拡大・ブランディング
それぞれ解説していきます。
①商品の販売
商品の販売を目的とするオウンドメディアの場合、費用対効果はオウンドメディア経由の商品販売で得た収益額をもとに、ROI(投資利益率)を計算することで求められます。
ROIの計算式は以下のようになります。
費用対効果(ROI)=(オウンドメディア経由の商品販売で得た収益額 – 運用費用総額) /運用費用総額 * 100
ROIのことを考えながら、オウンドメディア運用にあたりどれだけ商品を販売しなければいけないか、定量的な目標を設定しましょう。並行して投資額や予算の検討を行ってください。
②リード(見込み客)の獲得
オウンドメディア経由の資料請求やお問い合わせなど、リード(見込み客)獲得を目的とする場合、1リードあたりの受注額と受注率をもとに費用対効果を計算できます。
例えば、1リードあたりの平均受注単価(粗利ベース)が30万円、平均受注率が20%であれば、リード単価は以下のようになります。
30万円×0.2=リード単価:6万円
したがって、1件のリードにつき6万円の収益が出るということになります。
この数値をベースに、ROIを計算していいただくことでオウンドメディアの費用対効果を割り出すことが可能です。
費用対効果(ROI)=(リード単価※粗利 – 運用費用総額) /運用費用総額 * 100
オウンドメディア運用にあたっての成果目標はリード数に定め、投資総額を上回れるようにしましょう。
③人材採用
人材採用を目的としたオウンドメディアの費用対効果を考える場合は、求人広告費や人材紹介費といった採用コストをどれだけ下げられたかどうかが指標となります。
④広告収入の獲得(アフィリエイト、Google AdSenseなど)
アフィリエイトやGoogle AdSenseといったオウンドメディア運用によって発生する「広告収入」を目的とする場合の費用対効果は、広告収入から投資総額を差し引いた値になります。
⑤認知拡大・ブランディング
認知拡大やブランディングを目的とする場合、費用対効果の測定は難しいですができなくはありません。
非常に専門的な内容になりますが、負の二項分布という統計モデルを元に計算することで「認知度」とブランディングによりもたらされる「消費者からの好感度」がどれだけ売上に貢献しているかより厳密に調べることが可能です。
なお、オウンドメディアの費用対効果について詳しく知りたい方は、「オウンドメディアの費用対効果|考え方や計算方法・効果を高めるコツまで」を参考にしてください。
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オウンドメディアを構築・運用する時の注意点
オウンドメディアを構築・運用するときの注意点は以下の通りです。
- 0円でオウンドメディアは構築・運用できない
- オウンドメディアはどの工程を外注するかで費用が変わる
- 格安WEB制作会社に頼むとかえって高くつくことも
それぞれ詳しく解説します。
0円でオウンドメディアは構築・運用できない
注意点の1つ目が「0円でオウンドメディアは構築・運用できない」ことです。
オウンドメディアを構築する場合、必ず費用がかかってきます。それは、自社で作成する場合でもドメインやサーバー代は必須となるからです。また、メディア運用には人的リソースを割く必要もあります。そのため、社内人件費も必ず考慮する必要があります。
ただし、自社内ですべて完結させる場合、オウンドメディアが効果的に運用できないこともあるため注意が必要です。場合によっては、外注した方が安くなったケースは予想以上にあります。
そのため、自社内ですべて完結させると考えている方は、社内人件費やリソースと、外注した場合と比べて、どちらがお得になるかを考慮することをおすすめします。
オウンドメディアはどの工程を外注するかで費用が変わる
2つ目が「オウンドメディアはどの工程を外注するかで費用が変わる」ことです。
先ほど紹介しましたが、オウンドメディアを構築するときの工程費用は内訳されており、どの工程を外注するかで費用が変わってきます。社内にオウンドメディアの運用に知識がある方がいれば最低限の費用で済みますが、いない場合は外注する工程が多い分、費用がかかることになります。
そのため、低コストでの運用を希望する場合は、可能な限り社内で対応し、どうしても難しい部分だけ外注するのが良いでしょう。
格安WEB制作会社に頼むとかえって高くつくことも
最後が、格安WEB制作会社に頼むとかえって高くつくこともある点に注意したほうが良いことです。
オウンドメディア構築を外注するときは、複数の業者を比較して外注することが大半です。その際に、安さだけで業者を選ぶとサポートや品質が不十分なこともあり、思っても見ない結果となる場合があります。
特にマーケティングに弱い会社に依頼すると、後からSEO面で大きな修正が必要になるリスクも。
企画や計画、デザイン、コーディングなどをセットにして、数万円で外注可能な企業もあります。費用だけを見ると魅力的に見えますが、こういった場合無料のテンプレートだけを使用したり、ほかの要望には答えてくれなかったりすることも少なくありません。その結果「思っていた内容とは大きく異なっていた」ということも起こります。
オウンドメディアの構築と運用は工程が多く、加えて多くの人員がかかわるので、極端に安くできないのが通常です。ここで紹介した費用相場や内訳を確認し、あまりにも格安なところや、サービスの質に不安があるようなところは断るようにしましょう。
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オウンドメディア構築費用の内訳
ここからは、オウンドメディア構築にかかる費用の内訳について解説します。
オウンドメディア構築費用の内訳は以下のとおりです。
- 企画・ディレクション費
- CMS構築費
- コンテンツ制作費
- デザイン・コーディング費
以下で具体的な内容を簡潔に説明します。
企画・ディレクション費
オウンドメディアを運営するには、ターゲットユーザーにどのような情報発信やコンテンツを届けるのかなどの企画や計画が必要です。
企画・ディレクション費は、オウンドメディア運営に必要な全体のデザインや記事の構成を検討し、デザイナーやライターなどの各担当者に指示を出し進捗管理を行なうものです。
主に「プロジェクトマネージャー」や「ディレクター」が担当しており、自社と意見交換やミーティングを重ねながらオウンドメディアを構築していきます。
企画・ディレクション費の目安は、全体の10%前後です。
CMS構築費
CMS構築費は、Webページの編集を簡単にかつ便利に行なえるツールを使用し、オウンドメディアを構築する費用です。
CMS構築費は、Wordpressのような既存のCMSを使う場合と、独自開発する場合などがあります。独自開発する場合は、数100万円かかることもあるため、費用をおさえるなら、Wordpressのような既存のCMSを使う方がおすすめです。
コンテンツ制作費
コンテンツ制作費は、オウンドメディアを構築するときに使用する、画像や動画、記事などのコンテンツ制作にあてられる費用のことです。コンテンツの量や画像の数といった条件で価格が変わってきます。
記事作成費用は、1記事5万円が目安となっています。さらに、オリジナルの画像や動画を使用した場合は追加費用が発生します。
デザイン・コーディング費
デザイン・コーディング費は、オウンドメディア全体のデザインを行なうデザイナーと、HTMLやCSSといったソースコードをコーディングするプログラマーに支払われる費用です。
デザイン費は、既存のCMSツールを使用する場合と、オリジナルで作成する場合があり、既存のCMSツールを使用した方が費用を押さえられます。反対にオリジナルなものにこだわりたいのであれば費用は高くなりますが、オリジナルで作成するのも良いでしょう。
コーディング費もデザイン費と同様に、既存のCMSツールを利用すれば、費用を押さえられます。本格的なオウンドメディアを構築したい場合は、オプションやプラグインの追加が必要となり、その分費用も高くなります。
まとめ
本記事では、オウンドメディア構築~運用にかかる費用相場から料金別の特徴、作業内容、注意点を解説しました。
オウンドメディア構築・運用の費用相場は、目的や依頼範囲に応じて費用が変動します。
まとめると下記の通りです。
オウンド構築費用
目的別のオウンドメディア構築費用は以下の通りです。
初期費用 | サイト保守費用 | 運用費 | 発注先候補 | 制作期間 | |
---|---|---|---|---|---|
最小限のオウンドメディアを構築したい | 無料〜20万以下 | 無料〜1万円/月 | 無料~100万円以上 | ・フリーランス ・中小制作会社 | 1週間〜1ヶ月 |
オリジナルデザインのオウンドメディアを構築したい | 20〜100万円以下 | 1万円〜5万円/月 | 無料~100万円以上 | ・中小制作会社 | 1ヶ月〜2ヶ月 |
本格的なオウンドメディアの新規構築がしたい | 100〜300万円以下 | 5万円〜20万円/月 | 無料~100万円以上 | ・中小制作会社 ・大手制作会社 | 2ヶ月〜4ヶ月 |
稼働中オウンドメディアの大規模リニューアルがしたい | 300万円以上 | 20万円以上/月 | 無料~100万円以上 | ・中小制作会社 ・大手制作会社 | 3ヶ月〜6ヶ月 |
オウンドメディア運用にかかる費用
オウンドメディア運用にかかる費用は以下の通りです。
- 新規記事制作費用:3~5万円/本(50~100本程度制作するメディアが多い)
- 記事リライト費用:2~5万円/本
- SEO・オウンドメディア運用のコンサルティング費用:20~40万円/月(ノウハウがない場合は必須)
- その他のマーケティング施策にかかる費用
- SEO外部対策:10万円~
- SEO内部対策:10万円~
- CV導線改善:10万円~
- 効果測定環境の構築費用:10万円~
- サイト保守費用:5,000円~20万円/月
- サーバー維持費:5,000円~20万円/月
- CMS利用料:0円~10万円/月
- 担当社員の人件費:30万円/人
オウンドメディア構築は、制作だけなのか、コンサルティングも外注するかなどによって、費用は異なってきます。そのため、予算や社内リソースを考慮しながらwebマーケティング会社を上手に活用することが大切です。
また、格安WEB制作代行会社には注意が必要です。何も考えずに外注してしまうと、思っても見ない結果や費用となる場合もあります。そのため、どの工程を外注して、どの工程を自社で行なうかを決めてから外注するようにしましょう。
- オウンドメディアを立ち上げたいがノウハウが全くない
- 戦略的にオウンドメディア運用をしたい
- 高い成果を創出したい
現在、上記のようなお困りごとがありましたら、オウンドメディア運用で圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。徹底的に定量的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。