リーズナブルサーファーモデルとは?意味やSEO対策への活かし方

この記事でわかること
  • リーズナブルサーファーモデルの意味や仕組み
  • リーズナブルサーファーモデルのSEOへの活かし方
オウンドメディア運用コンサルタント紹介①渡邉志明

この記事の著者渡邉 志明(シュワット株式会社 代表取締役)

SEOコンサルティング会社の経営者。
これまで複数のwebメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。

SEO対策を取り組むにあたり、リーズナブルサーファーモデルについて理解しておきましょう。
内部リンクの構築や被リンク獲得施策、キーワード選定が正しいロジックのもとで取り組めるようになります。

本記事では、リーズナブルサーファーモデルの意味や考え方、仕組みについてわかりやすく解説。
SEOへの具体的な活かし方まで紹介していますので、ぜひご一読ください!

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目次

リーズナブルサーファーモデルとは

リーズナブルサーファーモデル(Reasonable Surfer Model)は、Googleが取得しているリンクに関連した特許の一つで、ページ内のクリックされやすいリンクに対してより多くのPageRankを配分するアルゴリズムです。

まず前提知識として、GoogleではWebページそれぞれに対して”PageRank(ページランク)”という0~10の11段階でランク付けを行っており、PageRankが高いほど検索エンジンからの評価も高いです。

PageRankは、ページ間のリンクを通して受け渡しが行われるため、良質なリンクを多く受けているページほど高くなります。(PageRankの受け渡しは、リンクジュースの受け渡しと同義です。)

リーズナブルサーファーモデル以前の「ランダムサーファーモデル」では、設置されたリンクの先にあるページそれぞれに対して平等にPageRank渡しが行われていました。

一方でリーズナブルサーファーモデルでは、リンクの位置や色、数などを解析し、よりクリックされやすい質の良いリンクほど、より多くのPageRank渡しが行われます。

例を挙げると、下図の通りクリックされやすいページ上部や本文のリンクは多くのPageRankが、反対にクリックされにくいフッターリンクは少ないPageRank受け渡しが行われます。

ランダムサーファーモデルとリーズナブルサーファーモデルの違い

最近注目を集めているトピッククラスターモデルは、リーズナブルサーファーモデルの考えをベースに考案されたSEO戦略です。詳しく知りたい方は、「トピッククラスターモデルとは?SEO効果や作り方、事例まで」を参考にしてください。

参考:Search Engine Land「SEO Implications Of Google’s “Reasonable Surfer” Patent」

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リーズナブルサーファーモデルの背景にある考え方

リーズナブルサーファーモデルがスタートした背景には、ユーザーはページ内にあるリンクをランダムにではなく、自分の意志でクリックしたいものをクリックすると考えられるようになったことが挙げられます。

今聞くと当たり前なように感じますが、以前までユーザーはページ内のリンクをランダムにクリックすると考えられていました。(実際、世の中にはいろんな人がおり、Webの使い方も人それぞれなので、その考え方もわかります。)

このような考え方から、Googleがサービス提供開始した際には、ランダムサーファーモデルが取り入れられていたのです。

しかし、Googleのユーザー行動データが蓄積されるにつれ、ユーザーはページ内のリンクを無造作にクリックするのではなく、位置や色、デザインによってリンクのクリックされやすさが変わることがわかりました。

このような背景から、リーズナブルサーファーモデルが導入され、リンクの性質によって受け渡すPageRankを変えるアルゴリズムへと変更されたのです。

外部サイトからの被リンクを集める際は、リーズナブルサーファーモデルの考えを理解し、良質なものを集めることが大切です。同時に自分のサイト内で内部リンクを設置する時もリーズナブルサーファーモデルに基づく構造設計を行うと良いでしょう。

では具体的にどのような条件で、クリックされやすい良質なリンクだと判断されるのでしょうか。
次章で詳しく見ていきましょう。

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リーズナブルサーファーモデルにおける質の高いリンクとは

リーズナブルサーファーモデルにおけるクリックのされやすい”質の高いリンク”は、以下のような条件を元に判定されます。

  • コンテンツの編集上、自然に配置されたリンク
  • ページ内の良い位置にあるリンク
  • クリックされやすい色やサイズのリンク
  • アンカーテキストや周辺テキスト
  • リンクを設置しているページに関わる要素
  • リンク先のページに関わる要素
  • 実際のユーザー行動データ

それぞれ解説していきます。

コンテンツの編集上、自然に配置されたリンク

コンテンツを編集する中で、自然に配置されているリンクはクリックされやすい良質なリンクだと判断されやすいです。

例えば、以下の例を見てみましょう。

【OK例】

コンテンツの編集上自然に設置された被リンク

【NG例】

リンク集など不自然な被リンク

OK例では、被リンク先の記事に関連する見出しの中で自然な形でリンクが設置できています。
一方、NGでは「リンク集」という形でリンクをまとめて掲載しており、ユーザーが実際に記事へ遷移するような導線ではありません。

このように、自然に設置されているリンクはクリックされやすいと判断されやすく(実際にクリックされやすい)、リーズナブルサーファーモデルにおいての良質なリンクとみなされます。

ページ内の良い位置にあるリンク

ページ内での位置によっても、リンクのクリックされやすさが変わります。

例えば、メインコンテンツ内にあるリンクの方が、フッターやサイドバーにあるリンクよりも、当然クリックされやすいでしょう。

Googleもこの考え方を理解しており、リーズナブルサーファーモデルにおいてはメインコンテンツのリンクの方がフッターのリンクよりも重要度の高いリンクだと判定されるのです。

SEO by the Sea」の解説を元に、表にまとめると以下のような評価基準となっています。

位置評価評価順※あくまで目安値
グローバルナビゲーション
(ヘッダー)
評価されやすい1
パンくずリスト評価されやすい2
本文内評価されやすい3
サイドバー評価されづらい4
フッター評価されづらい5

基本的に、重要なページへの内部リンクはグローバルナビゲーションやパンくずリスト、本文内に設置することが大切だと言えるでしょう。

クリックされやすい色やサイズのリンク

リンク自体のデザインや性質もクリックのされやすさに影響を与えます。

例えば、フォントサイズが小さく背景色と色が似ていて目立ちにくいリンクは当然ですがクリックされにくいでしょう。

リーズナブルサーファーモデルでは、以下のような各種条件でリンクに対する評価が変わります。

  • リンクの色:リンクの色が背景色と同化しているものや灰色で目立ちにくいものは評価が低い
  • フォントサイズ:フォントサイズが小さい過ぎるものは評価が低い
  • リストタグの中にあるリンク:リンクのある順番が評価に影響する
  • 画像リンクかテキストリンクか:テキストリンクの方が評価が高い
  • 画像リンクの場合サイズはどうか:画像サイズやアスペクト比が評価に影響する

以上のような点がリンクを通したPageRankの配分量に影響を与えます。

リンクの数

リンクの数もリーズナブルサーファーモデルにおいてPageRankの配分量に影響を与えます。

例えば、リンク集ページなどあまりにリンク数が多いページは、それぞれのリンクはクリックされにくく配分量も少なくなるでしょう。

PageRankが配分されるからと言って闇雲にリンクを設置せず、ユーザーの利用しやすさを考えた配置をするようにしてください。

アンカーテキストや周辺テキスト

リンクのアンカーテキストや周辺テキストも、PageRankの配分量に影響を与えます。

Googleの特許から読み取ったところポイントは以下の通りです。

  • アンカーテキスト内の単語数(=文字数)
  • アンカーテキストの内容
  • アンカーテキストがどれだけ商業的か
  • アンカーテキストに関連するトピッククラスター
  • リンクの周辺テキストの文脈

ポイントは多いですが、まずはアンカーテキストや周辺テキストにリンク先ページの対策キーワードを自然に含むことを抑えておくと良いでしょう。

リンクを設置しているページに関わる要素

リンクを設置しているページも以下のような要素からPageRankの配分に影響を与えます。

  • URLもしくはURLの一部
  • ページがあるサイト
  • ページ内にあるその他の見出しや単語の存在
  • ページが属するトピッククラスター
  • ページが属するトピッククラスターとアンカーテキストのトピッククラスターにどれだけ関連性があるか

ページが属するトピッククラスターが要素にの一つに含まれていますが、これはページ同士の関連性のことを意味しています。

同じトピッククラスター内の関連性が高いページ同士をリンクで結ぶことにより、より多くのPageRankの受け渡しが行われるのです。

リンク先のページに関わる要素

リンク先のページも以下のような要素からPageRankの配分に影響を与えます。

  • URLもしくはURLの一部
  • URLに含まれる単語
  • URLの長さ
  • リンク先ページがあるサイト
  • リンク元ページのドメインとリンク先ページのURLの関連性

以上のような要素が影響を与えますが、コントロールが難しいところなので、そこまで気にしなくてもよいでしょう。

実際のユーザー行動データ

実際のユーザー行動データも、PageRankの配分に影響を与えます。

したがって、結局はユーザーのことに重きを置いたリンク配置を行うことが最重要なのです。

以下のようなユーザー行動データからリンクの評価が行われます。

  • リンクのクリック数
  • 他のリンクに比べたリンクのクリック数
  • リンクがクリックされていない期間はどれくらいあるのか
  • ユーザーが検索しているキーワード
  • ユーザーが使用している言語やユーザーの興味関心
  • どのようにそのページにたどり着いたか(検索からか、ブックマークからか、リンクを辿ってきたかなど)

SEOのテクニックも重要ですが、ユーザーファーストであることはさらに重要です。
小手先のテクニックに走りすぎず、ユーザーにとってはどのようなページが使いやすいかを常に考えてリンクの配置を行っていきましょう。

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リンクの品質を決めるその他の条件

リーズナブルサーファーモデルとはやや外れますが、リンク(特に外部リンク)の品質を決める条件には以下のようなものがあります。

リンク元のページ/サイトの権威性や信頼性

リンクが設置されたページ/サイトの権威性や信頼性が高いほど、質の高いリンクだとみなされます。

権威性や信頼性が高いとは、被リンク評価が高い(=PageRank)が高いということです。

したがって、被リンクを増やす際は権威性や信頼性の高いサイトやページからのリンクを狙いましょう。

リンク元とリンク先のサイトの関連性

リンク元とリンク先のサイトが扱う情報の関連性も影響を与えます。

同じトピックを扱うサイトからの被リンクは、SEO効果が高いと元Googleエンジニアも述べています。

rel属性の有無

nofollow属性などのrel属性が付与されている場合、PageRankの受け渡しは基本的に行われなくなります。
※稀にPageRank配分が行われるケースもあります。

以上のような条件がリンクによって得られるSEO効果に影響を与えるため、特に外部サイトからの被リンクを集める際は意識をするとよいでしょう。

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リーズナブルサーファーモデルを意識したSEO対策のポイント

リーズナブルサーファーモデルを意識したSEO対策のポイントについて、「内部リンクの場合」、「外部リンクの場合」、「キーワード選定の場合」、それぞれで解説していきます。

内部リンク

リーズナブルサーファーモデルのアルゴリズムに沿い、内部リンクでは以下のようなポイントを意識しましょう。

トピッククラスターモデルを意識した内部リンク設置

  • トピッククラスター郡の中で相互にリンクを設置する
  • 重要性が高いピラーページへのリンクはページ上部など評価されやすい位置に設置する
  • すべてのクラスターページからピラーページにリンクを設置する
  • 他のトピッククラスター郡の全く無関係なページへとリンクを設置しない

その他の要素を意識した内部リンク設置

  • アンカーテキストにリンク先ページの対策キーワードを自然に含む
  • 周辺テキストにもリンク先ページの対策キーワードを自然に含む
  • クリックされやすい色やサイズのリンクにする
  • 重要なページへのリンクはできるだけテキストリンクにする
  • 重要なページへのリンクはできるだけ評価されやすい位置に設定する
  • ユーザーに配慮した自然なリンク設置をする など

以上のような点を意識して適切な内部リンクの配置を検討しましょう。

外部リンク(被リンク)

被リンクを集める際は、以下のような点を意識するとよいでしょう。

  • 取り扱う情報の関連性が高いサイトから被リンクを集める
  • 権威性の高いサイトやページから被リンクを集める
  • アンカーテキストにリンク先ページの対策キーワードを含んでもらう
  • 低品質なページからの被リンクは集めない
  • コンテンツの編集上自然な形でリンクを設置してもらう など

以上のようなポイントを抑えて、被リンク獲得施策を進めていきましょう。

なお、被リンクの獲得方法について詳しく知りたい方は、「被リンク獲得方法 完全ガイド|正しく効果的な被リンクの増やし方」を参考にしてください。

キーワード選定(トピッククラスターモデル)

キーワード選定にあたっては、リーズナブルサーファーモデルを反映したトピッククラスターモデルを意識して行うのが推奨されます。

トピッククラスターモデルとは、Webサイト内のコンテンツを特定のテーマ(トピック)ごとにグループ化し、それらのコンテンツ同士を内部リンクで結びつけることで、検索エンジンからの評価を高めるためのSEO戦略です。

例えば、ニキビ治療を行う新宿のクリニックが、”ニキビ”というトピックでSEO対策を進める場合、「ニキビ 治療」や「ニキビ 原因」といった関連のキーワードに対策したコンテンツを充実させ、それぞれを内部リンクで結ぶようなイメージになります。

内部リンクで結びつけたコンテンツ群全体の検索順位上昇やE-E-A-Tの内の専門性評価向上といった高いSEO効果が期待できます。

トピッククラスターモデル

リーズナブルサーファーモデル内でも複数回登場する通り、同一トピッククラスター郡のページ同士を結ぶリンクは評価されやすく、より多くのPageRank受け渡しが行われます。

したがって、トピッククラスターモデルを導入することでページ同士でより多くのPageRank受け渡しが行われ、相乗効果的にコンテンツ郡全体の検索順位が上がりやすくなるのです。

サイトにもよりますが、基本的には積極的に取り入れることが推奨されます。

なお、トピッククラスターモデルについて詳しく知りたい方は、「トピッククラスターモデルとは?SEO効果や作り方、事例まで」を参考にしてください。

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よくある質問

よくある質問に対して、Q&A形式で回答していきます。

PageRankの調べ方はある?

PageRankは以前までGoogleトレンドバーから調べることができましたが、今は調べることができません。

また、Google特許を参照して計算することができますが、非常に時間がかかるためおすすめしません。

ただし、ツールを使用してPageRankに類似した値を調査することは可能です。

例えば、「Ahrefs」というツールを用いることで、UR(URL評価)という指標を調査可能ですが、これはPageRankを導く公式とほぼ同じ方法で算出されているため、かなり参考になる値だと言えます。

以下のように0~100までで算出可能です。

Ahrefsで測定したUR

ランダムサーファーモデルとは?

ランダムサーファーモデルとは、ユーザーがページ内のリンクを無作為にクリックするという想定の下、ページ内に設置されているPageRankの受け渡しが平等に行われるアルゴリズムです。

リンクジュースとは何ですか?

リンクジュースとは、あるWebページから別のWebページへリンクが張られた際に、リンク元のページからリンク先のページへと受け渡されると考えられる、検索エンジンにおける評価価値(権威性)のことです。

リンクジュースの受け渡しとPageRankの受け渡しはほぼ同義で用いられています。

なお、Google公式用語ではありませんが、SEOを進めるにあたっては理解しておく必要のある言葉です。

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まとめ

ここまで、リーズナブルサーファーモデルについて解説してきました。

SEO対策にお困りではないですか?
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  • 検索順位改善だけでなく売上・利益にもつなげたい

現在、上記のようなお困りごとがありましたら、SEOコンサルティングで圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。SEO対策にとどまらず売上・利益などビジネス的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。

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この記事を書いた人

渡邉 志明(SEOニキ)のアバター 渡邉 志明(SEOニキ) シュワット株式会社|代表取締役

これまで複数のwebメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。SEOディレクターとして600以上のコンテンツで検索1位を獲得した実績を持つ。POSレジなどのITツール導入支援もしている。