- リンク否認の意味や重要性
- リンク否認を行うべきかどうかの判断基準
- リンク否認の方法とリンク否認ツールの使い方
この記事の著者:渡邉 志明(シュワット株式会社 代表取締役)
SEOコンサルティング会社の経営者。
これまで複数のwebメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。
低品質な被リンクやGoogleガイドラインに違反した被リンクは、低評価やペナルティの要因。
SEO対策に悪影響を与え、検索順位の低下を招きます。
そこで、”リンク否認”を行いGoogleに対してその被リンクとは無関係だということを示すのも選択肢です。
ただし、リンク否認は良い影響を与えている被リンクまで否認してしまい悪影響を与えてしまうことも。
そこで本記事では、リンク否認について、概要から正しいやり方まで詳しく解説していきます。
また、リンク否認を行うべきかどうかの判断基準や注意点についても紹介していますので、ぜひご一読ください!
なお、本記事ではリンク否認を中心に解説しています。その前に、被リンクの基礎知識から知りたいという方は、「被リンクとは?SEO効果や増やし方を初心者にもわかりやすく解説」を参考にしてください。
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リンク否認とは
リンク否認とは、低評価やペナルティにつながるような「リンク(被リンク)をサイトとは無関係だと検索エンジンに対して伝える処理」のことを指します。
Googleのリンクスパムポリシーに引っ掛かるようなリンクを否認することで検索順位改善やペナルティ防止を実現可能です。
2012年4月に加えられたペンギンアップデート以降、被リンクの数だけでなく質が重視されるようになりました。
低品質かつ不自然な被リンクの存在は、低評価やペナルティの要因となります。
Googleの提供するリンク否認ツールを用いて、サイトと無関係だということを適切に伝えましょう。
リンク否認ツールはプロフェッショナル向けの高度な機能です。十分なノウハウがない人が実施すると高品質な被リンクまで否認してしまい、検索パフォーマンスの低下につながりかねません。
本記事の内容をよく理解し、慎重に進めるようにしましょう。
リンク否認のSEO効果や必要性
リンク否認で得られるSEO効果や必要性について、以下の2点から解説していきます。
- Googleスパムポリシーに反するリンクを否認しペナルティを防止する
- 自社サイトへの不自然な被リンクを否認し低評価を防止する
それぞれ見ていきましょう。
スパムポリシーに反するリンクを否認しペナルティを防止する
リンク否認を行うことで、スパムポリシーに反する有料リンクなどと無関係だと検索エンジンに示すことができ、ペナルティを防止可能です。
スパムポリシーに違反し、ペナルティを受けてしまうと検索順位の低下や検索結果への非表示など、検索パフォーマンスの大幅な低下を招きます。
スパムポリシーに違反している疑いのある、被リンク元のドメインやページを「否認」することでペナルティが防止できるのです。
なお、誤った被リンク獲得によるペナルティや防止方法について詳しく知りたい方は、「被リンクのペナルティを防ぐには?SEO効果が出る被リンク獲得法」を参考にしてください。
自社サイトへの低品質な被リンクを否認し低評価を防止する
リンク否認を行うことで、低品質な被リンクからの悪影響を防止し、検索パフォーマンスの改善が期待できます。
サイトのSEO対策にはリンクビルディングが大切ですが、かつてとは違いただ数を増やせばいいというわけではありません。低品質な被リンクばかりだと、検索パフォーマンスの改善どころかむしろ悪化につながります。
このような特性を利用し、競合他社からの悪質な妨害工作でスパムリンクが大量に設置されることも。
定期的に自社サイトの被リンクをチェックし、必要に応じてリンク否認を行うことが大切です。
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SEOに悪影響を与える低品質な被リンクとは
まずは、SEOに悪影響を与える低品質な被リンクについて正しく理解しましょう。
具体的には以下のような方法で獲得した被リンクは低品質であり、悪影響やペナルティにつながります。
不自然かつ過剰な相互リンク
相互リンクは有効な被リンク獲得テクニックの一つですが、過剰かつ不自然だと低評価やペナルティの要因となります。
過剰な完全一致アンカーテキスト
リンクのアンカーテキストに対策キーワードを含むのは有効ですが、過剰に完全一致アンカーテキストが多いと低評価やペナルティの要因になります。
完全一致アンカーテキストとは、リンク先として設置してもらうページが上位表示を狙う検索キーワードと完全一致したアンカーテキストのことです。
対策キーワードを「SEO対策」とした場合、完全一致・部分一致それぞれで事例は以下のようになります。
- 完全一致:SEO対策
- 部分一致:SEO対策のやり方
完全一致や部分一致のアンカーテキストで被リンクを設置してもらうのは良い影響を受けられますが、被リンク元がすべてそうなっているのは不自然なため、ペナルティ対象になる場合があります。
お金を払った被リンク獲得
お金を払って被リンクを購入するのは、Googleガイドライン違反のためペナルティ対象になる可能性があります。
なお、別サイトに広告などを掲載するとどうしても有料で被リンクが設置されるケースもあるでしょう。
その場合は、そのリンクにnofollow属性やsponsored属性が付与されていればガイドライン違反にはなりません。
掲示板やコメントから不自然な被リンクを設置
掲示板や他サイトのコメント欄を通じて、不自然な被リンクを獲得するのはGoogleガイドライン違反のためペナルティ対象になる可能性があります。
リンクファームや相互リンク集ページから被リンクを設置
リンクファームや相互リンク集ページから被リンクを設置することも、Googleガイドライン違反であるためペナルティのリスクがあります。
リンクファームとは、SEO対策(検索エンジン最適化)を目的として、Webサイト同士で相互に大量のリンクを張り合うサイト群のことです。
また、相互リンクのみを目的としたパートナーページなど、相互リンク集からの被リンクもペナルティ対象です。
低品質なサイトやディレクトリから被リンクを設置
低品質なサイトやディレクトリからの被リンク設置も低評価やペナルティにつながるリスクがあります。
質の低いディレクトリやブックマーク サイトのリンク
引用:Google検索セントラル「リンクスパム」
また、そもそも低品質なサイトから被リンクをもらうことにメリットはありませんので、わざわざ被リンクを獲得する価値はないでしょう。
上記のような低品質で低評価やペナルティにつながるような被リンクは避けましょう。
既に受けてしまっているという場合は、本記事で紹介するリンク削除やリンク否認を行ってください。
なお、低評価やペナルティにつながる被リンクについて詳しく知りたい方は、「被リンクのペナルティを防ぐには?SEO効果が出る被リンク獲得法」を参考にしてください。
Googleサーチコンソールを使ってリンク否認ができる
Googleサーチコンソールに搭載されているリンク否認ツールを使用することで、リンク否認ができます。
Googleサーチコンソールとは?
Googleサーチコンソール(Google Search Console)とは、Googleが無料で提供している強力なウェブサイト分析ツールです。ウェブサイトの所有者や管理者にとって、Google検索におけるウェブサイトのパフォーマンスを監視、分析、改善するための必須ツールと言えるでしょう。
リンク否認ツールには、以下のリンクをクリックして直接アクセスしましょう。
なお、リンク否認ツールはドメインプロパティでは使用できません。
ドメインプロパティで登録している場合は、URLプレフィクスでサイトを登録し直しましょう。
リンク否認ツール使用は最終手段!必要性を慎重に判断する
リンク否認ツールの使用は検索パフォーマンスの低下を招きかねないため、あくまで最終手段。
必要性を慎重に判断するようにしましょう。
実際、リンク否認ツール使用時にも以下のような注意喚起がなされています。
否認ツールは複雑な機能であるため、慎重に使用する必要があります
使い方を間違えると、Google 検索結果でのサイトのパフォーマンスに影響が及ぶ可能性があります。ご自身のサイトに対して、スパム行為のあるリンク、人為的リンク、品質が低いリンクが数多くあり、それが問題を引き起こしていると確信した場合にのみ、バックリンクを否認することをおすすめします。
引用:Google Search Console「サイトへのリンクを否認する」
以上の注意書きにもある通り、明らかなスパムリンクや低品質リンクがあり、それらが確実に低評価やペナルティの要因になっているという場合のみ使用するようにしましょう。
また、スパムリンクや低品質リンクが見つかった際は、リンク否認ではなく設置元への削除依頼を先に行うことがGoogleには推奨されています。
基本的には、一度削除依頼をしたうえで削除できなかったという場合にリンク否認ツールを用いるようにしましょう。
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リンク否認の正しい進め方3ステップ
リンク否認の正しい進め方を、以下の流れに沿って解説していきます。
- 否認・削除対象リンクを選ぶ
- 否認の前に設置元に削除依頼する
- 否認リストを作成する
- 否認リストをリンク否認ツールにアップロードする
各工程のポイントを見ていきましょう。
①否認・削除対象リンクを選ぶ
否認・削除対象のリンクを選びましょう。
まずは自社サイトが受けている被リンク一覧データを取得します。
Google Search Consoleを開き、左側メニューの「リンク」をクリックしてください。
サイトが獲得しているリンク元サイトやアンカーテキストが確認可能です。
また、有料の被リンクチェックツールを使うとより確認しやすい一覧データを取得できます。
弊社が使用している「Ahrefs」で取得した一覧データは以下の通りです。
サーチコンソールとは異なり、被リンク元やアンカーテキスト、ドメインの権威性情報が一括で確認できるため、より否認・削除対象のリンクが選定しやすくなっています。
被リンク一覧データを取得したら、否認・削除対象を選定しましょう。
選定は慎重に行い、確実に悪影響を及ぼしていると判断できるものだけを選ぶことが大切です。
②否認の前に設置元に削除依頼する
否認すべき被リンクのリストができたら、まずは設置元サイトに削除依頼を行いましょう。
削除依頼は、サイトの問い合わせフォームなどからメッセージを送るのがベターです。
▼削除依頼メッセージ例文
突然のご連絡失礼いたします。
○○株式会社の△△と申します。
この度は、貴社の下記ページに設置されている弊社サイトへの
リンクを削除いただきたく、連絡をさせていただきました。
貴社のリンク設置ページ:[リンク設置ページのURL]
リンク先の弊社ページ:[自社ページのURL]
※ページ中部、「○○」という形で設置されているリンクのことです。
上記ページに設置されているリンクが弊社サイトへ悪影響を及ぼしている
可能性が高く、大変お手数ですがご対応いただけますと幸いです。
恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
できるだけどのリンクのことかわかりやすくすると、対応してもらえる可能性が高いでしょう。
なお、削除依頼をするとどうしても時間がかかってしまいます。
リンクによる低評価やペナルティの影響が甚大ですぐに解決したいという場合は、すぐにリンク否認対応をしていただいてOKです。
③否認リストを作成する
リンク否認ツールにアップロードするための否認リストを指定の方法で作成しましょう。
以下のポイントに沿って作成してください。
- 1行につき1つのURLまたはドメインを指定する
- サブパス単位(example.com/example)では指定できないので1つ1つURLを記載する
- ドメイン単位で否認する場合には「domain:」をつける(例→domain:example.com)
- ファイルはテキストファイル形式(*.txt)にする など
上記以外のポイントについては、「手順 1: 否認するリンクのリストを作成する」を参照
作成例は以下の通りです。
▼ドメインを指定
domain:example.com
▼ページを直接指定
https://example.com/article/001
https://example.com/article/002
④否認リストをリンク否認ツールにアップロードする
作成した否認リストを、リンク否認ツールからアップロードしましょう。
なお、否認リストをアップロードする際のポイントや注意点は以下の通りです。
- アップロードする否認リストはテキストファイル形式(*.txt)にする
- httpとhttpsどちらのプロパティもある場合は両方に対して否認リストをアップロードする
問題なくアップロードできたらリンク否認作業は完了です。
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リンク否認後の効果と注意点
リンク否認が完了した後の効果や注意点について、以下の点に沿って解説します。
- リンク否認の効果が反映されるまでの期間
- 定期的な被リンクチェックとリンク否認の必要性を検討する
それぞれ見ていきましょう。
リンク否認の効果が反映されるまでの期間
リンク否認の効果が反映されるまでの期間は、NEILPATELによると2~3ヶ月程度だとされています。
また、処理自体が完了するまでには数日かかるとされています。
なお、Googleから明確な期間は示されていないため、あくまで目安としてとらえてください。
サイトによって効果が出るまでの期間は異なるため、すぐに効果が出なくても焦らないことが大切です。
また、削除依頼の工程を挟むと時間がかかるため、よりスピーディーに対応する必要がある場合は、いきなりリンク否認をするとよいでしょう。
定期的に被リンクチェックを行いリンク否認の必要性を検討する
数ヶ月に一度でいいので、定期的に被リンクチェックを行いリンク否認の必要性を検討する機会を設けましょう。
自社でスパムととらえられるような施策を行っていなくとも、時に悪意ある競合サイトからスパムリンクを設置されることがあります。
未然に防ぐのは難しいため、定期的な被リンクチェックを行うことが大切です。
なお、被リンクチェックはチェックツールを使用するのが効率的です。おすすめツールを知りたい方は、「無料&有料の被リンクチェックツール14選|被リンク調査方法解説」を参考にしてください。
そもそもリンク否認することになるような被リンク獲得施策をしない
大前提として、リンク否認する必要性が出てくるような被リンク獲得施策を実施しないことも大切です。
被リンクはあくまで自然な形で獲得すべきで、王道はコンテンツマーケティングを主軸とした手法になります。
以下のような流れで、被リンク獲得を目指しましょう。
被リンクを設置してもらいたいターゲットサイトリストを作成する
まずは、被リンクを設置してもらいたい(もらえそうな)ターゲットリストの作成から進めてください。
ターゲットリストは、競合の被リンク元から取得するのがおすすめです。
「Ahrefs」などの調査ツールを使用すれば、以下のように一括で競合が獲得している被リンクデータを抽出できます。
抽出した被リンク元のうち、自社で獲得すべきサイトをリストアップしてください。
その際、後々リンク否認をすることになるような低品質なサイトや関連性の薄いサイトはターゲットから外しましょう。
ターゲットサイトリストがリンクを設置しやすいコンテンツを制作する
ターゲットサイトリストが完成したら、各サイトがどのようなコンテンツであれば被リンクを設置してくれそうか検討してみましょう。
被リンクが設置されやすいコンテンツの種類は主に以下の通りです。
- 調査データ系コンテンツ
- インタビューコンテンツ
- リストアップ系コンテンツ
- サービス比較コンテンツ
- 完全ガイド系コンテンツ
- 引用されやすい画像を含むコンテンツ
上記の内、競合はどのように被リンクを獲得しているか、自社でできそうなものはどれかといった視点でコンテンツを企画し、制作を進めましょう。
被リンク営業をする
コンテンツが完成したら、被リンク営業で各サイトに対してリンク設置を依頼しましょう。
どんなに優れたコンテンツを制作しても、そもそも知ってもらえなければリンクは設置されません。
被リンク営業で能動的にコンテンツをアピールすることで、被リンク獲得効率が大幅にアップします。
なお、ペナルティにならない正しい被リンク獲得方法について詳しく知りたい方は、「被リンク獲得方法 完全ガイド|正しく効果的な被リンクの増やし方」を参考にしてください。
リンク否認に関するよくある質問
リンク否認に関するよくある質問に対して、Q&A形式でお答えしていきます。
リンク否認ツールを使ってもGoogleサーチコンソールの外部リンク一覧に残っている
リンク否認ツールを使用し、否認に成功していてもGoogleサーチコンソールの外部リンク一覧には表示が残ります。
リンク否認ツールはあくまで検索エンジンに対して、無関係だということを示すシステム。リンクが削除されているわけではないので、Googleサーチコンソールの外部リンク一覧は表示が残り続けるのです。
Googleからリンク否認完了の連絡は来ますか?
Googleからリンク否認完了の連絡は来ません。
効果が出ず不安だという場合も焦らず、2~3ヶ月程度待ちましょう。
全く効果が出ないという場合はアップロードしたファイルに不備がないか改めて確認してみてください。
誤ってリンク否認してしまった場合にキャンセルできる?
誤ってリンク否認をしてしまった場合、否認リストファイルを再度アップロードすることでキャンセルすることができます。
ただし、処理には数日かかるためキャンセルということにならないよう、リンクの選定を慎重に行いましょう。
リンク否認ツールが使用できないのですが
リンク否認ツールはドメインプロパティだと使用できません。
サイトをURLプレフィクスでGoogleサーチコンソルに再登録する必要があります。
再登録の手順は、「ウェブサイト プロパティを Search Console に追加する」を参考にしてください。
まとめ
ここまでリンク否認について、詳しく解説してきました。
適切なリンク否認は、検索順位低下やペナルティを防止することができます。
ただし、誤った被リンクまで否認してしまうと検索パフォーマンスの低下にもつながりかねない施策でもあるため、細心の注意を払って実施するようにしましょう。
また、低品質な被リンクによって悪影響をうけないためにも、日ごろからホワイトハットは被リンク獲得施策を行うことが大切です。
自然かつ正しい被リンク獲得方法については、「被リンク獲得方法 完全ガイド|正しく効果的な被リンクの増やし方」を参考にしてください。
- 狙ったキーワードで検索上位がとれていない
- 戦略的にSEO対策をしたい
- 検索順位改善だけでなく売上・利益にもつなげたい
現在、上記のようなお困りごとがありましたら、SEOコンサルティングで圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。SEO対策にとどまらず売上・利益などビジネス的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。