オウンドメディアは意味ない?実施するかの判断基準や失敗する原因

オウンドメディア 意味ない?

この記事は、当ブログのコンテンツ制作・編集ポリシーに沿って制作されています。

この記事でわかること
  • オウンドメディアは意味がないと言われる理由
  • オウンドメディアの意味がなくなる失敗要因リスト
  • オウンドメディアをやるべきかどうかの判断基準
  • オウンドメディアの費用対効果や成功事例
オウンドメディア運用コンサルタント紹介①渡邉志明

この記事の著者渡邉 志明(シュワット株式会社 代表取締役)

オウンドメディア運用支援会社の社長。
これまで多数のwebメディア立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。
コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。

オウンドメディアの運用にあたり、以下のような疑問や課題をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

「オウンドメディアは意味がないと言われることもあるが、実際の有効性はどうなのか?」
「オウンドメディアを立ち上げたが効果を発揮せず意味がないと感じている」

そこで本記事では、オウンドメディアが意味ないと言われる理由から、失敗して意味がなくなる原因、実施すべきかの判断ポイントまで徹底解説。また、オウンドメディアの費用対効果や成功事例、他の施策との違いにまで触れているので、自社に最適な施策を判断できるような記事となっています。

ぜひご一読ください!

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目次

オウンドメディアを通して得られる成果・運用メリット

オウンドメディアは有効なマーケティングや採用の手段。

適切な運用により、具体的には以下のような成果を狙うことができます。

オウンドメディアを通して得られる主な成果
  • リードの獲得(見込み客情報の獲得)
  • 商品の販売
  • 認知拡大
  • ブランディング
  • 人材採用

オウンドメディア運用にあたっては、事前にどのような成果を得たいのか目的を定め、適切な形で運用することが成功のポイントです。

反対に、明確な目的のない状態で運用を進めてしまうと、「意味がない」となりがち

あらかじめ事業や会社の課題・展望から逆算し、明確な目的を定めたうえで、達成のための施策としてオウンドメディアがマッチするようであれば、はじめて取り組むことが大切です。

莫大な成果を得られる場合も

オウンドメディアが多くの企業に取り組まれている背景には、莫大な成果を得られた成功事例が多数存在していることが挙げられます。

例えば、弊社の支援している医療系企業では、リード獲得を目的にしたオウンドメディアを運用。
月間200件以上のリードを獲得し、支援1年半で10億円以上の売上を創出するに至りました。

「事業とオウンドメディアの相性」や「事業自体がどれくらい優れたものなのか」といった外的な変数も多いですが、ハマれば莫大な成果を得られるのがオウンドメディア運用なのです。

なぜ「オウンドメディアは意味ない」と言われがちなのか

「オウンドメディアは意味ない」と言われがちな理由には以下のようなものが挙げられます。

  • イマイチ成果に至るまでの流れが見えづらい
  • 成果が出るまでに時間がかかる
  • 構築や運用にかかるコストが高い
  • 競合性の高さや専門的なスキルが求められ難易度が高い

それぞれ解説していきます。

イマイチ成果に至るまでの流れが見えづらい

「オウンドメディアは意味がない」と言われがちな理由の代表例として、イマイチ成果に至るまでの流れが見えづらいということが挙げられます。

例えば、SaaSツールを提供する企業が「リード獲得」を目的にオウンドメディアを運営する場合、成果発生の流れは以下の通りです。

オウンドメディアでリードが発生する流れ

上図はマーケターから見ると「当たり前じゃん」となりますが、検索をあまり使わない人やインターネット経由でサービスの資料請求をしたことがない人から見ると「本当か?」と疑問を感じやすいものです。

特に、歴史の長い企業で決裁者が高齢の場合、その傾向は顕著になります。
担当者レベルでオウンドメディアの効果は理解できても、上層部の理解が得られず着手できないケースは多いです。

成果が出るまでに時間がかかる

昨今のオウンドメディアへの集客手段は基本的にSEO対策です。

オウンドメディアのSEO対策を行い、検索エンジンで上位表示されるようになるまでには、少なくとも3ヶ月以上は必要です。そのため、短期的な視点で成果を求めると、効果を実感できず「意味がない」と感じてしまう可能性はあるでしょう。

なお、オウンドメディアのSEO対策について詳しく知りたい方は、「オウンドメディアのSEO対策完全ガイド【2024年最新版】」を参考にしてください。

構築や運用にかかるコストが高い

オウンドメディアには構築から運用まで多くの費用がかかります。

オウンドメディア自体の構築に始まり、コンテンツ制作、SEO対策、サイト管理など、初期費用と継続的なコストが発生します。費用対効果が見えにくい場合、「意味がない」と判断されることがあるでしょう。

なお、オウンドメディアにかかる費用について詳しく知りたい方は、「オウンドメディア構築~運用の費用相場|料金別特徴・節約ポイント」を参考にしてください。

競合性の高い&専門的なスキルが求められるから難易度が高い

昨今は、オウンドメディアの効果の高さから施策として取り組む企業が非常に多くなっているため、競合性が高くなっています。

加えて、SEO対策やコンテンツ制作、Webサイト制作の専門的な知識やスキルが求められるため、成功難易度が高いと感じ「意味がない」と判断されるケースも多いです。

実際、競合性が高い分野で成功するためには極めて高いスキルが求められるので、必要に応じて外部パートナーも活用しながら成功を目指しましょう。

なお、製造業や建築関係など市場の大きさに対して競合性が低い分野も多いです。
そのようないわゆる「非EC化業界※」に属している場合は、オウンドメディア運用により莫大な成果を簡単に手に入れられるケースもあるのでおすすめです。
※Webマーケティング技術が他業界に比べて発達してきっていない業界。

渡邉

弊社の過去の支援先で、エレベーターの工事やメンテナンスを手がける企業様では、運用開始3ヶ月で検索上位を独占し、数億円の売上を創出するにいたりました。

「オウンドメディアって意味ないじゃん」となってしまう主なケース

オウンドメディアはやっても意味がないとなってしまう主なケースは大別すると以下の2種類です。

  1. そもそもオウンドメディアという手段が事業や目的にマッチしていない
  2. オウンドメディアの運用方法が適切ではない

それぞれ解説していきます。

そもそもオウンドメディアという手段が事業や目的にマッチしていない

オウンドメディアは、特性上事業や目的との相性があります。

例えば以下のようなケースでは、オウンドメディアというマーケティング手段が適切でない場合もあるでしょう。

そもそもターゲットユーザーが検索をしていない

基本的にオウンドメディアにおけるユーザーとのタッチポイントは検索エンジンとなります。

そのため、サービスのターゲットがそもそも検索をしていない場合や検索しているターゲットの数が少なすぎる場合は、採算が合わない場合があります。

ターゲットによる検索が行われていない場合はいくらオウンドメディアを頑張ってもなかなか成果に結びつかないため、取り組むべきかどうか慎重に判断しましょう。

なお、検索がどれくらい行われているのか調査する方法は、記事後半「検索市場の大きさ(=最大リターンの大きさ)」で詳しく解説しています。

他のマーケティング手段の方が費用対効果が高い

他のマーケティング手段の方が費用対効果が高い場合も、オウンドメディアに取り組むかどうかは慎重に検討しましょう。

例えば個人飲食店などは代表的な例です。
海鮮居酒屋が来客者増加を目的に、オウンドメディアを運用する場合「○○駅 居酒屋」といった検索をしているユーザーに自社のページを届ける必要があります。

実際に「○○駅 居酒屋」と検索してみると、上位は食べログやぐるなび、ホットペッパーなど、莫大な予算を持つ大規模グルメサイトが独占しています。このような競合性の高い市場で勝ち抜くには、莫大な予算と時間が必要です。

船橋駅 居酒屋の検索結果

そのため、このようなケースではオウンドメディアに取り組むよりも、チラシやSNS運用、広告運用の方が費用対効果が高くなります。

数多くあるマーケティング手段を比較し、費用対効果的に最適な方法を選ぶようにしましょう。

オウンドメディアの運用方法が適切ではない

事業や目的とマッチしていても、オウンドメディアの運用方法が適切でない場合は成果が出ず、「意味がない」となってしまいがちです。

運用方法が適切でないケースとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 明確に目的を設定していない
  • 事業にマッチした集客方法を理解していない
  • コンテンツの質が低い
  • 適切なSEO対策をできていない
  • コンバージョンに至る導線設計が悪い
  • 効果測定をしていない
  • 改善・更新をしていない
  • 継続せずに諦めてしまう
  • 競合とあらゆる面で差がありすぎる
  • そもそも事業やサービス自体がイマイチ
  • 外注パートナー選びが悪い

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

明確に目的を設定していない

目的が曖昧だと、戦略や対策キーワード、コンテンツの方向性、サイトのデザインなどあらゆる面が適切に設計できず、結果として誰にも響かない、成果に繋がらないオウンドメディアになってしまいます。

特に多い事例が、ただ何となく「情報発信したい」というだけで、ターゲットや達成したいゴールが明確でない状態でオウンドメディアを立ち上げてしまうケースです。

オウンドメディアはあくまで「手段」であることを理解し、目的達成や事業成長のためのツールとして、明確なKGIを設定し、それを達成するための戦略を立てるようにしましょう。

KGIの例は以下の通りです。

  • リード獲得数:6ヶ月後に200件/月
  • 流入数:4カ月後に10万pv/月
  • 採用応募:来年度に500件/年

上記のような明確なKGIを設定したうえで、逆算的にオウンドメディアの戦略や施策を決定しましょう。

事業にマッチした集客方法を理解していない

オウンドメディアへの集客方法は様々ですが、事業やターゲット層によって最適な方法は異なります。

例えば、SaaSツールを提供するBtoB企業がいきなり若年層向けのSNSで情報発信しても効果が薄い可能性が高いでしょう。

SEO、SNS、リスティング広告、メールマガジンなど、オウンドメディアへの集客方法の違いやそれぞれの特性を理解し、最適な方法で組み合わせるようにしましょう。

集客方法特徴
SEO検索エンジンからのアクセスを獲得。一度上位に表示されたら当面は無料でアクセスを獲得し続けられるので、成功できれば抜群の費用対効果を発揮する。プロが取り組めば成功確率も高い。ただしアクセスを一定以上得られるようになるまで時間がかかる
SNSXやInstagram等に投稿をしてオウンドメディアへのアクセスを集める。SEOと組み合わせて用いることで相乗効果的に集客が加速する。
YouTube動画を投稿してオウンドメディアへ誘導する。SEOやSNSと組み合わせると、相乗効果を発揮する。
Web/SNS広告リスティング広告や各種SNSへ配信する広告。実施すれば誰でもアクセスを短期的に集められるが、クリック課金で都度費用が発生するため、オウンドメディアだと費用対効果が悪くなる場合が多い。
メールマガジン取引先やメールマガジン登録者、過去の見込み客に対してコンテンツをメールマガジンで配信することでオウンドメディアへのアクセスを増やすことができます。

なお、ほとんどケースにおいて最初に取り組むべき集客方法はSEOです。SNSやリスティング広告に比べて、成功確率や費用対効果の面で優れているため、まずはSEOから始めることを推奨いたします。

なお、オウンドメディアの集客方法についt詳しく知りたい方は、「オウンドメディアの集客完全ガイド|流入を増やす12の方法」を参考にしてください。

コンテンツの質が低い

ユーザーにとって価値のない、低品質なコンテンツは、サイトへの訪問者を増やすどころか、ブランドイメージを損なう可能性も。

また、コンテンツSEOで成功しアクセスを増やすために最も重要な要素はコンテンツの質です。

検索順位を決めるのはGoogleなど検索エンジンですが、コンテンツに対しては以下のような評価をしています。

  • ユーザーの検索意図にマッチしているか
  • 検索意図を包括的に満たせるような内容になっているか など

上記の点が満たせているかどうかを判断する際、ページ内に検索意図を満たす内容が含まれているかといった点の他、ユーザーの行動データも評価指標としています。

例えばユーザーがそのコンテンツで疑問を解決できず別のコンテンツに移動して疑問が解決できて検索を終了した場合や読みづらくてすぐに離脱された場合などは、マイナス評価になります。

つまり、よくある「コンテンツにキーワードを含みましょう」といったSEOテクニック的な要素を抑えただけでは質の良いコンテンツとは言えません。
質の高いコンテンツを制作するためには、本質的にユーザーを満足させるような有用なコンテンツを目指すことに多くのエネルギーを割く必要があるのです。

ユーザーニーズを捉え、信頼できる情報源に基づいた、正確で分かりやすく、魅力的なコンテンツを提供しましょう。

また、現在はE-E-A-Tという要素も重視されており、専門家による監修やファクトチェック、質の高い画像や動画の活用なども有効です。

なお、オウンドメディアのコンテンツ制作のポイントについて詳しく知りたい方は、「オウンドメディアの記事作成完全ガイド|書き方のコツ・制作の流れ」を参考にしてください。

適切なSEO対策をできていない

再三述べていますが、SEO対策の成功なくしてオウンドメディアの成功は難しいです。

先ほどコンテンツの質がSEOで成功するために最も重要と述べましたが、その他にも以下のような要素が総合的に評価され検索順位が決定します。

  • 被リンク評価:オウンドメディアがどれだけ良質な外部サイトからのリンクを集めているか
  • 内部構造の評価:オウンドメディアのがどれだけ検索エンジンが理解しやすいものになっているか

図にすると以下の通りです。

SEOで上位表示するために必要な要件

したがって、オウンドメディアの運用の一環としてコンテンツ制作以外にも、被リンクの獲得や内部構造の改善といったことに取り組まなければSEOで成功できず「意味のない」オウンドメディアとなってしまうこともあるのです。

SEO対策が総合力勝負であることを理解し、適切に取り組んでいくようにしましょう。
自社にノウハウがない場合は、外部のパートナー企業を利用するのがおすすめです。

渡邉

弊社シュワット株式会社もオウンドメディアのSEO対策において業界屈指の実力を誇る企業です。ぜひお問い合わせください。

なお、オウンドメディアのSEO対策について詳しく知りたい方は、「オウンドメディアのSEO対策完全ガイド【2024年最新版】」を参考にしてください。

コンバージョンに至る導線設計が悪い

せっかくオウンドメディアに訪問してくれても、コンバージョンに至る導線が分かりにくければ(そもそもなければ)、成果の創出は期待できません。(特に、リード獲得や商品販売を目的とする場合)

よくある失敗例として、以下のようなケースがあります。

  • 問い合わせフォームが見つかりにくい
  • 資料請求ボタンが分かりにくい
  • 行動を促す導線(CTA)がない

例えば、弊社のコンテンツでは以下のように複数のコンバージョンに至る導線(CTA)を設置しています。

CTAの例

「SEO対策やその他の集客方法で流入数を増やす」→「コンバージョン導線を適切に設計し問い合わせに至る確率を高める」ことで、オウンドメディアの成果を最大化することができます。

効果測定をしていない

せっかくオウンドメディアを運用していても、適切な効果測定やアクセス解析をしていなければ、具体的な成果がわからず「意味がない」なってしまいます。加えて、どこに課題があるかわからず継続的な改善も難しいでしょう。

効果測定は以下のような項目について行いましょう。

検索順位対策キーワードやコンテンツ毎の検索順位
検索経由の流入数検索経由でどれくらいの数ユーザーが流入しているか
セッション数Webサイトへの訪問回数
フォームページへの遷移数お問い合わせフォームページなどにどれくらいのユーザーが遷移したか
フォームページの完了率お問い合わせフォームページの完了率
コンバージョン数コンバージョン(問い合わせや資料請求などビジネス上のゴール)が発生した数
コンバージョン率(CVR)流入したユーザーのうちコンバージョンした人の割合
被リンク数他のサイトから自分のサイトに貼られたリンクの数
SNSでの反応SNS上でのコメント、シェア、メンションなどを分析

また、効果測定には以下のようなツールを用います。
導入や活用に専門的な知識が求められる部分もありますので、必要に応じて外部パートナーを思料してください。

GoogleサーチコンソールGoogle公式の無料ツール。インデックス数やリンク、クリック率など測定可能。
GoogleアナリティクスGoogle公式の無料ツール。コンバージョン数/率やフォーム完了率など測定可能。
Ahrefs有料のツール。検索順位や被リンク数など競合も含め他項目が調査可能。
Semrush有料のツール。検索順位や被リンク数など競合も含め他項目が調査可能。

効果測定をしたうえで、課題を見つけで改善を図りましょう。

改善・更新をしていない

オウンドメディア運用施策の改善やコンテンツの更新をしていない場合も、成果が最大化せず「意味がない」となりがちです。

効果測定結果に基づき、戦略や施策、KPIの見直しを随時行いましょう。

また、コンテンツも公開して終わりではなく、必要に応じたリライトや定期的な情報の更新が必須です。
リライトとは、公開済みコンテンツの検索順位やCVR改善を目的に内容を加筆・修正することを意味します。

加えて、情報の更新を怠るとユーザーからの信頼度低下にもつながるため、随時対応が必要です。

継続せずに諦めてしまう

当方の考えとしてオウンドメディアは、適切な戦略と十分な行動量の元、継続的に運用ができれば必ず成功することができます。(弊社の過去の支援事例でその条件を満たしていて失敗したことは一度もありません。)

しかし、オウンドメディアの効果が出るまでには、どうしてもある程度の時間が必要です。
すぐに結果が出ず「意味がない」と諦めてしまっては、これまでの努力が無駄になってしまいます。

最低でも半年~1年は継続し、効果検証を行うようにしましょう。

PDCAサイクルを回しながら、長期的な視点で運用を続けることが重要です。

競合とあらゆる面で差がありすぎる

市場の競合性が極めて高く、競合とあらゆる面で”差がありすぎる”という場合は成果創出が難しく、オウンドメディアの「意味がない」となってしまうケースがあります。

例えば以下のような事例が想定されます。

リソースに差がありすぎる人員の数、予算に圧倒的な差がある。
DRに差がありすぎるWebサイトの被リンク評価(厳密には権威性)をあらわすDR(=ドメインレート)に差がありすぎる場合、勝つのに相当な努力が必要になる場合が多い。

リソースに関しては解説不要かと思いますが、2つ目のDRについては専門的な概念なのでもう少し詳しく解説します。

先ほど「適切なSEO対策をできていない」の箇所で述べた通り、検索順位が決まる際にはコンテンツの内容や質の他に、被リンク評価なども評価対象になります。

したがって、被リンク評価をあらわすDRに競合と差がありすぎる場合は、上位表示が難しいと言えるでしょう。

DRは、以下のツールで無料で調査することができます。

ウェブサイトオーソリティチェッカー

上記ツールで自身が狙いたい検索キーワードの上位表示10サイトを調査し、平均的なDRが60を超えている場合は非常に競合性が高いと言えます。

反対にDR20~30のサイトでも1位を獲れている場合、多くの予算を割かなくとも半年~1年の短期間で奪取可能です。

このようなケースでは、狙う市場を少しズラしてそこにリソースを投下するような戦略が求められます。
ランチェスター戦略的な発想です。)

ただ、競合とリソースやDRに差があっても、戦略やコンテンツの質で上回れば勝つことが可能です。
そのためには超優秀なブレーンが必要ですので、弊社のような実力十分な外部パートナーの活用も選択肢。

新規で競合性の高い分野でオウンドメディアを立ち上げたいという場合はぜひお問い合わせください。

そもそも事業やサービス自体がイマイチ

オウンドメディアはあくまで「マーケティング手段」であるため、核となる事業サイドがイマイチな場合、大きなビジネス的成果を生みだすことは難しいでしょう。

魅力的な事業やサービスでなければ、どんなにオウンドメディア運用に成功しても会社としての成功はありません。

また、魅力的なサービスであれば、サイトの滞在時間増加や被リンク獲得率向上、サイテーション増加など、SEO対策も複数の側面から事業サイドの影響を強く受けます。

まずは、商品やサービスを魅力的なものにすることが何より重要であることを理解しましょう。

渡邉

正直に言うと、オウンドメディア運用自体の成功は我々プロフェッショナルに依頼すればそこまで難しくありません。しかし事業やサービスのブラッシュアップは、やはり自社でやり抜くしかないでしょう。

外注パートナー選びが悪い

外部にオウンドメディア運用を委託する場合や支援を受ける場合、パートナー選びを間違えると、期待通りの成果を得られず「意味がない」となる可能性が高いです。

実績豊富で信頼できるパートナーを選ぶことが重要

提案内容、費用、対応力などを比較検討し、自社のニーズに合ったパートナーを選びましょう。

なお、おすすめのオウンドメディア運用支援会社について詳しく知りたい方は、「オウンドメディア運用代行会社21選比較!選び方や費用相場まで」を参考にしてください。

オウンドメディア運用に取り組むべきかどうかの判断ポイント

オウンドメディア運用に取り組むべきか判断する際は、以下のようなポイントを軸に検討を進めましょう。

  • 市場の大きさ(=最大リターンの大きさ)
  • 競合性の高さ(=最大リターンを得る難易度)
  • 具体的な費用対効果

それぞれ詳しく見ていきましょう。

検索市場の大きさ(=最大リターンの大きさ)

判断ポイントの一つ目として挙げられるのが、検索市場の大きさになります。

再三述べてきた通り、オウンドメディアのユーザーとの接点は検索エンジンなので、検索しているターゲットが多ければ多いほど、市場は大きくリターンも大きいと言えるでしょう。

検索しているターゲットの多さは、検索ボリューム(月間平均検索数)の調査で導き出すことができます。

まずは、自社の商品/サービスのターゲットが検索しそうなキーワードをリストアップしましょう。
リストアップ方法については、「キーワード選定完全ガイド」を参考にしてください。

そのうえで、Googleキーワードプランナーを用いることで検索ボリュームが調べられます。
なお、Google広告を配信していない場合、以下のように「100~1000」というように曖昧な数値で表示されます。

Googleキーワードプランナーを用いた検索ボリューム調査結果

検索ボリュームごとの市場の大きさの判断基準は、大体以下のようになっています。

検索ボリューム市場の大きさ
10万~100万極めて市場が大きい
1万~10万市場が大きい
1000~1万市場が普通
100~1000市場が小さい
10~100市場がかなり小さい
~10検索が行われていない

リストアップしたキーワードの総検索ボリュームが100に満たない場合、市場はかなり小さいと言えるので、あまり大きな成果は期待できません。別のWebマーティング手段の方が有効である場合が多いです。

反対に、極めて市場が大きい場合は、競合性もその分高くなる傾向にあります。

競合性の高さ(=リターンを得る難易度)

先に解説した通り、競合性の高さもオウンドメディア運用に取り組むべきかどうかの判断ポイントです。

  • 競合のリソース
  • 競合のDR

先ほど紹介した上記の二つの観点を軸に、競合性を判断しましょう。

上記の他、以下のような観点にも注目するとより正しく判断をすることができます。

  • どれだけ力を入れているか(新規コンテンツ公開数、更新頻度)
  • コンテンツの質
  • SEO対策の質
  • 戦略の質 など

なお、多少競合が強くても、運用担当の能力次第では全然逆転可能です。

具体的な費用対効果

オウンドメディアの具体的な費用対効果は、目的に応じてある程度は事前に予測可能です。

リード獲得を運用目的とする場合を見ていきましょう。

まずは、下図のような計算式に沿って「想定リード数」を導き出すことから始めます。

想定リード数を導く計算式

上図のうち検索ボリューム以外は、立ち上げ前のオウンドメディアでは正確な値がわからないため、以下のような調査データに基づく相場値を用いましょう。

項目相場値
クリック率検索1位:8.17% / 2位:3.82% / 3位:2.43%…..
4位以降)「CTR Research Study」seoClarity
例)検索ボリューム1,000のキーワードで1位を獲った場合、想定検索流入数は月間81件程度。
平均回遊数2~2.5回程度
※弊社支援先平均。相場より高めです。
お問合せフォーム遷移率3~4%程度
※弊社支援先平均。相場より高めです。
お問合せフォーム完了率12%程度
※弊社支援先平均。相場より高めです。

例えば、月間検索ボリューム10,000件の対策キーワードで検索1位を獲れた場合、そのコンテンツ経由の想定リード数は以下の通りです。

10,000件×8.17%×2回×3%×12%=5.9件=月間想定リード数

これを、オウンドメディアの対策キーワードすべての総ボリュームで実施すれば想定リード数が導き出せます。

ただし、あくまで相場値を元に計算しているため目安程度に捉えておくことが大切です。

想定リード数がわかったら、あとは1リードあたりの平均受注単価(粗利ベース)と平均受注率がわかれば、その数値をもとに費用対効果(ROI)が計算可能です。

費用対効果(ROI)=(リード数×平均受注率×平均受注単価 – 運用費用総額) /運用費用総額 * 100

なお、オウンドメディアの費用対効果の計算方法についてさらに詳しく知りたい方は、「オウンドメディアの費用対効果|考え方や計算方法・効果を高めるコツまで」を参考にしてください。

潜在的な効果はどのように推し量るべきか

オウンドメディアの運用には認知拡大やブランディングといった、リード数・商品販売数などとは異なり数値化しにくい潜在的な効果も存在しています。

認知拡大やブランディングがどれだけ売上や利益などビジネス的な成果に結びつくか、事前に予測することは至難の業です。

様々な意見がありますが、結論弊社としては認知拡大やブランディングといった潜在的な効果は取組み前の段階においては無視したほうが良いと考えています。

予測困難なこともそうですが、オウンドメディアにおいて認知拡大やブランディングをいきなり目的とすること自体がややナンセンスだと言えるのも理由です。

よほど莫大な予算やリソースがない限り、オウンドメディア立ち上げ1年くらいのPV数はうまくいって月間10万件程度になります。BtoBのサービスだと、さらに少ないでしょう。

一方で、例えばテレビCMの場合は1ヶ月ほどの放映で数千万人に届けることができます。

つまり、オウンドメディアは新規立ち上げの場合、認知拡大やブランディングの効果は非常に限定的(ほぼゼロ)なのです。

反対に、検索エンジンをメインのタッチポイントとしている関係上、リード獲得や商品販売など最終的な刈り取りには非常に効果があります。立ち上げ1年以内にコンスタントに月間200件リードを獲得することも全く難しくありません。

したがって、オウンドメディアを立ち上げるべきか判断する段階ではほとんど効果の期待できない認知拡大やブランディングに目を向けるより、リード獲得や商品販売といった具体的なビジネス的成果に直結する部分に目を向けることが大切なのです。

オウンドメディアの成功事例

ここでは、オウンドメディアの成功事例を3つ紹介いたします。

某医療サイト:428本のコンテンツのうち、約80%が検索5位以内に

ユーザー向けに医療関連の情報を提供する某医療系のサイトの下層に位置するオウンドメディアを運用。
弊社にて約半年間で428本のコンテンツを制作代行。そのうち約80%が検索5位以内に表示され検索上位を総なめするにいたりました。

某医療サイトのコンテンツマーケティング成功事例

なお、この事例は弊社クライアント様にあたり、ご要望により詳しい名前やビジネスモデルは伏せて紹介いたします。
※当社にコンテンツマーケティングのご相談をいただいた方にはクライアント様のお名前をお伝え出来ます。

主なオウンドメディアの目的ユーザー会員登録、サービス利用、ブランド認知拡大
URL※クライアント様のご要望により非公開
企業※クライアント様のご要望により非公開

詳しいビジネスモデルは紹介できませんが、ユーザーの会員登録を獲得することが、今回のオウンドメディア運用の主目的でした。

多額の予算をお持ちのクライアント様かつ大きな市場でのオウンドメディア運用でしたので、ユーザーの課題や疑問を解決可能なSEOコンテンツを計428本と多数制作代行。以下のようなパフォーマンスを残しました。

順位記事数割合
検索1位160本37.4%
検索2~5位174本40.7%
検索6位~94本21.9%
※2024年10月時点のデータ

大量のコンテンツ制作でも、弊社のようなプロの制作会社に依頼いただき高品質を保ったことで、ここまでの成

SATORI:TheModel営業のカギを握るオウンドメディア

SATORIは、MAツールの「SATORI」を開発・販売する企業です。
マーケティングに関わる基本的な概念やノウハウについてわかりやすく解説するオウンドメディアを運用しています。

SATORI
出典:SATORI
主なオウンドメディアの目的リード獲得、ブランド認知拡大
URLhttps://satori.marketing/marketing-blog/
企業SATORI株式会社

SATORIのオウンドメディア運用の主目的は、リード獲得です。

MAツールは便利なツールですが、高額かつ一般的なビジネスパーソンで機能や魅力を十分に理解している人はそこまで多くありません。そのような背景から、電話営業など従来型のアウトバウンド営業手法ではなかなかサービスの導入数を伸ばすのが難しいです。

そこで、SATORIは、TheModel型営業という、オウンドメディア等によってリード(見込み客情報)を獲得し、インサイドセールスチームが商談、外勤営業が商談で成約まで導くという手法を取り入れています。

TheModel型営業の流れ

オウンドメディアによってリードを獲得していることから、自社に対してすでに興味を持っていたり、MAツールについて理解をしていたりなど、ある程度確度の高い見込み客となっているのが特徴です。

そのため、電話営業でいきなり電話をしてサービスを案内するより、効率的に導入数を伸ばしていくことが可能です。
BtoB企業やSaasツールと相性の良い手法で、昨今伸びているBtoB企業の多くに取り入れられています。

SATORIのオウンドメディアにおけるコンテンツマーケティングは、リード獲得というThe Modelの入り口となっていますので、多くの予算を割いて取り組まれています。

SATORIでは、マーケティング関連のSEOコンテンツを中心に掲載。コンテンツページには、資料ダウンロード・問い合わせ・メールマガジン登録ボタンなどが掲載されています。

ページ内にユーザーのサービス利用を促す導線を多数用意することで、申し込み数の増加を目指しています。

また、ホワイトペーパーも多数用意。
導入意欲がまだ薄いユーザーもホワイトペーパーで問い合わせハードルを下げ、見込み客とする取り組みも適切に行っています。

実際、高額なMAツールですが、導入実績は1,500社以上にのぼっており、コンテン

ULTRAブログ:激戦のSEO領域でドメイン取得から10ヶ月で月間リード30件を突破

ULTRAブログは、SEOコンテンツ制作代行サービスの「記事作成代行ウルトラ」やオウンドメディア運用代行サービスなどを展開する弊社「シュワット株式会社」が運営しているブログです。

ULTRAブログ
主なオウンドメディア運用の目的リード獲得
URLhttps://seo-writing-professionals.com/new-post/
企業シュワット株式会社

企業のSEO担当者や個人ブログの運営者向けに、SEO対策・コンテンツ制作のノウハウに関するコンテンツを多数配信しています。

運用の主目的は、リード獲得
オウンドメディア運用の開始からまだ1年弱と運用期間は短いですが、競争がし烈なSEO領域において多くのコンテンツが上位表示され現時点※で月間30~40件ほどのリード獲得につながっています。※2024年10月時点

成功要因は多数ありますが、特に大きな要因を3つ挙げるとすると「コンテンツの質」「戦略」そして「行動量」です。

第一にコンテンツの質は、コンテンツ制作会社として絶対に落とせないということで、代表とエースコンサルタントの2名が自ら全記事を執筆をしています。難しい用語や概念も平易な言葉で詳しく解説することを意識し、SEO初心者でも理解しやすい内容を目指しました。

また、上級者向けに専門性の高いコンテンツも制作しています。

SEOやコンテンツ制作に関して、多数のコンテンツを配信
SEOやコンテンツ制作に関して、多数のコンテンツを配信

第二の成功要因に戦略があります。ドメイン取得からわずか1年弱で、「記事制作」や「SEO記事制作」といった重要キーワードで軒並み検索1位を獲得し、業界屈指のプレゼンスを得られたのは主に戦略の力です。

サイトのアクセス数の変化を表したグラフ。
サイトのアクセス数の変化を表したグラフ。短い期間で爆発的な成長を遂げた結果グラフがほぼ垂直に。

やや専門的な内容ですが、リーズナブルサーファーモデルに沿った内部リンクの最適化およびトピッククラスターモデルに準ずるキーワード選定により、最小の努力でリード獲得に直結する重要ページを上位表示させることができました。(詳しい解説は割愛します。)

そして最後は行動量です。数ヶ月休みなし、毎日深夜2時~3時までコンテンツ制作をし続けた結果、100社以上が争うSEO業界の熾烈な争いにわずか1年弱で、それなりの勝利を収めることができました。

▼この事例について詳しくはこちら

上記以外のオウンドメディアの成功事例を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

よくある質問

ここでは、オウンドメディアに関するよくある質問に対してQ&A形式でお答えしていきます。

上層部から「オウンドメディアは意味ない」と言われたときの説得方法

上層部がWebマーケティングに対して理解が薄い場合、「オウンドメディアは意味ない」と提案が一蹴されるケースも少なくありません。

そのようなケースで最も有効な説得方法は同業界における成功事例を伝えることです。同じ業界において、オウンドメディアで大きな成功を収めている企業がある場合、強力な説得材料となるでしょう。

成功事例を伝える際は、できるだけ定量的なデータとともに伝えるのがポイントです。

何件リードを獲得できているか、どれだけ売上に貢献していると想定されるかなど、具体的な成果が見込めるようなデータとともに提案を行うようにしましょう。

▼オウンドメディアの成功事例は以下のような記事にも多数まとめています。

記事を通してオウンドメディアは意味ないと感じたのですが、代わりの施策には何がありますか?

オウンドメディアは意味ないと感じるような事業やサービスの場合、代わりの施策としては以下のようなものが挙げられます。

意味がないと判断した理由事業例代替施策
強力すぎるポータルサイトが
検索市場を独占しているケース
美容院、飲食店、エステサロンポータルサイトを利用、SNS運用などが有効
全く新しいサービスでまだ検索市場が確立されていない新しいサービス展示会、営業、各種デジタル広告、プレスリリースなどが有効

上記の他にも様々な代替策が存在しています。

まずはマーケティング施策それぞれの違いや特性を理解し、最適な手法を用いることが大切です。

オウンドメディアの制作~運用にかかる費用相場はどれくらいですか?

オウンドメディアの制作~運用にかかる費用相場はそれぞれ以下の通りです。

制作・構築にかかる費用相場

オウンドメディアの制作・構築にかかる費用相場は、50~100万円程度です。

また、簡易的に構築する場合は無料~20万円程度でも可能。
一方、SEOやセキュリティ、運用面でほぼパーフェクトなものを構築する場合は、200万円以上になります。

運用にかかる費用相場

オウンドメディアの運用にかかる費用相場は、月額10~50万円程度になります。

コンテンツ制作本数やコンサルティング企業の利用の有無によって大きく上下します。

オウンドメディアの制作から運用を行い、十分な成果を出すまでは大体トータル500万円程度かかるケースが多いです。

なお、オウンドメディアにかかる費用について詳しく知りたい方は、「オウンドメディア構築~運用の費用相場|料金別特徴・節約ポイント」を参考にしてください。

まとめ:正しい戦略で運用を継続しオウンドメディアを”意味のある”施策に

ここまで、オウンドメディアの意味がなくなるような失敗要因や実施すべきかの判断ポイントなどを中心に詳しく解説してきました。

まずは、以下のようなポイントから実施すべきかを適切に判断しましょう。

  • 市場の大きさ(=最大リターンの大きさ)
  • 競合性の高さ(=最大リターンを得る難易度)
  • 具体的な費用対効果

実施の判断ができたら、後は正しく取り組むだけです。

オウンドメディアは正しい戦略の元、運用を継続することができれば必ず成功することができます。

実施すべきかの判断ができない、正しい運用ノウハウを持っていないという場合は弊社のような外部のプロフェッショナルをご活用ください。ご相談、お待ちしております!

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この記事を書いた人

渡邉 志明(SEOニキ)のアバター 渡邉 志明(SEOニキ) シュワット株式会社|代表取締役

これまで複数のwebメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。SEOディレクターとして600以上のコンテンツで検索1位を獲得した実績を持つ。POSレジなどのITツール導入支援もしている。