- オウンドメディアのマネタイズ方法
- オウンドメディアのマネタイズを成功させるポイント
- オウンドメディアのマネタイズ成功事例
この記事の著者:渡邉 志明(シュワット株式会社 代表取締役)
これまで複数のオウンドメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。
「オウンドメディアを立ち上げたものの、収益化につなげることができない」
「そもそもオウンドメディアのマネタイズ方法ってどんな種類があるの?」
「自社でもオウンドメディアのマネタイズがうまくできるのだろうか?」
オウンドメディアのマネタイズについて、上記のような疑問・お悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
オウンドメディアとは、自社で運営するブログやWebサイトのことです。
近年、多くの企業がマーケティング活動の一環としてオウンドメディアを活用していますが、
収益化に苦戦しているケースも少なくありません。
「とりあえずオウンドメディアを作って、記事を更新していけば自動でマネタイズできるだろう」と考えている方も多いのですが、マネタイズの難易度は高く適切な戦略を取る必要があります。
そこで本記事では、そもそもオウンドメディアを収益化すべきなのか、マネタイズの種類や方法、実際に成功している事例や注意点を完全網羅でわかりやすく解説していきます。
オウンドメディアの運用担当者様や、これからオウンドメディアを始めようと考えている方は、ぜひご一読ください!
- オウンドメディアを立ち上げたいがノウハウが全くない
- 戦略的にオウンドメディア運用をしたい
- 高い成果を創出したい
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参考記事:オウンドメディアとは?意味や目的・事例をわかりやすく解説
オウンドメディアはマネタイズすべき?
マネタイズを目的としてオウンドメディアを運営すべきかどうかは、その企業の目的やリソースによって異なります。
まず大前提として、オウンドメディアは、中長期的に企業のブランド価値を高め、顧客とのエンゲージメントを深めるためのマーケティング活動の一環として捉えるべきです。
マネタイズ(収益化)はあくまでも結果の一つであり、短期的な利益だけを追求すると、ユーザーにとって有益な情報が提供できなくなり、結果的にブランドイメージを損なう可能性があります。
しかし、オウンドメディアを通して、自社の商品やサービスへの理解を深めてもらい、購買意欲の高い顧客を獲得することができれば、結果的に収益増加につながるでしょう。
そのため、オウンドメディアは収益化を第一の目的とするのではなく、あくまでも企業のマーケティング目標達成のための施策の一つとして捉え、その中で適切な方法で収益化を検討することが重要です。
オウンドメディアの定義とは
オウンドメディアとは、企業が自社で所有・運営するメディアの総称です。
具体的には、自社で構築したWebサイトやブログ、メールマガジン、SNSなどが挙げられるでしょう。
しかし、昨今ではオウンドメディアに対して「リード獲得を目的としたwebマガジン」や「人材獲得のための自社採用ブログ」と位置付ける人が増えており、言葉に対する認識が変わってきています。
そこで当社では、オウンドメディアとは「明確なビジネス成果を生み出す施策」だと定義します。
従来型の広告とは異なり、ユーザーに対して有益な情報を発信することで、自社への理解を深めてもらい、商品やサービスの購入、資料請求などの行動につなげることが目的です。
なお、オウンドメディアについてさらに詳しく知りたい方は「オウンドメディアとは?意味や目的・事例をわかりやすく解説 」を参考にしてください。
マネタイズの定義とは
マネタイズとは、webサイトやアプリ、サービスなどから収益を得ることであり、「収益化」と表現されることもあります。
例えば、webサイトで考えると、広告掲載や商品販売、有料会員サービスの提供などを通して収益を得ることを指し、当社では「自社で運営するメディアを通して収益を創出すること」と定義します。
商業メディアとの違い
オウンドメディアと商業メディアは、どちらも情報を発信するメディアという点では共通していますが、その目的や運営方法が大きく異なります。
商業メディアは、新聞や雑誌、テレビ、ニュースサイトなど、不特定多数に向けて情報を発信し、広告収入を得ることが主な目的です。
そのため、より多くの人に興味を持ってもらえるような、センセーショナルな話題やトレンド情報を中心に取り扱う傾向があるでしょう。
一方、オウンドメディアは自社の商品やサービスの認知拡大、顧客との関係構築、リード獲得などを目的として、企業が自ら運営するメディアです。
ターゲットとなる顧客層を明確化し、その層に対して有益な情報を発信することで、顧客との長期的な関係を築き、購買や成約につなげていくことを目指します。
項目 | オウンドメディア | 商業メディア |
---|---|---|
運営主体 | 企業 | メディア企業 |
目的 | 顧客との関係構築、認知拡大、リード獲得など | 広告収入の獲得 |
ターゲット | 自社の商品・サービスに関心の高い層 | 不特定多数 |
コンテンツ | ターゲットに特化した専門性の高い情報 | 広い層に興味を持ってもらえる話題 |
更新頻度 | 定期的 | 最新情報を随時 |
このように、オウンドメディアと商業メディアは目的や運営方法が大きく異なるため、どちらが優れているということはありません。
それぞれの特性を理解した上で、自社のマーケティング戦略に合ったメディアを活用していくことが重要です。
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オウンドメディアでマネタイズをする方法
オウンドメディアでマネタイズをする方法は、大きく分けて以下の3パターンがあります。
- オウンドメディアで事業に貢献する
- オウンドメディアで広告収入を得る
- オウンドメディアで有料コンテンツを販売する
それぞれ詳しく解説していきます。
①オウンドメディアで事業に貢献する
オウンドメディアは、直接的に収益を上げることだけでなく、 事業そのものに貢献するという大きな役割も担っています。
オウンドメディアを通して商品やサービス、企業理念への理解を深めてもらうことで、購買意欲の高い顧客を育成したり、企業ブランディングを強化したりすることが可能です。
例えば、自社で化粧品を販売している場合、オウンドメディアでスキンケアに関する有益な情報を発信することで、読者は自然と自社製品に興味を持ち、購買につながりやすくなります。
具体的な貢献方法は以下の5つです。
- 商品やサービスを購入してもらう
- リード(見込み客)を獲得する
- 認知度を拡大する
- 引き合いを獲得する
- 二次利用可能なターゲットユーザーのデータを得る
それぞれの方法について詳しく解説します。
商品やサービスを購入してもらう
オウンドメディアを通じて商品やサービスを購入してもらうことで収益を得ることができます。
オウンドメディアを通して自社の商品やサービスの購入につなげるためには、ユーザーが購買意欲を高められるようなコンテンツを提供することが重要です。
例えば、商品の特徴やメリットを具体的に紹介する記事や、利用シーンを想定しやすいように活用事例を紹介するコンテンツが考えられます。ユーザーにとって有益な情報を発信し、商品の購入が課題解決につながることを自然と理解してもらえるようなコンテンツを作成しましょう。
そのうえで、ユーザーの抱える悩みや課題を明確化し、それに対する解決策として商品を提示することが大切です。
リードを獲得する
オウンドメディアを通して、資料請求や問い合わせなどリード(見込み客)情報を獲得することで収益化につなげられます。
獲得したリードに対してセールスチームが提案を行い、サービスや商品の成約へとつなげていく。このような流れをThe model型の営業スタイルと言い、多くの企業に取り入れられています。
例えば、リードに対する成約率が20%、平均成約単価(粗利ベース)が30万円だとするとリード1件あたりの実質収益は6万円です。したがって、リードを100件集めれば600万円の利益になります。
リードを増やすためには、読者にとって有益な情報を発信し、信頼関係を築くことが重要です。
専門知識や経験に基づいた質の高い記事を提供することで、読者は企業に対する信頼感を高め、商品やサービスへの理解を深めることができます。
そして、理解を深めた読者がさらに詳しい情報や具体的な解決策を求める段階で、自然な形で問い合わせを促す導線を作りましょう。
認知度を拡大する
オウンドメディアを通して自社の商品やサービス、あるいは企業理念やビジョンを発信し続けることで、これまで接点のなかった潜在顧客への認知拡大を図ることができます。
企業側はオウンドメディアを通じて、顧客の疑問や不安を解消する有益な情報を提供することで、購買意欲の向上を促し、自社への理解を深めてもらうことができます。
そして、顧客との良好な関係性を築くことができれば、営業活動などもよりスムーズに進むでしょう。
例えば、資料請求や問い合わせがあった際に、既に自社のオウンドメディアを通して商品知識や企業姿勢に共感してくれている顧客であれば、成約率向上も見込めます。
さらに、展示会やセミナーなどのオフラインイベントで獲得したリードに対して、オウンドメディアを紹介することで、継続的な関係構築を促進することも有効です。
このように、オウンドメディアを通じて認知度を高めることは、営業活動の効率化、成約率向上、そして中長期的な企業成長に大きく貢献すると言えるでしょう。
引き合いを獲得する
オウンドメディアの運営を通して、広くさまざまなユーザーに自社の存在を知ってもらうことで、引き合いの獲得も狙えます。
なお、「引き合い」とは、取引のある既存顧客から新しく顧客を紹介してもらうことを指します。
既存顧客に対して満足度の高いコンテンツを提供することで、「このメディアは信頼できるし発信している情報も有益だからあの人に紹介してみよう」となって引き合いを獲得できるのです。
引き合いによる新たな顧客の獲得は、自社を認知してくれている人からの紹介となるため、新規顧客と比較して受注確度が高い傾向にあります。
二次利用可能なターゲットユーザーのデータを得る
オウンドメディアは、ターゲットユーザーのデータを得るのに有効な手段となります。
問い合わせや資料請求に至らずとも、オウンドメディアに流入したユーザーのデータはどんどん蓄積されていきます。
アクセス解析ツールを用いることで年齢や性別、使用端末といった属性データを取得可能です。
これらターゲットのデータは商品サービスの開発や広告訴求方法の検討に役立つでしょう。
それだけではありません。
Cookie技術によりこれらのデータは以下のようなマーケティング施策にも二次利用可能です。
- オウンドメディア流入ユーザーをオーディエンスとした広告配信(リマケ広告など)
- オウンドメディア流入ユーザーに類似するユーザーへの広告配信
- 流入したユーザーのデータを解析して確度の高い営業リストを作成
- 会員登録ユーザーに対してメールマガジンを配信
- MA(マーケティングオートメーション)ツールと連携し見込み客が流入したら営業チームに通知 など
特に、①②はリマーケティング広告と呼ばれ、一度流入したユーザーに自社の広告を配信する手法です。
一度流入しているユーザーは商品購買に至る非常に可能性が高く多くのオウンドメディアで用いられています。
このようにして収集した情報は、営業活動におけるターゲティングの精度向上や、ニーズに合致したコンテンツマーケティング、商品開発、その他各種マーケティング施策に役立ち、収益向上へとつながっていくでしょう。
②オウンドメディアで広告収入を得る
オウンドメディアで広告収入を得る方法は、主に以下の4つです。
- アフィリエイト広告
- インフィード広告
- SSP
- 記事広告(タイアップ広告)
それぞれ見ていきましょう。
アフィリエイト広告
オウンドメディアで広告収入を得る方法の一つに、アフィリエイト広告があります。
アフィリエイト広告とは、メディア上に広告を掲載し、そこから商品やサービスの購入、資料請求、会員登録などが発生した場合に、成果報酬として広告収入が得られる仕組みです。
例えば、美容系のオウンドメディアを運営しているのであれば、コスメや美容家電などのアフィリエイト広告を掲載し、読者がその広告を通して商品を購入すれば、成果報酬が得られます。
アフィリエイトは脱毛やネット証券など高額な報酬が設定されているジャンルもあり、莫大な利益を狙うことが可能です。高額報酬ジャンルで自社コンテンツを検索1位表示できれば、たった1ページで年間に億単位の収益が得られることもあります。
その他のアフィリエイト広告のメリットには、初期費用やランニングコストがかからない点、費用対効果が高い広告運用が期待できる点が挙げられるでしょう。
また、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)に登録し、掲載したい広告を選び、自分のメディアに広告を掲載するだけなので実施の手間がかからない点も魅力です。
ただし、掲載する広告の選定や広告表示の仕方によっては、ユーザーの離脱を招いてしまう可能性もあります。
ユーザーにとって有益な情報提供を心がけながら、自然な形で広告を掲載することが大切です。
インフィード広告
インフィード広告は、記事コンテンツやサービスの自然な流れの中に溶け込むように設置される広告を指します。
ユーザーが記事を読んでいる際に、スクロールしていくと自然と広告が表示されるため、ユーザー体験を損なうことなく、広告を配信できる点が特徴です。
他の広告枠と比較して広告と認識されにくいため、クリック率やコンバージョン率が高い傾向にあります。
インフィード広告は、広告配信プラットフォームを通じて掲載が可能です。
たとえば、Googleが提供する「Google AdSense」では、自動的に最適なフォーマットと掲載位置でインフィード広告を配信することができ、収益の最大化を図ることができます。
なお、Google AdSenseの報酬額は100万PVで25万円~50万円と企業にとってはかなり少ない金額です。
メインの収入源とすることは基本的に難しいのであくまで副収入として考えましょう。
インフィード広告を活用する際には、広告の内容やデザインが周囲のコンテンツと調和し、ユーザーの自然な流れを阻害しないように配慮することが重要です。
SSP
SSPとは「Sell-Side Platform」の略称で、Webサイトやブログなどのメディアが保有する広告枠を、複数の広告配信プラットフォーム(SSP)にまとめて登録し、リアルタイムの入札によって最も高い価格で広告を掲載できる仕組みです。
簡単に言うと、SSPはメディアが保有する広告枠をより高く売るためのシステムです。
従来の広告掲載では、広告主とメディア間で直接交渉したり、広告代理店を介したりする必要がありました。
しかしSSPを利用することで、複数の広告配信プラットフォームに対して広告枠を公開し、自動的に最適な広告を配信することが可能になります。
SSPを利用するメリットは、広告収益の最大化、広告管理の効率化、収益源の多様化などです。
複数の広告配信プラットフォームを比較検討できるため、より高い収益を得られる可能性があります。
また、広告枠の管理やレポート作成などを自動化できるため、運営の手間を削減できます。
記事広告(タイアップ広告)
オウンドメディアで広告収入を得る方法の一つに、記事広告(タイアップ広告)があります。
これは、企業の商品やサービスを記事内で紹介する広告手法です。
従来のバナー広告とは異なり、記事広告はメディアのコンテンツと自然に調和した形で広告を掲載できるため、ユーザーに広告色を感じさせずに商品やサービスの訴求ができます。
記事広告は、メディアのテーマやターゲットと親和性の高い企業に掲載を依頼することで、ユーザーの興味関心を引き、購買意欲を高める効果が期待できます。記事広告を掲載する際は、読者のためになる情報を提供することに留意し、信頼性を損なわないようにしましょう。
記事広告は、単価が高く1記事あたり100万円~200万円の掲載料をもらうのが相場です。
収益性が高いため、閲覧数の多い人気オウンドメディアを中心に取り入れられています。
③オウンドメディアで有料コンテンツを販売する
オウンドメディアを通じて収益を生み出す方法の一つに、価値ある情報を有料で提供する有料コンテンツ販売があります。
読者の知的好奇心を刺激する専門性の高い記事や、具体的な問題解決につながるノウハウを凝縮した資料などを有料で提供することで収益化が目指せるでしょう。
有料コンテンツ販売の方法を2種類解説します。
有料記事を販売する
オウンドメディアで収益を得る方法として、ユーザーに価値ある情報を提供し、その対価として料金を支払ってもらう「有料記事販売」があります。
無料記事と比べて専門性が高く、より深い内容の情報を掲載できるため、ユーザーの購買意欲が高い層へアプローチ可能です。
有料記事を作成する際には、ユーザーが求める情報を網羅した上で、無料記事では得られない情報や、専門家ならではの独自の視点や分析を加えることが大切。
加えて、ユーザーが安心して有料記事を購入できる仕組みが必要です。
具体的な方法としては、クレジットカード決済や電子マネー決済など、ユーザーにとって利便性の高い決済システムを導入する、返金保証制度を設けるなどが挙げられます。
有料セミナー・イベントを開催する
オウンドメディアで収益を得る方法として、自社で所有する専門知識や情報を活かした有料セミナーやイベントを開催する方法があります。
例えば、webサイト制作のノウハウを発信するオウンドメディアであれば、「SEO対策セミナー」や「WordPressで作るホームページ作成講座」などを開催できるでしょう。
ターゲット層に刺さるテーマで、オンライン開催であれば全国から、オフライン開催であれば開催場所へ足を運んでもらえる層を想定して企画します。
収益化を成功させるためには、ターゲット層のニーズを的確に捉えたテーマ設定、参加費に見合う価値提供、そして効果的な告知と集客が重要です。
- オウンドメディアを立ち上げたいがノウハウが全くない
- 戦略的にオウンドメディア運用をしたい
- 高い成果を創出したい
現在、上記のようなお困りごとがありましたら、オウンドメディア運用で圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。徹底的に定量的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。
オウンドメディアでマネタイズをする手順
オウンドメディアで収益を上げるには、ただ闇雲に記事を投稿するだけではいけません。
成功へと導くための、明確な手順と戦略が必要となります。
- マネタイズ方法を決める
- サイトのターゲットを決める
- アクセスを増やす
- 回遊率を高める
- リピーターとなるファンを獲得する
- CTAを設置してCVにつなげる
- PDCAサイクルを回していく
具体的な7つの手順について詳しく解説します。
①マネタイズ方法を決める
オウンドメディア運営において、最初に取り組むべきことは、数あるマネタイズ方法の中から、自社にとって最適なものを決定することです。
一口にマネタイズと言っても、本記事で紹介しているようにその手法はさまざま。
ここまで述べてきた通り、大きく分けると「事業貢献」「広告収入」「コンテンツ販売」の3つに分類できます。
まずは自社がどの方法を軸にマネタイズをするか検討しましょう。
なお、これらのマネタイズ方法は、単独で実施するだけでなく組み合わせて運用することもできます。
重要なのは、自社のビジネスモデルやオウンドメディアの目的、ターゲット層などを考慮し、最適な方法を選択することです。
②サイトのターゲットを決める
オウンドメディアを収益化するためには、誰に情報を届け、どのような行動を促したいのかを明確にする必要があります。つまり、サイトのターゲットを具体的に設定することが重要なのです。
ターゲットを決定する際には、年齢、性別、居住地、職業、興味関心、家族構成、年収、ライフスタイル、抱えている悩みなど、可能な限り詳細なペルソナ(人物像)まで設定してください。
▼ペルソナの例
例えば、美容系のオウンドメディアの場合、「30代女性、会社員、東京都内在住、美容に関心が高く、化粧品やエステなどにお金をかけることに抵抗がない。仕事が忙しく、自分だけの時間がなかなか取れないため、効率的に綺麗になりたいと考えている。」といった具合です。
ターゲットを明確にすることで、読者に響くコンテンツを作成できるだけでなく、広告配信の精度向上、適切な商品開発など、オウンドメディア運営のあらゆる面で効果を発揮します。
③アクセスを増やす
オウンドメディアでマネタイズをするためには、ユーザーをサイトに呼び込む「アクセス数」を増やすことが重要です。
アクセス数を増やす方法は、大きく分けてSEO対策とWeb広告の2種類があります。
SEO対策とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、特定のキーワードで検索した際に、自社のオウンドメディアを検索結果の上位に表示させるための対策です。オウンドメディア運用においては、SEO対策の中でもコンテンツを掲載し検索上位を目指すコンテンツSEOがメインに用いられます。
一方でWeb広告とは、検索エンジンやSNSなどに広告を掲載し、ユーザーをサイトに誘導する方法です。
Web広告は、短期間における費用対効果が高いというメリットがあります。
反対にSEO対策は、中長期的にアクセス数を増やすために有効な方法であり、Web広告は短期間でアクセス数を増やしたい場合に有効な方法であります。
アクセス数を増やすためには、SEO対策とWeb広告を組み合わせて、相乗効果を狙うことが重要です。
④回遊率を高める
オウンドメディアでマネタイズをするためには、サイト内の回遊率を高める施策が欠かせません。
回遊率とは、ユーザーがサイト内の複数のページを閲覧する割合を示します。
回遊率を高めることで、ユーザーにより多くの情報を届け、商品やサービスへの理解を深めてもらうことができるでしょう。
回遊率を高めるための具体的な方法としては、サイト内の関連性の高い記事へ誘導する「内部リンク」の設置、関連記事をまとめて表示する「関連記事一覧」の設置、サイトマップを用意してユーザーが迷わないようにする工夫などが挙げられます。
また、ユーザーの興味を引くような魅力的なコンテンツを用意することも重要です。
ユーザーが「もっと読みたい」と思えるような質の高い記事を執筆し、充実した情報を提供することで、ユーザーのサイトへの滞在時間を伸ばし、回遊率の向上につなげることができます。
⑤リピーターとなるファンを獲得する
オウンドメディアを収益化する上で、収益化につながりやすいリピーター、つまりファンになってくれるユーザーを獲得することは非常に重要です。
ファンを獲得するためには、ユーザーとのエンゲージメントを高める施策が欠かせません。
例えば、SNSアカウントと連携し、記事更新情報などを発信することで、ユーザーとの接点を増やすことができます。また、コメント欄やアンケート機能などを活用して、ユーザーと双方向のコミュニケーションを図ることも有効です。さらに、プッシュ通知やメールマガジン登録を促すことで、更新情報を直接ユーザーに届け、再訪を促すことができます。
重要なのは、ユーザーにとって有益な情報を発信し続けることです。
有益な情報とは、ユーザーの知的好奇心を刺激する内容や、悩みや課題を解決する内容などが考えられます。
⑥CTAを設置してCVにつなげる
オウンドメディアで収益を上げるためには、アクセスを集めるだけでは不十分です。
サイト訪問者を顧客に変えるために重要なのが、CTAを設置してCV(コンバージョン)につなげることです。
CTAとは「Call To Action」の略で、webサイト上で訪問者に具体的な行動を促すエリアを指します。
例えば、「資料請求はこちら」「無料相談はこちら」といったボタンや、「詳細はこちら」といったテキストリンクが挙げられます。
弊社のサイトでも以下のようにコンテンツ内にCTAを設置しています。
なお、CV(コンバージョン)とは、webサイト上で訪問者が目標とする行動を起こすことであり、オウンドメディアの目的によって異なります。例えば、資料請求や問い合わせ、商品の購入、サービスの申し込みなどが挙げられるでしょう。
CTAを設置する際には、訪問者の目に留まりやすく、行動を促しやすい場所に設置することが重要です。
訪問者の興味関心を惹きつけ、行動を後押しするような、魅力的なCTAを作成しましょう。
例えば、ボタンの色や形を変えたり、具体的な数字やメリットを盛り込んだりするなどの工夫が考えられます。
適切なCTAを設置することで、オウンドメディアの収益化を大きく前進させることができるでしょう。
⑦PDCAサイクルを回していく
オウンドメディアの運営において、PDCAサイクルを回していくことは、マネタイズを成功させるために重要です。
PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4つのプロセスを繰り返すことで、継続的に改善を行うためのフレームワークです。
まず、Planでは、アクセス数やコンバージョン率など、具体的な目標を設定し、その目標を達成するためのオウンドメディア運用戦略を立てます。
目標達成度合いを測るKPIを設定しておくと、客観的な評価がしやすいでしょう。
例えば、ターゲットに合わせたキーワード選定、ペルソナ設定、コンテンツ企画などを実施してください。
次にDoでは、戦略に基づいてコンテンツを制作し、webサイトに公開します。
Checkでは、Google Analyticsなどのアクセス解析ツールを用いて、webサイトへのアクセス状況を分析しましょう。
アクセス解析の結果などを元に、当初の計画に対してどれくらい成果が出ているのかを評価します。
PV数やセッション時間、直帰率、コンバージョン率などを計測してください。
Actionでは、Checkで明らかになった課題や改善点に基づいて、webサイトの内容や運営方法を改善していきましょう。
例えば、アクセス数が伸び悩んでいる場合は、SEO対策の強化やコンテンツのリライト、SNSでの発信強化などを実施しましょう
コンバージョン率が低い場合は、ユーザーが離脱してしまう原因を分析し、改善策を検討します。
これらのプロセスを繰り返し行うことで、オウンドメディアの質を高め、マネタイズにつなげることが可能になるのです。PDCAサイクルは、一度回せば終わりではなく、継続的に改善を繰り返していくことが重要だと言えるでしょう。
オウンドメディアにおけるマネタイズを成功させるポイント
オウンドメディアで収益を上げるためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。
- マネタイズ方法を複数組み合わせる
- 緻密な戦略を立てる
- 質の高い記事を継続して作成する
- カスタマージャーニーを設計する
- 問い合わせや注文時のフォームを最適化する
- SEO対策を行う
それぞれ詳しく解説します。
マネタイズ方法を複数組み合わせる
オウンドメディアで収益を上げるには、複数のマネタイズ方法を組み合わせることが重要です。
ひとつの方法に頼ってしまうと、その方法がうまくいかなくなった場合、収入が途絶えてしまうリスクがあります。
また、複数の方法を組み合わせることで、それぞれの相乗効果を生み出し、より大きな収益を得られる可能性も高まるでしょう。
例えば、資料請求や問い合わせなどリード獲得に注力している場合でも、同時にアフィリエイト広告なども掲載することで、収益軸を増やせます。
複数のマネタイズ方法を組み合わせ、それぞれの強みを活かすことで、より安定した収益化の仕組みを構築できるのです。
緻密な戦略を立てる
オウンドメディアのマネタイズを成功させるには、緻密な戦略を立てることが重要です。
オウンドメディアの運用成果は戦略の優劣により大きく上下します。
正しい戦略で運用を継続できれば必ず成功できるでしょう。反対に、戦略策定が誤っていれば成功は遠のいてしまいます。
戦略策定にあたり、まずはマネタイズに至るまでの要素を因数分解することが大切です。
例えば、顧客からの資料請求を軸にマネタイズにつなげていくことを目的としている場合は以下のようになります。
そのうえで細分化した各項目を達成できるように、施策を考えましょう。
施策が決まったら、各施策に対する行動目標(KPI)を策定してください。例えば、コンテンツ制作なら〇月までに〇記事制作といった具合です。
緻密な戦略に基づき、施策をスピーディーに実行していくことで大きな成果が生みだせるでしょう。
なお、オウンドメディアの戦略策定方法について詳しく知りたい方は、「オウンドメディア戦略設計ガイド|目的・目標設定、運用方法まで」を参考にしてください。
質の高い記事を継続して作成する
オウンドメディアでマネタイズを成功させるには、質の高い記事を継続して作成することが重要です。
特にSEOをタッチポイントとする場合、記事の品質によって検索順位が大きく上下するため最終的な収益額にも大きな影響を与えます。
下記の表は、コンテンツの検索順位別のクリック率データです。
検索順位 | クリック率 |
---|---|
1位 | 8.17% |
2位 | 3.82% |
3位 | 2.43% |
4位 | 1.63% |
5位 | 1.11% |
6位 | 0.84% |
7位 | 0.67% |
8位 | 0.54% |
9位 | 0.52% |
10位 | 0.44% |
ご覧の通り、検索1位と検索10位では、約20倍ほどクリック率に差があります。
コンテンツへの流入数もそのまま約20倍の差となります。
単純計算、できる限り高品質なコンテンツを1件制作して検索1位を取ることは、検索10位レベルのコンテンツを20件作るのと同等の価値と言えるのです。
質の高い記事とは、ユーザーの検索意図を満たす内容であることはもちろん、読みやすさ、わかりやすさ、信頼性、専門性、最新情報なども考慮する必要があります。
これらの要素を意識しながら記事を作成することで、ユーザーの満足度を高め、オウンドメディアの収益向上につながるでしょう。
なお、高品質なコンテンツの制作方法について詳しく知りたい方は、「勝てるSEO記事の書き方|構成作成方法や文章ライティングのコツ」を参考にしてください。
カスタマージャーニーを設計する
オウンドメディアを通して、ユーザーが収益にどのような工程で至るのか「カスタマージャーニー」を設計してみましょう。
以下は勤怠管理システムにおけるカスタマージャーニーマップの例です。
顧客は自身の課題を認知した段階から、情報収集をはじめ最終的に解決の手段としてサービスの導入をします。
したがって各段階の顧客が知りたい情報について解説されたコンテンツを発信することで、多くのターゲットユーザー自社のオウンドメディアに集めることが可能です。
カスタマージャーニーを設計することで、適切なコンテンツ内容の検討に大いに役立つでしょう。
SEOの対策キーワード選定にも役立ちます。プロジェクトチームでカスタマージャーニーを設計してみてください。
問い合わせや注文時のフォームを最適化する
オウンドメディアで成果を上げるには、ユーザーを適切な行動に導くことが重要です。
そのための重要な要素の一つが、問い合わせや注文時のフォームの最適化(EFO)です。
ユーザーにとって入力しやすく、ストレスを感じさせないフォーム設計が、コンバージョン率(CVR)向上に直結します。例えば、必須項目を必要最小限にする、入力フォームのサイズを適切に調整する、エラーメッセージをわかりやすく表示する、といった改善が考えられるでしょう。
また、フォームのデザインやレイアウトも重要です。
シンプルで見やすく、ユーザーが迷わずに入力できるデザインにすることで、離脱率を抑制できます。
問い合わせや注文時のフォームは、ユーザーとビジネスの接点となる重要な部分です。
フォームを最適化することで、ユーザー体験を向上させ、コンバージョン率の向上を目指しましょう。
SEO対策を行う
オウンドメディアで収益を最大化するには、SEO対策は欠かせません。
なお、オウンドメディアの主な集客方法は、SEO対策、SNS、Youtubeのいずれかがメインになります。
SNSやYoutubeの場合、バズりを再現する必要があるため、検索エンジンをタッチポイントする場合よりも高いスキルが求められるでしょう。
反対にSEO対策はノウハウさえ分かっていれば、どの企業でも再現性高く成功可能です。
したがって、リソースに余裕がある、SNS・Youtubeのノウハウがあるといった場合以外は、まずSEO対策をオウンドメディアへの集客方法の軸とするのがおすすめです。
さて、SEO対策についての解説に戻りましょう。
SEO対策には、大きく分けて「内部対策」、「外部対策」、「コンテンツSEO」の3種類があります。
これら3種のSEO対策を戦略的にに行うことで、webサイトへのアクセス数を増加させ、結果としてオウンドメディアの収益増加につなげることができます。
それぞれの手法について詳しく解説していきます。
内部対策
内部対策とは、webサイト内部の構造やコンテンツを改善することで、検索エンジンがwebサイトを理解しやすくする対策です。
具体的には、ページの表示速度を改善したり、モバイルフレンドリーな設計にしたり、webサイト内のページ同士を適切につなぐ内部リンク構造を構築したりします。
これらの要素を総合的に改善することで、検索エンジンからの評価とユーザー体験を向上させ、オウンドメディアのマネタイズにつなげることが重要です。
外部対策
外部対策とは、他のwebサイトから質の高い被リンクを獲得することで、検索エンジンからの評価を高める対策です。
被リンクとは、外部サイトから自分のサイトへ貼られたリンクのこと。
良質な被リンクを多く獲得することで、検索エンジンからの評価が高まります。
被リンクを獲得するには、以下の方法が考えられます。
- プレスリリース配信
- SNSでの拡散
- 外部サイトへの掲載依頼
外部対策を実施する際は、必ずGoogleのガイドラインに沿って行うようにしましょう。ガイドラインに違反した施策を行ってしまうと、ペナルティを受けて検索順位を大幅に下げてしまう可能性があります。
コンテンツSEO
コンテンツSEOとは、ユーザーにとって有益で質の高いコンテンツを作成し、検索エンジンからの集客を狙うSEO手法を指します。オウンドメディアのSEO対策においては、基本的に最も時間と費用が割かれる優先度の高い施策です。
具体的には、ユーザーの検索意図を分析し、ニーズに合致したコンテンツを作成したり、タイトルや見出し、本文に適切なキーワードを含めたりします。
なお、コンテンツSEOについてさらに詳しく知りたい方は「コンテンツSEOとは?やり方やメリット、事例をわかりやすく解説 」を参考にしてください。
- オウンドメディアを立ち上げたいがノウハウが全くない
- 戦略的にオウンドメディア運用をしたい
- 高い成果を創出したい
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オウンドメディアをマネタイズするうえでの注意点
オウンドメディアのマネタイズを進める上では、以下のポイントに注意する必要があります。
- 成果が出るまで時間がかかる
- webマーケティングの専門知識が必要
- それなりに費用がかかる
それぞれの注意点について、詳しく解説します。
成果が出るまで時間がかかる
オウンドメディアは、すぐに大きな収益を生み出す魔法のツールではありません。
むしろ、十分な成果を出すまでには、一定の時間と労力を要します。
例えば、SEOをタッチポイントとして集客を行う場合、検索上位に表示されて一定のアクセスを集めるまでは4カ月~1年程度かかるケースが多いです。
Web広告をタッチポイントとする場合においても、例えばリスティング広告ならシステムが学習し配信が最適化されるまで3か月程度はかかります。
したがって、今すぐ収益を出したいという場合にオウンドメディアは適していません。
例えば顧客開拓を目的とするならば、テレアポなど即効性の高い営業手法を用いるようにしましょう。
webマーケティングの専門知識がいる
オウンドメディアでマネタイズを成功させるには、webマーケティングの専門知識が欠かせません。
SEO対策をはじめ、ユーザーの行動を分析するアクセス解析、魅力的なコンテンツを作成するためのライティングスキルなど多岐にわたる知識とノウハウが必要です。
現状自社に十分なノウハウがないという場合は、信頼できる外部パートナーを活用しましょう。
実力のあるパートナーであれば、オウンドメディア運用を高確率で成功に導いてくれます。
弊社でもオウンドメディア運用のコンサルティングサービスを提供しています。
数々のオウンドメディアを成功に導いてきたトップクラスのコンサルタントが、手厚い支援で成功へと導くサービスです。気になる方はぜひチェックしてみてください。
それなりに費用がかかる
オウンドメディアの立ち上げから運用には、それなりに費用がかかるという点にも注意が必要です。
競合性や戦略によって大きく上下しますが、一般的に十分な成果が出るまでに必要な投資総額は500万円~1,000万円になります。
成果が十分にでるまでにかかる費用の全体像は以下の通りです。
サイト構築に始まり、コンテンツ制作やマーケティング施策など様々な費用が発生します。
オウンドメディアは莫大な収益を生む可能性のある有効なマーケティング施策ではありますが、その分費用がかかるという点も理解し、実施の有無は慎重に検討してください。
オウンドメディアでマネタイズに成功した事例
ここでは、オウンドメディアでマネタイズに成功した事例を具体的に紹介します。
- LIGの事例:リード獲得+広告収入でマネタイズ
- 資生堂の事例:商品販売につなげてマネタイズ
- mybestの事例:アフィリエイト広告でマネタイズ
それぞれ見ていきましょう。
LIGの事例:リード獲得+広告収入でマネタイズ
LIGは、Web制作会社である株式会社LIGが運営するオウンドメディア「LIGブログ」で、マネタイズに成功した事例です。LIGブログは、2009年に開始したブログメディアです。
LIGブログでは、自社サービスのリード獲得によるマネタイズがメイン。その他、記事広告やタイアップ広告など様々な広告収入でも収益化に成功しています。
LIGブログのスタート当初は、SEOなどWeb制作に関する専門的な内容を扱っていました。
しかし、徐々に「おもしろくて、ためになる」をコンセプトに、社員の日常や会社のカルチャーに関する記事なども配信するようになりました。その結果、多くのユーザーから支持を集め、月間1000万PVを超える人気メディアへと成長しました。
閲覧数の多い人気メディア「LIGブログ」だからこそ、自社のリード獲得だけでなく広告収入でも高い収益を得られているのです。
LIGの事例からわかる成功のポイントは下記の通りです。
- ターゲットを明確化し、一貫性のあるコンテンツを配信し続けたこと
- SEO対策をしっかりと行い、検索エンジンからの流入を増やしたこと
- SNSを活用して拡散を増やし、ブランド認知度を高めたこと
LIGブログは、オウンドメディアを長期的に運用し、収益化につなげることができるという好例と言えるでしょう。
参考:LIGブログ
資生堂の事例:商品販売でマネタイズ
資生堂は、化粧品業界のリーディングカンパニーとして、コーポレートサイトとは別に「ワタシプラス」というオウンドメディアを運営しています。
ワタシプラスは主に自社の商品販売によってマネタイズにつなげているオウンドメディアです。
しかし、単なる商品の宣伝の場ではなく、「美容を通じてお客さまの人生を豊かにする」というビジョンを体現するメディアとして、豊富なコンテンツを配信しています。
具体的なコンテンツ内容は、メイクやスキンケアのHow to動画、季節に合わせた美容情報、専門家によるコラムなど、ユーザーのニーズに合わせて多様です。さらに、パーソナルカラー診断機能や肌診断機能などユーザーを引き付ける様々な工夫がなされています。
これらの取り組みによって、「ワタシプラス」は、月間約1,000万人ものユーザーが訪問する人気メディアへと成長しました。資生堂は、「ワタシプラス」を通じて、新規顧客の獲得、ブランドイメージの向上、顧客とのエンゲージメント強化などに成功しています。
資生堂の事例からわかる成功のポイントは下記の通りです。
- 真にユーザーのためになるコンテンツを発信したこと
- 診断コンテンツの拡充により最適な商品を提案したこと
資生堂の事例が示すように、オウンドメディアは、商品やサービスの販売促進だけでなく、企業のブランド価値を高め、顧客との長期的な関係を構築するための有効な手段となりえます。
mybestの事例:アフィリエイト広告でマネタイズ
mybestは、家電や美容など幅広いジャンルの商品比較情報を掲載する、消費者向け口コミ情報サイトです。
月間4,000万人以上のユーザーが訪れ、2022年度の売上高は50億円を超えた巨大メディア「mybest」ですが、そのマネタイズ方法のメインはアフィリエイトィリエイト広告です。
mybestは、自社で商品を販売するのではなく、徹底的な自社検証とユーザーレビューに基づいた信頼性の高い商品比較情報を提供することに特化しています。そして、記事内で紹介した商品の購入ページへユーザーを誘導することで、アフィリエイト収入を得ているのです。
つまり、mybestは質の高いコンテンツによってユーザーの購買行動を後押しし、その結果として収益化を実現していると言えるでしょう。
mybestの事例からわかる成功のポイントは下記の通りです。
- コンテンツの品質が圧倒的に高い
- 徹底した自社検証によってユーザーの信頼を獲得したこと
- 最適な商品ページへの導線を設計したこと
mybestの成功は、オウンドメディアにおける「信頼性の獲得」と「マネタイズ設計」の重要性を示唆しています。
参考:マイベスト
上記以外のオウンドメディア成功事例を見たいという方は以下の記事を参考にしてください。
- オウンドメディアを立ち上げたいがノウハウが全くない
- 戦略的にオウンドメディア運用をしたい
- 高い成果を創出したい
現在、上記のようなお困りごとがありましたら、オウンドメディア運用で圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。徹底的に定量的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。
オウンドメディアでマネタイズする際によくある質問
ここでは、オウンドメディアのマネタイズに関するよくある質問に対して、Q&A形式でお答えしています。
- 成果が出るまでどれくらいかかりますか?
-
オウンドメディアで収益を上げるには、ある程度の時間が必要です。
一般的には、3ヶ月から半年で効果が出始め、安定した収益を得るには1年以上の運用が必要と言われています。
もちろん、すでに多くのアクセスを集めているメディアや、競合が少ないニッチな分野のメディアであれば、短い期間で成果が出る場合もあります。
しかし、ほとんどの場合、オウンドメディアはすぐに結果が出るものではなく、長期的な視点を持って運用していくことが重要です。
焦らずに、コンテンツの質向上やSEO対策、SNSでの拡散などに取り組むことで、徐々にアクセスが増え、収益化につながっていくでしょう。
- PVを上げれば収益化できますか?
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ウンドメディアのPV数と収益は比例するわけではありません。
確かにPV数が多いということは、それだけ多くの人にサイトを閲覧されていることになり、収益化のチャンスは広がります。
しかし、PV数が多くても、訪問者が商品購入やサービス利用、広告クリックなどに至らなければ、収益にはつながりません。
例えば、サイトのテーマと広告内容が合っていなかったり、ユーザーの検索意図と異なるコンテンツばかり掲載していても、広告はクリックされにくいため、収益は発生しづらいでしょう。
重要なのは、PV数を増やすことだけを目標にするのではなく、あくまでも収益につなげるための手段として捉え、戦略的にPV数を増やしていくことです。
- 外部に委託した方がいいですか?
-
オウンドメディアの運営を外部に委託するかどうかは、予算、時間、人材、ノウハウなどの要素を総合的に判断する必要があります。
もし、社内にオウンドメディア運営の専門知識を持った人材がいない、時間がない、あるいは、より高品質なコンテンツを制作したい場合は、外部の専門業者に委託することを検討してみましょう。
しかし、外部に委託する場合にも、自社での方針や目標設定、コンテンツの方向性などは明確に伝える必要があります。
外部業者と密にコミュニケーションを取り、連携していくことが成功の鍵となります。
なお、記事作成の外部委託についてさらに詳しく知りたい方は「記事外注依頼先おすすめ18選|費用相場や選び方・格安業者まで 」を参考にしてください。
まとめ
この記事では、オウンドメディアのマネタイズについて解説しました。
オウンドメディアを収益化する方法としては、大きく分けて「事業への貢献」「広告収入」「有料コンテンツ販売」の3つがあります。
オウンドメディアでマネタイズを成功させるには、長期的な視点と戦略を持って最適なマネタイズ方法の実践が必要です。何から始めればいいかわからず悩んでいる場合は、一度プロに依頼することも検討してみましょう。
- オウンドメディアを立ち上げたいがノウハウが全くない
- 戦略的にオウンドメディア運用をしたい
- 高い成果を創出したい
現在、上記のようなお困りごとがありましたら、オウンドメディア運用で圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。徹底的に定量的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。