オウンドメディア戦略設計ガイド|目的・目標設定、運用方法まで

オウンドメディア戦略設計ガイド
この記事でわかること
  • オウンドメディア戦略の定義と重要性
  • オウンドメディア戦略の設計方法
  • オウンドメディアの目的・目標設定方法
  • オウンドメディア運用で成功するためのポイント
オウンドメディア運用コンサルタント紹介①渡邉志明

この記事の著者渡邉 志明(シュワット株式会社 代表取締役)

SEOコンサルティング会社の経営者。
これまで複数のwebメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。

オウンドメディア運用を成功させるためには、よく練られた緻密な戦略が必須です。

断言しますが経験上、正しい戦略の下で運用を継続できれば必ず成功可能です。

しかしオウンドメディア戦略の設計は難しく、以下のような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

「どのように戦略を設計したらいいかわからない」
「正しく戦略を考えられているか不安」

そこで本記事では、オウンドメディア戦略の設計方法について徹底解説
目標・目的の設定方法から具体的な戦略設計の流れや考慮すべきポイント、成功しているオウンドメディアの戦略事例まで、プロのノウハウを余すことなく全て解説しています。

ぜひ最後までお読みください。

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目次

オウンドメディアにおける”戦略”の定義

はじめに、オウンドメディアにおける”戦略”の定義を明確にしましょう。

そもそも”戦略”とは、目的(目標)達成に向けたアクションプランのことです。

したがってオウンドメディアにおける”戦略”とは、最終的な運用目的(目標)達成に向けてどのような行動をとるのか定めたプランのことを指します。

オウンドメディア運用に戦略が重要な理由

オウンドメディア運用に戦略が重要な理由は以下の2つです。

  1. 正しい戦略に沿って運用を継続すれば必ず成功できる
  2. 戦略の優劣により、運用成果に大きな差が生まれる

それぞれ見ていきましょう。

理由①正しい戦略に沿って運用を継続すれば必ず成功できる

オウンドメディア運用は一見難しいようですが、経験上、正しい戦略の下で運用を継続できれば必ず成功可能です。

反対に戦略が間違っていると、成果につながらない施策を実施することになり、成功は難しいでしょう。

よくあるケースが、キーワード戦略の失敗です。

例えば、医療福祉系の転職メディアで「看護師からの応募を増やすこと」を目指している場合を見ていきましょう。
まずは、以下の2つのキーワードをご覧ください。

  • 看護師(月間検索回数:90,500回)
  • 看護師 求人(月間検索回数:40,500回)

戦略上、2つのキーワードうち、どちらを優先すべきでしょうか。答えは「看護師 求人」です。

一見、「看護師」の方が月間検索回数が多いので、優先度は高そうに見えます。
しかし、応募数という観点で弊社の過去データを見ると、「看護師 求人」のページは「看護師」のページの300倍ほど応募が集まるのです。※それぞれ同じ検索順位を獲得した場合
以上の点から、「看護師 求人」に対策したページでいかに上位表示をするのかという点を何より優先させることが大切なのです。

このように、戦略段階で進むべき方向性を見誤ってしまうと、オウンドメディアの成功は遠のいてしまうでしょう。

理由②戦略の優劣により、運用成果に大きな差が生まれる

大前提、”それなりに正しい戦略”であっても、その良し悪しによっては創出できる成果には大きな差が生まれます。

例えば、オウンドメディアの運用をコンサルティング会社に支援してもらった場合、支援する会社の実力によって達成できる成果には大きな差が生まれるものです。

オウンドメディア運用戦略の優劣により、成果に大きな差が生まれる

昨今、オウンドメディア運用やSEO対策に関する知識やノウハウを手に入れるのは簡単になっており、専門とする企業であればどこでも、ある程度の正しい戦略は立てられるでしょう。

一方で現状の課題や競合、市場を分析し、そのオウンドメディアが何をどの順序ですべきなのか、最適な戦略を立てられる会社になると一気に少なくなります。

当然、パフォーマンスが高いのは後者になるため、オウンドメディア運用においては、いかに「正しい」を超えた「100点」の戦略を立てられるかが重要なのです。

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オウンドメディア戦略設計の前に、まずは目的・目標設定から

オウンドメディア運用では、先に最終的な目的・目標を設定したうえで、逆算的に戦略設計する必要があります。

なお、”目的”と”目標”は一見似ていますが、以下のように異なる意味を持つので理解しておきましょう。

  • 目的:実現したい理想の状態や、成し遂げたいこと
    • 長期的な視点でより広範で抽象的な概念。
    • 例:「リード数を増やす」
  • 目標:目的を達成するための具体的なステップ
    • 短期的な視点でより具体的で測定可能なもの。
    • 例:「月間リード数を3ヶ月後に100件にする」

では、オウンドメディア運用における目的にはどのようなものがあるのでしょうか。
大まかに分類すると以下の5種類が挙げられます。

オウンドメディア運用における主な目的
リード(見込み客)の獲得 / 商品の販売

オウンドメディアの運用目的として最も多いケースが、見込み客(リード)の獲得もしくは商品の販売です。(BtoBのサービスであればリード獲得、BtoCのサービスであれば商品の販売になります。)

SEOを主軸にしたオウンドメディアの、リード獲得の流れ(商品販売の流れ)を見ていきましょう。

現在、サービスの導入を検討する際、下図のようにサービスに関する基礎知識の収集から具体的なサービスの比較まで、web検索を通して行うユーザーが多いです。

サービスに関する情報収集・比較検討を行っているユーザーが検索するようなキーワードで「上位表示」されるコンテンツを制作し、コンテンツを読んだユーザーに資料請求や商品購入をしてもらうという流れになります。

オウンドメディアを適切に運用することで、サービスに対する理解の浅い段階からターゲットユーザーにアプローチ可能なので、これまで獲得できなかった潜在顧客層への集客ができる点も大きなメリットです。

認知拡大

オウンドメディアにはリード獲得の他にも、商品・サービスの認知拡大につながるという効果があります。

例えば新しいサービスや商品のように知名度が低い場合は、サービスや企業の名称を指定したキーワード検索はほとんど期待できません。

しかし、オウンドメディアであれば前述の通り潜在層に対しても情報発信が可能です。

「○○サービス とは」「○○サービス メリット」といった潜在層が検索するキーワードで上位表示させることで、これまでアプローチできなかった層からの認知獲得が期待できるでしょう。

認知獲得は、AISASやAIDMAなど様々なマーケティングフレームワークにおいても最初に来るものです。

認知を増やせば増やすほど下図の通り、相関的に見込み客数を増やすことにつながります。

認知拡大により相関的に、見込み客数が増える

上記の点を踏まえると、オウンドメディア運営では顕在顧客層だけでなく、潜在顧客層に向けた情報発信を行うことも重要だということが言えますね。

ブランディング

ターゲットユーザーやステークホルダーに”良いイメージ”を持ってもらうための”ブランディング”に対してもオウンドメディアは効果的です。

リード獲得やサービス・商品名を知ってもらうだけでなく、良いイメージをユーザーに持ってもらうこともマーケティング活動においては大切です。(採用目的のオウンドメディアであれば求職者に対して)

オウンドメディアは、ユーザーの情報ニーズやサービスに対する評価軸と、企業のブランドを結び付ける役目を果たします。

ブランディングを成功させるためにはサービスや自社に対して持ってほしいイメージを定義し、それに合わせてコンテンツ作りをすることが必要です。

コンセプトが確立されたオウンドメディア運営を行うことで、ブランディングが実現します。

したがってオウンドメディアに掲載するコンテンツ内容をブランドイメージに合わせて調整する必要があるでしょう。ユーザーとのコミュニケーションを図りながらユーザーに持ってもらいたい印象のブランディングを築き上げていくことが大切です。

人材採用

オウンドメディアは優秀な人材の獲得、自社の採用強化を目的として活用されることも多いです。

例えば社員のインタビューや日々の業務の様子、事業内容などを定期的に発信することで、自社のビジョンやカルチャーに興味を持つ新たな人材を集めることもできます。

前述のリード獲得のように、応募数など定量的なKGIに定めて運用される採用メディアも多いです。

また、オウンドメディアであれば入社後に「イメージと違う」といったミスマッチを防ぐ効果も期待できるでしょう。

事例としてメルカリのオウンドメディア「メルカン」があります。

メルカン
出典:メルカン

これはフリマアプリ「メルカリ」の運営会社が、採用のためのオウンドメディアとして情報発信しています。

具体的にはメルカリの社風や働いている人がどのような人で、どういった職場の雰囲気なのかをメルカリ社員自身が情報発信することで、メルカリという企業がわかるようになっています。

そして社員がブログ形式で記事発信をしながら、社員同士のインタビューや社内イベントや企画の内容が発信され、タグもつけられているのでタグを経由して閲覧することが可能です。

対象はメルカリの利用者ではありません。メルカリで働くことに興味を持っているようなデザイナーやエンジニアとなっており、採用サイトへ導線があり、優秀な人材の獲得につながっています。

ブランディング(企業やサービスに対する良いイメージを持ってもらう)

ターゲットユーザーやステークホルダーに”良いイメージ”を持ってもらうための”ブランディング”に対してもオウンドメディアは効果的です。

リード獲得やサービス・商品名を知ってもらうだけでなく、良いイメージをユーザーに持ってもらうこともマーケティング活動においては大切です。(採用目的のオウンドメディアであれば求職者に対して)

オウンドメディアは、ユーザーの情報ニーズやサービスに対する評価軸と、企業のブランドを結び付ける役目を果たします。

ブランディングを成功させるためにはサービスや自社に対して持ってほしいイメージを定義し、それに合わせてコンテンツ作りをすることが必要です。

コンセプトが確立されたオウンドメディア運営を行うことで、ブランディングが実現します。

したがってオウンドメディアに掲載するコンテンツ内容をブランドイメージに合わせて調整する必要があるでしょう。ユーザーとのコミュニケーションを図りながらユーザーに持ってもらいたい印象のブランディングを築き上げていくことが大切です。

データの取得と2次利用

オウンドメディアを運用することで、どのようなターゲットの顧客がどのコンテンツを閲覧しているかという情報(閲覧履歴)が蓄積していきます。

この蓄積したデータは、以下のような方法でマーケティング・営業活動に2次利用可能です。

コンテンツの閲覧データの活用方法
  • オウンドメディア流入ユーザーをオーディエンスとした広告配信(リマケ広告など)
  • オウンドメディア流入ユーザーに類似するユーザーへの広告配信
  • 流入したユーザーのデータを解析して確度の高い営業リストを作成
  • 会員登録ユーザーに対してメールマガジンを配信
  • MAツールと連携し自社の見込み客が流入したら営業チームに通知 など

また、上記の他にも閲覧データを分析することで見込みがある顧客がいったい何に興味を持っているか、あるいは何に困って検索してきたといったことが把握できます。

蓄積したデータをマーケティング活動や営業活動に役立てられる点もまた、オウンドメディア実施の効果なのです。

はじめに、オウンドメディア運用にあたっての目的は上記のうちどれに当てはまるのか明確にしておきましょう。

目的が決まったら、目標を決める

目的が明確になったら、まずは以下のように定量的な”最終”目標の設定をしてみてください。

  • 6ヶ月後に月間リード数を100件にする
  • 流入数を3ヶ月後までに倍にする

最終目標が決まったら、次はいよいよ目的・目標達成に向けた戦略設計を開始します。

オウンドメディア戦略設計の流れ

目的と最終目標をもとに、以下の流れに沿ってオウンドメディアの戦略を設計していきましょう。

オウンドメディアの戦略設計の流れ
  1. 最終目標を細分化する
  2. 期間・項目別の小目標を設定する
  3. 小目標達成に必要な施策を決定する
  4. 実施する施策のフェーズ別KPI(行動目標)を設定する

それぞれ見ていきましょう。

①最終目標を細分化する

まずは最終目標を細分化して、達成に至るまでに成し遂げなければいけない項目の洗い出しと整理をしましょう。
いきなり最終目標を目指してもどんな施策を実行すべきか検討するのは指南の技です。

例えばSEOを主軸として、最終目標を「6か月後にオウンドメディア経由のリード(資料請求)数を100件にする」とした場合で見ていきましょう。

最終的な6か月後のリード数100件という数字を達成するために必要な項目を細分化すると下図のようになります。

上図のように最終目標であるリード数を決定する要因を、因数分解すると下記の項目があることがわかりました。

  • 資料請求フォームへの流入数:お問い合わせフォームに何件流入しているか
  • フォームの完了率:お問い合わせフォームの完了率
  • セッション数:サイトが何件閲覧されているか
  • フォーム遷移率:閲覧した人がお問い合わせフォームを開いた割合
  • 検索流入数:検索経由で何人流入したか
  • 平均回遊数:サイトに流入した人は平均何ページ見てから離脱したか
  • 検索結果表示数:検索結果画面に何回表示されたか
  • クリック率:検索結果画面に表示された自社ページがどれくらいの割合でクリックされたか

いきなり「リード数〇件!」という形で目指しても、なんの施策を実施していいかイマイチクリアになりません。
項目を細分化することで、例えば「フォーム完了率が低いから〇%改善すればリード数×件増える」といった形で、具体的に何をすべきかわかりやすくなるでしょう。

このように最終目標に向けて、項目を細分化したものをKPIツリーと言います。

細分化が完了したら、各項目別の小目標設定に移ります。

②期間・項目別の小目標を設定する

最終目標の細分化が完了したら期間別・項目別で小目標を設定しましょう。

具体的には以下のようなイメージです。

期間小目標
~3ヶ月目までに3ヶ月目のセッション数:5,000件/月
3ヶ月目のフォーム流入数:25件/月
3ヶ月目のリード数:3件/月
重要キーワード「〇〇」で検索10位以内
~6ヶ月目までに6ヶ月目のセッション数:20,000件/月
6ヶ月目のフォーム流入数:100件/月
フォーム完了率:10%→15%に改善
6ヶ月目のリード数:15件/月
重要キーワード「〇〇」で検索3位以内

上記のように、期間を区切り項目ごとの小目標を立てましょう。
フェーズによって、項目ごとの優先度は異なるので、その都度で優先度の高い項目に対する小目標を設定することが大切です。

③小目標達成に必要な施策を決定する

期間別の小目標が設定出来たら、達成に必要な施策を検討し決定してください。

先ほどの表に付け足すと以下のようになります。

期間小目標施策
~3ヶ月目までに3ヶ月目のセッション数:5,000件/月キーワード選定の完了
新規コンテンツの制作・公開
3ヶ月目のフォーム流入数:25件/月コンテンツ内にCTAを設置
3ヶ月目のリード数:3件/月フォームページを設置
重要キーワード「〇〇」で検索10位以内「○○」に対策したコンテンツの公開
┗特に力を入れた内容にする
~6ヶ月目までに6ヶ月目のセッション数:20,000件/月~4カ月目
新規コンテンツの制作・公開
~6ヶ月目
公開済コンテンツのリライト
6ヶ月目のフォーム流入数:100件/月CTAをカテゴリー別に最適化
CTAの設置箇所増加
6ヶ月目のリード数:15件/月
フォーム完了率:10%→15%に改善
フォームページの改善
重要キーワード「〇〇」で検索3位以内対策したコンテンツのリライト

表のように、各小目標に対して必要な施策を決定しましょう。
最終目標を小目標に細分化したことにより、実施する施策が検討しやすくなりましたね。

フェーズ別で特定の施策にリソースを集中させるのが効率的

期間分けをしたうえで、フェーズ毎に特定の施策に対してリソースを集中させるのが効率的な運用方法です。

例えば、オウンドメディア立ち上げから間もなくて、まずはコンテンツを公開しないと何も始まらない段階なのに、「フォームを改善しよう」「デザインを改善しよう」といろいろな施策に手を出してしまうのはよくある失敗事例です。

コンテンツ公開が重要なフェーズであれば、まずはコンテンツ公開に集中するようにしましょう。

図にすると以下のようなイメージです。

戦略別のKPI

④実施する施策のフェーズ別KPI(行動目標)を設定する

最後にフェーズ毎の施策のKPI(行動目標)を設定しましょう。

表にKPIを付け足しました。(赤字箇所)

期間小目標施策
~3ヶ月目までに3ヶ月目のセッション数:5,000件/月キーワード選定の完了
新規コンテンツの制作・公開:30件
3ヶ月目のフォーム流入数:25件/月コンテンツ内にCTAを設置
3ヶ月目のリード数:3件/月フォームページを設置
重要キーワード「〇〇」で検索10位以内「○○」に対策したコンテンツの公開
┗特に力を入れた内容にする
~6ヶ月目までに6ヶ月目のセッション数:20,000件/月~4カ月目
新規コンテンツの制作・公開:10件
~6ヶ月目
公開済コンテンツのリライト:20件
6ヶ月目のフォーム流入数:100件/月CTAをカテゴリー別に最適化
CTAの設置箇所増加
6ヶ月目のリード数:15件/月
フォーム完了率:10%→15%に改善
フォームページの改善
重要キーワード「〇〇」で検索3位以内対策したコンテンツのリライト

ポイントとして、設定したKPIは基本的に必達です。
KPIを遵守した運用を継続することで、成功した場合に限らず失敗した場合でも、施策が誤っていたことがわかるので得られるリターンが違います。

反対に、KPIが守られなければPDCAが回せず、成果が出ないままずるずると時間だけが過ぎてしまいがちです。

設定したKPIは必ず守るようにしましょう。

なお、オウンドメディアのKPI設定について詳しく知りたい方は、「オウンドメディアのKPI設定|指標や具体例、目標設定の流れを解説」を参考にしてください。

オウンドメディアの運用にお困りではないですか?
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現在、上記のようなお困りごとがありましたら、オウンドメディア運用で圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。徹底的に定量的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。

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オウンドメディア戦略設計時に考えなければいけない9つのこと

オウンドメディアの戦略設計をするうえで、以下9つのポイントを考慮するようにしましょう。

  1. 事業課題・今後の展望
  2. 自社オウンドメディアの現状
  3. 競合オウンドメディア
  4. ターゲット・ペルソナ
  5. メディアコンセプト
  6. カスタマージャーニー
  7. 予算
  8. リソース
  9. 運用ノウハウの有無

それぞれ見ていきましょう。

①事業課題・今後の展望

オウンドメディア運用は、あくまで事業を成長させる手段の一つです。

したがって現状の事業課題や今後の展望をよくよく考えて、オウンドメディア運用が適切であると判断した場合にのみ取り組むようにしましょう。

オウンドメディア運用で得られることは、あくまで以下の5種類のどれかです。

  • リード獲得/商品の販売
  • 認知拡大
  • ブランディング
  • 人材採用
  • データの2次利用

現状の事業課題解決に必要なことが、上記に当てはまらない場合、オウンドメディア運用は適切でないと言えるでしょう。

また、オウンドメディアには弱点として以下の2点が挙げられます。

  • 十分な成果創出までそれなりに時間がかかる(0から立ち上げた場合、平均4カ月程度)
  • 多くの費用がかかる(十分な成果を得るまで平均500万円程度)

今すぐ成果が欲しい、予算をほとんどかけられないという場合、他の手段を検討したほうが良いでしょう。

②自社オウンドメディアの現状

自社オウンドメディアの現状を調査・分析しましょう。

なお、まだオウンドメディア立ち上げ前の段階であっても、既存の自社サイトにオウンドメディアを肉付けする形式をとる場合は、現状分析の工程は欠かせません。

自社オウンドメディアの現状分析時に注目すべき観点には以下のようなものが挙げられます。

  • 現在のリード数
  • セッション数
  • フォーム完了率
  • SEO面SEOについて詳しく見る
    • ドメインの強さ(DR・UR)
    • インデックス数
    • 掲載しているコンテンツの質・検索順位
    • 内部構造(コーディング)の適切さ
  • CMSの機能 など

自社オウンドメディアの現状を知ったうえで、最終目標からの距離を推し量り、最適な戦略を設計しましょう。

③競合オウンドメディア

競合オウンドメディアの調査・分析も行いましょう。
競合の「探し方」と「調査・分析方法」それぞれについて解説します。

競合オウンドメディアの探し方

競合オウンドメディアを探しは、以下のように多角的な観点から行いましょう。

  • 自社がターゲットにするキーワードですでに上位表示に成功しているオウンドメディア
  • 自社と同じジャンルで大きな成功を収めているオウンドメディア
  • その他既知の競合企業が運営しているオウンドメディア など

オウンドメディアの運用は、多くの場合でまずはコンテンツSEOによる集客が中核を担います。
したがって、自社がターゲットにするキーワードですでに上位表示に成功しているオウンドメディアをまずはピックアップすることが大切です。

競合オウンドメディアの調査・分析方法

競合オウンドメディアの調査・分析時には以下のような点のデータを取得しましょう。

  • SEO面
    • ドメインの強さ(DR・UR)
    • インデックス数
    • 掲載しているコンテンツの質
    • 獲得しているキーワードと検索順位
    • 内部構造(コーディング)の適切さ
  • 配信している広告の予算やキーワード
  • 関連のSNSアカウント
  • 運営企業の損益計算書・IR情報目論見書 など

SEO的な面の調査はもちろん、配信しているWeb広告やSNSアカウントについての調査も行いましょう。

また、マーケティング面の情報に限らず、どれだけオウンドメディアに投資してどれだけの売上・利益を出しているかわかる場合もあるので、損益計算書やIR情報・目論見書など各種財務情報を調査してみるのもおすすめです。

④ターゲット・ペルソナ

オウンドメディアで発信する情報を届けたいターゲットやペルソナを明確にしましょう。

ターゲット・ペルソナを明確にすることで、メディアコンセプトや発信する情報の検討時に役立ちます。

似た言葉ですが、それぞれ違いは以下の通りです。

  • ターゲット:商品やサービスを購入・利用する可能性のある顧客層全体
  • ペルソナ:ターゲット層の中から、具体的な人物像を設定した架空の顧客像

なお、ペルソナの例は以下のようなものです。

ペルソナの例

ターゲットとペルソナをそれぞれ明確にしたうえで、運用に携わる関係者の共通認識として共有しましょう。

そのうえで、ターゲット・ペルソナを意識して、細かく発信する情報をコーディネートすることが大切です。
例えば、ターゲットが企業か個人であるかによっても以下のように異なります。

  • BtoBライティングは論理的で客観的な文章が求められるが、BtoCライティングは感情に訴えるような文章が求められる
  • BtoBライティングは専門用語を使うことが多いが、BtoCライティングは平易な言葉を使う
  • BtoBライティングは長文になりやすいが、BtoCライティングは短文になりやすい

以上のように、ターゲット・ペルソナを理解し、メディアコンセプトや情報発信を緻密に調整してください。

⑤メディアコンセプト

ターゲットユーザーが決まったら次はオウンドメディアのコンセプトを設計しましょう。

メディアコンセプトとは、「オウンドメディアの存在意義を一言で表すもの」です。

例えば、ferretという国内最大級のwebマーケター向けオウンドメディアのコンセプトは、下記になります。

”マーケターのよりどころ”

webマーケターに対して、有益な情報を提供するメディアだと一目でわかる素晴らしいコンセプトですね。

このようなコンセプトを考えることで、他社との差別化やオウンドメディアの価値を的確にユーザーに伝えることができます。

コンセプトは下記の流れで考えるとよいでしょう。

メディアコンセプト設計の流れ
  1. 何を伝えるのか、どんなメリットをもたらすのか書き出す
  2. 顧客目線でわかりやすく一言で書く
  3. よりキャッチ―なものとなるようコンセプト文に磨きをかける

ユーザーに刺さるメディアコンセプトを作成しましょう。

⑥カスタマージャーニー

顧客が購買(コンバージョン)に至るまでのプロセスである「カスタマージャーニー」を設計しましょう。

以下は勤怠管理システムにおけるカスタマージャーニーマップの例です。

カスタマージャーニーマップの例

オウンドメディアにおけるカスタマージャーニーマップは、「課題認知」→「興味関心」→「比較検討」という流れを基盤に作成するとよいでしょう。(サービスによって調整は必要です。)

そのうえで、各段階で下記の点について整理するとよいでしょう。

項目詳細
ユーザーの心理状態各フェーズでユーザーの心理状態はどうなっているのか比較検討段階:「一番安い勤怠管理システムを知りたい、、」
ユーザーの行動ユーザーは情報収集や課題解決のためにどんな行動をとるかインターネット検索
展示会に参加
タッチポイントユーザーとの接触方法検索エンジン
ソーシャル
Youtube
提供するコンテンツ例ユーザーに見てほしいコンテンツ導入事例ページ
基礎知識を解説するコラム記事

オウンドメディアへの主な集客経路(タッチポイント)

オウンドメディアの主なタッチポイントは、検索エンジン、ソーシャルメディア、Youtubeの3つがメインになります。

ソーシャルメディアやYoutubeの場合、バズりを再現する必要があるため、検索エンジンをタッチポイントする場合よりも高いスキルが求められるでしょう。

リソースに余裕がある、ノウハウがあるといった場合以外は、まず検索エンジンをタッチポイントとするのがおすすめです。

カスタマージャーニーマップを描いたうえで、各フェーズのユーザー接触タイミングで態度変容を起こせるようにコンテンツ制作をコーディネートしていきましょう。(例:認知で接触→興味関心に態度変容させる)

また同時に、認知段階での接触であっても「資料請求」や「購買」といった最終コンバージョン行動は常に狙っていく必要があります。

⑦予算

戦略設計にあたり、自社がオウンド運用にどれだけ予算をかけられるかについても把握しておくことが大切です。

先にも述べた通り、オウンドメディア運用にはそれなりに費用がかかります。
十分な成果を創出するまでにかかる費用の全体像は下図の通りです。

オウンドメディアで成果を生むまでの流れと費用例

上図のように、サイトの構築から十分な成果を上げられるまで運用を継続すると、総額500万円~1,000万円程度かかるケースが多いです。(自社にノウハウがある場合などは費用をおさえられます。)

予算が少ない場合は、費用を最低限にして成果創出を目指す必要があるため、取るべき戦略も異なってくるでしょう。反対に予算が多いという場合、外注をたくさん使ったり、ソーシャルメディア・Youtubeにも着手したりといった形で手を広げるという選択肢もあります。

なお、オウンドメディアの構築から運用にかかる費用について詳しく知りたい方は、「オウンドメディア構築~運用の費用相場|料金別特徴・節約ポイント」を参考にしてください。

⑧リソース

社内にどれだけオウンドメディア運用に避けるリソースがあるのかも、戦略設計に影響します。

どれだけ人材と時間を投下できるかで、設定する行動量に影響するのはもちろん、外注をどれだけ駆使するかどうかも変わってくるでしょう。

期間内の目標達成に向けて、明らかに社内リソースが不足しているという場合は外注を活用するのがおすすめです。

特にコンテンツ制作は、良質なものを作ろうとすると1記事あたり10~20時間程度かかるため、外注を活用する企業が多い傾向にあります。

弊社でもSEO記事制作代行サービスの記事作成代行ウルトラを提供しており、ぜひチェックしてみてください。

なお、コンテンツ制作の外注について詳しく知りたい方は、「記事外注のやり方|マニュアル作成方法&外注化の成功ポイントまで」を参考にしてください。

⑨運用ノウハウの有無

オウンドメディア運用ノウハウが社内にあるかどうかも戦略設計をするうえで重要なポイントです。

そもそもオウンドメディア運用にはハイレベルな知識やスキルが求められるため、ノウハウがない状態から社内人材だけで成功するのは至難の業でしょう。

自社にノウハウがないという場合は、オウンドメディアの運用コンサルティングサービスを利用するのが基本です。

反対に、社内に十分なノウハウがあるという場合は戦略設計を自分たちで行い、コンテンツ制作など時間がかかる業務だけ外注するのも選択肢となります。

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成功しているオウンドメディアの戦略事例

過去の弊社支援先から、成功しているオウンドメディアの戦略事例をいくつか紹介します。

なお、各社の戦略の話になるため、クライアント様のお名前は伏せております。

  • リード獲得の成功事例
  • ブランディングの成功事例

それぞれ見ていきましょう。

リード獲得の戦略事例:転職サイト

  • サイトジャンル:転職サイト※転職サイトの下部で運用するオウンドメディア
  • 支援期間:1年※継続中
  • オウンドメディア経由のリード数:4件/月→280件/月
  • オウンドメディア経由のセッション数:3万SS/月→60万SS/月

弊社創業以来のお客様の成功事例です。現在も継続してご依頼いただいております。

支援開始前、以下のような課題があり弊社にご相談いただきました。

  • コンテンツをいくつか制作してみたが検索順位が取れなかった
  • リードがほとんど発生しなかった
  • データベース型の転職サイトなので求人リストページ側の順位も押し上げたい

以上のような課題があったため、弊社にて以下のような戦略を設計し実行いたしました。

~4ヶ月目

新規コンテンツ制作

転職サイトとして、ドメインが既にある程度強かったため、良質なコンテンツを公開できれば高い検索順位が獲得できると判断。以下のようなコンテンツ制作目標を掲げました。

4ヶ月目までに、280記事のコンテンツを制作し公開

なお、キーワード選定とコンテンツ制作は弊社にて、全て対応しております。

並行して、コンテンツ制作方法について、インハウス化支援を実施。
月2回定期的に社内の担当者様向けに講習会を行いました。

②CV導線の設計

CV導線を設計し、各コンテンツに共通のCTAを設置いたしました。

~9ヶ月目

リライト

7ヶ月目までに公開が完了したコンテンツの内、約45%が検索1位を獲得できました。

しかし一部、リライトによって順位に改善の余地があるコンテンツがあったため、5ヶ月目からはリライトを実施しています。

リライトは、月25記事ずつを目標にクライアント様の社内メンバーと弊社が半々で実施しました。
インハウス化支援を継続して行っていたため、社内メンバー様実施分も問題なく成果を創出できています。

~12カ月目

①キーワードの再選定・新規コンテンツの追加

競合に対して、取りこぼしているキーワードがあったため、再選定を実施し、新規コンテンツを60記事追加いたしました。

新規コンテンツの制作は弊社にて行っています。

②リライト

引き続き、検索順位が上がりきっていない重要コンテンツがあったため、リライトを継続してクライアント様の社内メンバーで実施いただきました。

③CV導線の最適化

コンテンツ毎の検索ニーズに応じて、CTAを調整し最適化しました。

例:面接対策について解説したコンテンツのCTA→面接に役立つ診断ツールの会員登録に誘導

以上のような戦略で1年間支援を継続し、セッション数20倍、コンバージョン数70倍を達成することができました。

ブランディングの成功事例:BtoCのIotツール

  • サイトジャンル:BtoCのIotツール
  • 支援期間:半年※継続中
  • オウンドメディア経由のセッション数:0SS/月→3万SS/月

支援開始前、以下のような課題があり弊社にご相談いただきました。

  • オウンドメディア運用の経験が全くなく何から始めていいかわからない状態
  • そもそも目的も明確になっていない段階だった

以上のような課題があったため、弊社にて以下のような戦略を設計し実行いたしました。

オウンドメディアの運用にお困りではないですか?
  • オウンドメディアを立ち上げたいがノウハウが全くない
  • 戦略的にオウンドメディア運用をしたい
  • 高い成果を創出したい

現在、上記のようなお困りごとがありましたら、オウンドメディア運用で圧倒的な成果を創出してきた我々『ULTRA』へご相談ください。徹底的に定量的な成果を追求し、戦略設計から施策の実行、インハウス化支援まで、ニーズに合わせた最適なプランで強力にサポートいたします。

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オウンドメディアの主な失敗原因

オウンドメディアの主な失敗原因について、段階別で紹介していきます。

①戦略・計画段階での失敗原因

戦略・計画段階での失敗原因には以下のようなものが挙げられます。

  • 目的・目標設定の不明確さ:何のためにオウンドメディアを立ち上げるのか、何を達成したいのかが明確でないままスタートしてしまう。
  • ターゲット層の絞り込み不足:誰に向けて情報発信するのかが曖昧で、コンテンツの方向性が定まらない。
  • 競合調査・分析不足:競合他社の状況を把握せず、差別化が図れない。
  • 市場選択のミス:自社の予算やリソースでは太刀打ちできない市場を選んでしまう。
  • KPI設定の甘さ:目標達成度を測る指標が適切でなく、効果測定ができない。
  • 予算・人員不足:十分なリソースを確保できず、コンテンツ制作や運用が滞る。
  • 社内理解・協力不足:経営層や関係部署の理解が得られず、必要な協力が得られない。
  • キーワード設計が甘い:キーワード設計を緻密に行わないと成果に大きな影響が出る。

以上のような点に注意しましょう。

②運用・コンテンツ制作段階での失敗原因

運用・コンテンツ制作段階での失敗原因には以下のようなものが挙げられます。

  • 行動量の不足:思考ばかりで行動が伴わないと成功できない。
  • コンテンツの質の低さ:読者のニーズを満たさない、魅力のないコンテンツが多い。
  • 更新頻度の低さ:新しい情報が少なく、読者が離れてしまう。
  • SEO対策の不足:コンテンツSEO以外のSEO対策に取り組まない。
  • 効果測定・分析不足:アクセス解析などを活用せず、改善につなげられない。
  • PDCAサイクルの欠如:改善策を講じず、同じ失敗を繰り返してしまう。

運用・コンテンツ制作段階において、特に失敗要因として多いのが「行動量の不足」と「コンテンツの質の低さ」です。

行動量不足は、特に大企業にありがちなのですが、思考のフェーズや社内チェック工程が長く、肝心なコンテンツの公開や更新が足りなくなってしまうケースです。どんなに良い戦略でもそもそも行動が伴わないと成功するはずもありません。

例えば、問合せフォームのデザインが100点でなくとも、どこかで妥協点を見つけ設定した行動目標を遵守することを最優先することが大切です。

コンテンツの質が低いとそもそも検索で上位表示されませんので流入が期待できず失敗につながります。
良質なコンテンツの考え方や制作方法については、「運用ポイント②高品質なコンテンツを制作する」を参考にしてください。

③その他の失敗原因

その他の失敗原因には以下のようなものが挙げられます。

  • ブラックハットなSEO手法を実施:Googleからペナルティを受けサイトの検索表示がほぼ0になる。
  • 最新トレンドへの対応不足:新しい技術や手法を取り入れられず、陳腐化してしまう。
  • 外部環境の変化への対応不足:法改正や競合の動向などに対応できず、競争力を失う。
  • 担当者のスキル不足:コンテンツ制作、SEO対策、アクセス解析などのスキルが不足している。

上記の内、失敗原因として特に多いのが「ブラックハットなSEO手法の実施」と「最新トレンドへの対応不足」です。

ブラックハットなSEO手法とは、Googleのスパムポリシーで禁じられている施策のこと。
具体的には以下のような施策が挙げられます。

  • リンクの購入
  • 中古ドメインの不正利用
  • 隠しテキスト など

これらの手法を実施すると、短期的には上位表示されることもありますが、どこかのタイミングでGoogleに発覚し検索結果から排除されてしまうリスクがあります。絶対に取り組まないようにしましょう。

また、Googleは頻繁にシステムのコアアップデートが行われるため、最新トレンドへの対応が不足すると失敗につながります。コアアップデートやトレンド情報の収集を怠らず、オウンドメディア運用を継続していきましょう。

戦略設計後はオウンドメディアの運用開始!ポイントは?

戦略設計が完了したら、オウンドメディアの運用開始です。

成功にあたっておさえておきたいポイントをいくつか紹介します。

運用ポイント①キーワード選定は極めて重要

コンテンツSEOやオウンドメディアの運用成果に極めて大きな影響を与えるのがキーワード選定です。

キーワード選定とは、オウンドメディアとして上位表示を狙う検索キーワードを選ぶことを指します。

具体的には以下のように、対策キーワードリストを作成し、それぞれに対して上位表示を狙うコンテンツの制作へとつなげていく工程です。

対策キーワードリストの例

選定するキーワード次第で、検索流入数コンバージョン数が大きく変動します。

例えば、流入数はキーワードの「月間検索回数(検索ボリューム)」と制作したコンテンツの「順位」によって大きく変わるものです。
検索ボリュームの多いキーワードほど流入数も多くなりますが、その分競合が多く高い順位を獲得するのも難しくなります。

順位が10位の場合と1位の場合では、検索流入数に10倍程度の差が生まれるため、サイトの立ち上げ段階などは上位表示が難しい検索ボリュームの多いキーワード(ビッグキーワード)を避け、上位表示が簡単なキーワード(ロングテールキーワードなど)を狙った方が、流入数が多くなります。

また、キーワードによって検索しているユーザーの状況が異なるため、コンバージョン率も大きく異なるものです。

えば、「勤怠管理システム とは」という検索キーワードと「勤怠管理システム おすすめ」という検索キーワードでは、ユーザーの求めている情報が違っているのはおわかりでしょうか。

  • 「勤怠管理システム とは」:勤怠管理システムの機能やメリットを知りたい
  • 「勤怠管理システム おすすめ」:おすすめの勤怠管理システムを複数見比べたい

当然ですが、「勤怠管理システム おすすめ」と検索しているユーザーの方がコンバージョンには近いため、リード獲得を主目的とするオウンドメディアの場合、こちらのキーワードを優先させた方が良いでしょう。

このように、キーワード選定の内容次第で、流入数・コンバージョン数には大きな差が生まれるため、高いスキルを持った担当者が緻密な設計に基づき実施する必要があるのです。

なお、キーワード選定の考え方や方法について詳しく知りたい方は「SEOキーワード選定完全ガイド|実行手順や注意点・活用ツールまで」を参考にしてください。

運用ポイント②高品質なコンテンツを制作する

キーワード選定に続き、オウンドメディアのパフォーマンスに影響を与えるのがコンテンツの品質です。

検索順位に最も大きな影響を与えるのは制作するコンテンツの品質になります。

では、高品質なコンテンツとはどのようなものでしょうか。
弊社では、高品質なコンテンツとは、検索ユーザーにとって最良のコンテンツであると考えています。

Googleをはじめ検索エンジンとはそもそも、ユーザーが入力した悩みや疑問に答えたWebページをランキング形式で表示するシステムです。

したがって検索エンジンでは、ユーザーの抱える悩みや疑問に対して、”包括的”かつ”わかりやすく”記載されたコンテンツが上位に表示されます。(厳密には他の要素もあります。)

SEOを意識してコンテンツを制作する場合、見出しやタイトルにキーワードを含むなど、様々なテクニックがありますが、根幹に来るものはユーザーファーストだということを忘れてはいけません。

間違っても検索上位を狙うためにキーワードを無理やり大量に入れるなど、ユーザー置いてけぼりの施策を行わないようにしましょう。

SEOで勝てるコンテンツの制作方法について詳しく知りたい方は、「勝てるSEO記事の書き方|構成作成方法や文章ライティングのコツ」を参考にしてください。

運用ポイント③公開後は効果測定を行いコンテンツの改善を続ける

公開後は、効果測定を行い、必要に応じてコンテンツの改善を行いましょう。

まず効果測定においては、以下のようなデータを調査してください。

  • 検索順位
  • セッション数
  • クリック率
  • コンバージョン数/率 など

効果測定には以下のようなツールが役立ちます。

ツール測定できる指標
Googleサーチコンソールクリック率、検索順位
Googleアナリティクスセッション数、コンバージョン数/率
Ahrefs検索順位(サーチコンソールより見やすい)

効果測定の上、検索順位やコンバージョン率の改善を目的にコンテンツを加筆・修正することを、リライトと言います。新規公開したコンテンツが目標とする検索順位やクリック率に届いていないときには、リライトが必須。

目標とするKPIまであきらめずにコンテンツのリライトを続けることが大切なのです。

なお、リライトについて詳しく知りたい方は、「SEOリライトのやり方完全ガイド|コツ・記事選定法をプロが解説」を参考にしてください。

運用ポイント④行動量が勝敗を分ける

ここまで戦略や正しい運用方法について詳しく解説してきましたが、そもそもの行動量もオウンドメディアの成果を大きく左右します。

例えば行動の質が同じであることを前提として、月に10件コンテンツを公開するより、100件公開したほうがどう考えても成果が良いというのはわかるでしょう。

よくあるオウンドメディアの成果が伸びない要因として、戦略設計など思考フェーズに時間を使いすぎたり、意思決定やチェックのフローが長すぎたりして、行動量が伴わないということが挙げられます。

Facebook創設者のマーク・ザッカーバーグ氏の言葉を借りると、ビジネスにおいては、「完璧であることよりまず終わらせることが重要(Done is better than perfect.)」です。

オウンドメディア運用においてより高い成果を生み出せるように、動きながら考えるということを意識していきましょう。

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まとめ|オウンドメディア戦略でビジネスを加速させよう

ここまでオウンドメディア戦略を中心に、当社のノウハウや考え方を詳しく解説してきました。

冒頭にも述べたように、オウンドメディアは正しい戦略に沿って運用を継続すれば必ず成果を生むことができます。

加えて、良い戦略であればより高いパフォーマンスを発揮することができるでしょう。

しかし良い戦略の設計には、豊富な経験と高いスキルが求められます。
自社内のノウハウだけでは難しいと感じる場合などは、信頼できる外部のプロフェッショナルに頼るのも選択肢です。

弊社では、成果志向型のオウンドメディア運用代行、コンサルティングサービスを提供しています。
業界随一の経験を持つプロフェッショナルな担当者が最適な戦略を設計、オウンドメディアを成功へと導きます。

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よくある質問

オウンドメディア戦略設計や運用にあたり役立つツールを教えてください

オウンドメディア戦略設計や運用に役立つツールは以下の通りです。

競合調査・分析に役立つツール

競合調査・分析は以下のどちらかを導入すれば十分です。※どちらも有料です。

  • Ahrefs:競合のドメイン、獲得キーワード、流入数など多数の指標が調査可能。(有料)
  • Semrush:SEO面の調査の他、SNSや広告も調査可能。(有料)

自社の分析・効果測定に役立つツール

GoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクスはGoogle公式の無料ツールです。

オウンドメディア運用をする場合、導入は必須です。

上記の他、競合調査・分析ツールの「Ahrefs」も役立ちます。

キーワード選定・コンテンツ制作に役立つツール

キーワード選定やコンテンツ制作は無料ツールで十分です。
コンテンツの制作を効率化させたい場合は有料ツールも検討しましょう。

なお、キーワード選定やコンテンツ制作に役立つツールについて詳しくは、「【2024年版】記事作成ツールおすすめ32選|プロの活用法まで」を参考にしてください。

以上がオウンドメディア戦略設計や運用に役立つツールです。

オウンドメディアを新規で立ち上げて成果が出るまでどれくらいかかりますか?

オウンドメディアの立ち上げからそれなりに成果が出るまでの期間は、かけられる予算や市場の競合性、行動量によって大きく変動しますが、早くて4カ月~6ヶ月程度です。

競合性が非常に高い分野の場合は、1年以上かかることもあるでしょう。

反対に、既に公開済みの自社サイトに肉付けする形でオウンドメディアを運用する場合、新規コンテンツ公開から1ヶ月程度で成果が出ることもあります。

以上のように、オウンドメディア運用は莫大な成果が創出できる可能性を秘めているのと反対に、結果が出るまでは時間がかかる施策です。

事業や会社の状況を見たうえで、実際に着手すべきかどうか慎重に判断しましょう。

オウンドメディアのサイト制作にあたってのポイントはありますか?

オウンドメディアのサイト制作にあたっては、以下のようなポイントを抑えておきましょう。

  • ターゲットに刺さるメディアコンセプトを考える
  • メディアコンセプトに合ったWebデザイン
  • SEO的に最適化された内部構造(コーディング)
  • 社内メンバーが運用しやすいCMSの機能
  • セキュリティ対策
  • 外部ツール(MAツールや基幹システムなど)との連携 など

以上のようなポイントを踏まえて、オウンドメディア制作が可能な会社に依頼することが大切です。

しかし、多くのWeb制作会社では上記のポイントを全て抑えることが技術的に難しく、ここに依頼すると良いという会社は数少ないのが現状です。

慎重に外注先選定を行いましょう。

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この記事を書いた人

渡邉 志明(SEOニキ)のアバター 渡邉 志明(SEOニキ) シュワット株式会社|代表取締役

これまで複数のwebメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。SEOディレクターとして600以上のコンテンツで検索1位を獲得した実績を持つ。POSレジなどのITツール導入支援もしている。