
この記事の著者:渡邉 志明(シュワット株式会社 代表取締役)
デジタルマーケティングカンパニー「シュワット株式会社」の代表取締役。
これまで複数のWebサイトの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。
SEOに取り組んでいて、以下のような疑問やニーズをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
「検索ランキングを決定する要因には何があるの?」
「ランキング決定要因は様々だが、そのすべてがわかりやすくまとまった資料やサイトがない」
そこで本記事では、Googleが検索ランキングを決定する要因を232個まとめています。
有名なもの、エビデンスや根拠が確かなもの、SEO会社や著名なSEO専門家が提唱するもの、重要なもの、そうでないものまで、ほぼすべてをこのページにまとめました。
それぞれの要因の概要とともに、その要因が正しいかどうか、気にすべきかどうか、エビデンス、弊社の見解なども示しています。
事前に理解していただきたいのが、自称SEO専門家が提唱するような”誤った要因”もあえて含んでいるという点です。
誤った要因については、今後、新たにそのような意見に出会った際に誤っていることが判断できるように記事内で明確に否定しています。
SEO担当者にとって大いに役立つ内容となっているため、ぜひご活用ください!
この記事を読んでくださっているSEO専門家のみなさまへ
ぜひこのリストに対する皆様のご意見をいただきたいと考えています。
この要因は「正しい」、「間違っている」、「他にもこんなものがある」、といったご意見とともに、当ページを皆様のブログやSNSでご紹介いただけると大変うれしいです。あらゆるご意見を歓迎いたします。
また、自身の考えるランキング要因をこのページに掲載したいという方は、以下より弊社にご連絡ください。
掲載すべきと判断した場合、あなたのSNSやWebサイトへのリンクとともに当ページに掲載いたします。
- 狙ったキーワードで検索上位がとれていない
- 戦略的にSEO対策をしたい
- 検索順位改善だけでなく売上・利益にもつなげたい

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2025年現在、検索順位に最も影響を与える5つの要因
2025年(および直近のSEOトレンド)において、Google検索順位に最も大きな影響を与えていると考えられる「トップ5の要因」を選定しました。
コンテンツの「有用性」と「独自性」(ヘルプフルコンテンツシステム)
コンテンツの質が検索ランキングに影響を与える最重要な要素のひとつであることに疑いの余地はないでしょう。
もはやエビデンスを示す必要はありませんが、Googleも有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成のページでその旨を示しています。
ユーザーが検索を行った際に解決したい疑問や課題、知りたいことが含まれつつ、ユーザーにとって役に立つ「有用」なコンテンツは検索上位に表示されやすいです。
また、AIによる大量生成コンテンツへの対抗策として、Googleは「そのサイトにしかない独自の価値(一次情報、独自の視点)」を極めて重視しています。単なる情報のまとめではなく、ユーザーの課題を具体的に解決できる「役に立つ(Helpful)」コンテンツでなければ、上位表示は難しくなっています。

ユーザー行動(Navboost / クリックとエンゲージメント)
米国司法省(DOJ)の裁判資料により、Googleが「Navboost」というシステムを通じて、クリック率(CTR)や滞在時間、検索結果への戻り(Short Clicks)といったユーザー行動データをランキングに強く反映させていることが確定しました。
ユーザーがそのページを見て満足したかどうかデータが、最終的な順位決定打となります。
渡邉ユーザーに満足してもらえるページを作成することに何よりも情熱と時間を注ぐようにしましょう。
E-E-A-T(特に「経験」と「信頼」)
E-E-A-Tとは、Googleがサイトやコンテンツを評価する際に重視する4つの要素、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字をとった言葉です。
Googleは「E-E-A-Tスコア」というような直接的な検索ランキング指標を持っているわけではありません。
しかし、被リンクの質、著者の評判、サイト上の情報の透明性など、複数のシグナルを組み合わせてE-E-A-Tが高いサイトを優遇するようにアルゴリズムを調整しています。
特に生成AIによるコンテンツが氾濫する2025年現在、AIには模倣できない「Experience(経験)」が最重要視されています。
「実際に製品を使った」「現地に行った」「苦労して解決した」という一次情報は、信頼性を担保する最大の武器となります。
YMYL(医療・金融)だけでなく、あらゆるジャンルで「誰が書いたか(著者情報)」と「実体験の証明(オリジナル写真・動画)」が求められます。
また、E-E-A-Tの概念開始以来、「Trustworthiness(信頼性)」は非常に重要です。
参照:Google検索品質評価ガイドライン Section 3.4(E-E-A-Tの定義)
E-E-A-Tについて詳しくは下記の記事をご覧ください。

被リンクの質と関連性
被リンクは、従来のいわゆる”被リンク全盛期の時代”に比べるとその重要性は下がりましたが、引き続き影響の大きい検索ランキング要因です。
被リンクの重要性については、Googleの公式文書内に以下のような記載がされています。
判定を支援するために使用している要因の 1 つに、そのコンテンツへのリンクまたは言及が他の著名なウェブサイトに含まれているか把握するということがあります。
Google「ランキング結果 – Google 検索の仕組み」
また、2023年のSEMrush社の調査では、検索ランキング上位に表示されているページの内95%が1つ以上の被リンクを獲得していることが示されています。
以前は被リンクの量がとにかく重要でしたが、現在ではGoogleペンギンアップデートなどの影響により、被リンクの質が重要になっています。高い質の被リンクとは、

検索意図(インテント)との適合性
検索意図とは、ユーザーが検索窓にキーワードを打ち込んだ「真の目的」です。
GoogleのAIは、キーワードの字面だけでなく文脈を理解します。
たとえ高品質な記事でも、ユーザーの目的(インテント)と形式がズレていれば順位はつきません。(ユーザーの検索意図とずれている記事が高品質なのかはそもそもわきに置きます。)
また、検索意図は常に変化します。
例えば「マスク」という検索は、以前は「風邪予防」でしたが、コロナ禍では「在庫」や「正しい付け方」へ変化しました。
「今」ユーザーが求めている答え(アンサー)を返すことが、SEOのスタート地点にしてゴールです。
渡邉マスクの事例から、一度公開したコンテンツは放置ではなく、情報が古くなったり検索意図合わなくなったりした際に更新をする必要があります。
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コンテンツ・ページレベルの検索ランキング要因
コンテンツ・ページ単位での検索ランキング要因を見ていきましょう。
検索エンジンが「そのページに何が書かれているか」を理解し、検索クエリ(=ユーザーが検索窓に入力した言葉)との関連性を判断するための最も基本的な要素です。
キーワードが含まれているか
ページを上位表示させたいキーワードが含まれているかどうかは、当然ですが重要な検索ランキング要因です。
検索エンジンは、ユーザーの入力した語句とそのページの関連性を判断する際、キーワードを重要なヒントにします。
実際、Googleは公式な文書の中で以下のように述べています。
Google では、検索ボックスに入力された比較的少数の単語と、入手可能な最も有益なコンテンツとのマッチングの程度を把握するための言語モデルを構築しています。
引用:「検索クエリの意味」Google Search
現在のGoogleの言語モデルは、単語の検索意図を高度に理解しますが、依然としてキーワード自体が含まれているかどうかは重要な要因であることは明白だと言えるでしょう。
タイトル(titleタグ)にキーワードが含まれているか
タイトル(titleタグ)にキーワードが含まれているかどうかは重要な検索ランキング要因です。
実際に検索してみると、上位にランクインしているページは基本的にキーワードが含まれているのを確認できます。
Backlinkoの1,180 万件のGoogle 検索結果の分析結果では、上位にランクインしているページのタイトルタグのほとんどは、完全一致もしくは部分一致するキーワードを含んでいることが示されています。
メタディスクリプション(meta description)にキーワードが含まれているか
メタディスクリプション(meta description)にキーワードが含まれているかどうかは、直接的な検索ランキング要因にはなりません。Googleのマット・カッツ氏によって明言されています。
しかし、メタディスクリプションに入力したテキストは検索結果画面に表示されやすく、またキーワードを含んでおくことで太字でハイライトされることがあります。したがって、魅力的なメタディスクリプションを作成することやキーワードを含んでおくことは、間接的な検索ランキング要因になると言えるでしょう。
タイトルやメタディスクリプションの重複
各ページのタイトルタグやメタディスクリプションがサイト内で重複していることは、直接的なペナルティの対象ではありませんが、検索パフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります。
2013年と少し古い情報ですが、当時Googleのマット・カッツ氏は、メタディスクリプションの重複に対してペナルティはないとしながらも、それぞれのページの内容を正確に反映した、ユニークなものを作成することを強く推奨しています。
我々はあなたにペナルティを課すことはありませんが、それはあなたにとって最適なユーザー体験ではありません。(中略)時間をかけて、各ページのディスクリプションをユニークなものにすることをお勧めします。 引用:「Google’s Matt Cutts: Don’t Duplicate Your Meta Descriptions」 Search Engine Land (2013)より
タイトルやメタディスクリプションは、検索結果画面でユーザーが最初に目にする情報です。これらが各ページの内容を的確に表していれば、ユーザーのクリック率(CTR)向上に繋がり、間接的に検索順位にも良い影響を与えると考えられます。
h1タグにキーワードが含まれているか
h1タグにキーワードが含まれているかどうかは、重要な検索ランキング要因とされています。
SEO専門家でh1タグにキーワードを含まなくてよいと考える人はまずいないでしょう。
実際、Googleのジョン・ミューラー氏も見出しタグ(hタグ)は、強力なシグナルであると述べています。
ページ上のテキストに関して言えば、見出しは、ページのこの部分がこのトピックに関するものであることを私たちに伝える非常に強力なシグナルです。
引用:「Google、見出しタグが強力なシグナルであると確認」Search Engine Journal
h1タグはそのページの内容をあらわすタグなので、検索エンジンがページ内容を読み取る重要なヒントとしていることは不自然なことではありません。
なお、hタグについてよくわからないという方は、「hタグとは?使い方やルール、見出しタグの重要性をプロが解説」を参考にしてください。
h1タグの複数回使用
h1タグを複数回使用することに関する質問に対して、ジョンミュラー氏は以下のように述べています。
あなたが望むだけ多く。
Googleジョンミュラー氏の発言より
この回答から、h1タグが複数回あること自体はマイナスの検索ランキング要因ではないと考えていいでしょう。
ただ、Google検索セントラル上では、以下のようにも述べられているため、その点も考慮する必要があります。
ページ全体で控えめに見出しを使用する
見出しタグは意味のある場所で使用してください。
引用:「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」Google検索セントラル
h1タグはページの内容をあらわすという意味なので、基本的には1ページに1つというのが適切だと言えるでしょう。
h2タグにキーワードが含まれているか
h2タグにキーワードが含まれているかどうかも、hタグが強力なシグナルとされているため重要な検索ランキング要因とみていいでしょう。また、多くのSEO専門家もそのように考えています。
なお、ページ内に複数あるh2タグすべてに無理やりキーワードを含む必要はありません。
あくまでユーザーにとって読みやすいかどうかが重要なので、キーワードは自然に含むようにしましょう。
h3,h4タグにキーワードが含まれているか
h3,h4タグへのキーワード含有が検索ランキング要因になるかどうかは、以下の2種類のケースによって異なります。
ケース①適切なhタグの入れ子構造で書かれている場合
この場合、より上位にあたるh1タグやh2タグに含まれていれば、h3,h4タグにキーワードが含まれているかどうかは、重要な検索ランキング要因ではないとする見方が中心です。ユーザーの利便性を損ねてまで、h3,h4タグに無理やりキーワードを入れる必要は全くないでしょう。
ケース②ページにh1タグ,h2タグがなくh3タグかh4タグが最上位の見出しタグの場合
含まれている方が、検索エンジンがそのページの内容とクエリを紐づけやすくなることが期待できます。
ページ冒頭でのキーワード出現有無
Ahrefsにより、ページ冒頭の100語以内※でキーワードが出現しているかどうかは検索ランキングと相関関係があることが示されています。※英語圏での調査のため、単語100語。日本語における文字数は不明
実際、ユーザー観点でもページ冒頭にキーワードがある=自身のニーズを満たす可能性があると判断できるため、ページ冒頭にキーワード含むことは重要だと言えるでしょう。(特に意識せずとも自然に含まれるかと思いますが)
共起語
共起語とは、あるキーワードと一緒に使われる頻度が高い語句のことです。
なお、共起語は直接的な検索ランキング要因ではなく、含まれているかどうかはそれほど気にする必要はありません。
あくまで、共起語を見て、どのようなことが書かれているのか、ユーザーにはどんな検索意図があるのか、といった部分の分析に使用するようにしましょう。
ニーズメット
ニーズメットとは、ユーザーの検索ニーズが満たされているかどうかを判定する指標のことです。
ある種SEOの本質的な要素であり、Google検索品質評価ガイドラインにも示されているため、重要な検索ランキング要因だと考えてよいでしょう。
SEOにおいては、ユーザーの検索意図を満たすコンテンツを制作すること、すわなちニーズメットなコンテンツを制作することが最重要な要素のひとつです。
トピックを”包括的”に”深く”カバーしている
トピックを包括的に、なおかつ深く(詳細に)カバーしているかどうかは、間接的な検索ランキング要因だと考えてよいでしょう。SEO業界ではよく、”網羅性”などとも言われます。
BACKLINKOが1,180万件のGoogle検索結果を調査したところ、トピックを包括的に、なおかつ詳細にカバーしたコンテンツはカバーしていないコンテンツよりも大幅に優れた検索パフォーマンスが発揮されていることがわかりました。
なお、ここで勘違いしてほしくないのが、ただ網羅すればいいというわけではないということです。
あくまで検索をしているユーザーが知りたいことや解決したい疑問に対しての情報が包括的に含まれているということが大切です。
独自の有用な情報や価値
生成AIの登場により、コンテンツの独自性が失われている(それにGoogleが危機感を持っているとされる)背景もあり、コンテンツに独自の有用な情報や価値があるかどうかはますます重要視されています。
Google検索セントラルにも以下のような記載がされています。
独自の調査に基づいた記事を掲載したり、面白いニュースをスクープしたり、または口コミを活用したりするのも良いでしょう。他のサイトにはない情報源や専門知識を活用することがポイントです。
引用:「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」Google検索セントラル
また、2025年2月にはGoogleのゲイリー・イリーズ氏が以下のように発言しています。
今年は独創性に重点を置きます。それが重要になります(原文:Originality is something we’re going to be focusing on this year. That’s going to be important)
引用:「Google’s Gary Illyes: Focus On Originality In 2025」SEARCH ENGINE ROUNDTABLE
いわゆる”上位ページの最大公約数的なコンテンツ”ではなく、独自の情報や価値があるコンテンツを目指しましょう。
コンセンサススコアリング
デバンキングクエリ(思想や主張に関連したクエリ※例:地球は平らである)において、Googleは一般的な認知(コンセンサス)と文章の主張の一致度合いを検索ランキング要因としています。
具体的には、コンテンツ内で、一般的なコンセンサスに対する同意、否定、中立の文章の数を数えスコアリングしているようです。
このことは、マーク・ウィリアムズ・クック氏が行った2テラバイトのデータと9000万件以上のクエリを分析により示されています。
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検索エンジンが読み取りやすい文章
文章の表現方法や文体自体は直接的な検索ランキング要因ではありませんが、検索エンジンが理解しやすい文章を目指すことは、多くのSEO専門家によって重要視されています。
例えば、難解な比喩表現や”こそあど言葉”など、人間には理解できてもシステムには理解しにくい表現や文体は、適切な評価を妨げる可能性があるため、極力避けた方が良いでしょう。
検索エンジンとユーザーどちらにとってもわかりやすい文章をライティングすることが大切です。
YMYLクエリ
YMYL領域のクエリには、他のクエリとは異なるランキングウエイトが使用されていることが分かっています。
YMYLクエリとは、「Your Money or Your Life」の略で、 ユーザーのお金や生活に大きな影響を与える可能性のある検索クエリのことを指します。
比較・レビュークエリ
例えば、「クレジットカード おすすめ」など特定の商品やサービスを比較・レビューするクエリに対策したコンテンツは、Googleの「質の高いレビューを書く」のページ内で作成方法やコンテンツに含むべき内容が示されています。
例えば、「商品と競合商品の差別化要因を示す」や「商品に対する専門家が書く」など推奨事項が示されており、間接的な検索ランキング要因になっていると考えてよいでしょう。
事実、以下のような競合性の高い比較・レビュークエリを見ていただくと、上位に表示されたコンテンツはGoogleの推奨事項が(意識的に)カバーされていることがわかります。
- 脱毛サロン おすすめ
- クレジットカード おすすめ
- 洗濯機 おすすめ
実際に検索をして確認してみてください。
コンテンツの新鮮さ
Googleのフレッシュネスアップデート以降、ページの公開もしくは更新が最近のものであるかどうかは検索ランキング要因です。
特にイベントや注目のトピックなど、情報鮮度が重要視されるクエリにおいてその傾向は顕著です。
コンテンツの”更新日”
コンテンツの新鮮さは重要ですが、コンテンツに表示されているページの”更新日自体(更新した日付)”がいつかどうかは、直接的な検索ランキング要因ではありません。
Googleのジョン・ミューラー氏によって、以下のように明確に否定されています。
検索においては何の変更もなく、そのページの日付と時間を変更したからといった理由で、こうしたページの順位が変わることは絶対にない。
ジョン・ミューラー氏の発言より
ただし、ユーザー目線では更新日が古いページの情報は最新性に欠けるという印象を持たれてしまうでしょう。
そのため、更新日は間接的な検索ランキング要因と言えます。
コンテンツの”公開日”
更新日と同じく公開日が新しいかどうかだけが直接的な検索ランキング要因になることはありません。
また、公開と更新どちらが優先されるのか、疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。Googleは新しいコンテンツを好む傾向にありますが、古くからあるコンテンツを更新した際に新しく公開したコンテンツよりも上位に来るケースも多いです。そのため、公開と更新に大きな差異はないと言えるでしょう。
コンテンツの更新規模
コンテンツの内容を変更せず更新日を変更しただけでは影響はないと述べましたが、一方でコンテンツ更新や編集の規模が大きい場合は、新鮮さを判断する要因となります。つまり、検索ランキング要因です。
コンテンツの更新頻度
コンテンツがどれくらいの頻度で更新されるかは新鮮さを判断する要因になります。
ここまで、コンテンツの新鮮さに関連した項目が連続しましたが結論、新鮮な情報であることが重要です。
目次の有無
ページ内リンクが含まれた目次は、検索エンジンがコンテンツの内容を判断する良いヒントになるので、間接的な検索ランキング要因と言えるでしょう。また、目次のページ内リンクが検索結果画面に表示される場合もあります。

適切なHTML構造
適切なHTML構造(hタグの入れ子構造など)で書かれているかどうかは、直接的な検索ランキング要因ではないとGoogleが明確に言及しています。
元Google社員が代表を勤める株式会社JADEが、わかりやすく以下のように述べていたので引用します。
「Goole検索のオーガニックSEOで順位を上げる」という観点では、HTMLタグを正しく書くかどうかはほぼ意味がない。
「SEOのプロ解説! HTMLの効果的な書き方やタグの使い方とは」JADEのSEOプロフェッショナル相談室
ただし、前述のhタグにキーワードが含まれているかどうかは検索ランキング要因であることやユーザーや検索エンジンの理解を助ける点においても最低限正しく記述することは重要だと言えるでしょう。
シュワット 渡邉そもそもHTMLは検索エンジンだけでなく、Webにおけるあらゆる場面で使用されるものです。SEO関係なく正しく書くことは大切だと言えるでしょう。
信頼できる情報源からの外部参照や引用
コンテンツに信頼できる情報源からの外部参照や引用を含むことは、Google検索品質評価ガイドライン上で以下のように記載されており、検索ランキング要因と考えてよいでしょう。
十分な量の正確な情報と信頼できる外部参照を含む [記事] は、通常、高レベルに評価されます。
引用:Google検索品質評価ガイドライン
画像のalt属性
画像のalt属性(=代替テキスト)は、検索エンジンが画像の内容を判断する際のヒントになります。
そのため、コンテンツ内容に関連した画像が含まれていることを検索エンジンがより理解しやすくなるため、間接的な検索ランキング要因だと言えるでしょう。
Google検索セントラルに記載されているSEOの主なベストプラクティスにおいても、画像のalt属性(=代替テキスト)に対策キーワードを含むことが推奨されています。
ユーザーがコンテンツを検索するときに使われる可能性のある単語を選んで、これらの単語をページ上の目立つ場所(ページのタイトル、メインの見出しなど)や、わかりやすい場所(代替テキスト、リンクテキストなど)に配置する。
引用:「主なベストプラクティス」Google検索セントラル
また、見出しタグ(hタグ)を画像にする場合や画像リンクの場合、alt属性の有無や適切さはより重要になります。
画像の最適化
alt属性以外にも以下のような点から画像を最適化することは、検索エンジンが画像内容を理解することを助けるため、間接的な検索ランキング要因になります。
- タイトル
- ファイル名
- キャプション
- 画像内テキスト
- 周辺テキストでの説明
以上のような各ポイントを最適化することで、画像のインデックスが促進される可能性も高まります。
画像のライセンス情報
画像にライセンス情報(著作権や利用条件)の構造化データを付与すると、画像検索結果に「ライセンス可」のバッジが表示されます。
これにより、画像素材を探しているユーザーからの視認性が高まり、正当なトラフィック獲得につながります。
著者情報の有無
誰がコンテンツを作成したのか、著者情報を示すことは重要です。
コンテンツの著者情報の有無が直接的な検索ランキング要因ではありませんが、コンテンツのトピックに対して詳しい(と判断される)著者の存在はユーザー(と検索エンジン)からの高評価につながるため、間接的な検索と言えるでしょう。
実際、Googleのガイドラインにおいても以下のように著者情報の明記が強く推奨されています。
誰が(コンテンツを作成したか)
誰がコンテンツを作成したのかが明確であれば、そのコンテンツの E-E-A-T は直感的に理解されやすくなります。
引用:「コンテンツに関する「誰が、どのように、なぜ」を考える」Google検索セントラル
なお、著者情報の示し方のベストプラクティスについて詳しく知りたい方は、「SEOで著者情報は重要!理由や最適化方法、構造化データまで解説」を参考にしてください。
トピックに対する経験/専門知識/権威性を有する人物・組織によるコンテンツ作成
コンテンツ作成者がトピックに対する十分な経験や専門知識、権威性を有する人物・組織であるかどうかは、検索ランキング要因です。
2013年2月には当時のGoogle CEOであるエリック・シュミッド氏が以下のように言及しています。
「検索結果では、検証済みのオンラインプロフィールに結び付けられた情報が、そうした検証のないコンテンツよりも上位にランク付けされるため、ほとんどのユーザーは自然に上位の(検証済みの)結果をクリックすることになります。」
エリック・シュミッド氏の発言より
また、Googleのエンティティに関する特許の中で、以下のように評価基準が示されています。
| 指標 | 詳細 |
|---|---|
| 関連度 | コンテンツのテーマと著者がどれだけ関連しているか。 例:例えば「ダイエット」がテーマなら、著者はダイエットにどれだけ関連した人物であるか。 |
| 注目度 | コンテンツのテーマにおいてその著者がどれだけ注目されているか。 例:著者がどれだけダイエット情報の権威として人々に頼りにされているか。 |
| 貢献度 | コンテンツのテーマにおける著者の貢献度合い。 著者に対する他の専門家の評価や知名度などが加味される。 |
| 受賞歴 | 著者がコンテンツのテーマに関連した賞を受賞しているかどうかが加味される。 |
実際、一般の大学生が書いた映画の撮り方解説よりもスティーブンスピルバーグの書いた映画の撮り方の方が説得力があるのは当然だと言えるでしょう。
著者情報の構造化データマークアップ
著者情報を構造化データマークアップすることにより、Googleが著者情報の内容を把握するヒントになります。
構造化データでマークアップされているかどうかが直接的な検索ランキング要因にはなりませんが、Googleが内容を理解しやすくなるため間接的には検索ランキング要因だと言えるでしょう。
コンテンツの作成工程の明示(どのようにコンテンツを作成したか)
コンテンツがどのように作成されたかを明示することは、Googleガイドライン上で推奨されています。
なお、ガイドラインの文脈を読み取ると基本的には比較・レビューコンテンツが対象になると考えられます。
以下、ガイドラインを引用します。
たとえば商品レビューでは、テストした商品数、テストの結果、テストの実施方法を、テストを実施した証拠となる写真などとともに確認してもらうことでユーザーの信頼を得ることができます。
引用:「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」Google検索セントラル
また、レビューコンテンツ以外でもAIや自動化技術を使用しているかどうかの開示も推奨されています。
一般的に、「これはどのように作成されたんだろう」と思わせるようなコンテンツでは、AI や自動化の使用を開示するのは有益なことです。
引用:「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」Google検索セントラル
ページURLの長さ
Ahrefs社の調査によると、URLが長すぎるページは検索エンジンでの可視性がわずかに低下する傾向にあることが示されています。そのほかの複数の調査においても短いURLの方がSEO上でわずかに有利であることが示されています。
一方で、Googleのジョン・ミュラー氏が、URLの長さは直接的な検索ランキングに影響しないとYouTube上で公式に言及している点もご留意ください。
ここからは弊社の推論ですが、実際にジョン・ミュラー氏が述べるように直接的なアルゴリズムがないというのは事実であり、一方で短いURLの方が人々がアクセスしやすいため、そのことが間接的なSEOランキング要因となりAhrefs社の調査結果に反映されたのだと考えられます。
URLのパス
BackLinkoのコンテンツ内で、階層構造上トップページに近いURLは奥深くの階層のURL(https://○○/△△/××/■■)よりも検索ランキングが上がりやすいと述べられています。ただし、ソースは不明です。
URL内にキーワードが含まれているか
URL内にキーワードを含むことは小さな検索ランキング要因になります。
Googleのジョン・ミュラー氏が2020年8月にX上で公式に以下のような言及をしています。
コンテンツがインデックスに登録されると、URL内のキーワードのSEO効果は最小限に抑えられます。
ジョン・ミュラー氏の発言より
なお、最小限におさえられる(=0ではない)と述べられているため、ごくわずかな影響があると考えられます。
既存のURLをSEOのためにわざわざ変更する施策の優先度は低いと言えるでしょう。
箇条書き(liタグ)の適切な使用
箇条書き(liタグ)の有無は直接的な検索ランキング要因ではありませんが、適切な使用はユーザーの読みやすさを向上させるため、間接的な検索ランキング要因といえます。
また、強調スニペットにおいてコンテンツ内の箇条書き箇所がそのまま用いられることが多い点、Geminiの回答が箇条書きを頻繁に用いる点からGoogleに好まれていることも予測されます。
表(tableタグ)の適切な使用
表(tableタグ)も箇条書き(liタグ)同様に用いられているかどうかが直接的な検索ランキング要因にはなりませんが、適切な使用はユーザーの読みやすさを向上させるため、間接的な検索ランキング要因といえます。
発リンクの数
Dofollowの発リンク(自社サイトから外部サイトへのリンク)数が多すぎると、PageRankがリンク先に漏れてしまい、検索ランキングの低下を招く場合があります。
Google検索セントラルにおいても、発リンクの使用しすぎに対して以下のように注意喚起がなされています。
ページのリンクを妥当な数に抑えます(最大で数千個)
引用:「Google 検索の基本事項」Google検索セントラル
発リンク先ページの品質
マーケティング会社Rebootの調査により、発リンク先のページの品質が検索ランキング要因になることがわかっています。
具体的には、発リンク先の権威性と関連性が高い場合、検索ランキングにプラスに働きます。
また、信頼性の低いWebサイトやページに対する発リンクは低評価要因になる可能性があると以下のように示されています。
他のサイトのコンテンツなど、管理できないページにリンクする場合は、リンク先のリソースが信頼できるものであることを確認してください。
引用:「必要なときにリンクする」Google検索セントラル
アフィリエイトリンク
アフィリエイトリンクの有無自体は、検索ランキング要因ではありません。
勘違いしている人も多いですが、アフィリエイトリンクがあるからといってランキングが下がるようなことはないです。
ただし、Googleがアフィリエイトを嫌っていることは有名で、アフィリエイトリンクがあることによって他の品質シグナルがより細かく見られます。つまり、Webサイトに評価を下げる要素があると、より大きな影響をを受けやすいということです。
スパムポリシーにも、アフィリエイトサイトに対する記載が細かくなされています。
誤字脱字
誤字脱字は直接的な検索ランキング要因になる可能性があります。
Google検索品質評価ガイドラインでは以下のように言及されています。
文法や句読点のミスが多い記事が「低品質」と評価される
引用:Google検索品質評価ガイドライン
ただし、あくまで可能性としている点に、2011年に公開されたビデオ上ではGoogleのマット・カッツ氏が、誤字脱字(スペルや文法ミス)は直接的なランキング要因ではないと言及している点があります。
また、ジョン・ミュラー氏も2017年にスペルミスをチェックするアルゴリズムはないと述べており、Google内で発信する情報が矛盾しています。(割と良くあることです。)こn
なお、Google云々の前にそもそも誤字脱字は、ユーザーに不快感を与えたり、信頼性を損なったりするため、誤字脱字チェックを含む校正作業は入念に行ったほうが良いでしょう。
UGC(ユーザー生成コンテンツ)
UGC(ユーザーによるコメント、レビュー、掲示板への書き込みなど)は、ページに独自の価値や更新頻度の高さをもたらすため、間接的にプラスの検索ランキング要因となりえます。
ただし、放置されてスパムリンクや低品質な書き込みで溢れると、サイト全体の品質評価を著しく下げ、手動対策の対象にもなりえます。
UGCを取り入れる場合は、運営者による適切な管理が必須です。
参照:ユーザー生成スパム
コピーコンテンツ
コピーコンテンツは複数の側面からマイナスの検索ランキング要因だと言えます。
既にインデックスされているページをコピーして作成したコンテンツは重複コンテンツとみなされ、検索結果に表示されない可能性が高いです。表示されたとしてもいずれ手動対策を受けることになります。
また、SEO以前に著作権違反になる場合がある点もご留意ください。
ページのレイアウト
良質なページレイアウトは、ユーザー行動やエンゲージメントを向上させるため間接的な検索ランキング要因になると言えるでしょう。
実際、Google検索品質評価ガイドライン上でも以下のように述べられています。
最高品質のページのページレイアウトにより、メインコンテンツがすぐに表示されます。
引用:Google検索品質評価ガイドライン
ページがランクインしている他のキーワードでのユーザー行動
大半のページは複数のキーワードで検索結果にランクインするものですが、メインの対策キーワード以外のキーワードでのユーザー行動データが、検索ランキング要因となる可能性が多くのSEO専門家により示されています。
実際、Googleも以下のように言及しています。
私たちは、多くのユーザーが同様のクエリに対して価値を感じていると思われるサイトを探しています。
引用:「検索の仕組み」GoogleSearch
リライトの際にランクインしているキーワードを確認し、そのキーワードに応じてコンテンツを改善しユーザー行動データ改善につなげるのは有効な施策だと言えるでしょう。
画像や動画の使用
コンテンツ内容に合った画像や動画、インフォグラフィックスの使用は、ユーザーエクスペリエンスを向上させるため、間接的な検索ランキング要因だと言えるでしょう。
ただし、画像や動画を使用していることそれ自体が直接的な検索ランキング要因というわけではない点は理解が必要です。コンテンツ内容に合わない画像や動画を入れても意味はありません。
よくある、h2見出し直下にとりあえずフリー素材を入れておくような施策は無意味です。
モバイル版だけ非表示のコンテンツ
PC版では表示されるのにモバイル版では非表示のコンテンツは、インデックスされない可能性があります。
XMLサイトマップ内での優先度
XMLサイトマップ内での優先度は検索ランキング要因となる場合があると多くのSEO専門家によって示されています。
ただし明確なエビデンスは見つかりませんでした。
ページ階層の深さ(クリック深度)
ページ階層の深さは直接的なランキング要因です。
トップページから何回クリックして到達できるか(クリック深度)は、そのページの重要度を示します。
トップページから遠い(クリック数が多い)ページほど、クローラーの巡回頻度が下がり、検索エンジンからの重要度評価も低くなる傾向があります。
ページの読み込み速度
ページの読み込み速度は、直接的な検索ランキング要因になる場合があります。
ただし、あくまで被リンクやコンテンツの質に比べると小さなランキング要因に過ぎず、ページスピード以外のすべての要素が一緒だった場合に用いられるとGoogleのマット・カッツ氏に言及されています。
もしサイトが本当に、本当に遅かったとしたら、ページのスピードをランキング要因に実際に使うと今までに言ってきた。したがって、それ以外のすべての条件が同じだったとしたら、確かにランキングが低くなることがある。
しかし、こんなふうに言うことはできる ? 上下のウェブサイトを見たり同時に返されるサイトを見たりして、もしあなたのサイトが本当に本当に遅くて異常なくらいだったり、(スピードの点で)底辺に位置していたりしたら、そのときは、ページ速度が理由でランキングが低くなるとことがたしかにあるかもしれない。
引用:「Is page speed a more important factor for mobile sites?」Google公式YouTube動画より
上記の発言の中では、ページスピードが遅いとユーザーの離脱率上昇などユーザーエクスペリエンスを下げることになるため、間接的な検索ランキング要因にもなりうることが示されています。
実際、表示に3秒以上かかるページの離脱率は40%以上と、ユーザーエクスペリエンスに大きな影響を与えるため、ページスピードが遅いという場合は改善が必要です。
参照:ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に使用します
DOM要素の数(DOMサイズ)
ページのHTML構造(DOMツリー)が複雑すぎたり巨大すぎたりすると、ブラウザのメモリ使用量が増え、表示速度(特にINPやLCP)が悪化します。
これはCore Web Vitalsの評価低下に直結するため、間接的な検索ランキング要因です。
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Webサイトレベルの検索ランキング要因
Webサイト全体(ドメイン単位)での検索ランキング要因について見ていきましょう。
信頼性やブランド力に関する重要な要因を中心に紹介していきます。
これらは、個別のページ順位を底上げする、「サイトの基礎体力」のような要素です。
トピッククラスターモデル
トピッククラスターモデルは、特定のメイントピック(ピラーページ)と、その関連サブトピック群(クラスターコンテンツ)を内部リンクで相互に結びつけるサイト構造化の手法です。このモデルを採用することで、サイト内の特定分野における専門性と権威性(Topic Authority)を高め、検索エンジンからの評価向上を目指します。
Googleが「トピッククラスターモデル」という名称で直接言及しているわけではありませんが、サイトのトピックを整理し、ユーザーにとって分かりやすい構造を構築することの重要性は示唆しています。関連性の高いページ同士をリンクでつなぐことは、Googleがサイトのコンテンツを理解する上で重要な手がかりとなります。
サイトのナビゲーションは、ユーザーが迅速にコンテンツにアクセスできるようにするために重要です。検索エンジンがウェブマスターの意図するコンテンツの重要性を理解するうえでも役立ちます。
このモデルは、Googleが評価する「専門性」や「権威性」をサイト構造の観点から強化する合理的なアプローチと言えます

適切なサイト構造
論理的な階層構造(ピラミッド型など)は、クローラーがサイトの全容を把握するのを助け、重要なページへのリンクジュース(評価)の分配を最適化します。
これにより、重要ページの順位が上がりやすくなります。また、ユーザーの回遊性向上によるUX改善効果もあります。
参照: Google検索セントラル:SEOスターターガイド(サイトの階層を整理する)
内部リンクの位置
ページ内のどこに内部リンクがあるかは重要で、直接的なランキング要因です。
メインコンテンツ内の文脈に沿ったリンクは、フッターやサイドバーにある定型的なリンクよりも高く評価される傾向にあります。
これは、Googleが特許を申請しているリーズナブルサーファーモデルの概念に沿っています。
内部リンクのアンカーテキスト・周辺テキスト
アンカーテキストは、リンク先ページの内容をGoogleに伝える強力なシグナルで、直接的なランキング要因です。
また、現在ではアンカーテキストだけでなく、その「周辺のテキスト」も文脈理解のために利用されており、リンク先のトピックを決定づける要因となります。
内部リンク設置先ページとのトピッククラスターにおける関連性
直接的なランキング要因です。
関連性の高いページ同士を内部リンクで繋ぐことで、Googleはサイト全体の「トピックの構造」を理解しやすくなります。
関連トピックの集合体(クラスター)が形成されることで、特定ジャンルにおけるサイトの専門性が評価されやすくなります。
内部リンクの色やサイズ
「青色だから順位が上がる」といった直接的要因ではありません。
しかし、リンクがタップしにくい(小さすぎる・近すぎる)、視認性が悪いといった問題は「モバイルフレンドリー」や「Core Web Vitals」の観点でマイナス評価となり、間接的に順位に影響します。
画像リンクかテキストリンクか
直接的なランキング要因です。
Googleは画像を理解する能力を向上させていますが、依然としてテキストリンク(アンカーテキスト)の方が、リンク先の文脈を正確に伝える手段として優れています。
画像リンクを使用する場合は、必ずalt属性を設定する必要があります。
こちらも、Googleが取得しているリンクに関連した特許であるリーズナブルサーファーモデルの概念に含まれます。
トップページからの内部リンク
重要度をGoogleに伝達するという観点では、直接的なランキング要因になりえます。
一般的にトップページはサイト内で最も多くの被リンク(権威)を集めています。
トップページから直接リンクされているページは、Googleに対して「このサイト内で特に重要なページである」というシグナルを強く伝達します。
新たなコンテンツの公開頻度
コンテンツの「鮮度(Freshness)」は、検索ランキングに影響を与える要因の一つです。特に、ニュース性の高い情報や、定期的に情報が更新されるトピック(例:「最新のスマートフォン」「東京のイベント」など)を扱う検索クエリに対して、新しい情報が優先される傾向にあります。
これは、Googleが2011年に導入した「Freshness Update」と呼ばれるアルゴリズム変更に起因します。
検索結果は、クエリによって求められる鮮度の度合いが異なります。(中略)今回のアルゴリズムの改善は、最近のイベントやホットなトピックに関する、より新しい、より適切な結果をユーザーが発見できるように設計されています。 引用:「Giving you fresher, more recent search results」The Official Google Blog (2011)より
ただし、やみくもにコンテンツを頻繁に公開すれば良いというわけではありません。低品質なコンテンツを量産することは、サイト全体の評価を下げる可能性があります。重要なのは、ユーザーにとって価値のある高品質なコンテンツを、継続的に公開または更新していくことです。
Webサイト全体のユーザビリティ(UX)
Webサイト全体のユーザビリティ(UX)は、検索ランキングにおける重要な要素です。Googleは、ユーザーが快適にWebサイトを利用できる体験(ページエクスペリエンス)を評価指標に組み込んでおり、その中核となるのが「コアウェブバイタル(Core Web Vitals)」です。
コアウェブバイタルは、ページの読み込み速度(LCP)、インタラクティブ性(INP)、視覚的な安定性(CLS)を測定する指標であり、これらが良好なサイトはランキングで有利になる可能性があります。
Google のランキング システムは、優れたページ エクスペリエンスなど、ユーザー エクスペリエンスを向上させるさまざまな側面を持つコンテンツを高く評価することを目的としています。
優れたUXは、ユーザーの直帰率を下げ、サイト内での滞在時間を延ばす効果も期待できます。これらのユーザー行動シグナルは、間接的にGoogleの評価に影響を与えると考えられています。
重複コンテンツとcanonical設定
サイト内に同一、または酷似した内容のページが複数存在する場合、「重複コンテンツ」と見なされ、検索エンジンからの評価が分散してしまう問題があります。例えば、PC用ページとスマートフォン用ページが別々のURLで存在する場合や、ECサイトで色違いの商品ページが同じ商品説明を持つ場合などが該当します。
このような問題を解決するために用いられるのがrel="canonical"タグです。このタグをページのHTMLヘッダーに設置することで、どのURLが正規の(評価を集約させたい)ページであるかをGoogleに伝えることができます。
サイトに同一または類似のコンテンツでアクセスできる URL が複数ある場合は、(中略)Google にとってどれが正規(公式)バージョンであるかを明示してください。このプロセスを「カノニカリゼーション」と呼びます。 引用:「重複した URL を統合する」Google検索セントラル
canonicalを適切に設定しないと、クロールバジェット(Googleがサイトを巡回するリソース)の無駄遣いにも繋がり、重要なページがインデックスされないといった機会損失を生む可能性もあります。
キーワードカニバリゼーション
キーワードカニバリゼーション(共食い)とは、自社サイト内の複数のページが、意図せずして同じキーワードで評価され、競合してしまう状態を指します。これにより、検索エンジンからの評価が分散し、本来であれば上位表示できるはずのページの順位が伸び悩んだり、検索結果に表示されるページが頻繁に入れ替わったりする現象が起こります。
Googleが「キーワードカニバリゼーション」という用語を公式に使っているわけではありませんが、コンテンツの重複やサイト構造の問題として認識しています。
(重複コンテンツがあると)検索エンジンにとって、どのバージョンを検索結果に含めるか、または除外するかを決定することが難しくなります。
対策としては、各ページのターゲットキーワードを明確に設定し、内容が重複しているページは情報を統合して一つの強力なページにまとめる(リダイレクト処理を行う)、あるいはcanonicalタグで正規化するなどの方法が有効です。
サイト品質スコア
Googleが個々のWebサイトに対して、何らかの「サイト全体の品質スコア」を内部的に保持している可能性が指摘されています。これは公式に発表された情報ではありませんが、2024年3月にリークされたとされるGoogleの内部ドキュメントに関する報道で、その存在が示唆されました。
リークされたドキュメントは、Googleがサイト全体の品質分類(例:高品質、低品質、スパム)や、場合によってはサイトオーソリティスコアを保持している可能性があることを示唆しています。
引用:「Exploit reveals how and why Google ranks content」 Search Engine Land (2024)より
この情報が事実であれば、長年SEO業界で議論されてきた「サイトオーソリティ(サイト全体の権威性)」という概念を裏付けるものとなります。ページ単体の品質だけでなく、サイト全体として一貫した品質を維持し、専門性や信頼性を高めていくことが、これまで以上に重要であると言えるでしょう。ただし、これはリーク情報に基づく推測であり、Googleの公式見解ではない点に注意が必要です。
ブランド検索(指名検索)数もしくはブランド名を含んだ検索数
ブランド名やサイト名で直接検索される「ブランド検索(指名検索)」の数は、直接的なランキング要因として公表されてはいませんが、E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)における「権威性」と「信頼性」を測る強力なシグナルであると広く考えられています。
ユーザーがわざわざブランド名を指定して検索するという行動は、そのブランドが広く認知され、信頼されている証拠です。Googleの元CEOであるエリック・シュミット氏は、2011年のインタビューでブランドの重要性について言及しています。
最終的には、ブランドが解決策です。ブランドは、どうにかしてランクを上げるための方法です。
引用:「Google: Brands Are The Solution, Not The Problem」 Search Engine Roundtableより
多くのユーザーから指名で検索されるブランドは、特定の分野において権威があるとGoogleが判断し、結果として検索順位に好影響を与える可能性は非常に高いと考えられます。
ブランド力
ブランド力は、単なるブランド検索数だけでなく、サイテーション(オンライン上での言及)、メディアでの露出、専門家からの評価、オフラインでの評判などを含む、より広範な概念です。これはGoogleが最重要視するE-E-A-T、特に「権威性」と「信頼性」と深く結びついています。
Googleの検索品質評価ガイドラインでは、サイト運営者の評判を調査することが評価者に求められています。これは、オンラインの情報だけでなく、そのブランドが現実世界でどのように認識されているかを評価しようとするGoogleの姿勢を示しています。
サイトまたはコンテンツ作成者の評判について、そのトピックの専門家によって作成された記事、レビュー、推奨事項、ニュース記事、その他の信頼できる情報を探してください。
Webサイト上での施策だけでなく、PR活動や良質なサービスの提供を通じて社会的な信頼を勝ち取り、ブランド力を高めることが、長期的に見て最も強力なSEO対策の一つと言えるでしょう。
ヒルトップアルゴリズム
ヒルトップアルゴリズムは、Googleのランキングシステムの基礎を築いた、歴史的に重要なアルゴリズムの一つです。その中心的な考え方は、「あるトピックに関する専門的なページは、同じトピック内の他の良質なページへリンクを張っている」というもので、これによりトピックにおける「専門家(エキスパート)」ページを特定しようとしました。
現在、Googleのシステムははるかに複雑化していますが、この「信頼できる情報源へリンクすること」がコンテンツの信頼性を示す、という根本的な思想は、現在のE-E-A-Tの概念にも色濃く受け継がれています。
たとえば、情報源を明記したり、そのトピックの専門家へのリンクを設置したり、コンテンツの裏付けとなる証拠を提供したりすることで、信頼性を確立できます。
同一トピッククラスターに属するキーワード群の検索順位
サイトが特定のトピックについて専門性を高め、「トピックオーソリティ」を確立すると、そのトピッククラスターに属する関連キーワード全体の検索順位が向上する傾向があります。これは、Googleがサイトを「その分野の専門家」として認識し、関連する様々な検索クエリに対して、そのサイトのコンテンツを高く評価するためです。
Googleは、特定のトピックについて深い知識を持つサイトを特定し、その分野の専門性が浅いサイトよりも優遇することを公式に言及しています。
これにより、たとえば、あるトピックについて詳しい知識を持っているサイトを特定すると、そのサイトのコンテンツが、あまり詳しくないサイトのコンテンツよりも上位に表示されます。
引用元: 「より有用で、ユーザーの期待に応える検索結果を」Google 検索セントラルより
Webサイトの運営者・運営者情報の公開
Webサイトの運営者は間接的なランキング要因です。
Googleはコンテンツの「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」を重視します。
特にYMYL(医療・金融など)領域では、「誰が運営しているか」が信頼性の担保となるため、運営者情報の欠如は品質評価ガイドラインにおける「最低評価」の対象となり得ます。
参照:Google検索品質評価ガイドライン(General Guidelines) Section 2.5.2
Whois情報の公開
ドメインのWhois情報(登録者情報)をプライバシー保護サービスで非公開にしていることが、検索順位に悪影響を与えることはありません。これはGoogleのマット・カッツ氏(当時)によって明確に否定されています。
プライバシー保護は正当な理由(個人のプライバシー保護など)で広く使われており、これ自体がネガティブなシグナルとして扱われることはないため、安心して利用できます。
Whois情報のプライバシー保護は、Googleのランキング要因ではないと、公式に明言できます。
ただし、他のスパムシグナルと組み合わさった場合、Whois情報を隠していることが「不審なサイト」と判断される補強材料になる可能性があります。
参照:Google Pubcon 2012 / Matt Cutts※古い言及ですが基本姿勢は変わっていません。
Webサイト所有者のペナルティ歴
Webサイト所有者のペナルティ歴は直接的な検索ランキング要因です。
Googleはドメイン単位だけでなく、悪質なスパム行為を繰り返す運営者(所有者)を特定し、そのネットワーク全体に対して手動対策やアルゴリズムによる評価下げを行う場合があります。
過去に重大な違反歴がある所有者の新サイトは厳しく監視される傾向にあります。
お問い合わせページの有無
Google検索品質評価ガイドライン Section 2.5.3より、お問い合わせページは間接的なランキング要因となります。
ユーザーがサイト運営者と連絡を取れる手段があることは、サイトの「信頼性(Trustworthiness)」の重要な指標です。
特に商取引を行うサイトやYMYLサイトでは、連絡先情報の欠如は品質評価においてマイナス要因となります。
Webサイトに対する信頼度
E-E-A-Tの中心概念です。
サイト全体の評判、セキュリティ(HTTPS)、運営元の透明性など複合的な要素から判断されます。
信頼度が低いと判断されたサイトは、いくらコンテンツが良くても上位表示されにくくなります。
参照:Google検索品質評価ガイドライン Section 3.4
低品質コンテンツの数
直接的なランキング要因です。
サイト内に低品質なコンテンツ(役に立たない、独自性がない)が大量にある場合、サイト全体の評価が下がります。
Googleのヘルプフルコンテンツシステムは、サイト全体を評価対象とするため、一部の良い記事も巻き添えで順位を落とす可能性があります。
参照:Google検索セントラル:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成
同一トピックに属するコンテンツの質や評価
特定のトピックに関して、高品質なコンテンツを網羅的に保有している場合、Googleはそのサイトを「その分野の権威(Topical Authority)」と認識し、関連するクエリでの順位が全体的に底上げされます。
参照:Google検索セントラル:トピック オーソリティ システムの仕組み
Webサイトのセキュリティ
直接的なランキング要因です。
HTTPS(SSL化)は、2014年にGoogleが公式にランキングシグナルとして採用することを発表しています。
現在では必須レベルの要件であり、非HTTPSサイトはブラウザで警告が出るなど、ユーザー行動にも悪影響を及ぼします。
Webサイト全体のユーザビリティ
Core Web Vitals(LCP, INP, CLS)やモバイルフレンドリー性は「ページエクスペリエンス」シグナルとしてランキングに組み込まれています。
使いにくいサイトは、コンテンツが同等であれば順位が下がる要因となります。
参照:Google検索セントラル:Google 検索のページ エクスペリエンスの概要
アフィリエイトサイト
アフィリエイトリンクがあること自体はペナルティ対象ではありません。
しかし、オリジナルの付加価値がなく、単に商品の説明とリンクを貼っただけの「薄いアフィリエイトサイト」は、スパムポリシー違反または低品質コンテンツとして評価を下げられます。
また経験上、かねてよりGoogleはアフィリエイトサイトに対して厳しめに評価するので、少しでもマイナス要因があるとなかなか順位が上がりにくいです。
出典:Google検索セントラル:アフィリエイト プログラム
トップレベルドメイン(TLD)の拡張子
トップレベルドメイン(TLD)の拡張子(.comや.jp)は検索ランキング要因ではないことが複数の調査によって示されています。
国別TLDの拡張子
.jp などの国別コードTLD(ccTLD)は、その国(日本)のユーザーに関連性が高いという強力なジオターゲティングのシグナルとなり、該当国内での検索に有利に働きます。
参考:Google検索セントラル:多地域、多言語のサイトの管理
サーバーの設置地域
サーバーの設置地域はページの読み込み速度(TTFB)に影響し、間接的な要因になりえます。
また、IPアドレスはジオターゲティングの副次的なシグナルとしても利用されますが、ccTLDほど強力ではありません。
CDN利用時は影響が薄まります。
参照: Google検索セントラル:多地域、多言語のサイトの管理(サーバーの場所)
ウェブアクセシビリティ(WCAGへの準拠)
Googleは「アクセシビリティへの準拠自体は直接のランキング要因ではない」と明言しています。
しかし、アクセシビリティが高いサイト(正しいHTML構造、alt属性、十分なコントラスト等)は、クローラーにとっても理解しやすく、全てのユーザーにとって使いやすいため、結果としてSEO評価(UXや直帰率改善)にプラスに働きます。
実際、欧州アクセシビリティ法(EAA)の施行もあり、WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)に準拠したサイトは、非準拠サイトと比較して35〜37%のトラフィック増加が見られたとの報告があります 。
被リンクに関連する検索ランキング要因
SEOにおいて、被リンクは依然として、検索順位を決定づける重要な要因の一つです。
しかし、かつてのように被リンクが多ければいい、という時代は終わり、現在は「質」と「文脈」が厳しく評価されます。
被リンクに関連する検索ランキング要因を見ていきましょう。
被リンク設置元ドメインの権威性(DR)
被リンク(外部リンク)が設置されているドメインの権威性が高いかどうかは、Googleがスタートして以来常に重要な検索ランキング要因です。
SEOにおける権威性が高いとは、ドメインが特定の分野において信頼できる情報源として認められている度合いのことを指します。
権威性の高さは多くの要素で決定しますが、基本的にはそのドメインが獲得している被リンクの質や数で決定すると考えていただいて問題ありません。
被リンク設置元ページの権威性(UR)
Webサイト自体の権威性に加えて、被リンクが設置されているWebページ自体の権威性が高いかどうかも検索ランキング要因になります。
PageRank(ページランク)
PageRank(ページランク)は、従来に比べると重要性は下がりましたが以前重要な検索ランキング要因です。
Google公式文書の中で、E-E-A-TのうちTrustworthiness(信頼性)とAuthoritativeness(権威性)を評価するアルゴリズムにおいてページランクが用いられていることが示されています。
Google のアルゴリズムは、信頼性と権威性に相関するページに関するシグナルを特定します。これらのシグナルの中で最もよく知られているのは PageRank です。これは、Web 上のリンクを使用して信頼性を理解します。
引用:Google「How Google Fights Disinformation」
政府や教育機関ドメインからの被リンク
政府(.gov)や教育機関(.edu)ドメインからの被リンクであるかどうかが重要な検索ランキング要因であると考えるSEO担当者は多いです。
しかし、Googleのマット・カッツ氏は政府や教育機関ドメインからの被リンクであるかどうか無視すると述べています。そのため、ドメインが政府や教育機関のものであるかどうか自体は直接的な検索ランキング要因ではないと言えるでしょう。
ただし、政府や教育機関ドメインは権威性が高い場合が多く、良質な被リンクになりやすいこともまた事実です。
被リンクを設置するサイトのドメインエイジ
被リンクを設置するWebサイトのドメインエイジ(年齢)自体は直接的な検索ランキング要因ではありません。
ただし、古いドメインは新しいドメインより信頼性や権威性、コンテンツの質が高い場合が多く、良質な被リンクになる傾向はあります。
参照ドメイン数
参照ドメイン数(いくつのドメインから被リンクを受けているか)は、特に重要な検索ランキング要因です。
Backlinko社による1,180万件の検索結果の調査によって、検索順位と参照ドメイン数に明確な相関関係があることが示されています。

被リンクの数
例え同一ドメインからのものであっても、被リンク数は重要な検索ランキング要因です。
なお、先ほどの参照ドメイン数とは被リンクが設置されているドメインの数、被リンク数は被リンク自体の数のことを意味します。例えば同じドメインから10件の被リンクが設置されている場合、被リンク数は10です。
参照ドメイン数より重要度は下がりますが、重要な検索ランキング要因であることがMOZ社の調査によって示されています。
被リンクの分散性(Link Distribution Diversity)
被リンクが特定のページ(トップページなど)だけに集中せず、下層ページ(ディープリンク)を含めてサイト全体に自然に分散しているかは、リンクの自然さを測る重要指標です。
2024年5月のGoogleのAPI資料の流出により、この分散性が従来の想定以上に重視されており、不自然なリンクの偏りはアルゴリズムによって評価が制限される要因となることが判明しました。
例えば、トップページに全体の被リンクの50%以上が集約している場合など、不自然な被リンクと判定される場合があります。
サイト全体を結ぶ被リンク
例えば、共通フッターに設置された被リンクなど、サイト全ページから結ばれる被リンクは、1つの被リンクとして圧縮したうえでカウントされるとマット・カッツ氏が言及しています。
ページ自体が得ている被リンク数
特定のページの検索ランキングに対して及ぼす影響の大きさは、以下のようになります。
ページ自体が得ている被リンク>ドメイン全体で得ている被リンク
つまり、検索ランキング上位に表示させたい特定のページがある場合、まずはそのページに対して多くの良質な被リンクを集めることが大切です。
被リンクのアンカーテキスト
被リンクのアンカーテキストは、検索エンジンやユーザーがリンク先のページ内容を理解するのに役立つため、リンク先のページの対策キーワードが含まれているなど適切な内容であれば検索ランキングに対してプラスに働きます。
なお、アンカーテキストとは以下のようなリンクのテキストのことです。

Google検索セントラルにおいては、以下のように言及されています。
適切なアンカー テキストを使用すると、ユーザーと検索エンジンは、リンク先のページにアクセスする前に、そのページの内容を簡単に理解できます。
引用:「適切なリンクテキストを書く」Google検索セントラル
また、Ahrefsでは38万件以上のページを分析し、適切なアンカーテキストがページの順位に対してプラスの影響を与えることが確認されています。
リンクが設定されている画像のaltタグ
画像にリンクが設定されている場合、Googleはその画像のalt属性(代替テキスト)を「アンカーテキスト」として扱います。
アンカーテキストはリンク先のページ内容を決定づける強力なランキングシグナルであるため、ここに適切なキーワードや説明が含まれているかは順位形成に直接影響します。
過剰なアンカーテキストの最適化
全ての被リンクでリンク先のページの対策キーワードに完全一致させるなど、過剰なアンカーテキストの最適化はペナルティの対象となるリスクがわずかにあります。
Medium社の調査によると、完全一致アンカーテキストや部分一致アンカーテキストは検索ランキング要因として有効だとしたうえで、各リンクの比率を以下の範囲にとどめるのが低評価を避けるために有効だということが示されています。
- 完全一致:1~2%程度
- 部分一致:30%程度
被リンクの周辺テキスト
被リンク周辺のテキストは、リンク先ページの内容を理解するヒントとして検索エンジンやユーザーに用いられる場合がます。
関連性の高いWebサイトからの被リンク
関連性が高いWebサイトからの被リンクは強力な検索ランキング要因です。
元Googleの検索品質チームであるアンドレ ウェイハー氏もインタビューで以下のように述べています。
「…ページランクの高いページからリンクを取得することは、かつては常に価値がありましたが、今日では、サイトのテーマとあなたのサイトのテーマの関連性が重要になっています。関連性が新しいページランクです。」
引用:「Ex-Googler: “To Please Google With Your SEO, Forget About SEO”」Search Engine Land
関連性の高いページからの被リンク
同じトピックを取り扱っているなど、コンテンツ内容が関連性の高いページからの被リンクは、重要な検索ランキング要因として働きます。
タイトルに同一のキーワードが含まれているページからの被リンク
タイトルに同一のキーワードが含まれているページは関連性が高い場合がほとんどであるため、重要な検索ランキング要因として働く傾向にあるのは明らかです。
被リンクのページ内での位置
Googleが特許を取得しているリーズナブルサーファーモデルにおいて、ページ内のクリックされやすい位置にある被リンクはよりページランクの受け渡しが多くなります。
フッターやサイドバーにある被リンクに比べて、グローバルナビやコンテンツ本文(特に冒頭)にある被リンクの方が強力な検索ランキング要因として働く可能性が高いです。
被リンクのテキストサイズや色
クリックされやすいテキストサイズや色の被リンクは、リーズナブルサーファーモデルにおいてより多くのページランクの受け渡しがされます。
nofollowの被リンク
nofollowの被リンクが検索ランキング要因とされているかは、SEO専門家毎に大きく評価が分かれています。
まず前提としてGoogle公式には以下のように言及しており、検索ランキング要因として用いていないと示しています。
一般的に、私たちは彼らに従いません。
しかし、実際にSEOに取り組んだ人のうち、多くがnofollowの被リンクによる検索ランキングに対するプラスの効果を感じたことがあるのではないでしょうか。
実際、2023年のSearchEngineJournalの調査では、nofollowの被リンクにもdofollowの被リンクの20%程度の「被リンク効果」があることが示されています。
ただし、この調査結果は一般的な「被リンク効果」と定義されるリンクを経由したPageRank(リンクジュースという人もいます)受け渡しによるものではなく、nofollow被リンクにより副次的に獲得したサイテーションによるものだという可能性も捨てきれません。
以上のような点から、nofollwの被リンクそれ自体は、基本的に直接的な検索ランキング要因ではないと考えてよいでしょう。(例外の可能性も捨てきれません。)
したがって、被リンクを得る時は可能な限りdofollowのものを得ることが大切です。
ただし、nofollowの被リンクにともなって副次的に獲得されることの多いサイテーションは、プラスの検索ランキング要因のため、nofolloの被リンクを獲得することに決して意味がないわけではないと、弊社は考えています。
rel=sponsoredやrel=UGCが付与された被リンク
nofollowと同時に用いられるrel=sponsoredやrel=UGC属性が付与された被リンクも同様にPageRankの受け渡しが行われないため、検索ランキング要因とはなりません。
特定のトピックにおけるトップの情報源からの被リンク
Googleのヒルトップアルゴリズムでは、特定のトピックにおけるトップの情報源(最も権威性が高く包括的なWebサイト/ページ)からの被リンクは、特別な検索ランキング要因として働くとされています。
検索ランキングを上昇させる引き金となる特定のWebサイトからの被リンク
一部のSEO専門家は、検索ランキングを上昇させる引き金となる特定のWebサイトからの被リンクが各トピックにおいて存在していると考えています。
なお、このことに対してGoogleからの言及や有効な調査結果はなく、あくまでSEO専門家による推測であることにご注意ください。
Wikipediaからの被リンク
nofollowではありますが、Wikipediaからの被リンクは重要だと考えるSEO担当者は多いです。
ただし、このことについてGoogleのジョン・ミュラー氏はSEO上の価値がなく検索ランキング要因にならないと明確に否定しています。
被リンクの新鮮さ
被リンクの新鮮さ(設置してからの期間)は、検索ランキング要因として考慮される場合があります。
Search Engine Journalでは、古くから設置されている被リンクが多数ある場合、Webサイトの信頼度を示すシグナルとなりペナルティを回避できる可能性があると述べられています。
同時に、情報鮮度が重要なクエリにおいて、新鮮な被リンクが検索ランキングにプラスに働く場合があることも示されています。一方で新鮮な被リンクが多すぎる場合、潜在的なペナルティのリスクがあることも言及されています。
また、同じくSearch Engine Journalの調査において、2023年に半年以内に獲得した新鮮な被リンクは、それよりも古い被リンクに比べて約1.5倍の検索ランキング要因になることが示されています。
被リンクの増加数
被リンクが増え続けているWebサイトは、権威性や人気度が上昇しているサインでもあるため、検索ランキングが上昇する傾向にあります。
被リンクの減少数
被リンクが減少し続けているWebサイトは、人気度が減少しているサインであるため、急激に検索ランキングが低下することがあります。
被リンク元ページの品質や文字数
被リンク元ページの品質や文字数は、被リンクの質を左右する傾向にあります。
質の高いページは被リンクを集めやすいことや包括的な内容がカバーされてページは文字数が多い傾向にあることを考えると、これはある種当然のことだと言えるでしょう。
ブログやフォーラムサイトのコメント欄で得る被リンク
ブログやフォーラムサイトのコメントに自分のWebサイトへのリンクを設置して被リンクを増やそうと考える人がいますが、この方法で得た被リンクが直接検索ランキングにプラスに働くことはありません。Googleは識別可能です。
また、やり過ぎはスパムポリシー違反でペナルティを招く場合があるので注意が必要です。
相互リンク
相互リンクは、関連性の高いWebサイト同士で結ぶのであれば有効な被リンク獲得手段で、実際を多くのWebサイトに取り組まれています。
多くのSEO担当者も相互リンクにより、一定のプラスな効果を得たことを経験したことがあるでしょう。
ただし、過剰な相互リンクはGoogleスパムポリシー違反です。特に関連性の低いWebサイトとの相互リンクには注意しましょう。(基本的に関連性の高いWebサイトだけと相互リンクを結ぶのがベターです。)
SNSから得る被リンク
SNS経由で得る被リンク自体が直接的な検索ランキング要因になることはありません。
このことについてGoogleのジョン・ミュラー氏は以下のように言及しています。
被リンク効果が得られない理由として、SNS上でシェアされるリンクには、nofollowが付くようになっています。
引用:「English Google Webmaster Central office-hours hangout」Google検索セントラル
ただし、SNS上でWebサイトやページが拡散されることは、他のWebサイトからの被リンク数増加やユーザー数増加につながるため、間接的な検索ランキング要因として働く場合もあります。
編集上自然に配置された被リンク(ナチュラルリンク)
コンテンツの編集にあたり自然に配置された被リンク、いわゆる「ナチュラルリンク」は、リンク集など不自然な被リンクよりも検索ランキングに対してプラスの影響を与えます。
購入した被リンク
被リンクの購入は、Googleのスパムポリシー違反であるためペナルティの対象となる場合があります。
広告から得る被リンク
さまざまな広告サービスから得る被リンクに、nofollowやrel=sponsoredが付与されていたらPageRankの受け渡しが行われないため検索ランキング要因にはなりません。
広告によってはそのような属性が付与されていないため、検索ランキングにプラスに働く場合もあります。
(例えばサービス比較サイトの一部は、広告リンクにnofollowやrel=sponsoredを付与していません。)
ただし広告は費用など対価を支払って被リンクを得ているため、被リンク購入となりGoogleガイドライン違反である点には注意しましょう。
プレスリリースで得る被リンク
プレスリリースで得る被リンクには、多くの場合でnofollowが付与されているため検索ランキング要因にはなりません。
ただし、プレスリリースでは一度の配信で多くのサイテーションが得られるため、検索ランキングに対してプラスに働く可能性があるでしょう。
X(旧twitter)からの被リンク
X(旧twitter)からの被リンクはnofollowですが、検索ランキング要因となるのではないかとみられています。
実際に、SEO国内大手の株式会社Faber Companyの小丸広海氏は、Xからの被リンクと検索順位に相関関係があるという調査結果を示しています。
自然な被リンクを得ているか
自然な方法で被リンクを獲得しているWebサイトは、アップデートの際などにペナルティ(被リンクに起因する)を受けることはないでしょう。
一方で不自然な方法で被リンクを得ている場合、検索エンジンもしくはGoogleの担当者によるペナルティを受けるリスクは高まります。
被リンクの種類に多様性があるか
被リンクの種類の多様性がない場合、スパムポリシーに反した方法でリンクを獲得しているとみられるケースがあります。
例えば、ブログコメントや低品質なリンク集ばかりで被リンクを得ている場合など、潜在的にペナルティのリスクがあるでしょう。
一方引用や参考など、多様なパターンで被リンクを得ていることは、自然な方法で被リンクを得ているサインになります。
特定の悪質な地域からの被リンク
特定の”悪質な地域”からの被リンクは、検索ランキングのマイナス要因になるケースがあります。
適切なリンク否認
検索ランキングに対してマイナス要因となったり、ペナルティのリスクがあったりするようなリンクを適切に否認することで、検索ランキングの上昇やペナルティリスクの低減ができる場合があります、
ただし、リンク否認によりWebサイトの検索ランキングを低下させる(プラスの影響を与えているリンクまで否認してしまう)ことがあるため、慎重に行ってください。
基本的には被リンクに関するプロフェッショナルレベルの知識を持つ信頼できる外部パートナーに依頼するようにしましょう。
ドメインパワー・ドメインレート
ドメインパワーやドメインレート(DR)、他にもドメインオーソリティ(DA)など、各種SEOツールが用いているドメインを評価する指標は、Google公式のものではないため検索ランキング要因とは言えません。
ただし、Google特許の計算式に基づき測定している高度なツールも多いため、データとして参考になる(=数値が高ければ順位が高まりやすい)場合も多いでしょう。
なお、Googleのジョン・ミュラー氏が、これらサードパーティのSEO指標に過度に依存することに対して警鐘を鳴らしていますので、盲信せずあくまで目安のひとつとして用いることが大切です。
UR
URは、ページ自体の評価を数値化した指標です。
前述のドメインパワー等と同じく、直接的な検索ランキング要因ではありませんが、データとして参考になる場合は多いです。
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Webサイト外部の検索ランキング要因※被リンク以外
Webサイト外部(オフページ)において、被リンク以外で検索順位に影響を与える要因について解説します。
これらは主に「ブランドの信頼性」「評判」「実在性」を証明するシグナルとして、E-E-A-Tの評価に深く関わっています。
サイテーション
サイテーション(他のウェブサイトやSNSにおけるブランド名に対する言及)は、直接的な検索ランキングである可能性が非常に高いです。
実際、Googleも以下のように示しています。
判定を支援するために使用している要因の 1 つに、そのコンテンツへのリンクまたは言及が他の著名なウェブサイトに含まれているか把握するということがあります。
引用:Google Search「検索ランキング結果を自動的に生成する仕組み-コンテンツの質-」
なお、可能性としたのは、Googleが公式にサイテーションのSEO効果について述べておらず、あくまで推測の域をすぎないためです。一方、MEO(ローカルSEO)に対しては明確な効果があることが示されています。
SNSでの言及・シェア数
SNSシェア自体は、直接的な検索ランキングではありません。
ただし、SNSでの言及やシェア数が増えることで、ブランド検索数やサイテーション、被リンクの増加につながりやすくなるため、間接的な検索ランキング要因だと言えるでしょう。
ナレッジパネルの有無(エンティティの確立)
ナレッジパネルの有無自体が直接的な検索ランキング要因となる可能性は低いでしょう。
ただし、複数の要因から間接的な検索ランキングにはなり得ます。
- コンテンツの著者やWebサイト運営者のナレッジパネルがある場合、権威性や信頼性に関する評価が向上
- ナレッジパネルからWebサイトへ流入
- ユーザーの信頼性や認知度向上
ナレッジパネルが表示される(=Googleに特定の「エンティティ(実体)」として認識されている)ことは、ブランドとしての確立を示す証です。
これにより、同名の他サイトとの区別がつきやすくなり、ブランドに関連するクエリでの優位性が高まります。
Wikipediaページの有無
商品やサービス、会社に関するWikipediaページがあるかどうか自体が直接的な検索ランキング要因とはなりません。
Googleも明確に否定しています。
ただしサイテーション獲得や信頼度向上、Wikipedia経由の流入獲得など、間接的な検索ランキング要因となる場合はあるでしょう。
外部レビューサイトや掲示板での評判
Googleは、そのサイトの評判を確認するために、Amazon、Yelp、食べログ、掲示板、ニュースサイトなどの外部情報をチェックします。
ここで「詐欺」「対応が悪い」といったネガティブな評判が支配的である場合、サイトの信頼性スコア(Trust)が下がり、順位に悪影響を及ぼします。
参照:Google検索品質評価ガイドライン Section 2.6
テクニカルSEOに関連する検索ランキング要因
テクニカルSEOに関する要因について解説します。
これらはコンテンツの中身以前に、検索エンジンがサイトを正しく「認識」し「評価」するための土台となる重要な要素です。
正しいステータスコードの返却
ページが正常に表示される(200)、存在しない(404)、移動した(301)など、ステータスコードを正しく返すことは、ランキング以前の「インデックス登録」の土台です。
なので直接的なランキング要因というよりも、そもそもできてないと検索順位の土台にも上がりません。
エラー(5xx)が続くとインデックスから削除されたり、301の設定ミスで評価(リンクジュース)が引き継がれなかったりするため、順位に重大な影響を及ぼします。
参照:Google検索セントラル:HTTPステータスコード、ネットワークエラー、DNSエラー
JavaScriptコンテンツのレンダリング
JavaScriptコンテンツのレンダリングは、直接的なランキング要因(そもそものインデックス可否への影響)になる場合があります。
GoogleはJavaScriptを実行してレンダリング(描画)できますが、HTMLよりも処理コストがかかります。
正しくレンダリングされないJS依存のコンテンツやリンクは、検索エンジンには「存在しないもの」として扱われるため、SEOにおいて致命的なマイナスとなります。
参照:Google検索セントラル:JavaScript SEO の基本を理解する
HTTP/2・HTTP/3プロトコルの使用
従来のHTTP/1.1に比べ、複数のファイルを同時に転送できる新しい通信プロトコルです。
サーバーとブラウザ間の通信効率が劇的に向上し、Core Web Vitals(表示速度)の改善に寄与するため、SEOに間接的に有利に働きます。
参照:HTTP/2とは?
適切なクロールの促進
クロールされなければインデックスされず、順位もつきません。
内部リンクの最適化やサーバーの応答速度向上によりクロール頻度を高めることは、新規コンテンツの早期ランクインや、既存コンテンツのリライト評価の反映速度に直結します。
参照:Google検索セントラル:Google 検索の仕組み(クロール)
適切なクロールの制限
管理画面や自動生成される無駄なページへのクロールを制限(robots.txt等)することで、限られた「クロールバジェット(クローラーのリソース)」をSEO上で重要なページに集中させることができます。
これにより、重要ページの評価更新がスムーズになります。
インデックサビリティの向上
インデックサビリティの向上とは、canonicalタグの正規化ミスや、ソフト404(中身がないのに200を返す)などを解消し、インデックス可能な状態を保つことです。
これが不適切だと、正しいページが検索結果に出ない、あるいは評価が分散して順位が上がらない原因となります。
構造化データのマークアップ
まず、Googleは「構造化データ自体は直接のランキング要因ではない」としています。
しかし、検索結果でリッチリザルト(星評価、画像、FAQなど)が表示されることでクリック率(CTR)が向上し、トラフィックが増加します。
また、検索エンジンのコンテンツ理解を助ける効果があるため、間接的要因と言えるでしょう。
参照:Google検索セントラル:構造化データマークアップの仕組み
URLパラメータの適切な処理
フィルタや並び替えで発生する無限のパラメータURLを放置すると、重複コンテンツが大量生成され、クロールバジェット(クローラーのリソース)を浪費します。
重要なページがクロールされなくなる原因となるため、noindexやcanonicalタグなどを用いて適切な制御が必要です。
Core Web Vitals(コアウェブバイタル)のスコア
Core Web Vitals(コアウェブバイタル)とは、LCP(表示速度)、INP(応答性)、CLS(視覚的安定性)の3指標のことです。
これらは「ページエクスペリエンス」シグナルの一部としてランキングに使用されます。
良好なスコアは検索順位にプラスに働きます。ただしそもそものコンテンツの質が低い場合には、救済措置(プラス要因)となることはありません。
例えば、同程度に高品質なコンテンツ同士が検索順位を争った際は、Core Web Vitalsのスコアが高い方が検索順位が高くなる場合があります。一方で、そもそものコンテンツの質に差がある場合は、一切の影響を及ぼしません。
参照: Google検索セントラル:Core Web Vitals と Google 検索の検索結果
モバイルフレンドリー
モバイルフレンドリー、すなわちスマートフォンでの閲覧に最適化されているか(文字サイズ、タップ領域など)は、直接的な検索ランキングシグナルです。
現在はモバイルファーストインデックス(MFI)により、PC版ではなくモバイル版のサイト評価が基準となるため、必須の要件です。
参照: Google検索セントラル:モバイル フレンドリーなサイトを作成する
HTTPS化(SSL化)
直接的な検索ランキング要因で必須要件です。
通信の暗号化は、ユーザーの安全を守るために必須であり、ランキングの「タイブレーカー(同等の評価のサイトがあった場合の決定打)」として機能します。
未対応の場合、ブラウザで「保護されていない通信」と警告が出ることによる離脱率増加も懸念されます。
参照: Google検索セントラル:HTTPS でサイトを保護する
AMPへの対応
かつてはモバイル検索のトップニュース枠(カルーセル)に掲載されるための要件でしたが、現在はCore Web Vitalsなどの指標を満たせば、AMPでなくても掲載されます。
AMP自体にランキング優遇はなく、「高速化の一手段」という位置づけです。
そのため、AMPで高速化すると結果的に検索ランキングが改善する場合もあるという、間接的な検索ランキング要因だと言えるでしょう。
XMLサイトマップの送信
XMLサイトマップは直接的な検索ランキング要因と思われがちですが、それ自体に順位を上げる効果はなく、あくまで間接的ランキング要因です。
新しく公開したページや、リンク階層が深いページをGoogleに素早く通知することで、インデックス漏れを防ぎ、検索結果に表示される機会を最大化することができます。
大規模サイトでは特に重要です。
XMLサイトマップのlastmod(最終更新日)の正確性
以前は無視されていましたが、現在はlastmod(最終更新日時)が正確に記述されていれば、Googleはそれを信頼し、更新されたページを優先的にクロールするようになっています。
HTMLサイトマップ
HTMLサイトマップ自体にランキングを上げる直接的な効果はありません。
しかし、大規模なサイトにおいてクローラーがページを発見する助けとなり、結果としてインデックス促進に寄与します。
また、ユーザーの利便性向上にも繋がります。
画像サイトマップ
画像サイトマップを用いることで、間接的に検索ランキングにプラスの効果をもたらせます。
avaScriptで読み込まれる画像や、クローラーが発見しにくい画像に対して、画像サイトマップ(または既存サイトマップへの画像情報の追加)を行うことで、画像検索へのインデックス登録を促進可能です。
パンくずリストの設定
パンくずリストは、サイトの階層構造を検索エンジンに明確に伝える手段です。
また、検索結果のスニペットにURLの代わりにパンくずが表示されることで、ユーザーがサイト構造を理解しやすくなり、クリック率の向上に寄与する場合があります。
参照:Google検索セントラル:パンくずリスト(BreadcrumbList)の構造化データ
noindexの正しい使用
低品質なページ(重複ページ、薄いコンテンツなど)に、noindexを使用することで、サイト全体の品質評価が下がるのを防ぐことができます。サイト全体の品質スコアはランキングに影響するため、重要です。
また検索結果に表示させる必要のない問い合わせページなどにも、noindexを使用することで、クロールバジェットを節約し、重要なページのクロールを促進できます。これは、特に大規模サイトにおいて重要です。
参照: Google検索セントラル:noindex を使用して検索インデックス登録をブロックする
max-image-previewタグ
検索結果に表示される画像のサイズ(大きさ)を制御するメタタグです。
robots制御をmax-image-preview:largeとすることは、Google Discoverでの大きな画像表示に必須であり、クリック率に大きく影響します。
また、AIによる引用可能性も高まるとされており、間接的な要因と言えるでしょう。
robots.txtの正しい使用
robots.txtはクローラーのアクセスを制御するファイルです。誤って重要なページをブロックすると、Googleはそのページの内容を読み取れず、インデックスされなかったり順位が下落したりします。
逆に、不要なクロールを防ぐことで重要なページのクロールを優先させられます。
参照:Google検索セントラル:robots.txt の概要
hreflangタグ(言語・地域のアノテーション)
多言語・多地域展開しているサイトにおいては直接的なランキング要因です。
hreflangタグは、Googleに「どの地域のユーザーにどのページを表示すべきか」を伝えるタグです。
これが適切でないと、言語ごとの適切なページが表示されなかったり、翻訳ページが重複コンテンツとみなされたりするリスクがあります。
参照: Google検索セントラル:ページのローカライズ版をGoogleに知らせる
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ユーザー行動に関する検索ランキング要因
ユーザー行動(User Interaction Signals)に関する検索ランキング要因を見ていきましょう。
実はユーザー行動領域は、Google公式の発言と、近年の米国司法省(DOJ)による独占禁止法訴訟で明らかになった事実(Navboostシステムの存在など)との間に乖離があり、SEO業界でも最も議論が活発な領域です。
最新の見解も含めて紹介していきます。
ページの滞在時間や直帰率
Googleは「Google Analyticsのデータをランキングに使用することはない」と繰り返し明言しています。
直帰率が高くても「電話番号を見てすぐ満足して閉じた」場合などはポジティブな行動であるため、単純な数値だけで良し悪しを判断できないからです。
ただし、後述の「ショートクリックや再検索の有無(ポゴスティッキング)」としての短時間滞在は別問題です。
参照:ランキング要素としての直帰率(YouTube/John Mueller)
ショートクリックや再検索の有無
ユーザーが検索結果をクリックした後、すぐに検索結果画面に戻り別のページをクリックする行為(Short Clicks)は、ユーザーが満足しなかった強力なシグナルです。
Googleはこれを学習データとして利用し、特定のクエリに対するそのページの関連性を再評価します。
参照:Google検索の仕組み:厳格なテスト(ライブトラフィック実験)
クリック確率
ウイリアムズ・クック氏が行った9000万件以上のクエリデータ分析によると、コンテンツが公開されたタイミングでGoogleはクリック率を直接的な検索ランキング要因に用いておらず、「クリック確率(推定の)」を検索結果に使用していると示されています。
クリック率を直接検索ランキングに使用しているかどうかは、2024年5月のGoogle社内文書漏洩以降、多くの意見が錯綜していますが、現時点ではこの情報が最も信頼できるものだと言えそうです。
エビデンスの強化材料として、ウイリアムズ・クック氏の今回の調査に対してGoogleから脆弱性に対して有効な発見があったということで13,000ドル以上が支払われている点が挙げられます。
さて本題に戻り、”クリック率”と”クリック確率”の違いは以下の通りです。
- クリック率:検索結果に表示されてから実際にクリックされた確率
- クリック確率:検索エンジンが推定する検索結果でクリックされる確率
したがって、タイトルやディスクリプション、その他リッチスニペットなどを、ユーザーにクリックされやすいもの(検索エンジンがそう考えるもの)に変えることが重要なのです。
実際、Google広告プランなーには広告文の推定クリック率を示す機能があり(精度も高い)、クリック確率を予測する高度な技術があると言えるでしょう。
クリック率(CTR)
長年Googleは「直接の要因ではない」としてきましたが、近年の米国司法省との裁判資料により、クリックデータ(クリック数や滞在などのログ)を用いた「Navboost」というシステムがランキング調整に深く関与していることが明らかになりました。
つまり、直接的な検索ランキング要因で、ユーザーが何を支持しているかを判断する重要指標です。
つまり、コンテンツを公開して間もなくの”まだクリックがない段階”では、どれくらいコンテンツがクリックされるかの予測値である「クリック確率」のみ、公開後一定の期間が経ち実際のクリックが発生してからは実数値である「クリック率」も合わせて検索ランキング要因となるのです。
サイト全体の各ページにおけるユーザー行動
サイト内の多くのページでユーザーが満足していない(すぐに離脱する、求めている情報がない)場合、それはサイト全体の「低品質シグナル」として蓄積されます。
これは特定のページだけでなく、サイト全体の評価(ヘルプフルコンテンツシステムなど)に悪影響を及ぼし、順位低下を招きます。
参照: Google検索セントラル:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成
リッチスニペットの有効活用
リッチスニペットそのものは直接的な順位決定要因ではありません。
しかし、検索結果にレビューの星、画像、FAQなどが表示されることで視認性が高まり、クリック率(CTR)が大幅に向上します。
結果として流入数が増えたり、良質なユーザー行動の蓄積につながったりと、SEOにおいて複数の恩恵が得られます。
SEO対策にお困りの方はぜひ私たちシュワット株式会社にお気軽にご相談ください。
検索ランキングのマイナス要因&スパム要因
「マイナス評価」「スパム判定」「ペナルティ」に関連する重要なランキング要因を見ていきましょう。
2024年3月のコアアップデートで更新されたスパムポリシーの内容も含め紹介していきます。
1URL1コンテンツの原則
1つのURLには1つの主要なトピックを割り当てるべきです。
複数の異なるトピックを1ページに詰め込むと、検索エンジンは何のページか判断できず、関連性の評価が分散し、どちらのトピックでも上位表示されにくくなります。
サーバーエラーなどの内部エラー
サイトの稼働安定性はランキングの”前提条件”です。
5xx系のサーバーエラーが頻発すると、Googlebotはクロールを停止します。
この状態が長く続くと、サイトが利用不可とみなされ、インデックスから削除される原因となります。
ソフト404エラー
ソフト404エラーは直接的なランキング要因です。
ページの中身がない(エラーページである)にもかかわらず、ステータスコード「200(正常)」を返す状態です。
Googleはこれを嫌い、該当ページをインデックスから除外するだけでなく、サイト全体のクロール効率を低下させる要因となります。
ユーザーフレンドリーな404エラーページ
404(Not Found)自体はペナルティではありません。
しかし、親切なナビゲーションや検索窓があるカスタム404ページを用意することで、ユーザーの直帰を防ぎ、サイト内回遊を促すことができます。
これは間接的にサイト評価を支える検索ランキング要因となりえます。
301リダイレクトの多用(リダイレクトチェーン)
301リダイレクトを過剰に使用することは、被リンクで得られたPageRankの低下を招く場合があるとマット・カッツ氏が言及しています。
また、A→B→Cのようにリダイレクトが連続すると、ページの読み込み速度が低下し、ユーザー体験を損ないます。また、クローラーが途中で追跡を諦めるリスクや、リンクジュースの伝達効率が落ちる可能性があるため、リダイレクトは基本1回に留めるべきです。
参照:Google検索セントラル:リダイレクトと Google 検索
リンク切れ
サイト内にリンク切れ(デッドリンク)が多数放置されている状態は、サイトの管理が行き届いていない「低品質なサイト」であるというシグナルとして扱われ、信頼性評価を下げる要因となります。
信頼性が下がることで検索ランキングが下がる場合があり、間接的な検索ランキング要因です。
参照:Google検索品質評価ガイドライン Section 4.5
低品質なコンテンツ
内容が薄い、独自の視点がない、単なる情報の羅列といった低品質ページは、そのページだけでなくサイト全体の評価を下げます。
Googleは「有用でないコンテンツ」を減らすことを強く推奨しています。
実際、弊社支援先でも低品質コンテンツの一括削除で爆発的に検索トラフィックの増加につながった事例があります。
クローキング
クローキングとは、ユーザーに見せるコンテンツと、検索エンジン(クローラー)に見せるコンテンツを意図的に変える行為です。
これは検索エンジンを欺く重大な違反行為であり、手動による対策(インデックス削除など)の対象となります。
参照: Google検索セントラル:スパムに関するポリシー(クローキング)
隠しテキスト・隠しリンク
背景色と同じ文字色にする、フォントサイズを0にするなどの方法で、ユーザーには見えないが検索エンジンには読み込ませるキーワードやリンクを設置する行為です。
ランキング操作を目的とした偽装とみなされ、判明すると大きく検索順位が下がります。
キーワードスタッフィング
キーワードスタッフィングとは、文脈を無視してターゲットキーワードを不自然に繰り返す行為(キーワードの乱用)のことです。
これはユーザー体験を損なうだけでなく、スパムフィルタによって順位が大幅に下げられる原因となります。
生成AIによる低品質コンテンツの大量生成
AIか人間かに関わらず、検索順位の操作を主目的として、価値のないコンテンツを大量に生成・公開することは「大量生成されたコンテンツの悪用」としてスパム認定されます。
2024年3月の更新で定義が強化されました。
低品質な自動生成コンテンツ
RSSフィードの無断転載、自動翻訳しただけの文章、意味をなさないテキストなど、プログラムによって自動生成された価値のないコンテンツは、インデックス削除や順位下落の対象となります。
不正なリダイレクト
ユーザーがクリックした画面とは異なる、全く関係のないページへ強制的に転送する行為です。
モバイルユーザーだけをスパムサイトに飛ばすなどの手法も含まれ、厳しくペナルティが科されます。
参考: Google検索セントラル:スパムに関するポリシー(不正なリダイレクト)
スクレイピング
他のサイトのコンテンツをコピーし、付加価値を加えずに自サイトに掲載する行為です。
オリジナル性が評価されないため順位がつかないだけでなく、著作権侵害(DMCA)申請があれば削除されます。
参照:Google検索セントラル:スパムに関するポリシー(無断複製されたコンテンツ)
不正な誘導ページの使用
「東京 不用品回収」「大阪 不用品回収」のように、地名やキーワードだけを変えて実質的に中身が同じページを大量に作成し、最終的に特定のページへ誘導する手法はガイドライン違反です。
複数エリアでページを展開するなど、どうしても内容が似てしまう場合はそれぞれのページに独自性を持たせる工夫をしましょう。
参照:誘導ページの不正使用
ハッキングされたコンテンツ
サイトがハッキングされ、不正なコンテンツやマルウェアが埋め込まれた場合、Googleは検索結果に「このサイトは第三者によってハッキングされている可能性があります」という警告を表示し、順位を下げます。
被リンク関連のスパム
順位操作を目的とした被リンクの購入、相互リンクの過剰なやり取り、質の低いディレクトリへの登録などは「リンクスパム」とみなされます。
これらは無効化されるか、悪質な場合は手動対策の対象になります。
寄生サイト(サイト評判の不正使用)
寄生サイトとは、教育機関や政府などの高評価ドメインの一部を借りて、監視下になく関連性のない(カジノや金融などの)コンテンツを掲載し、ドメインパワーで上位表示を狙う行為です。
現在は「サイトの評判の不正使用」としてスパム認定されます。
寄生サイトは劇的にうまくいくので、ここ数年業界全体で横行していた手法ですが、2024年に更新されたスパムポリシーでついに規制対象となりました。
現在も寄生サイトの手法を用いている会社は一定数存在し、そうした会社から「あなたのサイトのなかで無料でメディア運営させてもらえませんか?」という魅力的な提案が来ても断ることが重要です。
参照:サイト評判の不正使用
中古ドメイン
過去の評価を利用する目的だけで期限切れドメイン(中古ドメイン)を購入し、以前の内容とは無関係なコンテンツを公開する行為は、「期限切れのドメインの不正使用」としてスパム認定されるようになりました。
お恥ずかしい話ですが、弊社も過去に中古ドメインペナルティを受けています。
危険なサイトへのリンク
フィッシングサイト、マルウェア配布サイト、違法サイトなど、危険なサイトへの発リンクを行うことは、ユーザーを危険に晒す行為です。
サイト運営者の信頼性を損ない、検索順位に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
ユーザーにとって煩わしい広告の表示方法
ページ遷移直後にメインコンテンツを覆い隠すようなポップアップ広告(インタースティシャル)は、モバイルユーザーの体験を著しく損なうため、ランキング評価を下げる要因となります。
また、Googleクローラーのページ内容の理解を妨げることにもなるため、複数の面でマイナス要因です。
PageRank スカルプティングのやり過ぎ
PageRank スカルプティングとは、「外部サイトのページ」や「サイト内の重要でないページ」へのリンクにnofollowをつけてリンクジュースを制御しようとする手法です。
現在では推奨されておらず、やりすぎるとマイナス要因となる場合があります。
Googleはリンクジュースの計算方法を変更しており、不自然な制御はクロールバジェットの無駄遣いになります。
参照:Matt Cutts: Gadgets, Google, and SEO「PageRank sculpting」
不自然に被リンクが急増
短期間に大量の被リンクを獲得することは、リンクの購入や自演リンクを疑わせる強いシグナルです。
通常、アルゴリズムがこれらを検知して無効化します。
また、悪質な場合はペナルティの対象です。Googleは人間の目でも監視しているため、悪質な行為を人間の目で判断し手動ペナルティの対象となる場合もあります。
参照:Google Search「Detecting spam to bring you relevant and reliable results」
著作権侵害の削除リクエスト
デジタルミレニアム著作権法(DMCA)に基づく削除申請が多数承認されたサイトは、検索結果での表示順位が意図的に下げられます。
これは著作権侵害サイト対策(Pirate Update)によるものです。
なお、あくまで”多数承認”されることが条件なので、特定の競合に妨害目的で削除申請されるだけでは下がることはありません。著作権侵害に当たる行為をしていなければあまり心配する必要はありません。
ファーストビューに表示される広告
スクロールしないとメインコンテンツが見えないほど、ページ上部(Above the fold)が広告で埋め尽くされているサイトは、ユーザー体験を損なうため、アルゴリズムによって順位が下げられます。
検索ランキングの直接的な要因です。
参照:Page layout algorithm improvement
過剰なSEO(最適化)
あらゆる要素(タイトル、見出し、内部リンクなど)があまりにも機械的・画一的に最適化されすぎている場合、Googleはそれを「ユーザーのためではなく検索エンジンのための構成」と判断し、評価を調整することがあります。
ただし、滅多にありません。
また、あくまでユーザーを第一にコンテンツを制作していれば、心配する必要はありません。
参考:Google検索セントラル:SEOスターターガイド(ユーザーのために最適化する)
隠しアフィリエイトリンク
ユーザーが意図しない形でアフィリエイトクッキー(リンク)を埋め込む行為(クッキースタッフィング)や、見えない画像を介したトラッキングはペナルティ対象です。
不正行為として厳重に処罰(インデックス削除)されます。
スパム認定されたIPアドレス
通常、共有サーバー上の他のサイトがスパム認定されても、自分のサイトには影響しません。
しかし、サーバー(IPアドレス)全体がスパム業者専用と化しているような極端なケースでは、ネットワーク全体がブロックされるリスクがあります。
手動ペナルティ
Googleの担当者が目視でガイドライン違反を確認し、順位の引き下げやインデックス削除を行う措置です。
Search Consoleに通知が届き、問題を修正して再審査リクエストを送るまで解除されません。
手動対策が行われると、大幅に検索順位が下落もしくはインデックスから削除されます。
参照:手動による対策レポート
自動ペナルティ
自動ペナルティとは、ペンギン(リンク)、パンダ(品質)、スパムブレイン(AIスパム検知)などのアルゴリズムが自動的に違反を検知し、順位を下げることです。
通知は届かず、原因を推測して改善し、次回のクロール・再計算を待つ必要があります。
SEO対策にお困りの方はぜひ私たちシュワット株式会社にお気軽にご相談ください。
都市伝説や廃止された検索ランキング要因
重要な要素にだけリソースを集中させるためには、もはや効果のない、あるいは誤解されている要因を知ることも重要です。
メタキーワード(meta keywords)のキーワード含有※効果なし
メタキーワード(meta keywords)にキーワードを含むかどうかは、検索ランキング要因ではないと明確に述べられています。「メタキーワードは完全に無視する」とまで述べられているためランキング要因として気にする必要はないと言えるでしょう。
渡邉設定する必要はありません。
キーワード出現率
キーワード出現率は、以前までは重要な検索ランキング要因でしたが、現在ではそれほど重要ではありません。
現在、検索エンジンの技術力は大幅に向上しており、キーワードが含まれているかどうかだけでなくコンテンツの文脈から内容を判別できるようになっています。そのため不自然にキーワードを入れるのは
むしろ、キーワード出現率を気にした結果、ユーザー目線でのコンテンツの質が低下するのは避けなければいけません。したがって、コンテンツ制作時には基本的にキーワード出現率を特に気にしないというのが良いでしょう。
渡邉キーワード出現率を2%以上にしなければいけない、といった情報はすべて無視でOKです。
コンテンツの文字数
コンテンツの文字数は、直接的な検索ランキング要因ではありません。
文字数が多いからと言って検索上位に表示されることはないということを理解しておきましょう。
ただし、上位表示されるコンテンツは検索意図のカバー範囲が広くなる傾向にあり、それに伴い検索上位のページは平均的に文字数が多いという調査結果が示されています。
ここで理解しておきたいのは、ユーザーの検索意図を満たしたことで、結果的に文字数が長くなるというのが本質であり、初めから文字数を軸に考えるのは誤りです。
ドメインエイジ(ドメインの年齢)
ドメインエイジ(ドメインを取得してからの経過年数)が、検索順位に直接影響を与えることはありません。これは、SEOに関するよくある誤解の一つであり、Googleのジョン・ミューラー氏によって明確に否定されています。
ドメインが長く運営されていることでコンテンツが蓄積されたり、被リンクが増えたりした結果、サイトの評価が高まることはありますが、ドメインの年齢自体がランキング要因として扱われることはありません。
(日本語訳)ドメインエイジは、何にもなりません。
引用: 「English Google Webmaster Central office-hours hangout」Google Search Centralより
渡邉実際、弊社はドメイン取得1年弱で「SEO記事制作代行」というかなりの難キーワードで検索1位になっています。
ローカルSEO(MEO)に関連する検索ランキング要因
Googleビジネスプロフィールの主要カテゴリ
Googleビジネスプロフィール(GBP)の「メインカテゴリ」は、そのビジネスが「何屋か」を定義する最大の要素です。
ここが検索クエリと一致していなければ、そもそも表示の土俵に上がれません。
whitesparkの大規模な調査においても、最も重要な順位決定要因と示されています。
追加カテゴリも重要ですが、メインカテゴリの重み付けが圧倒的です。
検索ユーザーと店舗の物理的な距離(Proximity)
検索を行ったユーザーの地点から店舗までの距離は、順位決定において2番目に重要な要素です。
どんなにSEOを行っても、検索ユーザーから遠すぎる店舗が上位(ローカルパック)に表示されることは稀です。
Googleビジネスプロフィールのビジネスタイトルに含まれるキーワード
ビジネス名に「新宿 居酒屋 〇〇」のようにキーワードが含まれていると、順位決定においてかなり有利に働きます。
ただし、実際の看板や登記と異なる名前を登録することはガイドライン違反であり、アカウント停止のリスクがあるため、やめておきましょう。
Googleビジネスプロフィールへの適切な情報登録
Googleビジネスプロフィールの完全性は重要です。
必要な情報を網羅的に正しく登録できているかはランキング要因となります。
検索で指定されている都市の中に物理的な住所があるかどうか
「横浜 カフェ」と検索された場合、住所が「横浜市」の区画内にあることが必須条件です。
隣接していても行政区画が異なると、順位がつきにくくなります。
住所の公開設定(非店舗型か否か)
物理的な住所を公開しているビジネス(店舗型)は、住所を隠している非店舗型ビジネスよりも、マップ検索において優遇される傾向があります。ピンが明確に表示されることが信頼性の証となります。
ユーザー検索時に営業中であること
検索された瞬間に「営業中」であるか、あるいは「24時間営業」であるかは、表示順位とコンバージョンに決定的な影響を与えます。
テキスト付き口コミの数と質
単なる星評価だけでなく、「コメント(テキスト)付き」のレビュー数が重要です。
口コミにキーワードが含まれているか
口コミにサービスに関連するキーワードが含まれていることで、Googleはビジネスの関連性をより深く理解します。
口コミの新鮮さとポジティブ度
数年前の高評価よりも、直近数ヶ月以内のレビュー(フレッシュネス)が重視されます。
また、AIはレビューのテキストを感情分析(センチメント分析)しており、単なる星の数だけでなく、文章のポジティブ度が評価に反映されます。
マップピンの正確な配置
住所データだけでなく、地図上のピンが「実際の入り口」や「店舗位置」に正確に置かれているかが評価されます。
ズレているとユーザーがたどり着けず、ネガティブなユーザー行動(すぐに戻るなど)を引き起こします。
参考:Googleビジネスプロフィール ヘルプ:ビジネスの所在地を編集する
NAP情報の統一(名前・住所・電話番号)
自社サイト、Googleビジネスプロフィール、SNS、ポータルサイトなどで、店名・住所・電話番号(NAP)の表記が完全に一致していることが重要です。
「1丁目2番地」と「1-2」の違いであっても、不一致が多いとGoogleはデータを信頼できず、評価を下げます。
行動シグナル
ユーザーのクリック率や通話ボタンのクリック数、GBP上の滞在時間といったユーザー行動シグナルの影響も高まっています。
検索時の「営業中」ステータス
検索された瞬間に「営業中」であるか、あるいは「24時間営業」であるかは、特に「今すぐ行きたい」ユーザーの表示順位とコンバージョン(来店)に決定的な影響を与えます。
Googleビジネスプロフィールの不適切なステータス管理(閉業・休業)
誤って「恒久的に閉業」に設定すると検索結果から消えます。
「一時的に休業」でも順位は大幅に抑制されます。
また、営業時間未設定はデータの不備とみなされ、評価を下げる要因となります。
スパム・ガイドライン違反(停止リスク)
以下の行為はアカウント停止(サスペンド)の対象となります。
- 私書箱やバーチャルオフィスを住所として登録する
- ビジネス名への過剰なキーワード詰め込み
- 良いレビューだけを集める「レビューゲーティング」
- 同一電話番号での複数登録
- 虚偽のレビュー投稿
参照:Googleビジネスプロフィール ヘルプ:Google 上のビジネス プロフィールのガイドライン
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ローカルオーガニック検索の要因(Webサイト側)
「○○市 整骨院」「××区 リフォーム」のようなローカル検索において、Googleマップではなく通常のオーガニック検索で上位表示されることはインパクトが大きいです。
関連する要因を紹介します。
各サービス専用ページの存在
すべてのサービスを1ページにまとめるのではなく、「修理」「販売」「買取」などサービスごとに専用のLP(ランディングページ)を作成することで、それぞれのキーワードでの適合性が高まり、ローカル検索での流入が増加します。
参照: Google検索セントラル:SEOスターターガイド(コンテンツの最適化)
市区町村・地域キーワードとの関連性
Webサイト内のタイトル、見出し、本文に「〇〇区」「〇〇市」といった地名が含まれていることは、その地域でのローカルオーガニック順位を決定づける基本要素です。
参照: Google検索セントラル:Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント
関連業界・地域からの被リンクの質
全体的なドメインパワーだけでなく、「同業種の組合」や「地域の商工会議所・ニュースサイト」からのリンクは、その地域・業界での権威性を証明する強力なシグナルとなります。
特定のニッチ分野への焦点(トピックの集中)
「何でも屋」よりも、「交通事故専門の弁護士」や「腰痛専門の整体」のように特定のニッチに焦点を絞ったサイトの方が、関連するローカル検索において高い評価を得やすくなります。
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動画SEOに関連する検索ランキング要因
YouTube上、もしくは通常検索上で動画を上位表示させるためには、SEO的な要素も絡みます。
動画SEOに関連する検索ランキング要因を見ていきましょう。
チャプターリストの設定
検索結果上で動画の特定のチャプター(「03:15 手順の解説」など)へ直接ジャンプできる機能です。

Clip構造化データやSeekToActionを使用するか、YouTubeの概要欄でタイムスタンプを設定することで表示され、クリック率とユーザビリティを大幅に向上させます。
字幕(キャプション)と文字起こし
動画内の発話内容をテキスト化して提供することは、アクセシビリティ向上だけでなく、SEOにおいても強力です。
Googleはそのテキストを読み取り、音声内で語られているキーワードと検索クエリをマッチングさせることができるようになります。
参照: Google検索セントラル:動画のベストプラクティス(動画コンテンツの検索可能性)
視聴維持率
YouTubeは「視聴者をプラットフォームに長く引き留める動画」を高く評価するため、維持率が高い動画は検索結果やおすすめ(関連動画)で優先的に表示されます。
特に「冒頭の維持率」と「平均視聴率」が鍵となります。
VideoObject 構造化データ
Googleは動画の中身(ピクセル)を完全には理解できません。
VideoObjectスキーマを使用して、動画のタイトル、説明、サムネイルURL、アップロード日、長さなどを明示的に伝えることは、動画検索での表示や「動画モード」での掲載に影響を与えます。
参考: Google検索セントラル:動画の構造化データ(VideoObject)
高品質な動画サムネイル
有効なサムネイル画像が設定(または検出)できない場合、その動画はインデックスされません。
また、検索結果でユーザーが最初に目にするのがサムネイルであるため、クリック率(CTR)を左右する最大の要因となり、間接的に順位に影響します。
動画のページ内での位置(目立つ配置)
動画がページのメインコンテンツとして扱われるか、単なる補足かによって評価が異なります。
動画検索で上位を狙うなら、動画をファーストビュー(スクロールせずに見える範囲)や目立つ位置に配置し、「このページの主役は動画である」とGoogleに伝える必要があります。
セーフサーチ
アダルトコンテンツや暴力的描写が含まれる動画は、セーフサーチ機能によって検索結果から除外されます。
一般の検索ユーザーにリーチしたい場合、不適切なコンテンツと誤認されないよう、メタデータや周辺テキストに注意を払う必要があります。
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Googleショッピングに関連する検索ランキング要因
GoogleショッピングおよびEコマース(ECサイト)特有の検索ランキング要因について解説します。
これらは、通常のWeb検索(オーガニック)での商品ページ表示だけでなく、「Googleショッピングタブ(無料リスティング)」や「検索結果内の商品枠(人気商品など)」での掲載順位に影響を与えます。
GTIN(JANコード/ISBN)の有無と正確性
Googleは製品を識別するためにGTIN(日本ではJANコード)を最重要視しています。
正確なコードが設定されていることで、Googleの「ショッピンググラフ」に製品が正しく紐づき、カタログ内の正しい製品として認識され、露出の増加が期待できます。
参照:Google Merchant Center ヘルプ:一意の商品識別コードについて
商品構造化データ(Product Schema)
商品ページにProduct構造化データをマークアップすることで、検索結果に価格、在庫状況、レビューの星が表示されます。
また、Google Merchant Centerを利用しない場合でも、このデータによって「人気商品」枠などに掲載されるチャンスが生まれます(マーチャントリスティング)。
参照:Google検索セントラル:商品(Product)の構造化データ
価格の競争力
Googleショッピングや商品リスティング枠において、他店と比較して著しく価格が高い商品は表示順位が下がります。
Googleはユーザーにとって「最良の取引」を提示したいため、市場価格との乖離はマイナス要因となります。
参照:Google Merchant Center ヘルプ:価格競争力レポートについて
在庫状況
検索ユーザーを「在庫切れ」のページに送ることはユーザー体験を損なうため、Googleは在庫がある商品を優先的に表示します。
構造化データやフィードで「out_of_stock」となっている商品は、ランキングが下がるか、表示自体が抑制されます。
商品フィードの品質と更新頻度
Google Merchant Centerに送信する商品フィードの情報(タイトル、説明文、カテゴリなど)が正確で充実しているほど評価が高まります。
また、価格や在庫の変更が即座に反映されることも、信頼性の観点から重要です。
商品画像の品質(高解像度・白背景)
Eコマースにおいて画像は命です。
Googleは高解像度で、商品が明確に認識できる画像(推奨は白背景)を優遇します。
画像内に透かしや宣伝文句が入っていると、不承認や順位低下の原因となります。
送料と配送スピード
「送料無料」や「翌日配送」は強力なランキングシグナルです。
Googleショッピング上でも送料情報は目立つ位置に表示され、総額での安さや手元に届くまでの早さが順位決定ロジックに含まれています。
返品ポリシーの明確さと条件
返品ポリシーが明確であり、かつ条件が良い(例:30日間返品無料)場合、Googleは「返品無料」などのバッジを表示し、信頼できる店舗として評価します。
これはユーザーの購入不安を取り除き、エンゲージメントを高めます。
商品タイトルの最適化
通常のSEO同様、商品フィード内のtitle属性は重要です。
「ブランド名 + 商品名 + 色 + サイズ + 型番」のように、重要な属性を先頭に含めることで、検索クエリとの関連性が高まり、表示回数が増加します。
販売者の信頼性(セラー評価)
ショップ全体に対するレビュー(Googleカスタマーレビューや提携サイトの評価)に基づく「セラー評価」は、広告だけでなく無料リスティングの順位にも影響します。
高評価のストアは「信頼できる販売者」として優遇されます。
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まとめ
ここまで、2025年現在のGoogle検索ランキングに関連する232の要因を解説してきました。
テクニカルな設定からコンテンツの品質、動画SEOなど、SEOの世界は年々複雑さを増しています。
これら232項目すべてを完璧に満たすことは、どのような大手サイトであっても至難の業です。
しかし、あくまでGoogleが目指しているのは、「ユーザーにとって、最も有益で、信頼でき、使いやすい検索結果を返すこと」です。
小手先のテクニック(要因)は無数に存在しますが、それらはすべてこのゴールを達成するための手段に過ぎません。
まずは、冒頭で紹介した「最も影響を与える5つの要因」から見直してみてください。
そして、順位が伸び悩んだときや、サイトの健康診断を行いたいときに、再びこの「232のチェックリスト」に戻ってきてください。
一つひとつの要因を地道に改善していくプロセスこそが、Googleからも、そして何より「あなたのサイトを訪れるユーザーから愛されるサイト」への最短ルートとなるはずです。
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