オウンドメディアとは?意味や目的・事例をわかりやすく解説

オウンドメディアとは
この記事でわかること
  • オウンドメディアの意味や定義
  • オウンドメディア運用で得られる効果
  • オウンドメディア立ち上げ~運用までの流れと成功ポイント
  • オウンドメディアの成功事例と要因
  • オウンドメディアにかかる費用や費用対効果
渡邉志明の著者プロフィール

この記事の著者渡邉 志明(シュワット株式会社 代表取締役)

これまで複数のオウンドメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。

「オウンドメディアってどんな効果があるんだろうか?」

「オウンドメディアは費用対効果的にやるべきなんだろうか?」

「うちの会社でもオウンドメディアで成功できるのだろうか?」

オウンドメディアについて、上記のような疑問・お悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

今やデジタルマーケティングにおいて欠かせない存在として、多くの企業がオウンドメディアを活用し成功を収めています。さらに、どのように成功すればよいかといったノウハウに関する情報も豊富です。

そのような背景から、オウンドメディアを新たに始めてみたいと考えている企業は非常に多く、当社にも多数のご相談が寄せられています。

しかしその反面で、正しい考え方のもと立ち上げや運用を進めなければ成功確率は低いです。

加えて、経営陣にはオウンドメディアに対する懐疑的な見方をされることもあり、その必要性や成功可否、明確な費用対効果について、疑問点や不安は多いことでしょう。

そこで本記事では、オウンドメディアの意味や目的の説明から成功の秘訣、費用、成功事例など、完全網羅でわかりやすく解説していきます。

記事を読むことで、オウンドメディアの理解が深まり、自社での取り組みに対してよりクリアな判断ができる内容です。ぜひご一読ください!

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目次

オウンドメディアとは

オウンドメディア(Owned Media)とは、自社で保有するメディアの総称です。
したがって、言葉の定義としてはwebサイトやブログ、SNSの他、パンフレットなども含まれます。

しかし現在、オウンドメディアというと「リード獲得を目的とするwebマガジン」や「人材獲得のための自社採用ブログ」などを思い浮かべる人が中心となっており、やや言葉に対する認識が変わってきているのが実情です。

オウンドメディアの定義や言葉に対する認識の変化

そこで当社では、さらに踏み込んでオウンドメディアとは「明確なビジネス成果を生み出す施策」だと定義します。

オウンドメディアで生み出せる成果には、見込み客(リード)や採用エントリー、サービス認知拡大、ブランディングといったものが挙げられるでしょう。

オウンドメディアの定義について、もう少し詳しく見ていきましょう。

オウンドメディアと公式サイトの違い

オウンドメディアと公式サイトには以下のような違いがあります。

オウンドメディアと自社公式サイトの違い

図の通り、オウンドメディアはマーケティングや採用など、明確な成果創出を目的としています。企業が売り出すべき商材の認知拡大や商談機会の創出、あるいは採用エントリーの獲得など、明確な成果目標に向けて運用するのが特徴だと言えるでしょう。

それに対して公式サイトは、ステークホルダーに対する情報発信や会社自体のブランディング、それから優秀な人材確保のための採用募集が主な役割です。

ただし、最近では公式サイトの中にオウンドメディアが入り込んでいる「一体型」が主流になっています。

アーンドメディアやペイドメディアとの違い

よく混同されがちなアーンドメディアやペイドメディアとの違いを解説していきます。

オウンドメディア・アーンドメディア・ペイドメディアを合わせて「トリプルメディア」と呼ばれ、企業マーケティングの中核となる3種類のメディアとされています。

まずアーンドメディアとは、ユーザー側が情報発信するメディアを意味しています。代表的な例としては、SNSが挙げられるでしょう。SNSでは、ユーザー同士で会話や「いいね」のやり取り、情報のシェアが相互に行われています。
その他、掲示板やQ&Aサイト、クチコミサイトなども、アーンドメディアのひとつです。

ペイドメディアとは、広告費用を払って掲載(出稿)するメディアのことを指します。
リスティング広告やディスプレイ広告といったweb広告の他、テレビ、ラジオ、新聞をはじめとするマス広告、ポータルサイトもペイドメディアの例として挙げられるでしょう。

オウンドメディアの運用目的・得られる成果

オウンドメディアを運用する目的や得られる成果は下記の通りです。

  • リード(見込み客)の獲得
  • 認知の拡大
  • 人材採用
  • ブランディング(企業やサービスに対する良いイメージを持ってもらう)
  • オウンドメディア自体のマネタイズ
  • 閲覧履歴データの蓄積と活用

それぞれ解説していきます。

リード(見込み客)の獲得

オウンドメディアの運用目的の一つ目は、見込み客(リード)の獲得です。

特に企業間取引(BtoB)のオウンドメディア運用目的はリード獲得である場合が多いのではないでしょうか。

具体的にはオウンドメディアを経由して資料請求やお問い合わせ、ホワイトペーパーダウンロード等の獲得を目指していきます。

検索を主軸とする場合における、リード獲得の流れを紹介していきます。

サービスの導入を検討する際、下図のように基礎知識の取得からサービス比較まで、web検索を通して行うユーザーが多いです。

検索上位に表示されている記事を参照、その際記事内に設置されているCTA(問い合わせボタンなど)を経由して、リードに至るという流れです。

したがって、ターゲットユーザーが検索時に使用するキーワードで「上位表示」されるようなコンテンツを制作することで、流入が増え結果としてリード数も増えるのです。

まだサービスに対する理解の浅い段階からアプローチ可能なので、これまで獲得できなかった潜在顧客層も集客できる利点があります。

加えて、一度検索上位表示に成功すると長期的に流入が担保できるので、メディア自体が資産となるのも魅力です。

特にBtoBのビジネスではインバウンド営業が主流となっていく中、事業推進においてオウンドメディアは欠かせない施策となります。

リード獲得のCPAを大幅に下げられるメリットも

自然検索経由のリードはCPAが0円なので、これまでweb広告中心で獲得していた企業であれば単価を大幅に下げられるというメリットもあります。

リスティングなどのweb広告に割くコストが最適化できるでしょう。

認知の拡大

オウンドメディアにはリード獲得の他にも、商品・サービスの認知拡大につながるという効果があります。

例えば新しいサービスや商品のように知名度が低い場合は、サービスや企業の名称を指定したキーワード検索はほとんど期待できません。

しかし、オウンドメディアであれば前述の通り潜在層に対しても情報発信が可能です。

「○○ とは」「○○ メリット」といった潜在層が検索するキーワードで上位表示させることで、これまでアプローチできなかった層からの認知獲得が期待できるでしょう。

認知獲得は、AISASやAIDMAなど様々なマーケティングフレームワークにおいても最初に来るものです。

認知を増やせば増やすほど下図の通り、相関的に見込み客数を増やすことにつながります。

認知拡大により相関的に、見込み客数が増える

上記の点を踏まえると、オウンドメディア運営では顕在顧客層だけでなく、潜在顧客層に向けた情報発信を行うことも重要だということが言えますね。

人材採用

オウンドメディアは優秀な人材の獲得、自社の採用強化を目的として活用されることも多いです。

例えば社員のインタビューや日々の業務の様子、事業内容などを定期的に発信することで、自社のビジョンやカルチャーに興味を持つ新たな人材を集めることもできます。

前述のリード獲得のように、応募数など定量的なKGIに定めて運用される採用メディアも多いです。

また、オウンドメディアであれば入社後に「イメージと違う」といったミスマッチを防ぐ効果も期待できるでしょう。

事例としてメルカリのオウンドメディア「メルカン」があります。

メルカン
出典:メルカン

これはフリマアプリ「メルカリ」の運営会社が、採用のためのオウンドメディアとして情報発信しています。

具体的にはメルカリの社風や働いている人がどのような人で、どういった職場の雰囲気なのかをメルカリ社員自身が情報発信することで、メルカリという企業がわかるようになっています。

そして社員がブログ形式で記事発信をしながら、社員同士のインタビューや社内イベントや企画の内容が発信され、タグもつけられているのでタグを経由して閲覧することが可能です。

対象はメルカリの利用者ではありません。メルカリで働くことに興味を持っているようなデザイナーやエンジニアとなっており、採用サイトへ導線があり、優秀な人材の獲得につながっています。

なお、オウンドメディアを使った人材採用はオウンドメディアリクルーティングと呼ばれます。詳しく知りたいという方は、「オウンドメディアリクルーティングとは?メリットや始め方、成功事例を紹介」を参考にしてください。

ブランディング(企業やサービスに対する良いイメージを持ってもらう)

ターゲットユーザーやステークホルダーに”良いイメージ”を持ってもらうための”ブランディング”に対してもオウンドメディアは効果的です。

リード獲得やサービス・商品名を知ってもらうだけでなく、良いイメージをユーザーに持ってもらうこともマーケティング活動においては大切です。(採用目的のオウンドメディアであれば求職者に対して)

オウンドメディアは、ユーザーの情報ニーズやサービスに対する評価軸と、企業のブランドを結び付ける役目を果たします。

ブランディングを成功させるためにはサービスや自社に対して持ってほしいイメージを定義し、それに合わせてコンテンツ作りをすることが必要です。

コンセプトが確立されたオウンドメディア運営を行うことで、ブランディングが実現します。

したがってオウンドメディアに掲載するコンテンツ内容をブランドイメージに合わせて調整する必要があるでしょう。ユーザーとのコミュニケーションを図りながらユーザーに持ってもらいたい印象のブランディングを築き上げていくことが大切です。

オウンドメディア自体のマネタイズ

オウンドメディアは顧客や人材を集めることを目的に活用されますが、時にメディア自体の収益増加を目標にして運営される場合もあります。

代表的な例としてオウンドメディアへのアクセス数を集め、アフィリエイトで収益化を行う手法が挙げられるでしょう。

収益化成功事例として、「LISKUL」があります。

LISKUL
出典:LISKUL

LISKULは当初、自社のリスティング広告の運用代行サービスのリード獲得を目的に立ち上がっています。

マーケティング担当者向けに広く情報発信を行う中で、オウンドメディアの閲覧数が大幅に伸びていきました。

そこで、他社のサービスをオウンドメディア上で紹介し資料請求発生時に課金するサービスや記事広告の掲載サービスを立ち上げています。初期はリード獲得目的だったオウンドメディアが、それ単体での収益化に成功しました。

オウンドメディアが収益化できることでオウンドメディア運用に関するコスト、コンテンツ制作費などをオウンドメディア自身がまかなえるといったメリットもあります。ただし、あまり露骨にアフィリエイト広告などが貼り付けられていると、ブランドに悪影響をおよぼす可能性もあるので注意しましょう。

なお、オウンドメディアのマネタイズについて詳しくは、「オウンドメディアのマネタイズ方法は?手順や成功事例を解説します」を参考にしてください。

閲覧履歴データの蓄積と活用

オウンドメディアを運用することで、どのようなターゲットの顧客がどのコンテンツを閲覧しているかという情報(閲覧履歴)が蓄積していきます。

この蓄積したデータは、以下のような方法でマーケティング・営業活動に2次利用可能です。

コンテンツの閲覧データの活用方法
  • オウンドメディア流入ユーザーをオーディエンスとした広告配信(リマケ広告など)
  • オウンドメディア流入ユーザーに類似するユーザーへの広告配信
  • 流入したユーザーのデータを解析して確度の高い営業リストを作成
  • 会員登録ユーザーに対してメールマガジンを配信
  • MAツールと連携し自社の見込み客が流入したら営業チームに通知 など

また、上記の他にも閲覧データを分析することで見込みがある顧客がいったい何に興味を持っているか、あるいは何に困って検索してきたといったことが把握できます。

蓄積したデータをマーケティング活動や営業活動に役立てられる点もまた、オウンドメディア実施の効果なのです。

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オウンドメディアの立ち上げから運用までの流れと成功ポイント

ここでは、オウンドメディアを立ち上げて運用をするまでの流れを8ステップで紹介。

立ち上げの流れに沿った形で成功に欠かせないポイントや考え方を解説していきます。

オウンドメディアの立ち上げから運用までの流れ8STEP
  1. 運用目的・ミッションを定義
  2. 目的達成のための戦略を設計
  3. 運用体制の構築
  4. ターゲット(ペルソナ)の設定
  5. メディアコンセプトの設計
  6. カスタマージャーニーの設計(成果までのユーザー導線設計)
  7. オウンドメディア構築とコンテンツの制作
  8. 効果測定・継続的なコンテンツ制作&更新

それぞれ詳しく解説していきます。

1:運用目的・ミッションを定義

最初に構築するオウンドメディアの目的をはっきりとさせる必要があります。

戦略を決めるときに迷ってしまわないように、オウンドメディアの運用目的・ミッションをまずは定めるとよいでしょう。

例えば次のようなものがミッションの例になります。

オウンドメディアのミッション例
  1. 自然検索経由のリード獲得を増やし、売上を伸ばしながら広告費も抑制していく
  2. 潜在層に対するサービスの認知拡大、ブランディングを進める
  3. 優秀な人材獲得のために採用エントリー数を増やす

ミッションや目的をしっかりと定義することで、このあと行うオウンドメディアの構築や戦略立案、運用に関する明確な基準となります。

定量的な目標の設定まで行う

定性的な目的を達成した後は、より定量的な目標まで設定しましょう。

ただし、定量的な目標値は運用を開始してみないとなかなか正確な数値が導き出せないため、この段階ではやや大雑把に設定しても良いでしょう。

リード数や採用エントリー数な最重要となる成果指標に対して数値目標を定めるとよいでしょう。

2:目的達成のための戦略やKPIを設計

ミッションが定義されたら、次に行うのは達成に向けてのストーリーを戦略的に設計することです。

ここで大切なことは、目的達成までのフェーズ別でやるべきことを絞ることです。

様残な施策を同時並行でやると、それぞれが中途半端になってしまい、成果を出すまでのスピードが遅くなってしまうでしょう。フェーズ別でやらないことや諦めることも明確に定めておくことが重要です。

例えば「検索上位」を目指すフェーズであれば、関連のKPI達成のための施策にリソースを集中させ、それ以外のCV率改善やUI改善関連の施策には極力取り組まないといったイメージです。

上記を踏まえ、下図は戦略例です。(イメージを持ってもらう目的でかなり簡略化しています。)

オウンドメディアの戦略例

上図の通り、新規記事制作フェーズであればとにかく記事制作にだけ集中するといった形で、
各フェーズ毎でオウンドメディアのKPIを設定し、それに対してリソースを集中投下することが成功への近道です。

なお、オウンドメディアの戦略設計についてさらに詳しく知りたい方は「オウンドメディア戦略設計ガイド|目的・目標設定、運用方法まで」を参考にしてください。

3:運用体制の構築

運用体制の構築も準備段階で行いましょう。

オウンドメディアの運用には、以下のようなポジションがあります。ただし、会社の事情次第では1名の担当がすべてを兼任する場合もあり、そういった運用体制で成功したケースも多いです。

  • 全体統括責任者:予算設定からコンテンツのクオリティまですべての最終責任者
  • コンテンツ編集長:コンテンツの制作に関する最終責任者
  • コンテンツ制作担当者:コンテンツの制作を担当 外注で運用するメディアも多数
  • SEO・マーケティング担当者:SEO施策の立案や効果測定、マーケティング戦略設計を担当
  • WEBデザイナー・コーダー:サイトのデザインやコーディングを担当
  • WEBエンジニア:サーバー側や機能側を担当するエンジニア など,,,

リソース的に自社だけでオウンドメディアの運用が困難な場合は、外注やアウトソーシングを検討しましょう。

特にコンテンツ制作に関しては、外注している企業が多いです。また、コンテンツSEO(詳しくは後述)に関するノウハウない場合も、自社だけでの成功は難しいのでコンサルタント会社に依頼する必要があります。

4:ターゲット(ペルソナ)の設定

オウンドメディアのターゲット(ペルソナ)設定もサイトの構築をする前に行いましょう。

オウンドメディア構築にあたり、トンマナやキャッチコピーを考えるうえでターゲット設定は欠かせません。
また、後述のカスタマージャーニー作成や戦略立案においても、ターゲットを意識することは重要になってきます。

ターゲットはペルソナのレベルまで深堀りするのをおすすめします。
そうすることで、社内メンバーや制作会社などプロジェクト関係者同士で認識のズレが少なくなるでしょう。

ペルソナとは、下図のように特定の人物までターゲット像を掘り下げたものです。
プロジェクトメンバー共通のターゲットイメージとして有効に作用します。

▼ペルソナ例(クリニック向け集客支援会社のオウンドメディアのペルソナ)

ペルソナの例

また、コンテンツ制作が始まると、制作する各コンテンツ毎にもターゲットやペルソナを設定し発信する情報を最適化します。

5:メディアコンセプトの設計

ターゲットユーザーが決まったら次はオウンドメディアのコンセプトを設計しましょう。

コンセプトとは、「オウンドメディアの存在意義を一言で表すもの」です。

例えば、ferretという国内最大級のwebマーケター向けオウンドメディアのコンセプトは、下記になります。

”マーケターのよりどころ”

webマーケターに対して、有益な情報を提供するメディアだと一目でわかる素晴らしいコンセプトですね。

このようなコンセプトを考えることで、他社との差別化やオウンドメディアの価値を的確にユーザーに伝えることができます。

コンセプトは下記の流れで考えるとよいでしょう。

メディアコンセプト設計の流れ
  1. 何を伝えるのか、どんなメリットをもたらすのか書き出す
  2. 顧客目線でわかりやすく一言で書く
  3. よりキャッチ―なものとなるようコンセプト文に磨きをかける

ユーザーに刺さるメディアコンセプトを作成しましょう。

6:カスタマージャーニーの設計(成果までのユーザー導線設計)

提供すべきコンテンツが具体化したら次はカスタマージャーニーを設計しましょう。

オウンドメディア運営におけるカスタマージャーニー設計とは、ターゲットユーザーが見込み客になるまでの導線を設計することです。

以下は勤怠管理システムにおけるカスタマージャーニーマップの例です。

カスタマージャーニーマップの例

オウンドメディアにおけるカスタマージャーニーマップは、「課題認知」→「興味関心」→「比較検討」という流れを基盤に作成するとよいでしょう。(サービスによって調整は必要です。)

そのうえで、各段階で下記の点について整理するとよいでしょう。

項目詳細
ユーザーの心理状態各フェーズでユーザーの心理状態はどうなっているのか比較検討段階:「一番安い勤怠管理システムを知りたい、、」
ユーザーの行動ユーザーは情報収集や課題解決のためにどんな行動をとるかインターネット検索
展示会に参加
タッチポイントユーザーとの接触方法検索エンジン
ソーシャル
Youtube
提供するコンテンツ例ユーザーに見てほしいコンテンツ導入事例ページ
基礎知識を解説するコラム記事

オウンドメディアの主なタッチポイントは、検索エンジン、ソーシャルメディア、Youtubeがメインになります。

ソーシャルメディアやYoutubeの場合、バズりを再現する必要があるため、検索エンジンをタッチポイントする場合よりも高いスキルが求められるでしょう。

リソースに余裕がある、ノウハウがあるといった場合以外は、まず検索エンジンをタッチポイントとするのがおすすめです。

カスタマージャーニーマップを描いたうえで、各フェーズのユーザー接触タイミングで態度変容を起こせるようにコンテンツ制作をコーディネートしていきましょう。(例:認知で接触→興味関心に態度変容させる)

また同時に、認知段階での接触であっても「資料請求」や「購買」といった最終コンバージョン行動は常に狙っていく必要があります。

7:オウンドメディア構築とコンテンツの制作

計画・準備段階であるオウンドメディアのミッション定義やコンセプト設計などが完了したら、実際のサイト構築やコンテンツ制作に着手しましょう。

オウンドメディアの構築やコンテンツ制作の方法には様々な選択肢があります。

判断軸とともにそれぞれ解説していきます。

7-1:オウンドメディア構築方法の選択肢と判断軸

検索をタッチポイントとする場合、オウンドメディア構築方法には以下のような選択肢があります。

  1. 新規でサイトを制作
  2. 現在の自社サイトに紐づけ
  3. noteなどコンテンツ投稿可能なプラットフォームを利用

上記のうち、やはり新規でサイトを制作した場合は費用は高くなります。また、現在自社サイトで獲得できているGoogleの評価なども失われるため、サイトがある場合は「②現在のサイトに紐づけ」がおすすめです。
(費用について詳しくは記事後半で解説しています。)

現在自社サイトがない場合は、自ずと選択肢は「①新規サイト制作」か「③noteなどを利用」になります。

7-2:コンテンツ制作体制の選択肢と判断軸

コンテンツの制作体制には下記の選択肢があります。

  • 記事構成~執筆をすべて社内制作
  • 記事構成のみ社内制作-執筆は外注
  • 記事構成~執筆まですべて外注

社内にノウハウも人的リソースもある場合は、「①すべて内製化」か「②構成のみ内製化」がおすすめです。

特に文章執筆は構成を作りこんだ場合、外注してしまった方がスピーディーに成功までたどり着けます。

ノウハウがない場合は、「③すべて外注」がおすすめです。SEOに強い記事制作会社に発注しましょう。

なお、オウンドメディアのコンテンツ制作について詳しく知りたい方は、「オウンドメディアの記事作成完全ガイド|書き方のコツ・制作の流れ」を参考にしてください。

ここまでがオウンドメディアの立ち上げ工程になります。さらに詳しく知りたい方は、「オウンドメディア立ち上げ手順の全工程|構築・制作の費用と成功事例」を参考にしてください。

8:効果測定・継続的なコンテンツ制作&更新

オウンドメディア構築とコンテンツ制作が完了したら、立ち上げ工程は終了です。

ただしオウンドメディアは立ち上げて終わりではなく、継続的なコンテンツ制作や効果測定・改善を行っていく必要があります。

フェーズ毎で、効果測定を行いPDCA(Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善))サイクルを回していきましょう。

効果測定には下記のようなツールを活用します。

  • Google Search Console(必須):検索表示回数やクリック率、XMLサイトマップ送信などに使用
  • GA4(ほぼ必須):CV数・CV率などユーザーのサイト内での行動を測定
  • 検索順位モニタリングツール:公開した記事の検索順位を確認

効果測定をおこなった結果、新規のコンテンツ作成やリライトが必要であれば、順次対処します。
リライトとは、コンテンツの検索順位やコンバージョン率改善を目指し加筆・修正をする手法のことです。

リライトについては継続的に行う必要があります。狙った順位で表示ができなかった記事ををブラッシュアップさせ、上位表示を狙う作業です。

なお、コンテンツのリライトについて詳しく知りたい方は、「SEOリライトのやり方完全ガイド|コツ・記事選定法をプロが解説」を参考にしてください。

また、オウンドメディアの立ち上げや運用について詳しくは以下の記事を参考にしてください。

オウンドメディアの集客にはSEO対策が有効

事業内容やその会社の強みにもよりますが、オウンドメディアの集客には基本的にSEO対策が最も有効です。

SEO対策とは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、Webサイトを検索エンジンの結果でより上位に表示させるための施策全体を指します。

オウンドメディアでSEO対策をタッチポイントして集客する場合、事業のターゲットユーザーが検索しているキーワードでの上位表示を目指すことがポイントです。

例えば、転職サイト内に紐づいたオウンドメディアであれば、「面接対策」「履歴書 書き方」といった転職中(転職検討中)のユーザーが検索しているキーワードでの上位表示を目指します。
これらのキーワードで検索上位を獲得することでオウンドメディアにターゲットユーザーが流入し、サービスの認知拡大やリード獲得につながるのです。

SEO対策で実施する施策は多岐にわたりますが、大きく分類すると下記の3種類になります。

  • コンテンツSEO:ユーザーにとって価値のある質の高いコンテンツを作成・発信する。
  • SEO外部対策:被リンクやサイテーションを集めてサイトの権威性を高める。
  • SEO内部対策:検索エンジンがサイトを理解しやすくなるようにコーディングを最適化する。

なかでも、コンテンツSEOが最も重要なので次章で詳しく解説しています。

なお、オウンドメディアのSEO対策方法について詳しく知りたい方は、「オウンドメディアのSEO対策完全ガイド【2024年最新版】」を参考にしてください。

オウンドメディアの成功に欠かせない”コンテンツSEO”とは?

オウンドメディアを成功させるためには、コンテンツSEOのノウハウが欠かせません。

コンテンツSEOとは検索をタッチポイントとするマーケティング手法です。

ターゲットユーザーが検索する語句(キーワード)で上位表示できるコンテンツを制作し、流入を獲得。コンバージョンへとつなげていく手法です。

コンテンツSEO成功可否のうち9割を占めるキーワード設計を紹介

コンテンツSEOで成功するために最も重要な工程のひとつが「キーワード設計」です。成功可否の9割を占めるとも言われます。

キーワード設計では下記を実施します。

  • 対策キーワードを洗い出す:サイトとして上位表示を狙う検索キーワードを洗い出す
  • 対策キーワードを分類する:キーワードを整理し分類する

まずはじめに前提知識として、検索キーワード毎にユーザーの知りたい情報は異なるため、
分類したキーワード群それぞれに対して、最適なコンテンツを用意する必要があります。

例えば、「勤怠管理システム とは」という検索キーワードと「勤怠管理システム おすすめ」という検索キーワードでは、ユーザーの求めている情報が違っているのはおわかりでしょうか。

  • 「勤怠管理システム とは」:勤怠管理システムの機能やメリットを知りたい
  • 「勤怠管理システム おすすめ」:おすすめの勤怠管理システムを複数見比べたい

したがって、「勤怠管理システム とは」と「勤怠管理システム おすすめ」それぞれに対して、別のコンテンツを作成する必要があるのです。実際、検索してみると上位に表示されている記事の内容は全く異なります。

それではキーワード設計の本題に戻りましょう。

対策キーワード洗い出しとキーワード分類について解説していきます。

対策キーワード洗い出し

対策キーワード洗い出しでは、ターゲットユーザーが検索していると想定されるキーワードを以下のような手法で洗い出します。

  • 競合オウンドメディアから抽出:競合オウンドメディアが上位表示しているキーワードをツールで抽出
  • ターゲットの悩み・疑問から逆算:サービスのターゲットが抱える悩みから逆算して抽出

主に上記2つの方法を駆使して、自社商材の認知拡大やリード獲得につながるようなキーワードを洗い出します。

対策キーワード分類

洗い出した対策キーワードを以下のポイントに沿ってグルーピングします。

  1. 軸となるキーワードと下層に来るキーワードに分類
  2. カスタマージャーニーに沿ったキーワードの分類
  3. 同じユーザーニーズを持つキーワードはまとめて1記事で対策する

キーワード分類には上記のようなポイントに沿って行う必要があります。

適切に進めるためには、コンテンツSEOの経験が必要な作業になり初心者には難しい部分です。

必要に応じて、外部パートナーも活用していきましょう。

SEOで勝てるコンテンツ制作の考え方とは?

コンテンツ制作においてSEOで勝つために重要な考え方は、ユーザーファーストに努めることです。

検索エンジンは、ユーザーの抱える悩みや疑問に対して、”包括的”かつ”わかりやすく”記載されたコンテンツを上位に表示します。(厳密には他の要素もあります。)

したがって、検索しているユーザーのニーズを満たす最良のコンテンツを制作することが最重要。

SEOには様々なテクニックがありますが、根幹に来るものはユーザーファーストだということを忘れてはいけません。

間違っても検索上位を狙うためにキーワードを無理やり大量に入れるなど、ユーザーを置いてけぼりの施策を行わないようにしましょう。

そういった施策(ブラックハットSEOと言います。)をとると、検索上位が取れないばかりか下手するとGoogleペナルティの対象となり、サイト全体が検索にほとんど表示されなくなってしまうリスクもあります。

実際、Google公式の情報にも以下のように記載されています。

検索エンジンを第一に考えたコンテンツ作成を回避する

Google 検索で上位に表示されるようにするには、検索エンジンでの掲載順位を引き上げることを主な目的として検索エンジンを第一に考えて作成されコンテンツではなく、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成に注力することをおすすめします。

Google検索セントラル「検索エンジンを第一に考えたコンテンツ作成を回避する」

ただし、根幹にユーザーを置いたうえで、検索順位評価におけるGoogleの様々な評価基準をクリアする必要があるのもまた事実です。

オウンドメディア立ち上げでは最低でも50本程度コンテンツを制作するケースが多いです。それらすべてでGoogleの評価基準をクリアし高いパフォーマンスをするためには、再現性のあるコンテンツ制作ノウハウが必要不可欠でしょう。

社内にコンテンツ制作ノウハウがない場合は、当社のような外部パートナーも積極的に活用することをおすすめします。

コンテンツ制作支援・代行サービスについて詳しくは下記をご覧ください。

検索に強いコンテンツの作成方法について詳しくは下記の記事をご覧ください。

SEOの基礎知識や施策の全体像について知りたい方は下記の記事をご覧ください。

コンテンツ制作後も常に更新・メンテナンスを行う

コンテンツを制作して公開したらそれで終わりではありません。

コンテンツSEOを進めるうえでは、制作したコンテンツを育てるという考え方が重要です。

なぜならば新規のコンテンツが確実に上位表示できるとは限らないからです。
新設のメディアであれば記事内容がどんなに良くても、なかなか上位表示できないというケースもあります。

したがって、上位表示を目指すために定期的にコンテンツの更新やメンテナンスを行い、改善することが大事です。

この作業は記事のリライトと呼ばれ、コンテンツSEOにおいては欠かせないものです。

その他に、コンバージョン率の改善や古くなった情報の更新を目的としたリライトも行われます。

リライトにおいても、上位を目指すために無駄にキーワードを盛り込んだり、文字数を無駄に増やしたりといった小手先のテクニックを講じるのはNGです。

あくまでユーザーファーストで、既存のコンテンツの問題点・課題点を明らかにしましょう。

ユーザーが求めているニーズを再度深堀りしたり、ユーザー行動の分析をしたりしながら、記事を定期的に改善することがコンテンツSEOの成功には大切です。

記事リライトについて詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

なお、コンテンツSEOの基礎知識や全体像についてさらに詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

オウンドメディア運用の注意点

オウンドメディア運用の注意点は下記の通りです。

  • オウンドメディアは中長期計画で育てる
  • 目的と手段を合致させる
  • それなりにコストがかかる

オウンドメディアは、正しく対策すれば企業にとって資産となります。しかし方法を誤ると、投じたコストに見合うメリットを享受できないこともあるので注意が必要です。

それでは、注意点をそれぞれ詳しくみていきましょう。

1:オウンドメディアは中長期計画で育てる

オウンドメディアは、成果を出せるようになるまでそれなりに時間を要します。

検索を主軸とする場合、最短でも3ヶ月程度、場合によっては1年以上かかることもありでしょう。
ソーシャルを主軸とした場合でも、同程度の期間がかかります。

したがって短期間で売上を増やしたいといったニーズに対しては不向きな施策だと言えます。

短期でどうしても売上を作らなければいけない場合などは、アウトバウンド営業やweb広告を選択するのが適切です。

中長期的な計画を立て、半年~1年スパンで事業にインパクトをもたらしていくという考え方を持ちましょう。

短期的では成果が出ないということを理解したうえで、予算・事業計画を立てる必要があります。

2:目的と手段を合致させる

オウンドメディアを立ち上げる「目的」と実施する施策などの「手段」を合致させなければ成功は遠のくでしょう。

たとえば、見込み客獲得を目的としたオウンドメディアであるにもかかわらず、カスタマージャーニー的にコンバージョンの発生から遠いコンテンツの制作にリソースを割くのは不適切です。

あくまで自社が持っているオウンドメディアがどのような目的で構築されたものか、そしてどういう手段が最も効果的なのかというのを合致させなければ、成功はありません。

3:それなりにコストがかかる

オウンドメディアは自社で運用するメディアなので、広告に比べるとある程度コストコントロールはしやすいですが、それでも費用はそれなりに掛かります。

次章で詳しく述べますが、オウンドメディア構築費用やコンテンツを制作するための費用など、様々な面でコストがかかります。

オウンドメディアのコストをあらかじめ算出して置き、費用対効果を予測したうえで取り組むことが大切です。

初めての取り組みの場合、費用対効果を自社だけで測定するのは難しいので、外部パートナーに頼るのも良いでしょう。

なお、オウンドメディアの費用対効果について考え方や計算方法を詳しく知りたい方は、「オウンドメディアの費用対効果|考え方や計算方法・効果を高めるコツまで」を参考にしてください。

オウンドメディアの構築~運用にかかる費用はどれくらい?

ここでは、オウンドメディアの構築と運用にかかる費用をそれぞれ具体的に解説していきます。

まず、オウンドメディアでは成果を安定して出すまでに、下図の通り様々な取り組みが必要です。

オウンドメディアで成果を生むまでの流れと費用例

構築費用と運用費用に分けて、それぞれ詳しく解説していきます。

オウンドメディアの構築にかかる費用

オウンドメディアの制作を依頼する場合にかかる費用は、依頼する範囲や目的によって変わってきます。

費用をおさえてサイトの構築だけを依頼するなら、50万円前後で済みます。カスタマージャーニーマップ作成やキーワード選定などマーケティング面の設計から依頼する場合は、少なくとも150万円以上はかかります。

さらに構築後の保守費用や運用費用も必要です。

目的別の構築費用相場は下記の通りです。

初期費用サイト保守費用運用費発注先候補制作期間
最小限のオウンドメディアを構築したい無料〜20万以下無料〜1万円/月無料~100万円以上・フリーランス
・中小制作会社
1週間〜1ヶ月
オリジナルデザインのオウンドメディアを構築したい20〜100万円以下1万円〜5万円/月無料~100万円以上・中小制作会社1ヶ月〜2ヶ月
本格的なオウンドメディアの新規構築がしたい100〜300万円以下5万円〜20万円/月無料~100万円以上・マーケティング  に強い制作会社
・中小制作会社
・大手制作会社
2ヶ月〜4ヶ月
稼働中オウンドメディアの大規模リニューアルがしたい300万円以上20万円以上/月無料~100万円以上・マーケティングに強い制作会社
・中小制作会社
・大手制作会社
3ヶ月〜6ヶ月

▶オウンドメディアの構築費用について詳しくは下記の記事をご覧ください。

オウンドメディアの運用にかかる費用

オウンドメディアの運用にはどの程度の費用が掛かるのでしょう。

具体的には以下のような費用が発生します。

  • 新規記事制作費用:3~5万円/本(50~100本程度制作するメディアが多い)
    • 記事リライト費用:2~5万円/本
  • SEO・オウンドメディア運用のコンサルティング費用:20~40万円/月(ノウハウがない場合は必須)
  • その他のマーケティング施策にかかる費用
    • SEO外部対策:10万円~
    • SEO内部対策:10万円~
    • CV導線改善:10万円~
  • 効果測定環境の構築費用:10万円~
  • サイト保守費用:5,000円~20万円/月
  • サーバー維持費:5,000円~20万円/月
  • CMS利用料:0円~10万円/月
  • 担当社員の人件費:30万円/人

上記のうち一部の項目について、掘り下げて紹介します。

コンテンツ(記事)制作費

コンテンツを外部に依頼して制作してもらう費用です。

コンテンツの内容や発注先によって異なりますが、1件当たり3万円~5万円程度が費用相場です。

クラウドソーシングを使うほうが低価格で記事作成できますが、クオリティにはやや不安が残ります。

一方で記事制作会社に依頼すると、費用は高いですがその分コンテンツの質も高い場合が多いです。

またコンテンツの内容によっても相場が異なり、一般的な記事なら3万円~5万円程度になりますが、専門家の監修が必要な記事や、インタビュー記事になればさらにコストがかかります。

コンテンツ制作費について詳しくは下記の記事をご覧ください。

SEO・オウンドメディア運用のコンサルティング費用

SEO・オウンドメディア運用の費用相場は月20~40万円程度で、最低半年契約の会社が多いです。

社内にオウンドメディア運用やコンテンツSEOのノウハウがない場合は、外部パートナーにコンサルティングを依頼するのが推奨されます。

戦略立案からコンセプト設計、キーワード設計、カスタマージャーニーの作成、インハウス化など、支援内容は幅広いです。

なお、SEO対策にかかる費用について詳しく知りたい方は「SEO対策にかかる費用相場や料金体系・見積もり・内訳を徹底解説」を参考にしてください。

サイト維持費(サーバー料金・保守費用・CMS利用料)

オウンドメディア立ち上げ後、サイト維持費が一定額必要。それぞれ相場は下記の通りです。

  • サイト保守費用:5,000円~20万円/月
  • サーバー維持費:5,000円~20万円/月
  • CMS利用料:0円~10万円/月

サーバー維持費は必須です。サーバーのスペックによって費用は大きく異なります。閲覧数が多いサイトや動画サイトなどは、サーバー料金が高くなりがちです。

またサイトにトラブルがあったときのために保守管理費用も必要に応じてかかってくるでしょう。

上記の他、ドメインに関する費用も必要です。ドメイン登録料や更新料が別途かかりますが、無料で取得できる場合もあります。

オウンドメディアの成功事例7選

ここでは、実際に成功しているオウンドメディアの事例を7つ紹介しましょう。

  • ferret(BtoB リード獲得・認知拡大)
  • LIG(BtoB リード獲得・認知拡大)
  • 北欧、暮らしの道具店(BtoC リード獲得・ブランディング)
  • merucan(メルカン)(採用強化)
  • 株式会社エイチーム公式note(採用強化)
  • MINKABU Choice(BtoC アフィリエイト)

それぞれ紹介していきます。

ferret(BtoB リード獲得・認知拡大)

ferret
出典:ferret

日本最大級のWebマーケティングメディアferret。

ローンチ(公開日)からたった半年で月間PVが100万に到達しました。現在はさらにPV数は伸びており、月間500万PVを超えています。月間リード獲得数は2500件超、会員数も48.5万人と、オウンドメディアの成功事例としてはトップクラスだと言えるでしょう。

ferretは、検索を主な流入方法として用いています。

LIG(BtoB リード獲得・認知拡大)

LIG
出典:LIG

オウンドメディアの成功事例としてよく名前が挙がるのが、東京上野にあるWebサイトの制作会社、LIGです。

月間PV数は650万PV、1記事あたりのPV数は1万〜2万PV。SEOに強いだけでなく内容が面白いので、マーケティング業界ではLIGブログのファンだという人も多いです。

実際、フェイスブックでは6万近い「いいね」がついており、ソーシャル側でも成功を収めています。

リード獲得だけでなくブランディングにも成功している事例だと言えます。
競争の激しいWeb制作業界で、競合優位に立つことができているといえるでしょう。

ライターの顔が見えるような配信をしており、記事執筆者の知名度を高めることでアポ取得率が11.8%上昇しています。

北欧、暮らしの道具店(BtoC リード獲得・ブランディング)

北欧、暮らしの道具店
出典:北欧、暮らしの道具店

北欧、暮らしの道具店は名前の通り、北欧の食器や雑貨を取り扱うECサイトです。

ECサイト自体がオウンドメディア化している事例で、モールに頼らない集客を実現しています。

月間PV数約1600万件です。SNSでも人気でX(旧Twitter)で5.4万のフォロワー数を誇っています。

北欧の商品を求めているユーザーと長期的な関係構築に成功しており、LTVの最大化も実現。

従来オウンドメディアからECサイトにという流れではなく、”ECサイト一体型”だという点も注目度を上げています。

merucan(メルカン)(採用強化)

merucan(メルカン)
出典:merucan(メルカン)

メルカンは、メルカリの採用強化のために作られたオウンドメディアです。

メル館に掲載差rテイルコンテンツはメルカリという企業の紹介をはじめ、研修内容や社内イベントまで、メルカリでの働き方がイメージできる内容。そのためミスマッチを事前に防ぎ、入社後の定着率の高さや早期活躍につながっています。

メルカンでは目標の達成度合いを計測・監視するKPIが設定されていないのも特徴。理由として、「#メルカリな日々」というテーマに基づき、日々何かを気軽に発信できる体制を作りたいという意図があるようです。

なおメルカンの月間PV数は30万から35万程度です。

株式会社エイチーム公式note(採用強化)

株式会社エイチーム公式note
出典:エイチーム公式note

株式会社エイチーム公式noteは、noteという月間5000万PVを誇るメディアプラットフォーム上にて運用されているオウンドメディアです。

メルカン同様に採用強化を目的に運用されており、成功を収めています。

note上でプラットフォームを運用することにより、サイト構築費やCMS利用料などがかからないため低コストでオウンドメディアを立ち上げ可能です。

エイチームのような成功事例もあるように、サイトを一から構築した場合と得られる成果に大きな違いはなく、新たな手法として現在注目を集めています。

実際大手企業をはじめ、30,000社以上がnote上でオウンドメディアを運用中です。

採用強化に限らず、リード獲得やサービス認知拡大などマーケティング目的に運用でも高い成果が期待できます。

▶当社の提供するnoteを活用したオウンドメディア立ち上げ支援サービスの詳細は下記になります。

みんかぶChoice(BtoC アフィリエイト)

みんかぶChoice
出典:みんかぶChoice

MINKABU(みんかぶ)Choiceは、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドが運営するFX・ネット証券分野のオウンドメディア。アフィリエイトが主な収益源です。

FX・ネット証券分野のアフィリエイトは、非常に収益性が高く「FX口座 おすすめ」「ネット証券 おすすめ」といったキーワードで検索1位を取れれば1コンテンツあたり年間数億円の売り上げが発生します。

ただしその分競争が激しく、個人から企業まで数百~数千のプレイヤーが参入。そのトップに君臨するのがみんかぶChoiceです。

成功要因として挙げられるのが、コンテンツの圧倒的なクオリティです。

FXや株を始めたい個人投資家の抱く疑問や不安を解消する、高品質なコンテンツを提供しています。

上記以外のオウンドメディア成功事例を見たいという方は、以下の記事をご参照ください。

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オウンドメディア運用パートナーの選び方

社内にノウハウのない会社がオウンドメディアで成功するためには、頼りになる運用パートナーを選ぶのが推奨されます。

  • 自社に合わせた運用をしてもらえるか
  • 実績はどうか
  • コンテンツ制作力はあるか
  • 料金は予算に合っているか

それぞれ解説していきます。

自社に合わせた運用をしてもらえるか

自社に合わせた運用を行えるかどうかは、オウンドメディアのパートナー選びにおいて重要な視点です。

いくらSEOやコンテンツ制作のノウハウがあっても、自社のターゲットや目指す目的に合わせたオウンドメディアづくりをサポートできる会社でないと成功は難しいでしょう。

まずはオウンドメディア立ち上げの目的を自社で明確に定義し、外部パートナーが目的に沿った支援をしてくれるかという点に着目して会社選びをするのがおすすめです。

実績はどうか

パートナー選びの際、これまでの支援実績は重要です。

他社に対する支援で高い成功を収めた実績のある外部パートナーであれば、高確率で志向に導いてくれると判断できます。

特に、自社に近い分野での成功実績があれば理想的ですが、ニッチな分野ですと外部パートナー探しが難航する場合もあるでしょう。

ニッチな分野でも、ノウハウや経験を駆使して成功まで導ける会社は複数存在しています。

コンテンツ制作力はあるか

コンテンツ制作を外注する場合は制作力が重要になってきます。

事前にパートナーとなるべき相手が過去に作ったコンテンツを見せてもらうようにしましょう。

また、制作実績以上に記事制作工程が制作力を判断するうえで、最も参考になります。

その会社がどんな考えで、どのような手順を踏んで記事を制作しているのか、再現性の高いノウハウなのか、判断を行ってください。

そして間違っても、ブラックハットなSEOを推奨する会社に依頼するのはやめておきましょう。

料金は予算に合っているか

いくら実績があったとしても、そもそも予算を大幅に超えてしまうようなパートナーでは依頼が難しいです。

仮に予算の範囲内という風に依頼しても、満足できるコンテンツができない恐れがあります。

オウンドメディアにはある程度の予算は必要ですが、まずは予算が料金に合っているかどうかを確認します。

そして予算の範囲内のパートナーを選びましょう。

オウンドメディアに関するよくある質問

ここでは、オウンドメディアに関するよくある質問についてお答えしていきます。

オウンドメディアをマネタイズする方法は?

オウンドメディアをマネタイズするには以下のような方法があります。

事業に貢献してマネタイズする方法

  • 商品を販売する
  • リードを獲得する
  • 認知拡大する
  • ブランディングする
  • 2次利用可能なデータを取得する

広告収入を得てマネタイズする方法

  • アフェリエイト広告
  • インフィード広告
  • SSP
  • 直接契約して広告を掲載する
  • 記事広告を掲載する

なお、企業やビジネスモデルにもよりますが、オウンドメディアは複数のマネタイズ方法を取り入れることで、より収益を伸ばすことができます。

例えば、リード獲得を主軸として運用しつつ、閲覧数が伸びてきたら記事広告サービスの提供を開始するといった方法はよくあるケースです。

ただし、短期的な収益にとらわれて本来の主目的から外れた施策を実施するのは本末転倒なので、まず目的達成に向けた戦略通りに動くことを大切にしましょう。

なお、オウンドメディアのマネタイズ方法について詳しく知りたい方は、「オウンドメディアのマネタイズ方法は?手順や成功事例を解説します」を参考にしてください。

オウンドメディアの費用対効果は?

オウンドメディアの費用対効果は、企業のビジネスモデルや取り扱う商品の競合性によって大きく異なるため、一概には述べられません。

ビジネスモデルがマッチしていれば、例えばmybestのように年間50億円以上の莫大な売り上げを生み出すことも可能です。反対に、ビジネスモデルがマッチしていない、競合性が高すぎて自社の予算やリソースでは太刀打ちできない、といった場合には費用対効果が悪化するでしょう。

以下の、運用目的別の費用対効果の計算方法も参考にしてください。

  • 商品販売:商品販売で得た収益額を元に費用対効果を計算する
  • リード獲得:リード単価を元に費用対効果を計算する
  • 人材採用:人材採用費がどれだけ削減できたかという点から費用対効果を計算する
  • 広告収入:広告収入から投資総額を差し引いた値が費用対効果

なお、オウンドメディアの費用対効果について詳しく知りたい方は、「オウンドメディアの費用対効果|考え方や計算方法・効果を高めるコツまで」を参考にしてください。

オウンドメディアマーケティングとはどういう意味ですか?

オウンドメディアマーケティングとは、文字通りオウンドメディアを用いたマーケティング施策のことです。

ここまで解説してきた通り、ネット広告など他のマーケティング手段に比べて、継続的な広告費が安い、資産になる、といったメリットがあります。

詳しく知りたい方は、「オウンドメディアマーケティングとは?意味や目的、成功事例を紹介」を参考にしてください。

まとめ

オウンドメディアの運用は、非常に費用対効果が高く実施メリットの多い施策です。

時間はかかりますが、正しい方向性を持って育てれば、やがて企業の大きな資産となるでしょう。

ただし制作して終わりではなく、刻々と更新されるSEOの知識が必要です。

自社内での運用が難しい場合は、別途費用が掛かりますがオウンドメディアに強い専門家の力を借りることを検討するのもひとつの方法です。

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この記事を書いた人

渡邉 志明(SEOニキ)のアバター 渡邉 志明(SEOニキ) シュワット株式会社|代表取締役

これまで複数のwebメディアの立ち上げ~黒字化にPM・SEO責任者として携わる。コンテンツSEOによるメディアのグロースやインハウス化支援が得意。SEOディレクターとして600以上のコンテンツで検索1位を獲得した実績を持つ。POSレジなどのITツール導入支援もしている。